両城の旧海軍士官邸宅
坂の街呉特有の階段住宅の一つ
最盛期は広島市よりも人口が多かった呉市ですが、坂の町であるがゆえ平地部分は海軍や行政機関などの建物が建てられており、市民の多くはこのような急傾斜に住宅を建てて生活していました。ここ両城の階段住宅には海軍士官・将校や軍属商人が多く住んでいたといわれています。
当時、階段住宅に家を建てる際は1つの段を2ブロックとし、市民は1ブロックに1つの住宅を建てていました。しかし、海軍士官や将校、また裕福な軍属商人は2ブロックに1つの住宅を建てていました。
この海軍士官邸宅は、2ブロックに1つの住宅を建ててあるため内部は広く造られている他庭もあります。2階部分は太平洋戦争終戦後に増築されたものと思われますが、戦前の造りもあり詳細不明です。
なお、両城の階段住宅の多くは太平洋戦争終戦後に払い下げられたため、戦前戦中に誰が住んでいたのかまったくわからない状態になっています。この住宅は造りから海軍士官が住んでいた「と思われる」建物です。
内部
明治から昭和の建築と思われる内部
縁側の天井に丸太が使われており、欄間に障子が使われているなど戦前の建築の特徴が残っています。使用人用の小さな部屋もあり住人はなかなか裕福層であったことが伺えます。
防空壕跡
裏(山側)に防空壕跡が2つあります。
太平洋戦争末期の呉市は激しい空襲がありここより下の街はすべて焼失してしまいました。
備考 |
・この建物は『呉座禅道場』として利用されており公開はされていない ・イベント等で特別公開される場合がある |
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住所 |
広島県呉市両城2丁目2-11 |
駐車場 | なし |
トイレ | なし |
竣工 | 不明 |
公開 | 非公開 |
登山難易度 | - |
サイト | |
分類 | 遺構、広島県建物100選 |
アクセス |
・呉駅から徒歩12分 ・広島電鉄バス「三条三丁目」バス停から徒歩5分 |
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