1.「運命」をもたらす悪霊
ナムタル霊。悪霊の一つで人間を急死させる存在。ナムタル(namtar)とは「運命」を意味する。
元来は、運命と死の神だっとする説もあり、神統譜上エンリルの子とする場合もある。ただ、『アトラ・ハシース物語』においては神格の限定詞が付かない。
2.エレシュキガル女神の宰相
神話『ネルガルとエレシュキガル』では「つかさナムタル」とあり、エレシュキガルから役目を受けて働く宰相役を演じる。また『イシュタルの冥界下り』においては、直接的に死を与える存在として描かれており、エレシュキガルの命令に従い、ナムタルは "60の邪気" によってイシュタルを冥界に閉じ込めてしまう。
※余談だが、基本的に従神は、仕える主の性別と同じになる。『ネルガルとエレシュキガル』の場合は、女性として扱ってよいのだろうか…?
(出典神話等)
『悪霊に対する呪文』、『アトラ・ハシース物語』、『ネルガルとエレシュキガル』、
『イシュタルの冥界下り』、『エンキとニンマフ』
(参考文献)
「古代メソポタミアの神々の系譜」、「古代オリエント事典」
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