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テンプレート:独自研究テンプレート:出典の明記
ジム (GM) は、アニメ『機動戦士ガンダム』シリーズに登場する架空の兵器。地球連邦軍が開発した量産型モビルスーツ(型式番号:RGM-79)。
後の作品に登場するさまざまなバリエーション機との区別のため、非公式に前期生産型[1]、先行量産型[2]、先行量産型の前期型、後期型[3]などの呼称を付ける場合もある。
テンプレート:機動兵器
宇宙戦艦を中心とした戦力で地球圏を支配していた地球連邦軍は、一年戦争の序盤で遙かに国力の劣るジオン公国の新兵器・モビルスーツ (MS) により完敗を喫した。これにより連邦軍においてもMSの開発及び生産が最重要事項とされ、極秘プロジェクト“V作戦”が発動された。これは以前から連邦軍内で進められていたMS開発計画“RX計画”の技術士官だったテム・レイ技術大尉を中心に進められ、その結果、RX-75 ガンタンク、RX-77 ガンキャノン、RX-78 ガンダムの3タイプのRXナンバー試作機の開発に成功した。
各機は計画どおり、もしくはそれ以上の性能をもったMSであったが、そのままではコストが高すぎ、短期間のうちに量産できる仕様ではなかった。そこで3機種のうち近距離戦用であるガンダムの量産タイプとして、再設計されたのがジムである[4]。後のムックや模型の解説書などの後付設定では、ジェネレーターの出力や武装及び装甲素材などの性能をガンダムより落とすことで、前期生産型の生産コストはおよそ20分の1以下に抑えられたとされる。初期生産型のジムは一年戦争から3年後にはすっかり引退しているが、連邦軍はその後もジムIIやジムIII[5]といった直系の量産機を採用し続けている。「GM」の名前の由来は(Gundam Mass product 量産型ガンダム)の頭文字の略であるテンプレート:要出典[6]。
新たに作られたアニメシリーズでジムのバリエーションが増えたことで、後付で公式・非公式を問わず設定が増えている。
最初のテレビシリーズの設定では、テレビ版第9話でマチルダ・アジャンの補給部隊が回収していったガンダムのデータが、ジムの開発の参考にされたことになっている。
テレビシリーズより後の模型シリーズであるモビルスーツバリエーション (MSV) では、ガンダムの1 - 3号機の3機が最終試験のために宇宙へ上げられた後も、ジャブローに残されたガンダム4 - 8号機がRGM-79開発の実験台に利用された、とされている[7]。こちらの設定では、ジムは開発系譜上RX-78-2の直系ではなく、むしろ枝分かれした兄弟分の関係にあるということができる。
またOVA『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』に登場する、寒冷地仕様ジムや、カスタム型のジム・コマンドなどは当初、設定上は通常のジムであるが、公開時の視点に合わせてデザインのみリファインしたものとなる予定であった。その後の模型化の際に、テレビシリーズのジムとは別物の後期生産型と設定変更された[8]。これらは後期生産型と呼ばれ、より高性能、設計上はガンダムに匹敵する性能を引き出すことも可能とされ、先行量産型とされるジムは過度な生産期間の短縮と低コスト化により基本設計を無視する形で急造された、とする説もある[3]。
オデッサ作戦以前から存在し先行量産型であるとされるRGM-79[G] 陸戦型ジムの位置づけ、開発背景については、ホビージャパンムック『08MS小隊戦記』(ホビージャパン・1996)の中で、サンライズの井上幸一が説明している。
さらに後のOVA『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』に登場する初期型ジムや陸戦型ジムなど、先行試作量産型とされる機種との関連性も明確ではない。陸戦型ジムのデータが前期生産型に反映されているという説もある[3]が、アニメのスタッフによりこれらについて具体的な公式設定が作られたり、本編で語られたことはない[9]。『第08MS小隊』公式サイトでは、ジムと陸戦型ジムは事実上別の機体としている[10]。
他のMSと同様に、具体的な生産数を記した公式設定は存在しない。
講談社「MSV 第3巻」では、ジャブローで生産された第一次生産型(前期型ともいう)42機と、6ヵ所の拠点で装甲材質など細かい改良を加えた実戦タイプ(後期型とも)288機の計330機生産されたとされている。バンダイ「B-CLUB 70号」では、あらゆる派生型を含めたジムの生産機は3,800機以上としている。
基本的にはRX-78 ガンダムの設計をほぼ流用した量産機ではあるが、連邦軍の戦力建て直しという戦略目的を実現するために極めて短期間での大量生産を実現する都合上、試作機のためコストを度外視して開発・生産されたガンダムと比べて、徹底的なコストダウンがなされている。
ベースとなったガンダムからの主な変更点は、次のとおり[11]。
ジェネレーター出力はガンダムを若干下回るものの、ビームスプレーガンとビームサーベルの併用が可能であった。機動性を左右するバックパック(ランドセル)および脚部のスラスターはガンダムと同じ推力のままで、各種装備を撤去した軽量化により推力比ではガンダムを上回っている。また、索敵能力(センサー有効半径)も向上している。デザイン上ガンダムと比べ頭部内に余裕ができたため、近距離戦闘に有効とされる60mmバルカン砲の装弾数が増加している[14]。防御力はガンダムに比べ見劣りし、ザクマシンガンで撃ち抜かれている[15]。
小説版Ζガンダムにおけるシャア・アズナブルによる感想では、性能に不満でリック・ディアスの方が乗っていてずっと楽しいとのこと。
本機の武装は、ガンダム同様にビーム兵器が標準となっている。
ビームスプレーガンビームライフルに代わる、小型で取り回しの良い拳銃型ビーム砲[16]。ビームライフルガンダムと同じものを装備。劇中では、ジャブロー防衛戦に登場したジムが使用。ビームサーベルガンダムと同じものを装備している。隊長クラス[14]の士官が搭乗する機体などは好んで2基装備していたという非公式設定もあるが、劇中では左側に1基だけである。後年、劇場アトラクション『GUNDAM THE RIDE』において護衛のアダム機としてサーベル2基装備の機体が登場した。380mmハイパーバズーカガンダムの装備と同じ携帯式の大型ロケットランチャー。口径380mm規格の各種弾頭を専用炸薬で射出できる。ビーム兵器と異なり装弾数は少ないが、実体弾を使用するためジェネレーター出力や射程距離に左右されない安定した破壊力を持ち、ソロモン攻略戦においてはパブリクによりビーム攪乱膜を放出された状況下でも使用できた。ビーム兵器と比較し弾速が遅く対モビルスーツ戦には向いていないため、主に対要塞・対艦船に使用された。その後のア・バオア・クー戦でも使用された。100mmマシンガン『第08MS小隊』で設定された、主に地上で使われる近距離戦闘向けマシンガン。後の作品やゲームのムービーでも装備した機体がある。下部の箱型弾倉から給弾される。90mmマシンガン『0080』で設定された、バレルの短いブルパップ型突撃銃風のマシンガン。OVA『機動戦士ガンダム MS IGLOO』やゲームのムービーでも装備した機体がある。元々はコロニー防衛用に開発された小口径の実体弾を発射する兵器で、ビーム兵器より威力は劣るものの、攪乱幕や大気の状態に影響されないという利点を持つ。宇宙でも使用できる。マガジンは本体上部から挿入され、全弾を打ち尽くした時点で空になったマガジンが自動排出される仕組みになっている。60mmバルカン砲ガンダムと同じものを頭部に2門装備する。映画『機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編』で、リック・ドムに白兵戦を仕掛ける際に使用した。シールドルナチタニウム製三重ハニカム構造で、ガンダムシールドと同規格のもの[17]。表面の連邦の十字マークが簡略されている物もある。このシールドは、U.C.0093年の第二次ネオ・ジオン抗争に参戦したジムIIIにも装備されている。アニメ版の劇中では、ジャブロー内の陸戦では徒に右往左往するだけ、宇宙ではボールと混成でただ正面突撃するだけで、戦術と呼べる程の戦闘描写はされていない。
OVA『MS IGLOO一年戦争秘録』第3話に登場したジム6機は、3機で1小隊編制をとっていた[18]。隊長機を含む4機が90㎜マシンガンを装備し、2機がハイパーバズーカを装備している。
後の非公式設定では、当初、隊長機用のチューン型ジム1機と通常型のジム3機、これに砲撃戦用のジム・キャノン1機の計5機でMS1個小隊を編制する構想だったとされる。しかし(TVでの描写に合わせて)さまざまな事情により何機かがボールなどに置き換えられるケースがあったという。
別の非公式設定[19]では、単一の機種3機で1個小隊を基本隊形として編制し、ジム1個中隊(12個小隊)をボール10 - 20個小隊が遠距離支援をするという構成になったとされる。つまり、ボールの長距離砲撃で弾幕を張り、その弾幕をかいくぐってきた敵機を中・近距離においてジムが殲滅する戦術が取られたという。
量産機としては同じ敵役のザクと違い、弱い機体であるという印象を持たれている。その要因としては、ビグ・ザムをはじめとする敵側秘密兵器の登場など(演出上やられ役が大量に必要になるため)が多い。なお、ゲーム(『コロニーの落ちた地で…』など)では、主人公の乗る機体として使用できるが、性能は「安かろう悪かろう」の域を出ていない。
『機動戦士ガンダム』では、ホワイトベースがジャブローに寄港する第29話で、「ガンダムの生産タイプ」[20]として初登場。ジオン軍の来襲に対して数機が出撃する。2、3機はガンダム用ビーム・ライフルを装備しており、この中の一機がシャア専用ズゴックと対峙している[21][22]。続く第30話では、ジャブローの工場内で量産されたこの機体をジオンの特殊部隊が発見し起動する前に爆破すべく時限爆弾を仕掛けられるが、ホワイトベースの子供たちに排除された。
その後の宇宙要塞の攻略戦等では、地球連邦軍の物量作戦の象徴としてボールとともに大量に登場する[23]ものの、やられ役というよりなかば背景として止め画で描かれている。さらに敵モビルスーツの攻撃に次々と破壊されつつも後から後から後続の部隊が現れて立ち向かっていき、わずかながら敵機を撃破する場面もある。劇場版『機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙篇』ではビームサーベルでリック・ドムを斬るシーンが新たに追加されている。また、スタッフのお遊びで1コマだけ顔がイデオンになる。
OVA『機動戦士ガンダム MS IGLOO』第3話では、オデッサ戦から宇宙圏に脱出してきたジオン軍の敗残兵の落ち武者狩り役として、ルナツーから飛来したジム6機が登場。機体のデザインはプラモデル「マスターグレード ジム」のものが使用されている。それまでボールしか見たことがなかったオリヴァー・マイが「首と足があります」と発言するなど、地球連邦軍も本格的な量産型モビルスーツを投入したことを認識させている[24]。このジム部隊はヅダ2機と交戦し、ヅダ1機の喪失と引き換えに全滅した[25]。『MS IGLOO』におけるジムはその物量でジオン軍のモビルスーツを撃破している描写があり、他作品に比べ活躍している方である。なお、本作はジオン軍の構成員が主人公側であるため、ジムのパイロットのほとんどが悪役として描かれている。
小説版『機動戦士ガンダム』では、ガンダムより高性能な機体として描かれている。また、同作でアムロが後半搭乗するG-3ガンダムは大破したガンダムにジムの部品を移植したものである。
漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、アニメ版から仕様が変更されて登場。コアブロックシステムを搭載し、ビームサーベルが右側に装備された。ビームスプレーガンは地上用と宇宙用とで形状の違うものや、シールドは従来の十字マーク、ロレーヌ十字のような装飾入り、曲面主体のシンプルなものなど派生型が登場した。また、本作版ガンダム専用ビームライフルやバックキャノンを装備する機体も確認されている。ジャブロー戦においてアムロ・レイが搭乗し、反応の遅さなど不満を感じつつもシャアの搭乗するズゴックを撃退する。また、ジオン側には量産されたガンダムと誤認されたようで、恐れをなしてパニックに陥ったザクやアッガイを集団で追い詰めて撃破しており、アニメ版と違い戦果を挙げる。スレッガー・ロウもコア・ブースター以前に部下と共に当機に搭乗した。モビルスーツ戦が主体となってからは、さまざまな派生型(増加装甲タイプ、キャノンタイプ、白兵戦用タイプなど)が開発され、連邦MS戦力の主力となった。セイラ・マスもコア・ブースターからホワイトベースに1機だけ配備された増加装甲型GMに乗機を変更、緒戦でシムスのブラウ・ブロを撃墜するも、相撃ちになって脱出している。
漫画『機動戦士ガンダム0079』では原作よりもザクやドムを仕留めるシーンがある。
指揮官仕様のジムが登場する作品もある。ビームサーベルを2本装備しているのが特徴で、『GUNDAM THE RIDE』でのアダム・スティングレイ機や漫画『機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像』でのクワトロ・バジーナ機などがある。また、ゲーム『機動戦士ガンダム ギレンの野望 アクシズの脅威V』では、膝や腰の装甲形状の変更や通信アンテナの追加など、デザインの異なる指揮官機が登場している。
テレビ版第42話でハイパーバズーカを装備したジムが登場するが、前後するモブシーンではジム用シールドを持つ『ライディーン』および『ダイターン3』が混ざっている。
『機動戦士ガンダム外伝 コロニーの落ちた地で…』と『GUNDAM THE RIDE』がある。前者の主人公が乗る機体はジムに始まり、最終ステージで乗り込む最強の機体もジム系であるジム・スナイパーIIとなっている。また後者の観客は、ジムに曳航されるランチ(宇宙船の救命ボート)に乗り込んで戦場を駆け抜ける。これは、ジオン兵を主人公にすると「ジオン公国=悪役」と捉えるライトユーザーに楽しんでもらうことが難しくなり、主役メカにガンダムを登用するとガンダムの乱造を招き、世界観を損ねかねないためである。「地球連邦軍の一般的なMS」であるジムは、作品を宇宙世紀の世界観に違和感なく入り込めるものにするにはうってつけの主役メカなのである[26]。
丸みを帯びた頭部にゴーグル状のメインカメラ、ガンダムと同じ位置に機関砲を内蔵し発射口が見られる。胴体や四肢のラインは、ガンダムのものより線が少なく簡素化されている。胸部と爪先が赤色である他は、全体にやや緑がかった白色に塗装されている。
アニメの作画設定書は、総監督富野喜幸のラフスケッチをほぼそのままに、大河原邦男がクリーンUPしている。
近年の映像作品に登場したジムの多くは、最初のテレビアニメ版と比較すると腰前部装甲のデザインに大きな違いが見られる。
アニメ版では平坦な一枚板で構成されていたが、1999年に発売されたバンダイのプラモデル「1/100 マスターグレード ジム」では、先行して発売されたマスターグレード版ガンダムの部品を数多く流用したため、ガンダムと同様に中央ブロックを挟む形の「二枚板」デザインとなった。その後、プラモデルの設計に用いたCADデータを流用して、サンライズの映像作品『GUNDAM THE RIDE』『機動戦士ガンダム MS IGLOO』では二枚板デザインで登場した。
ゲーム『機動戦士ガンダム外伝 コロニーの落ちた地で…』のホワイト・ディンゴ隊機や、プラモデル「1/144 ハイグレード・ユニバーサルセンチュリー ジム」はテレビシリーズ同様の一枚板デザイン、2009年に発売された「1/100 マスターグレード ジム Ver.2.0」は一枚板デザインになっているが二枚板デザイン用のパーツも付属しているため、組立てる上では双方に選択が可能になっている。
ビームサーベルの柄やシールドの縁はHGUCキットまでは本体同様の緑がかった白だったが、MG Ver.2.0ではガンダム同様の純白とされた。
テンプレート:脚注ヘルプ
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執筆の途中です | この項目「ジム (ガンダムシリーズ)」は、ガンダムシリーズに関する書きかけの項目です。加筆、訂正などをして下さる協力者を求めています(P:アニメ/PJガンダムシリーズ)。 |
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