呉市海事歴史科学館(大和ミュージアム)

ページ名:呉市海事歴史科学館(大和ミュージアム)

呉市海事歴史科学館(大和ミュージアム)

呉の観光といえばここというくらい有名な観光地

大和ミュージアムの正式名称は『呉市海事歴史科学館』といいます。戦艦大和だけでなく呉海軍工廠で建造された艦艇の様々な展示がされています。

また、東洋一の軍港といわれた呉市の歴史や造船技術についても展示がされています。

10分の1戦艦大和 

大和ミュージアムの目玉である10分の1戦艦大和

10分の1でも26m以上あるので戦艦大和がいかに巨大であったかがわかります。

一見すると気づきませんが人間の模型も乗っているので、サイズを比べてみるのもいいかもしれません。

戦艦大和の150cm探照灯

戦艦大和の探照灯に付けられていた1.5mの反射鏡

厚さ1cmのガラスに銀メッキが加工されています。

この探照灯は予備として保存されていたもので、太平洋戦争終戦後も太陽炉の実験に使われるなど非常に高い技術力で作られたことがわかります。

現在でもこのような高性能の反射鏡を作るには費用・技術の両面で困難といわれています。

戦艦大和の設計図

戦艦大和の後部艦橋と甲板の設計図

設計図は紙ではなく布の生地に蝋を塗り、製図用の特殊なペンで書かれています。

戦艦大和の設計図は海軍でも機密中の機密とされており、終戦後に焼却されたためほとんど現存しておらず、ここに展示されている設計図は非常に貴重なものといえます。

戦艦金剛のヤーロー式ボイラー

戦艦金剛は大正2年に日本がイギリスに発注した巡洋戦艦で、最初に搭載されていたのがこのヤーロー社製艦艇用ボイラーでした。

戦艦金剛には同型のボイラーが36基搭載されていましたが、昭和3年の近代化改装で撤去されました。その後、海軍や科学技術庁の研究所で暖房として使用された後、現在はここ大和ミュージアムに展示されています。

零式艦上戦闘機六二型

零式艦戦六二型は太平洋戦争末期の昭和20年春から生産された海軍航空機

六二型は開戦から勇名を轟かせていた海軍の零式艦戦に、爆弾を搭載できるよう改良された機体でした。終戦まで約1000機が生産されましたが、配備されたころにはすにで日本には空母を運用する余裕はなく、ほとんどが特攻機として使用されました。

この零式艦戦六二型は琵琶湖に不時着水していたものを引き揚げて補修し展示しています。

戦艦陸奥の艤装

屋外に展示されている戦艦陸奥の艦尾旗竿・主錨・艦尾フェアリーダー・主砲・スクリュー・主舵

戦艦陸奥は横須賀鎮守府所属の長門型戦艦の2番艦として、横須賀海軍工廠で建造され大正10年に就役しました。

竣工当時は世界に7隻しか存在しなかった40cm砲搭載戦艦「ビッグセブン」の1隻として知られ、連合艦隊の旗艦も何度も勤めており国民にも長期に渡って親しまれた軍艦でした。

太平洋戦争中期の昭和18年6月、日本の戦局が悪化する中で桂島白地に警泊していた戦艦陸奥は突然大爆発を起こして沈没し、乗組員1122名が犠牲になりました。原因は弾薬庫の爆発など諸説ありますがいまだはっきりとは解明されていません。

ここに展示されている艤装は柱島泊地から引き揚げられたものです。

また、主砲・主舵・スクリュー等の装備品は呉海軍工廠で製造されたものを横須賀海軍工廠で取り付けされました。

戦艦大和の主砲を製造した大型旋盤

呉海軍工廠砲熕部砲身工場で使われていた昭和13年製の大型旋盤

この大型旋盤は、戦艦大和の主砲である46cm砲の砲身を生産するため戦前に海軍がドイツから輸入したものです。幅5m・高さ5m・重さは219トンあり、円状の稼働部に刃を付けて回転させることにより金属の塊を削って砲身等を生産します。

呉海軍工廠砲熕部砲身工場には2基の大型旋盤がありましたが、1基は太平洋戦争終戦時に破壊されており稼働するもう1基が民間企業に払い下げられました。

平成25年まで民間企業で使用された後、現在は大和ミュージアムに寄贈され屋外展示されています。現存する戦艦大和の唯一の工作物といわれています。

 

備考

・呉駅からは改札(2F)を出て地上に降りずそのまま陸橋を南へ行く方が近い

・戦艦陸奥の艤装と戦艦大和の主砲を製造した大型旋盤とお土産コーナーは入館料を払わなくても見学可能

・公式平均見学時間は2時間とされているがゆっくりじっくり見ない限り約1時間くらいで見終わる

・戦艦陸奥の引き揚げ品は柱島泊地に近い山口県屋代島の陸奥記念館にも副砲・スクリュー・艦首・首錨が展示されている

入船山記念館(旧呉鎮守府司令長官官舎)の入場券があれば入場料が割引になるので一緒に見たい人は同日に観光するといい

・近くにてつのくじら館大和波止場がある

住所

広島県呉市宝町5-20

駐車場 あり(有料)
トイレ あり
竣工 平成17年
公開 常時(休館日あり)
登山難易度
サイト

https://yamato-museum.com/

分類 観光地、日本遺産、近代化産業遺産、建築設備技術遺産
アクセス

・呉駅から徒歩10分

・呉中央桟橋ターミナル(呉港)から徒歩すぐ

・広島電鉄バス「大和ミュージアム・ゆめタウン前」バス停から徒歩すぐ


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