二葉山砲台跡

ページ名:二葉山砲台跡

二葉山

二葉山は広島駅の北にある標高139mの山

広島市は太田川に流れる砂が溜まってできた三角州の都市で、元々島であったところを除けば旧市内の山はこの二葉山が最南端のとなります。

山としては小さな山で20分程度で登頂できます。また、江戸時代より広島東照宮や金光稲荷神社が作られ広島駅から近いこともあって市民の憩いの場となっています。

二葉山平和塔(高射砲砲台跡)

二葉山の頂上にあります。

現在は平和塔となっている場所ですが太平洋戦争中の昭和19年に広島市防衛のための高射砲砲台が作られました。

ここには陸軍独立高射砲第22大隊所属の半地下式高射砲4門が配備されていました。現在も砲台床と遺構とみられる石が平和塔の下部に残っています。

太平洋戦争終戦後、昭和41年に砲台床を転用して原爆犠牲者の冥福と世界平和を祈願した二葉山平和塔が建立されました。

平和塔にはインド、セイロン(現スリランカ)モンゴル仏教徒から贈られた仏舎利がそれぞれ一粒づつ奉安されています。また、仏像もセイロンから寄贈されたことを意識してか塔もこのような形になりました。

ちなみに、地元の人は平和塔ではなく「仏舎利塔」と呼ぶ人もいます。

平和塔から望む広島市街地

二葉山は標高は低い山ですが市街地に山がないため展望は開けています。

天候の良い日には宮島、江田島、似島、峠島、黄金山、金輪島、呉市の灰ヵ峰まで見ることができます。

兵舎跡

平和塔から西に降りると兵舎跡の遺構が残っています。兵舎の入口もしくは階段と思われますが詳細不明です。

この兵舎は昭和20年8月の原爆投下で全壊しました。

兵舎跡周辺の遺構

窪地にレンガ造りの仕切りがあるものが1つ。窪地に石をモルタルで固めて枠組みしているもの2つ残っています。

兵舎の近くにあるため便所か貯水槽と思われますが詳細不明です。

石垣

兵舎のものと思われる石垣

兵舎跡の下と登山道沿いに2つ残っています。

高射機銃陣地跡

兵舎跡よりさらに登山道を西に行くとあります。

石垣で作られた高射機銃の銃座が3基残っています。

中心に指揮所がありそれを囲むように銃座があるという砲台跡ではよく見る造りですが、場所的な問題か非常にコンパクトに作られています。

指揮所跡

高射機銃陣地の中央にある指揮所跡

 

備考

・登山口は2つある

・自動車で行くなら東側の二葉の里歴史散歩道から行けば平和塔の目の前まで行ける

・広島駅から行くなら南の広島東照宮から登った方が早い

・参道沿いのお宮など神社仏閣が多数あるので興味があればお参りするといいかも

・同じ陸軍独立高射砲第22大隊の高射砲砲台として元宇品高射砲陣地跡がある

・近くに騎兵第五連隊跡がある

住所

広島県広島市東区光が丘1-22

駐車場 なし
トイレ あり
竣工 昭和19年
公開 常時
登山難易度 かなり易しい
サイト

分類 砲台跡、被爆遺構
アクセス

・広島駅から徒歩30分

・広島バス「東照宮入口」バス停から徒歩25分


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