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機動戦士ガンダムΖΖ | |
---|---|
ジャンル | ロボットアニメ |
アニメ | |
監督 | 富野由悠季 |
アニメーション制作 | 日本サンライズ(現:サンライズ) |
製作 | 名古屋テレビ 創通エージェンシー(現:創通) 日本サンライズ |
放送局 | 名古屋テレビ |
放送期間 | 1986年3月1日 - 1987年1月31日 |
話数 | 全47話 |
コピーライト表記 | ©1986 創通・サンライズ |
シリーズ作品 | |
■テンプレート使用方法 ■ノート | |
ウィキプロジェクト | アニメ |
ポータル | アニメ |
『機動戦士ガンダムΖΖ』(きどうせんしガンダムダブルゼータ、MOBILE SUIT GUNDAM ΖΖ)は、サンライズ制作のテレビアニメ。『機動戦士Ζガンダム』の直接の続編として作られた「ガンダムシリーズ」の一つ。略称は「ΖΖ(ダブルゼータ)」。1986年(昭和61年)3月1日から1987年(昭和62年)1月31日まで名古屋テレビをキー局としたテレビ朝日系で毎週土曜日17時30分 - 18時00分に全47話が放送。平均視聴率は6.02%[1]。
テンプレート:ネタバレ
宇宙世紀0088年、グリプス戦役でティターンズは壊滅したものの、エゥーゴも大半のパイロットが戦死し、指導者でありMS隊の前線指揮官でもあったシャア・アズナブルは行方不明となり、主力パイロットであるカミーユ・ビダンも精神崩壊を起こしてしまい、戦力不足に悩まされていた。摂政ハマーン・カーンに率いられたジオン軍残党(アクシズ)はネオ・ジオンと名乗り、地球圏の制覇に乗り出す。
グリプス戦役で傷ついたエゥーゴの戦艦アーガマは、サイド1のシャングリラに寄港した。そこでジャンク屋稼業をしている主人公ジュドー・アーシタとその仲間たちは、Ζガンダムを奪って一儲けしようと企んだ事から、アーガマと関わり合いをもち、これに敵対するネオ・ジオン軍の巡洋艦エンドラとの戦闘に巻き込まれる。
前作のΖガンダム同様、モビルスーツのデザインは難航した。当初は前作にも参加した永野護が担当する予定だったが、監督・富野の「ロボットアニメの原点に戻った、明快な作品にする」という意図を受けたそのデザインは、ユニークではあるがあまりにも従来のMSとはかけ離れ、「怪獣」や「宇宙人」を彷彿とさせる突飛なものまであった[5]。
また、主役機ΖΖガンダムも、永野案では合体変形機構が模型で再現不可能なことが問題となった。何度かのデザイン修正が行われたものの、結局スポンサーサイドの納得いくものとはならず、永野は降板することとなる。なお、この永野版ΖΖのラフデザインは、当時バンダイから発売された小冊子「模型情報」で、仮デザインとして発表されている。
放映までほとんど時間が無い中、ΖΖガンダムのデザインはモデラー/イラストレーターの小林誠に、ネオ・ジオン軍MSのデザインは出渕裕に再発注されることとなった。小林は前作でバウンド・ドックやガザCといった可変モビルスーツをデザインしたことのある実績と、モデラーの経験を見込まれ、模型で再現可能な合体変形機構の修正を行うことを要請された。
締切まで2週間強という強行スケジュールだったが、コンセプトを「Gアーマーに変形・合体する最強のガンダム」とし、最強を示す記号として頭部にハイメガ粒子砲を装備したデザインがまとめられた[6]。講談社「機動戦士ガンダム大全集」に掲載されていた、ΖΖガンダムのラフ案の中に波動砲を装備したΖΖガンダムとして、決定稿となったデザインに近いものが掲載されていることから、モチーフはアニメ『宇宙戦艦ヤマト』の波動砲とみられる。
小林の案では曲面的なデザインだったが、当時の技術では商品化するのが難しかったので直線的にリファインされ、最終的に伸童舎の岡本英郎、明貴美加によってクリンナップされた。ただし、バンダイ「模型情報」によると、クリンナップしたのは北爪宏幸であるとされている。そして北爪のクリンナップ校了がプラモデルの設計開始に間に合わず、プラモデル「1/144 ΖΖガンダム」の胸部形状が設定と異なったともされている。クリンナップ第1稿ではGフォートレスに機首が無く、小林の希望で急遽ダブルビームライフルの後端に機首が追加設定されている。
出渕はスケジュールの都合でデザイン原案のみの担当となっており、自身の手でクリンナップしたのはバウ及びガルスJの頭部稿のみである。他のデザインのクリンナップはΖΖガンダム同様、岡本や明貴が行っている。番組中盤以降は、明貴がほぼ全てのデザインを担当したが、モデラーの小田雅弘や佐山義則、模型雑誌「モデルグラフィックス」の編集スタッフ等も協力している。
本作では、エゥーゴMSはツインアイとゴーグルアイ、ネオ・ジオン軍MSがモノアイタイプと明確に分けられた。その影響により、メタスが序盤で退場となり、リック・ディアスの強化型であるシュツルム・ディアスがネオ・ジオン軍MSとして登場することになった。
本作では旧作に登場したMSのデザインをリファインし別の機体としたものを登場させた。また、『機動戦士ガンダム』に登場、あるいは同作品には登場しなかったものの設定のみ存在したMSも登場した。
一部リファインされ登場したMS
ハイザックの偵察機能強化型。2009年に「HGUC」としてもキット化された。ドムのリファイン。リック・ドムの金型を流用。ゲルググのリファイン。『MSV』のゲルググキャノンのパーツを利用。そのまま登場したMS
詳細は機動戦士ガンダムΖΖの登場人物を参照
モビルスーツやモビルアーマーなど機動兵器に分類されるものは、宇宙世紀の登場機動兵器一覧#機動戦士ガンダムΖΖを参照。
それ以外のものについては、ガンダムシリーズの登場艦船及びその他の兵器一覧#機動戦士ガンダムΖΖを参照。
キングレコードより発売。
前期(第1話 - 第25話)前期はオープニング・エンディングとも従来の作品にはあった歌詞クレジット表示が廃止されたが、後期になって復活した。なお、前期OPは1話と9話でBGMとしてかかったことがある。後期エンディング「一千万年銀河」は、最終回ラストのジュドーとルーが木星へと旅立つ場面で2コーラス目が挿入歌として使用されている。
挿入歌第1話は、『機動戦士ガンダム』『機動戦士Ζガンダム』での名場面や世界観、スペースコロニー等といった施設、登場するMS等、前2作までの大まかな話の流れなどを新規の視聴者向けに説明した特別編(総集編)であり、物語は第2話より始まる。第1話の前半ではシャアがナレーション的存在として登場し、「MSの影絵当て」の正誤判定をしたりと異色の演出が行われている。その一方で、劇中ナレーションにシリーズ第1作『機動戦士ガンダム』ナレーションの永井一郎のナレーションも入れるといった従来のファン向けの演出もなされている。
話数 | サブタイトル | 脚本 | コンテ | 演出 | 作画監督 | 放送日 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | プレリュードΖΖ | 南田操(構成) | - | 寺沢賢 | - | 1986年 3月1日 |
2 | シャングリラの少年 | 鈴木裕美子 | 滝沢敏文 斧谷稔 | 杉島邦久 | 北爪宏幸 | 3月8日 |
3 | エンドラの騎士 | 遠藤明吾 | 杉島邦久 横山広行 | 横山広行 | 山田きさらか | 3月15日 |
4 | 熱血のマシュマー | 鈴木裕美子 | 森一浩 斧谷稔 | 関田修 | 金山明博 | 3月22日 |
5 | ジュドーの決意 | 遠藤明吾 | 滝沢敏文 世良邦男 斧谷稔 | 平林淳 | 恩田尚之 | 3月29日 |
6 | ズサの脅威 | 鈴木裕美子 | 川瀬敏文 | 敷島博英 | 4月5日 | |
7 | ガザの嵐 | 遠藤明吾 | 杉島邦久 斧谷稔 | 杉島邦久 | 小林利充 | 4月12日 |
8 | 鎮魂の鐘は二度鳴る | 鈴木裕美子 | 横山広行 | 神村幸子 | 4月19日 | |
9 | 宇宙のジュドー1 | 遠藤明吾 | 世良邦男 斧谷稔 | 関田修 | 山田きさらか | 4月26日 |
10 | さよならファ | 鈴木裕美子 | 森一浩 斧谷稔 | 平林淳 | 金山明博 | 5月3日 |
11 | 始動!ダブル・ゼータ | 遠藤明吾 | 川瀬敏文 | 恩田尚之 | 5月10日 | |
12 | リィナが消えた | 鈴木裕美子 | 杉島邦久 | 小林利充 | 5月17日 | |
13 | 妹よ! | 遠藤明吾 | 横山広行 | 神村幸子 | 5月24日 | |
14 | 幻のコロニー(前) | 鈴木裕美子 | 世良邦男 斧谷稔 | 平林淳 | 山田きさらか | 5月31日 |
15 | 幻のコロニー(後) | 森一浩 斧谷稔 | 関田修 | 金山明博 | 6月7日 | |
16 | アーガマの白兵戦 | 遠藤明吾 | 川瀬敏文 | 恩田尚之 | 6月14日 | |
17 | 奪回!コア・トップ | 滝沢敏文 斧谷稔 | 杉島邦久 | 敷島博英 | 6月21日 | |
18 | ハマーンの黒い影 | 横山広行 杉島邦久 | 横山広行 | 神村幸子 | 6月28日 | |
19 | プルとアクシズと | 高松信司 斧谷稔 | 平林淳 | 山田きさらか | 7月12日 | |
20 | 泣き虫セシリア(前) | 鈴木裕美子 | 関田修 斧谷稔 | 関田修 | 金山明博 | 7月19日 |
21 | 泣き虫セシリア(後) | 谷田部勝義 滝沢敏文 斧谷稔 | 川瀬敏文 | 恩田尚之 | 7月26日 | |
22 | ジュドー、出撃!! | 遠藤明吾 | 杉島邦久 | 小林利充 | 8月2日 | |
23 | 燃える地球 | 横山広行 | 敷島博英 | 8月9日 | ||
24 | 南海に咲く兄妹愛 | 鈴木裕美子 | 高松信司 斧谷稔 | 高松信司 | 神村幸子 | 8月16日 |
25 | ロンメルの顔 | 遠藤明吾 | 森一浩 斧谷稔 | 関田修 | 山田きさらか | 8月23日 |
26 | マサイの心 | 鈴木裕美子 | 川瀬敏文 高松信司 斧谷稔 | 川瀬敏文 | 恩田尚之 | 8月30日 |
27 | リィナの血(前) | 遠藤明吾 | 杉島邦久 | 金山明博 | 9月6日 | |
28 | リィナの血(後) | 滝沢敏文 | 江上潔 | 小林利充 | 9月13日 | |
29 | ルーの逃亡 | 鎌田秀美 | 横山広行 | 神村幸子 | 9月20日 | |
30 | 青の部隊(前) | 鈴木裕美子 | 川瀬敏文 高松信司 | 高松信司 | 山田きさらか | 9月27日 |
31 | 青の部隊(後) | 鎌田秀美 | 谷田部勝義 | 関田修 | 恩田尚之 | 10月4日 |
32 | 塩の湖を越えて | 遠藤明吾 | 杉島邦久 | 北爪宏幸 | 10月11日 | |
33 | ダブリンの午後 | 鈴木裕美子 | 今西隆志 斧谷稔 | 今西隆志 | 金山明博 | 10月18日 |
34 | カミーユの声 | 遠藤明吾 | 川瀬敏文 | 小林利充 | 10月25日 | |
35 | 落ちてきた空 | 鈴木裕美子 | 横山広行 | 神村幸子 | 11月1日 | |
36 | 重力下のプルツー | 鎌田秀美 | 高松信司 斧谷稔 | 高松信司 | 恩田尚之 | 11月8日 |
37 | ネェル・アーガマ | 遠藤明吾 | 滝沢敏文 斧谷稔 | 江上潔 | 山田きさらか | 11月15日 |
38 | 鉄壁、ジャムル・フィン | 鈴木裕美子 | 杉島邦久 | 関田修 | 金山明博 | 11月22日 |
39 | サラサ再臨 | 鎌田秀美 | 今西隆志 斧谷稔 | 今西隆志 | 小林利充 | 11月29日 |
40 | タイガーバウムの夢 | 鈴木裕美子 | 川瀬敏文 | 神村幸子 | 12月6日 | |
41 | ラサラの命 | 遠藤明吾 | 滝沢敏文 | 杉島邦久 | 小曽根正美 山下昭彦 | 12月13日 |
42 | コア3の少女(前) | 鈴木裕美子 | 横山広行 | 山田きさらか | 12月20日 | |
43 | コア3の少女(後) | 遠藤明吾 | 高松信司 斧谷稔 | 高松信司 | 金山明博 | 12月27日 |
44 | エマリー散華(さんげ) | 鈴木裕美子 斧谷稔 | 杉島邦久 斧谷稔 | 江上潔 | 小林利充 | 1987年 1月10日 |
45 | アクシズの戦闘 | 鎌田秀美 | 滝沢敏文 | 関田修 | 神村幸子 | 1月17日 |
46 | バイブレーション | 遠藤明吾 | 川瀬敏文 | 内田順久 | 1月24日 | |
47 | 戦士,再び…… | 遠藤明吾 斧谷稔 | 杉島邦久 斧谷稔 | 杉島邦久 | 北爪宏幸 | 1月31日 |
Notes:1)「宇宙」のルビは「うちゅう」であり、「そら」ではない |
放映当時、コミックボンボンに村上としやによる漫画版が連載された。製作スケジュールの都合から、一部のMSデザインには準備稿のものが使用され、ストーリーにもビーチャ、モンド、リィナがネオ・ジオンには行かない、アフリカで行方不明になったリィナをシャアが保護するといった違いがある。1999年に大都社、2005年に講談社より、それぞれ復刻版が刊行されている。
1986年に遠藤明範による小説版が全2巻で講談社から刊行された。前作にあたる『機動戦士Ζガンダム』は富野自身の手になる「原作」[8]であったが、本作は脚本を担当した遠藤明範による「ノベライズ」である。内容はストーリーの中心部分に絞られ、前作を引き継いではいるが、地球降下後の展開がTV版と異なり、アムロ・レイやベルトーチカ・イルマが登場している。なお、アムロとジュドーとのやり取りでは『逆襲のシャア』への伏線も示されている。その後、角川スニーカー文庫より刊行されている。
ホビージャパンより、本作を基にしたゲームブックがVol.1からVol.3まで発売されている。
物語は『ΖΖ』の世界観をベースとしたオリジナルストーリーで、主人公は元連邦軍上層部直属の組織に所属していた強化人間。Vol.1とVol.2ではあまりMSの活躍するシーンはないが、Vol.3ではΖΖガンダムの量産型(量産型ΖΖガンダムとは別物)やバウの簡易量産型であるバウbis、ティターンズがキリマンジャロ・ベースで量産したキリマン・マラサイ、“腰”のあるバーザム等、オリジナル設定のMSが多数登場する。他に連邦軍がサイコミュ技術を応用して開発した「エニグマ」(1人のパイロットで複数のMSを制御するシステム。要するにエニグマが組み込まれたマスターMSで2機の随伴MSをコントロールし、1個小隊を運用するというもの。ネオ・ジオンも同様のシステムを「シュペール・サイコミュ」として開発している)なる独自の要素も存在する。
なお、この物語の後日談が、『逆襲のシャア』公開時にホビージャパンが発売したガンダム関係のボードゲームの紹介ムック「ガンダムゲームズ」に小説として掲載された。主人公は連邦軍の前線基地マッシュの整備兵・通称トラッパーとして登場。MSパイロットのホークアイやデュークと共にネオ・ジオンの隠した金塊を奪う為、軍の高官がコレクションとして隠していたディジェを駆って戦いに赴くというもの。
テンプレート:脚注ヘルプ
テンプレート:前後番組
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テンプレート:富野由悠季
en:Mobile Suit Gundam ZZfi:Kidō senshi Gundam ZZfr:Mobile Suit Gundam ZZid:Gundam ZZit:Gundam ZZnl:Mobile Suit Gundam ZZth:กันดั้มดับเบิ้ลเซต้าzh:機動戰士GUNDAM ZZ
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