元宇品高射砲陣地跡と宇品灯台(旧宇品島南端信号塔)

ページ名:元宇品高射砲陣地跡と宇品灯台(旧宇品島南端信号塔)

元宇品公園

南区の広島湾に突き出出た陸地

元々は島でしたが明治時代の宇品港築港事業の際に埋め立てられて陸続きとなりました。

その後、昭和天皇が皇太子時代に視察された際に「原生林をそのまま残してはどうか」とご提案されたことがきっかけで、昭和2年に遊歩道が設置され公園となりました。現在も原生林や波に浸食された岩などが多く残っています。

太平洋戦争終戦後の昭和25年に瀬戸内海国立公園に指定され現在も市民の憩いの場として利用されています。

余談ですが、埋め立てられた場所は船舶交通の利便性から掘り返されてが架けられました。

元宇品高射砲陣地跡

元宇品公園の中心にある陸軍の高射砲台跡

ここには太平洋戦争中に陸軍独立高射砲第22大隊第8077部隊が配備され『八八式7cm高射砲』と機銃砲台がいくつか配備されました。

元宇品は宇品港や陸軍野戦船舶本廠のある金輪島に非常に近いため、重要な場所で戦争末期には陸軍船舶司令部の地下施設も作られました。

ただし、高射砲陣地は基本的に山頂など標高が高いところに作られますが元宇品高の標高は47mしかなく戦果をあげられたのかは不明です。

戦後、国立公園に指定され道路や公園を作るため高射砲陣地を埋めたり削り取ってしまい、現在残っている遺構はむき出しになったコンクリートの基礎や石造りの階段のみです。

宇品灯台(旧宇品島南端信号塔)

同じ元宇品公園海側にある灯台

宇品灯台は「広島県で一番高い灯台」として有名ですが元々は陸軍広島運輸部が宇品港を開くために作った『宇品島南端信号塔』でした。

名称に「宇品島」と入っていることから日清戦争で宇品港がフル稼働であった明治27年前後に作られたと思われます。

戦後、昭和25年に第六管区海上保安本部が灯台に改造して使用していましたが、老朽化のため昭和46年に現在の灯台に建て替えられました。

しかし、光源のレンズは明治28年のフランス製レンズが現在も使用されており船舶航行の安全を守っています。

 

備考

・夜間は防犯のため立入禁止になる

・初見の人はグランドプリンスホテル側から行った方が無難

・高射砲陣地のコンクリート遺構は道路沿いにある

・「高射砲陣地跡」の案内板がある場所は野原しかない

・宇品灯台だけ見たい人はプリンスホテルから車道を行かず海沿いの道を行った方が近い

・地下施設や壕口は現在は埋め立てられており見ることはできない

・宇品灯台は年に数回ある特別公開の時のみ中に入れる

・近くに暁橋がある

住所

広島県広島市南区元宇品町17

駐車場 あり
トイレ あり
竣工 昭和2年
公開 常時
サイト

分類 砲台跡、基地跡、インフラ
アクセス

広島バス「郵便局前」バス停から徒歩12分

・広島バス「グランドプリンスホテル」バス停から徒歩20分


高射砲陣地跡

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宇品灯台

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