大須山防空砲台跡
大須山は江田島の北西部にある大須港の南に位置する山
ここには太平洋戦争中に呉鎮守府所属の防空砲台が作られました。
大須山防空砲台は昭和16年に着工し昭和17年7月に竣工しました。標高259mの山ですが砲台跡があるのは標高200m付近です。
砲台施設は林道を挟んで南側と北側に分かれており北側に兵舎・倉庫・貯水槽が、南側に砲台床3つ・待避所・指揮所・兵舎がそれぞれ残っています。
高射砲に関しては当初『四〇口径八九式12.7cm連装高角砲』3門を配備する予定で砲台床も3つ作られました。しかし、実際に配備されたのは2門のみでした。
余談ですが、昭和53年の江田島森林火災の後に山火事対策の一環として現在の林道が開通し、砲台跡も公園として整備されましたが、それまで砲台跡に行くには登山をするしかありませんでした。
兵舎跡
北側の遺構です。
駐車場から階段を上げればすぐにあります。
大小様々な部屋や半地下の遺構もありますが詳細不明です。
レンガを積み重ねてモルタルを塗って作った壁は中野村聴音照射所と似ていますが、崩壊がひどいのは風化ではなく連合軍が進駐してきた際に破壊したためです。
倉庫跡
兵舎跡の奥の斜面にあります。
防空壕より一回り大きな大きなこの壕口は倉庫です。
資料によると中にさらに小部屋があります。
貯水槽跡
兵舎跡からさらに階段を登ったところにあります。
飲料水なのか防火用水なのか不明ですが、この時代の飲料水なら井戸を掘るはずですので防火用水槽と思われます。
水源が無い山なので雨水を溜めておいて何かに使ったのかもしれません。
備考 |
・切串港からかなり距離があるので現実的に見て港から徒歩で行くのは無理 ・マイカー等が無い場合は切串港でレンタルサイクルを借りた方がいい ・車道の近くにあるので登山をしなくてもいい分山中の砲台跡よりは行きやすい ・駐車場はただの野原に看板が立っているだけなので注意しないと見落とすかも ・同じ切串地区に海上挺進戦隊戦没者慰霊碑がある |
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住所 |
広島県江田島市江田島町5209 |
駐車場 | あり |
トイレ | なし |
竣工 | 昭和17年 |
公開 | 常時 |
登山難易度 | やや難しい |
サイト | |
分類 | 砲台跡 |
アクセス |
・切串港から徒歩1時間30分(?) |
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