旧日本銀行広島支店
旧日本銀行広島支店は市街地にある被爆遺構
元々は明治38年に水主町に開店した日本銀行広島出張所が、昭和11年に業務拡大のため日本銀行広島支店に昇格し新築移転してできた建物でした。
広島市に残る貴重な戦前欧州風建築の一つで、外から見るとコンパクトに見えますが地上3階建て地下1階の鉄骨鉄筋コンクリート造りで外見より内部は広いです。また1階から2階は吹き抜けの大広間になっています。
近くにある旧帝国銀行広島支店(現広島アンデルセン)と外見が似ていますが、こちらは大広間の天井に天窓がついていて日光を取り入れる造りになっている点が違います。
昭和20年8月の原爆投下では爆心地から380mと至近距離にありながらも銀行という堅牢な造りから倒壊せず、被爆後わずか2日後から焼け野原の中で銀行業務を再開しました。
太平洋戦争終戦後も日本銀行広島支店として長らく使用されていましたが、平成4年に広島支店は基町へ移転し使用されなくなりました。その後、平成12年の広島平和記念都市建設法により広島市に条件付きで無償寄与され現在に至ります。
現在も広島市の催し物会場や展示会場として活用されています。
大広間
銀行業務を行っていた大広間
吹き抜けに天窓がついており光を取り入れる造りになっているのが特徴です。
支店長室
2階にある支店長室
床が板張りですが、戦前の広島市の木造内装はほぼ原爆で焼失してしまっているため、この部屋の床は非常に貴重な遺構です。
地下金庫
地下にある金庫
「NEW YORK」の刻印からわかるように米国製の金庫です。
原爆投下当時は爆風が地下まで入ってきて金庫前の鉄格子が吹き飛ばされましたが堅牢な金庫は無事でした。西側の鉄格子には爆風で曲がった蝶つがいを補修した跡が今でも残っています。
内部
備考 |
・開館時間中なら予約なしで入ることができる ・地下金庫内では原爆に関する資料を展示している ・1階の大広間で時事の文化活動の展示をしているので興味があれば見学するといいかも ・となりに頼山陽史跡資料館があるので興味があれば見学するといいかも ・少し距離があるが西の元安川を渡れば広島平和記念公園がある |
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住所 |
広島県広島市中区袋町5-16 |
駐車場 | 周辺に有料駐車場多数あり |
トイレ | あり |
竣工 | 昭和11年 |
公開 | 常時 |
登山難易度 | - |
サイト | |
分類 | 被爆遺構、広島県建物100選 |
アクセス |
・広島電鉄路面電車「袋町」電停から徒歩すぐ |
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