1.主/主人
バール、バアル。「主/主人」の意味で、様々な神名につく(例:バアル・シャミン「天空の主」など)。またアッカド語のベルと同様に、一般名詞(主/長の意義)として最高神を指し示す言葉にもなる。
2.西セム系の豊穣神
特に固有名詞的に使われる場合、西セム系の嵐、雷雨、慈雨、豊穣の神を指す。天候神ダガンの子。
ウガリト神話の主神。雨と地下水を司る天候神で豊穣を司り、ヤム神やモト神を制することで世界に秩序を生み出す。神話上、いったんはモトに打ち負かされて死ぬことから、ギリシアのアドニスとも比される。
旧約聖書においては、バールはアシュタルトとともに異教の神の代名詞として用いられており、その点でも有名。
(出典神話等)
『バアルとモトの戦い』、『アクハトとアナトの争い』
(参考文献)
「古代メソポタミアの神々」、「古代オリエント事典」
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