龍神山のサイレンと小己斐島

ページ名:龍神山のサイレンと小己斐島

龍神山のサイレン

龍神山は広島市西区井口にある標高58.5mの山

龍神山は江戸時代には小己斐山(こごいやま)と呼ばれており、京都から下関へ通じる西国街道の一部でした。

江戸時代や明治時代は南の一帯はまだ埋め立てられておらず、龍神山の南はすぐ海であったため山頂から見える広島湾はとても眺めが良かったそうです。

その後、明治維新後の登記の際に『龍神山』と名付けられました。

井口には昭和のはじめまで時刻を知らせるものが無かったため、昭和13年に地元の名士がサイレンを寄付し龍神山に時報のサイレンが設置されました。

このサイレンは戦前は時報に使われましたが、太平洋戦争中には空襲警報のサイレンとして使われました。現在でも時報と火災発生警報に使われていますが、新しいのものが使われているため当時の機器ではなさそうです。

また、龍神山の登山道には石垣が残っていますが田畑の跡なのか建物の跡なのか不明です。

小己斐明神(小己斐島)

龍神山の前、西武埋立第二公園にあります。

地元では「潮の満ち引きがある不思議な池」として有名な場所ですが、実は元々ここは海で中央にある岩は島でした。

現在の井口明神や商工センターの辺り(山陽本線と広島電鉄宮島線の線路より南側)はすべて海で、太平洋戦争後の昭和41年から始まった埋め立て事業により約30年かけて現在の海岸線まで埋め立てられました。

この小己斐島(中央にある岩)は元々海だった時にあった島です。元は男明神島と女明神島という海に突き出た2つの島がありましたが、埋め立てにより女明神島は姿を消し男明神島(現在の小己斐島)のみ残っています。

つまり、海であった場所を埋め立てし、島であった場所の周り海だけ残して池にしています。しかし、実際には池ではなく海なので満潮と干潮で水位が変化します。

また、小己斐島は当時の井口漁港の一部であり石垣の防波堤跡も一部現存しています。

雁木跡

西武埋立第二公園に残る井口漁港の雁木跡

現在の海岸線はかなり南にありますが、埋め立て前はここが海岸線で漁港に降りる雁木の跡が残っています。

なお、当時を知る人によると本当に船に乗るための雁木はもう少し沖にあったそうです。

 

備考

・龍神山は小さい山なので徒歩8分程度で登れる

・登山道の途中で分岐があり「サイレンの丘」と書かれた方に行けばある

・時報のサイレンは12時と17時に鳴ると思われるが詳細不明

・西武埋立第二公園は広島電鉄井口電停の前にある

・雁木は宮島街道(国道2号線)と西武埋立第二公園の間にある

・近くに井口大歳神社や西国街道跡があるので興味があれば観光してもいいかも

・同じ空襲警報のサイレンとして呉市の長浜の鉄塔と東広島市の時報塔がある

住所

龍神山:広島県広島市西区井口明神2丁目13-1

小己斐島:広島県広島市西区井口明神2丁目10-1

駐車場 なし
トイレ 西武埋立第二公園にあり
竣工
公開 常時
登山難易度 とても易しい
サイト

分類 観光地
アクセス

龍神山:

・広島電鉄路面電車「井口」電停から徒歩18分

・新井口駅から徒歩18分

小己斐島:

・広島電鉄路面電車「井口」電停から徒歩3分

・新井口駅から徒歩12分


龍神山

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小己斐島

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