三津峰山防空砲台跡

ページ名:三津峰山防空砲台跡

三津峰山

三津峰山は呉海軍工廠の後ろ、高烏台の北に位置する標高378mの山

呉市を囲む9つの連峰の1つとして日佐護山や休山等と連なっていることから景色が良く登山の名所として知られていますが、太平洋戦争中に呉鎮守府所属の防空砲台が作られました。

三津峰山の防空砲台は南部と北部に分けられており南部には『四〇口径一〇式12cm単装高角砲』が4門、北部には訓練生用の『13mm機銃』30基が配備されました。

現在は南部北部とも石垣と標石以外の遺構は残っていません。

天宝山の石垣

天宝山にある石垣

登山道の途中に2つあり南部砲台の遺構です。

窪地

天宝山にある窪地

南部砲台の聴音機跡か探照灯跡と思われますが詳細不明です。

南部砲台には昭和20年1月に四〇口径一〇式12cm単装高角砲と探照灯が配備され呉軍港空襲の際も応戦しました。

兵舎跡の石垣

三津峰山の展望台付近にあります。

練習生用兵舎の石垣が3つと建築資材と思われるレンガの破片が散乱しています。

13mm機銃陣地跡

三津峰山の三角点付近の登山道にあります。

合計10カ所ありますがハッキリと窪地と確認できるのは写真の1ヵ所のみで、北部砲台の13mm機銃跡の窪地です。

北部砲台には昭和19年7月に普通科砲術訓練生用の13mm機銃30基が応急配備されました

三津峰山から望む呉市

三津峰山の展望台からの眺め

三津峰山は標高378mと北にある灰ヶ峰の半分程度の高さですが視界が開けているため防空砲台が作られたと思われます。

眼下にあるのは日新製鋼呉製鉄所(旧呉海軍工廠廠製鋼部・魚雷実験部)です。

境界標石

境界標石とは民間地と軍用地の境界を示す石で日本各地に点在します。M字が2つ入っているものは海軍を表しています。

また、戦前戦中は要塞地帯の中で測量・撮影・模写などを禁止する要塞地帯法という法律がありました。

三津峰山には北部砲台の東北部に2つあります。明治時代のものなのですべては読めませんが2つ目は「呉要塞」と書かれています。

 

備考

・機銃陣地跡は展望台から少し北に行った三角点付近にある

・境界標石は三角点と大入分かれ(車道)の間の登山道にある

・展望台は車道からの近道があるので展望台だけ行きたい場合は無理に登山道を歩かなくてもいい

・石垣等の遺構を見たい場合は登山道を歩く必要がある

・南(音戸の瀬戸)から行くと高烏台公園(高烏台砲台跡)を経由して行くルートになる

・最寄りのバス停から高烏台公園(高烏台砲台跡)まで徒歩30分、さらにそこから1時間ほど歩いて三津峰山防空砲台跡という感じ

・マイカー等があれば車道ですぐ横まで行けるので登山をしなくていい

高烏台公園(高烏台砲台跡)とは登坂で2.7km程離れているので高烏台公園(高烏台砲台跡)を見た後に三津峰山も見たいのなら時間と体力が必要

・行程は車道と登山道を出たり入ったりするルートなので登山道としては比較的簡単であるが、長い距離を歩くのでそれなりに準備は必要

・最寄りのバス停はコミュニティバスなので便数が少ない

・三津峰山から日佐護山や休山に縦走する登山道もあるが遺構があるのは高烏台公園(高烏台砲台跡)とここだけなので遺構目的ならここで引き返していい

住所

広島県呉市阿賀町7568

駐車場 なし
トイレ なし
竣工 昭和19年
公開 常時
登山難易度 やや難しい
サイト

分類 砲台跡
アクセス

・呉市生活バス「みはらし荘」バス停から徒歩1時間40分


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