1.ウルクの女神
ナナヤ、ナナ、タシュメートゥは、イナンナ(イシュタル)とともにウルクで祀られた女神。時に、イナンナの愛の側面を表徴する女神ともされる。
一例として、セレウコス朝時代(BC2世紀-3世紀)にウルクの神として祀られた記録があり、神殿がウルクの神々に食事を供する際に、その対象になっている(人々が扶養しなければならない神、アヌ、アントゥ、イシュタルと同列で語られており、高位の神であったことがわかる)。
2.神統譜
神統譜について。アン神の娘で、太陽神ウトゥの姉妹。
バビロニア時代以降ナブ神の配偶女神(※この場合は「タシュメートゥ」と呼ばれる)で、イシュタルや豊穣女神バウと同一視される。ナブ神の配偶女神であるためか、ボルシッパに神殿がある。星座はやぎ座。
3.ヘレニズム時代での信仰
ヘレニズム時代にはナナあるいはナナイヤの名で知られ、アルテミス、アフロディテ、アテナ更にアナーヒーターと同一視される。パルティア時代にも信仰を集める。
(出典神話等)
『バビロンの新年祭』
(参考文献)
「最古の料理」、「メソポタミアの神々と空想動物」、「古代メソポタミアの神々」、「古代オリエント事典」
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