1.冥界の…?
イルカルラは冥界にかかる名詞であるが、神話上における扱いには揺らぎが感じられる。
『ギルガメシュ叙事詩』において、イルカルラは「冥界の女王」(=エレシュキガル)として扱われている。またエンキムドゥが死を定められるくだりでも「イルカルラの住まい、『暗黒の家』へ連れて行った。」、神話『ネルガルとエレシュキガル』でも「イルカルラの住まい」という記述がある。
その一方で、「イルカルラのなか」という表現もあり、この場合のイルカルラは場所(冥界)そのものを指す意味合いで使われている印象を受ける。
イルカルラという言葉は、単に冥界、あるいはその神格化を指すのであって、固有の神格を示す言葉ではない可能性もある。
(出典神話等)
『ギルガメシュ叙事詩』、『ネルガルとエレシュキガル』
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