尾立の防空壕跡(西側)
尾立(おたち)集落の西端の斜面にあります。
大型で横長の壕口がコンクリートで塞がれた跡が残っています。ただし、防空壕は壕口が大きいと爆風を完全に防げない上に内部に支柱が必要になるため、もしかすると防空壕ではない可能性があります。
尾立集落は、呉市街地が甚大な被害を受けた昭和20年7月2日の第二次呉軍港空襲と同じ日に空襲を受けました。この日は集落で葬儀が行われており「第二次呉軍港空襲に参加していた米軍機に、火葬場からの煙を目標と誤認されて攻撃されたのではないか」という説があります。
この空襲により集落にある西芳寺と民家が数軒で火災が発生しました。西芳寺には今でも空襲の火災で焦げた跡が残っています。
また、海軍軍需部の資料に『倉橋島尾立燃料置場』という燃料基地が尾立集落に存在したとありますが、地形的に見るととなりの伊目木(いめぎ)集落のことかと思われます。
この防空壕は空襲を受けて作られたのか、もしくは大きすぎる壕口は燃料置場の関連施設のせいなのか詳細不明です。
尾立の防空壕跡(東側)
東側の防空壕は尾立集落と室尾集落の間の音戸倉橋線(県道35号線)沿いに3つあります。
位置的には尾立集落の外れにあり1つはミカン畑の農業用モノレールの線路の近く、1つは県道沿い、もう1つは倉庫の奥にあります。
こちらも尾立空襲を受けて作られたのか、燃料置場の関連施設なのか詳細不明です。
西芳寺の階段
尾立集落の西にある寺院
昭和20年7月2日の尾立集落への空襲で発生した火災の跡が階段と親柱に残っています。
備考 |
・尾立以東の倉橋島の集落には他にも室尾の防空壕跡と海越の防空壕跡が残っている ・燃料置場があったと思われる伊目木集落には遺構らしきものはない ・同じ倉橋島の倉井に海軍軍需部倉橋島燃料置場跡がある |
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住所 |
西側防空壕跡:広島県呉市倉橋町尾立10713 東側防空壕跡:広島県呉市倉橋町尾立11000-2 西芳寺:広島県呉市倉橋町尾立10632 |
駐車場 | なし |
トイレ | なし |
竣工 | 不明 |
公開 | 常時 |
登山難易度 | - |
サイト |
- |
分類 | 遺構 |
アクセス |
・呉市生活バス「尾立」バス停から徒歩5分 |
西側防空壕跡
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東側防空壕跡
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西芳寺
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