宇品駅陸軍糧秣支廠倉庫跡
広島市には糧秣支廠の他に被服支廠・兵器支廠という陸軍の軍需工場である『陸軍三支廠』がありました。
そこで製造・調達された物資は軍用鉄道宇品線で兵站拠点である宇品港まで運ばれて船で海外へ輸送されていました。
宇品駅は明治27年の軍用鉄道宇品線開始からあった駅でホームは当時日本一長い563mありました。これは当時の山陽本線の列車がそのまま入構できる長さに作られました。その宇品駅のプラットホーム上に建てられていたのがこの倉庫です。
また、糧秣支廠は民間からの買い付けもおこなっていたため物流拠点である駅の南側には民間企業の倉庫も多数ありました。恐らく多数あった倉庫の中の1つがこれであった可能性があります。
太平洋戦争末期の昭和20年8月の原爆投下の際は爆心地からかなり離れていたため損害は軽微でした。
太平洋戦争終戦後も民間企業に払い下げられ、昭和61年の宇品線廃線後も民間企業の倉庫として使用されていましたが、平成9年の広島南道路建設に伴い取り壊されました。
現在は跡地にイギリス積みの倉庫の壁の一部を使ったモニュメントが残っています。
陸軍糧秣支廠倉庫のモニュメント
同じく宇品駅にあった糧秣支廠の倉庫の壁の一部を移築したモニュメント
こちらは旧缶詰工場と倉庫跡地の間にあります。
糧秣支廠倉庫
宇品駅が存在していたころの倉庫の写真
モニュメントと一緒に展示されています。
備考 |
・軍用鉄道宇品線については軍用鉄道宇品線跡のページで紹介 ・広島市郷土資料館(旧宇品陸軍糧秣支廠)と宇品駅跡とモニュメントはかなり距離がある ・倉庫跡地は現在の宇品港とは違うところにあるので注意 ・モニュメントは大林組宇品スクエアの前にある ・近くに宇品中央公園(旧陸軍船舶司令部)と宇品波止場公園(旧陸軍桟橋)がある |
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住所 |
宇品駅跡:広島県広島市南区宇品海岸3丁目11 壁モニュメント:広島県広島市南区宇品西3丁目1 |
駐車場 | 宇品波止場公園にあり |
トイレ | 宇品中央公園にあり、宇品波止場公園にあり |
竣工 | 明治43年(?) |
公開 | 常時 |
登山難易度 | - |
サイト | |
分類 | 陸軍三支廠、インフラ、被爆遺構 |
アクセス |
宇品駅跡: ・広島電鉄路面電車「海岸通り」電停から徒歩10分 ・広島電鉄バス、広島バス、広島交通バス「湾岸合同庁舎前」バス停より徒歩すぐ 壁モニュメント: ・広島バス「ベイシティ宇品」バス停から徒歩5分 |
宇品駅跡
壁モニュメント
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