1.豊穣神
ダムは、新たな生命の神、豊穣神、治癒神。ニンイシンナ女神の息子とされており、それためダムはイシン市の神ともされる。豊穣神の性質として「鯉の洪水」を呼ぶ。
2.「死んだ神」
豊穣神、治癒神の通例だが、似た性質の神と同一視されている例が多い。ニンギシュジダ神との同一視、ドゥムジ神との同一視が見られる。ここには、ただ豊穣の類似性だけではなく、いわゆる「死んだ神」としての性質が貫かれている。ダムを扱ったものとして『ダム挽歌』があるが、これはダム神が冥界へ行ったことを嘆く歌である。ドゥムジやニンギシュジダもまた、死と関連付けられる神であり、同一視されやすい要因となっている。
桑原俊一(下記参照)によれば、イシン王朝の王たちの多くは、死後ダム神と同一視されたとも。
(出典神話等)
『ダム挽歌』
(参考文献)
「シュメル神話の世界」、「古代メソポタミアの神々」、「メソポタミアの神々と空想動物」、「シュメール文学概説」
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