冠崎砲台跡
冠崎(かぶらざき)は阿賀南にある集落で大入魚雷遠距離発射場跡の南にあります。
集落の南に「観音崎」と呼ばれる小高い岬がありここに太平洋戦争中に防空砲台が置かれていました。
冠崎砲台は戦艦大和を対空改装した際に余剰となった砲塔を使って作られた応急防空砲台で昭和19年11月に着工しました。(巡洋艦最上の砲塔とする資料もあり)
昭和20年2月に完成し15.5cm三連装砲という防空砲台には大きすぎる砲塔が1基配備されました。
灰ヶ峰砲台や高烏台砲台など呉周辺でよく使われている砲塔は12.7cm連装高角砲、広の螺山砲台が10cm連装高角砲なのでどれだけ巨大な砲塔なのかがわかります。
戦後は民間企業の山荘にするため砲台は全て壊され遺構は残っていません。しかし、この山荘も取り壊されてしまい現在建物の姿はありません。
また、資料によっては『観音崎砲台』と記載されているものもあります。
呉海軍工廠冠崎作業場跡
冠崎砲台跡の真下にあります。
空襲が激しくなってきた太平洋戦争末期に兵器生産を継続するために朝鮮人労働者を使って作られた地下工場です。
ここでは人間魚雷『回天』の製造を行っており回天の燃料も製造・保管をしてありました。
かつては岬の麓部分に壕口がいくつもありましたが現在はほとんど塞がれています。
冠崎バス停(旧呉海軍工廠冠崎作業場入口)
呉市生活バスの冠崎バス停が冠崎作業場の入口でした。
冠崎バス停が他のバス停に比べて独特な形をしているのも作業場跡地を転用しているためと思われます。
現在はコンクリート製の門柱の片方だけが現存しています。
備考 |
・砲台跡は私有地のため無断立入禁止 ・岬の北側の壕口跡はすべて塞がれている上に樹木が茂っていて壕口は目視できない ・南側の壕口跡は海から行かないと見れない ・砲台跡の最寄りバス停は「火山峠」作業場跡の最寄りバス停は「冠崎」となる ・同じ戦争末期に作られた地下工場として呉海軍工廠長郷地下工場跡がある |
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住所 |
広島県呉市阿賀南9丁目31-13 |
駐車場 | なし |
トイレ | なし |
竣工 | 昭和20年 |
公開 |
砲台跡:非公開 作業場入口:常時 |
登山難易度 | - |
サイト |
- |
分類 | 砲台跡、海軍工廠 |
アクセス |
・呉市生活バス「火山峠」バス停から徒歩すぐ ・呉市生活バス「冠崎」バス停から徒歩すぐ ・呉市生活バス「冠崎西」バス停から徒歩3分 |
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