軽便鉄道線路跡
軽便鉄道はかつて広島市南区にあった鉄道
広島市といえば広島電鉄の路面電車が有名ですが、実は広島電鉄の開業より30年以上も前の明治21年に、一回り小さい「軽便鉄道」と呼ばれる小さな鉄道が既に運行されていました。この軽便鉄道が広島市内で初めて運行された鉄道でした。
軽便鉄道では、現在の路面電車よりも小型の車両と現在よりも細いレールが使用されていたと言われています。実際のレールのサイズはトロッコ列車とほぼ同程度ではないかと考えられています。
しかし、軽便鉄道は当時の新聞記事以外には残っておらず正式な会社名も分かっていません。また、機関車の爆発事故により開業からわずか3週間で廃業してしまったという、幻の鉄道でもあります。
明治30年代には広島陸軍三支廠(広島陸軍被服支廠、広島陸軍兵器支廠、宇品陸軍糧秣支廠)が建設されました。その構内でも軽便鉄道と同じレールが使われていた、とされていますが詳細は不明です。
軽便鉄道の線路は当時の西堤防に沿って敷設され、現在の御幸橋から宇品港までの短い路線でした。軽便鉄道廃線後は広島電鉄の旧宇品線が同じルートで線路が敷かれたため、この路線は市民からは「堤防下線」と呼ばれました。
写真の中央にある直線の路地が軽便鉄道の線路跡です。また、左の石垣部分は西堤防の石垣跡です。
その後、埋め立てにより川の位置が変わり、広島電鉄の宇品線も現在の場所に敷設し直されたため、ここに軽便鉄道の線路が存在したことは知る人ぞ知る歴史となっています。
軽便鉄道のレール
宇品御幸にあるちびっこ広場
この公園の柵が廃線になった軽便鉄道のレールが廃材として使われているとされています。(宇品陸軍糧秣支廠構内の軽便鉄道のレールという説もあり)
また、この公園が線路跡で一段高くなっている石垣部分が西堤防跡です。
西堤防の跡
住宅地の中に不自然に残る段差が堤防敷の跡です。
備考 |
・線路跡は広島電鉄宇品線とはちがう場所にある ・国鉄宇品線跡ともちがう場所にある ・西堤防跡の通りからならどこでも見えるが宇品御幸第一公園の南の陸橋が眺めがいい |
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住所 |
線路跡:広島県広島市南区宇品御幸2丁目23-8 ちびっこ広場:広島県広島市南区宇品御幸3丁目11-52-22 |
駐車場 | なし |
トイレ | なし |
竣工 | 明治21年 |
公開 | 常時 |
登山難易度 | - |
サイト |
- |
分類 | 遺構、インフラ |
アクセス |
・広島電鉄路面電車「宇品三丁目」バス停から徒歩7分 |
線路跡
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ちびっこ広場
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