亀ヶ首射撃実験場跡

ページ名:亀ヶ首射撃実験場跡

亀ヶ首

倉橋島の東端に位置する曲がりくねった半島の先端部分。その形から『亀ヶ首』と呼ばれています。

昔から瀬戸内海の船乗りたちは航海の目印として動物の名前を地形に付けており、他にも女猫の瀬戸などの地名が残っています。

亀ヶ首射撃実験場跡

亀ヶ首射撃実験場は艦艇に搭載する艦載砲の試験施設として、明治33年に呉海軍工廠砲熕実験部の一部として建設されました。

亀ヶ首が実験場に選ばれた理由としては「倉橋島の東端で周辺を海に囲まれているため艦載砲の射撃試験に適している」「陸路は出入口が1か所しかないため機密を守りやすい」等が挙げられます。

昭和6年には艦載砲の大口径化に対応するため、実験場も改修されより大規模なものとなりました。

亀ヶ首射撃実験場は戦艦大和の主砲である46cm砲を試射したことで有名で、試射を行った際に衝撃で北西の集落の障子紙が吹き飛んだという逸話が残っています。また、46cm砲を上回る48cm砲もここで試験されました。

実験場は半島の先端にあるため陸路で行くと大迫港からしか行くことができず、唯一のトンネルを通らないと場内に入れません。文字通り「秘密基地」という感じの場所です。

太平洋戦争終戦後、施設の多くは進駐軍によって破壊されましたが、現在でもレンガ造りの事務所や計測器を設置していたコンクリート製ドーム等が残っています。しかし、現在は訪れる人もほぼいないため森の中の廃墟と化しています。

余談ですが、太平洋戦争終戦直後の混乱期に鉄クズや銅クズを盗みに入る人が多く、場内にあった東宮殿下の記念碑もこの時に盗まれてしました。

※現在、この遺構に陸路で行く方法はありません

 

備考

・亀ヶ首射撃実験場跡につながる唯一の道(私道)は通行が禁止されているため、陸路で亀ヶ首射撃実験場跡へ行く方法は無い

・無許可で私道を通る行為は厳禁

・私道とは別にある農道を行けば半島先端が見える場所までは行ける(実験場跡の遺構は見えない)

・農道もまったく人気の無い森の中にあるため道迷いに注意

・場所によっては携帯電話がつながらない所がある

・安全に見学したい場合はくらはし観光ボランティアガイドの会まで問い合わせを

・漁船をチャーターして行く有料見学ツアーも不定期で行われいるため募集されていれば応募できる

・亀ヶ首の全容が見たいだけなら大空山公園(大空山砲台跡)の展望台や広の沿岸部から見える

・近くに亀ヶ首防空砲台跡があるらしいが詳細不明

・近くに大浦突撃隊大迫支隊(Q基地跡)がある

2項目の写真は呉市フォトバンクより引用

住所 広島県呉市倉橋町大迫13979-3
駐車場 なし
トイレ なし
竣工 明治33年
登山難易度 農道まではやや易しい
公開 非公開
サイト https://www.city.kure.lg.jp/
分類 基地跡、日本遺産
アクセス

(陸路で行く方法はない)


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