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ドムは、テレビアニメ『機動戦士ガンダム』を初めとした、宇宙世紀を舞台とするガンダムシリーズ作品に登場する架空の兵器。
ジオン公国軍の陸戦用量産型モビルスーツ (MS) の1つ。
本項目では、OVAやゲーム、雑誌などのメディアミックス企画で設定された各派生機の解説も記述する。テンプレート:ネタバレ
テンプレート:機動兵器ツィマッド社が開発した陸戦用MS。ガンダムの60㎜バルカン砲の直撃に耐える分厚い装甲[1]を持つ重量級の機体だが、脚部に内蔵された熱核ホバーエンジンにより地表を高速で滑走する。また、頭部には特徴的な十文字状のモノアイレールを採用している。一年戦争後半は脚部エンジンを熱核ロケットに換装した宇宙用MSリック・ドムの生産が開始され、ゲルググが配備されるまで宇宙軍の主力を担った。
この機体の主な搭乗者として黒い三連星が挙げられる。彼らはドムの先行量産型(1〜3号機)をパーソナルカラーである黒と紫、グレーに塗装していたが、オデッサの戦いにて全滅した。量産型の制式塗装は彼らの機体の塗装を踏襲したものであるといわれている。
なお、連邦兵士からはスラスターを内蔵した大型スカートアーマーにちなみ、「スカート付き」のコードネームで呼ばれた[2]。
ジオン公国軍は宇宙世紀0076年に地球侵攻作戦を前提にした局地戦用MSの開発に着手した。地上戦でネックになるMSの移動速度の遅さを補うため、ジオニック社ではグフを飛行させることで行動半径の拡大を狙ったが、開発は失敗しドダイYSとの運用で妥協せざるを得なかった。
一方ツィマッド社は宇宙世紀0078年、グフをベースにしたMS-07C-5 グフ試作実験機を経てYMS-09 プロトタイプドムを試作し、ホバー走行機能のMSの開発を開始した。脚部に熱核ジェットエンジンによるホバーユニットを有し、高速移動する事で陸戦用MSとしての機動力を格段に向上させるというものである。この開発にはジオン公国の主力機の座をザクIと争い、敗れたEMS-04 ヅダの土星エンジンの技術が投入されている。本機のテスト結果は非常に良好で、空力や耐弾性の向上を目的とした外装の改良やエネルギー経路(動力パイプ)の変更を施され、直ちにドムとして正式採用された。なお仕様書においては高機動型ザクIIと同程度のボリュームの細身の機体だったが、実際に建造する際の細部の手直しで重MSに相応しいボリュームになったといわれている。
その運用方法から脚部の関節疲労が少なく、メンテナンス面で歓迎された。また、ドムおよびリック・ドムはそれぞれの局面に応じた改造機が多数生まれることとなる。大戦後期にグラナダの統合整備計画によって生産されたMS-09R-2 リック・ドムII(ツヴァイ)は後のドライセンの設計母体となった機体である。他にMS-09F/Trop ドム・トローペンなど次々にカスタマイズされた機体を見ればドムの局地戦能力、汎用性が高く評価されていることが判る。
本機はジオン本国で先行して量産され、キャリフォルニアベースで本格的に量産された。主にオデッサ、アジア方面での配備が確認されている[3]。ドムは従来の倍以上の移動力を存分に生かし、ザクの数倍の戦果を挙げた。しかし一方では生産ラインの確立に時間を要し、戦線への配備が遅れ戦力としては十分に貢献できなかったとされる。
『機動戦士ガンダム』ではアニメ第24話に初登場。黒い三連星がこの機体に乗り、ホワイトベースに戦いを挑む。ザクとは桁違いの重装甲、グフをも超える高速移動、一撃必殺のジャイアント・バズを生かした「ジェット・ストリーム・アタック」という戦術でアムロを苦しめたがあと一歩及ばずマッシュ機が撃破され、続く第25話でオルテガ、ガイアも相次いでガンダムに敗れて黒い三連星は全滅する。劇場版では、24話と25話の戦闘が一回の戦闘にまとめられている。マッシュとガイアはガンダムに、オルテガはセイラ・マスが搭乗するコア・ブースターに撃破された[11]。
そもそも黒い三連星に配備される以前にランバ・ラル隊へ供与されるはずが、マ・クベの画策によって補給要請が握りつぶされ、実現しなかった。「局地戦用重モビルスーツ・ドム」の名前は、この第20話が初出となる。第29話のジャブロー降下作戦でも数機が登場し、ガウ攻撃空母から降下。1機が対空砲火で撃墜された。劇場版ではジャブロー地下に新たに1機が登場し、ガンダムに撃破されている。
TV版では第31話よりドムと同じデザインで宇宙用のリック・ドムが登場した。しかし以後は黒い三連星の時のような手強い相手として描写されることもなく、第33話におけるコンスコン隊の「3分も経たずに全滅した12機のリック・ドム」に代表される典型的な「やられメカ」と化してゆく。なお、劇場版のリック・ドムでは脚部・スカート内にバーニアがより詳しく描かれ、地上用のドムとの違いを表現していた。
『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』では第10話に登場。肩や脚部アーマーのデザインが異なっている。対空戦闘ではザクマシンガンを、対MS戦ではバズーカを使用する。陸戦型ガンダムを追い詰めるも、量産型ガンタンクに背中を撃たれて撃破された。なお、漫画『機動戦士ガンダムMS BOYS -ボクたちのジオン独立戦争-』に登場するナランソロンゴ・ボルドバヤル専用機は、このデザインのドムがベースとなっており、パーソナルカラーの銀色の肩を持つ黒色の機体に塗装されていた。
『MS IGLOO 2 重力戦線』では第3話に登場。オデッサ作戦において、ダブデ級陸戦艇の護衛として2機が陸戦強襲型ガンタンクを迎撃した。1機のドムは陸戦強襲型ガンタンクが発射した220㎜滑空砲の至近弾で転倒。もう1機はヒートサーベルで主砲を切断するも、反撃されて大破。敵の突破を許した。
漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、黒い三連星の機体にオリジナルの部隊マークが追加された。「ジャブロー編」では、アニメ版同様三連星による3機で構成され、ガンキャノンとガンタンクを大破させた後ガンダムに挑むが、マッシュを撃破され撤退する。後の「オデッサ編」ではガイア、オルテガを隊長に各小隊あたり4機ずつ計8機のドム中隊を編成。「ダブルジェットストリームアタック」なる新戦術で再び挑むも、ニュータイプ能力に目覚めたアムロの敵ではなく、ガンダム1機に全滅させられている。なお本編において拡散ビーム砲を使用することは一度も無かった。
漫画『MS戦記 機動戦士ガンダム0079外伝』では、物語終盤で主人公のフレデリック・ブラウン軍曹と所属部隊がドムに搭乗し、ジャブロー戦に参加する。TV版第29話でガウ攻撃空母から降下したドム部隊をイメージしている。
テレビアニメ企画時の名称はドワッジ。
機動戦士ガンダムのガンプラシリーズ(当時の旧キット)では1/100と1/60スケールのみのリリースのため、1/144スケールでのキット化は2006年1月に発売されたHGUC版が初となる。ただし、旧キット1/144スケールでリック・ドムは発売されており、外観は同一である為、事実上それがドムの1/144キットといえる。リック・ドムとドムの外観が違うことになったのはMGが最初である。また、旧シリーズの1/144リック・ドムは、ふくらはぎの形が、1/100ドムのキットと若干異なっていた。ドムのキットはほぼ平坦な緩いカーブなのに対し、リック・ドムは後方が錘形にとがって現在の脚部に近い形状となっていた。
ホバー走行については、元々は制作環境の都合で歩く作画をする時間がなく、演出上やむを得ずホバーを行なったことから始まっている。このスピーディーな動きが思いがけず効果を上げたことから、「ジェットの代わりにロケットを取り付ければ宇宙でも使えるのでは?」という発想でリック・ドムに転用された。元々の構想ではグフと同様に完全な地上用だったようである。
なお、上述の「開発経緯」の中で当初は細身だったが手直しされて現在のフォルムになった、というのは大河原邦男の当初のデザインはザクなどと同程度の細身で、これを見た安彦良和が「もっと重MSらしく」とデザインを変更したとされることに基づいている。またモビルスーツバリエーション (MSV) において、『機動戦士ガンダム』の初期の設定画を実際に製作する前の仕様として掲載している。この機体も現在のシンプルな外観を初期稿から有していたわけではなく、第1稿では角、頭部を覆う伝動パイプ、角ばった肩スパイクなどが盛り込まれていた。
詳細はリック・ドムを参照
詳細はグフ#グフ(試作実験機)を参照
(型式番号:MS-09)
『MSV』に登場。大河原邦男のデザインを基にしたアニメの設定画が元々アニメ作中に登場した機体よりもだいぶ細かったため、設定画に初期設計案という設定を付加したもの。なお作中のドムは、安彦良和が「重MSはこれくらい太くなければ」と描き直した。
テンプレート:機動兵器
初出は講談社の書籍『TVガンダムストーリーブック第二巻』、巻頭カラーグラビアページに「グフ〜ドム」の経過機の一つとして大河原邦男の描き下ろしイラストが掲載された。後に『MSV』にも登場し、諸々の背景設定が整えられる。
グフ試作実験機のデータを基に開戦から6か月後、ジオン本国で開発された機体。当初は純粋なホバークラフトによる推進機たることを予定されたが、熱核ジェットエンジンとロケットを併用したものに落ち着いている。
これによりMSの地上での移動速度の遅さと関節部にかかる負担による整備の対応は解決した。
2機が製造され、うち1機はフレデリック・クランベリー大佐が搭乗、キャリフォルニア・ベースにて稼動実験が行なわれた。ボディカラーは黒とグレー。
(型式番号:MS-09)
黒い三連星に配備されたものがこれにあたる。プロトタイプドムの外装を整理し、量産を開始したものである。このとき黒い三連星のパーソナルカラー(黒、紫)に塗装が施されたが、のちにこのカラーがそのまま機体色として定着している。これは連邦軍に多大な被害をもたらした黒い三連星をたたえた公国軍総統部の意向と考えられるが、定かではない。
(型式番号:MS-09 (MS-09B))
ドムの一般量産機。MS-09Bという型式番号は「MS-09G ドワッジ」のプラモデル解説書で設定された。
小田雅弘によるMSVの設定によれば、黒い三連星がMS-06S搭乗時代から使用しているパーソナルカラーの基調がそのまま制式塗装として採用されたとされる。が、それよりも数か月前から生産されているため、MS-06RD-4のカラーが採用されたとする説もあるテンプレート:要出典。
テンプレート:機動兵器
メカニックデザイン企画『MSV-R』に登場。初期生産されたドムを元に改修された寒冷地戦用機。
カモフラージュ用に人工雪を噴射できる特殊な噴霧器を内蔵したランドセルが特徴。他にもスラスターエンジン冷却のため肩、腹部、脚部にエア・インテークが増設や、胸部拡散ビーム砲の排除、ジャイアント・バズに防寒用ジャケットが施されるなど、より寒冷地での運用を想定した仕様となっている。
本機は、北米カナダ地方のグレートスレーブ湖北東部で1機確認されている。肩部には「バウンティハンター(ヘルメットを被った髑髏を図案化したもの)」のパーソナルエンブレムが施されているが、搭乗者を含め詳細は不明。
(型式番号:MS-09C)
PCゲーム『機動戦士ガンダム リターン オブ ジオン』(近藤和久デザイン)に登場。
ドムの中距離支援用改造機。背部にキャノン砲を2門装備したもの。主に第一次ネオ・ジオン抗争後のアフリカ戦線で投入された。
なお、PCゲーム『機動戦士ガンダム アドバンスドオペレーション』では、同系機としてMS-09PS ドムプラス支援型が存在する。
テンプレート:機動兵器
『MSV』に登場。プロトタイプドム2号機を基にして開発した熱帯・砂漠戦用機。熱帯戦用バックパックと近距離通信アンテナが特徴である。
アリゾナでのスカラベ部隊によるテストは良好に終わり、MS-09Dとして正式採用、おもに北アフリカ戦線のカラカル部隊に配備された。ボディカラーはサンディブラウン。
通常型のドムから改修されてプロトタイプドムに近い仕様に戻されたとする資料もあり[12]、この追加生産された機体をベースとしてドム・キャノンが開発されたとされる。
元はホビージャパン別冊『HOW TO BUILD GUNDAM』に登場した砂漠戦用ドムをプロトタイプドムベースに変更したもの。
(型式番号:MS-09D)
ホビージャパン別冊『HOW TO BUILD GUNDAM』に登場。『MSV』で設定上存在する機体。
通常のドムに熱帯戦用バックパックなどYMS-09Dのパーツを装備したもので、正式な量産機ではない。
キャルフォルニア・ベースで10機余り製造され、そのうち予備を含めた4機は北アフリカ戦線のカラカル隊に送られ1機にはロイ・グリンウッド少佐が搭乗した。量産先行型および量産型ドムをベースとした30機ほどの改造が実行される予定だったが、キャルフォルニア陥落により頓挫するに至った。完成機は一年戦争終結まで連邦軍には入手できなかった。
目次へ移動する
『ハーモニー・オブ・ガンダム』に登場。一年戦争末期、ザクキャノンのデータを基に生産された、ドム・トロピカルテストタイプの中距離支援用改造機。MS-09KMと表記される場合もある。
通常のドムのジャイアント・バズに拠った中距離支援の役目を、重砲の固定武装化により強化しようとして開発された。
なお、MS-09Cとの関連性は不明。
ドム・キャノン単砲仕様[](型式番号:MS-09K-1)
ノーマルのドムと同じく黒と紫のカラーリング塗装された機体。より長距離砲撃に特化したタイプで、生産数は少ない。
ドム・キャノン複砲仕様[](型式番号:MS-09K-2)
トロピカルテストタイプと同様の砂漠用カラーに塗装された機体。固定武装として右肩にキャノン砲、左腕に3連装ミサイルポッドを装備。近接兵器であるヒートサーベルはオミットされているが、近距離への牽制用としてザク・マシンガンやハンド・グレネイドを携行することも多かった。
OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』で設定上存在する機体[13]。(型式番号:MS-09F)
「フュンフ」はドイツ語で「5」。幾つかのゲームや漫画に登場しているが、作品によってドムやドム・トローペンにそれぞれ似ていたり、ドム改やドワス・デザートとの関係も不明と、設定が定まっていない機体である。
特に、アニメ版『0083』でアナベル・ガトーがエギーユ・デラーズから借りようとしたグワデン配備の赤いドムこそがドム・フュンフであるという認識も少なくなく、これはドム・トローペンのプラモデル付属の解説書で「フュンフがグワデンに配備されていた」という旨の記述によるものである。しかし、小説版『0083』では「09R(リック・ドム)」との描写があり、さらにカードゲームなどで「試作型リック・ドム(エギーユ・デラーズ専用機)」という機体が設定されたため、今日では別機体との見方もある。とはいえ、いずれも「サンライズ公式」ではなく独自設定の域を出ないため、未だ不明確なままである。
テンプレート:機動兵器
OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場。
陸戦用のドムやトロピカルテストタイプの運用実績をもとに改良された、砂漠・熱帯用の機体。脚部に防塵フィルターが装備されており、目くらまし程度にしか使えなかった胸部ビーム砲は装備していない。ジム・カスタムが装備するジムライフル(90㎜マシンガン)で撃破されるなど、劇中で特に重装甲という描写はない[14]。
「トローペン (Tropen)」はドイツ語で熱帯の意で、英語のトロピカルに当たる。プラモデルの広告などでは、アルファベット表記がTroopen(トルッペン)になっているものがあり、また劇中のセリフで英語風に「トルーペン」とも発音することから、ドイツ語で「騎兵仕様」とする見方がある。しかし実際は「隊」の意であり「ドム戦隊」という意味になる。これとは別に「トローベン」という誤記も見られる。
劇中では殆どの機体がラケーテン・バズか90mmマシンガンを装備しているが、アルビオンと交戦したうちの1機がザク・バズーカを装備している。
劇中での活躍第1話で初登場。ガンダム試作2号機(サイサリス)を奪取するアナベル・ガトー少佐を援護すべく、ユーコン型潜水艦「U801」とザメル支援下の元で2機がトリントン基地に突入した。基地防衛隊に大損害を与え、パワード・ジムを複数撃破するなどの戦果をあげた。最終的にゲイリー機はトリントン基地内の戦闘で[15]、アダムスキー機は翌朝の戦闘でチャック・キース小尉のザクIIF2型に、それぞれ撃破された。第4話では、キンバライド基地所属のドム・トローペン4機が登場。カラーリングは砂漠用のデザートカラーである。アルビオンと同艦所属MS部隊と交戦。アルビオン隊に大きな損害を与えることなく全滅した。小説『機動戦士ガンダムUC』ではニューギニアに潜伏していたジオン軍残党「シンブ根拠地隊」の機体がトリントン基地襲撃に参加している。デザインカトキハジメによる。特徴は足に装着されたエアスクープ(ダストフィルター付き)。これはドムは熱核ジェットエンジン搭載機であり、エアクッション走行の為には積極的に大気を吸入しないといけない事を、具体的にフォルムに取り入れたデザイン[16]である。又、ザメルにも意図的に、熱核ジェットエンジン等のデザインが引用されている。(型式番号:MS-09F)
雑誌「ホビージャパン」の連載『ジオンの星 MOBIL SUIT in ACTION』に登場。ドムからドワッジに至る中間の機体。
(型式番号:MS-09F)
雑誌「MJ(模型情報)」で連載されたメカニックデザイン企画『F.M.S』、及びプラモデル「フルカラーモデル リック・ドム」に登場。MS-09S ドワスの地上戦仕様。
(型式番号:MS-09F-2)
ゲームブック『機動戦士ガンダム0087 ジェリド出撃命令』に登場。ドムの寒冷地仕様。
テンプレート:機動兵器テレビアニメ『機動戦士ガンダムΖΖ』、小説『機動戦士ガンダムUC』に登場する、ジオン公国軍の量産型陸戦用重MS。後にネオ・ジオンやアフリカ解放戦線でも運用された。なお、劇中では後述のドワッジ改も含め、一括して「ドム」と呼称される。
ドムシリーズの最終量産型。背部にホイップアンテナを設置し通信能力が強化されている。背部熱核ジェット推進装置を強化し防塵処理を施し、脚部には航続距離延伸のためのドロップタンクが追加され、加速性及び作戦行動時間の向上が図られている。頭部にはバルカン砲4門を増設している。携帯するジャイアントバズには、熱による砲身のゆがみを抑えるためのサーマルスリーブが追加されている。
正式名称は「ドム」であるが、ドムのG型である事から「ドワッジ」と呼ばれる様になった。ドムの強化改修機にドワッジの名称が用意されていた為、共にドムの強化型である本機とペズン・ドワッジの両機体にその名がつけられたとする説もある。
本機はドワッジ改と合わせて88機が生産された。ゲルググと並び一年戦争末期のジオン公国軍の優秀有力な決戦兵器と評価され、実戦投入が数か月早ければアフリカ全域はジオン勢力下のままであり、地球連邦軍の勝利はなかっただろうともいわれる。
戦後も旧公国軍残党や各種ゲリラ組織などで長期にわたって運用され、ネオ・ジオンのアマサ・ポーラや、アフリカ民族解放戦線の隊長ガデブ・ヤシンらが搭乗。アマサ・ポーラ搭乗機は「ポーラのドム」と呼ばれた。第一次ネオ・ジオン抗争時にはジェネレーターを換装するなど大幅な改修が施されていたようであるが、所詮は旧式機でありΖΖガンダム以下最新鋭機の敵ではなかった。
小説『機動戦士ガンダムUC』ではモーリタニアに潜伏していたジオン軍残党の機体がガランシェールの引き起こしの為に使われたり、ニューギニアに潜伏していたジオン軍残党「シンブ根拠地隊」の機体がトリントン基地襲撃に参加している。
デザイン当初は、アクシズで地球降下作戦用にリック・ドムを装備換装したもの、と設定されていた[17]。
テンプレート:機動兵器テレビアニメ『機動戦士ガンダムΖΖ』に登場する、旧ジオン軍残党ロンメル部隊の陸戦用重MS。
ジオン公国時代にドムのバリエーションのひとつとして開発された旧世代のMSドワッジを、エースパイロット用に改修した機体。旧ジオン軍残党・ロンメル部隊のデザート・ロンメル中佐が搭乗。
両肩の装甲後部に大型ブースター4基を装備することでベース機より2万4,200kgの推力増加を果たし、さらに運動性を向上させた。頭部のモノアイバイザーは大型化され、バルカン砲は2門に減らされている。ビームカノンはドワッジ改の元々の武装ではなく、ロンメル部隊が連邦軍基地から強奪したものである。ロンメルはもっぱらヒート・トマホークを使用し、劇中においてはヒートサーベルの使用場面は見られなかった。
ロンメルのドワッジ改はさらに改修されており、リニアシート導入やジェネレーターの換装がなされ、また装甲強度が向上されている。
しかし、劇中の0088年においてはすでに旧式機であり、ΖΖガンダム以下ガンダム・チームの最新鋭機には歯が立たなかった。
また登場するロンメルもかつては名将だったが、今や頑迷で横暴なだけの老将という設定であり、時の流れに取り残されたものの悲哀が「人馬一体」で表現されていた。
(型式番号:MS-09K)
漫画『機動戦士ガンダム ジオンの再興』(近藤和久著)に登場。H型をさらに発展させた機体で、第二次ネオ・ジオン抗争時に使用されている。
テンプレート:機動兵器メカニックデザイン企画『MSV-R』に登場。ドムの機動性を向上させた試作実験機。
ドムのホバー走行性能を向上させるため、MS-07H グフ飛行試験型から開発データを導入し、可動式スタビライザーが付属したジェット推進パックを装備、左右の腰部に推進器を内蔵しているのが特徴。当初開発された1号機は機体バランスの問題から2度目の実験中に横転し大破したため、2号機はスタビライザーの延長と脚部のエアブレーキが追加された。その結果、ドムの140%増の最高速度を記録したが、最高速度到達時間が開発要求に満たなかった。
また、次世代重MS用武装として開発されたヒート・ランサーの運用実験にも用いられた。折りたたみ機構を持つため、対地上戦艦やトーチカ、対MS戦など戦況に応じた運用が可能であった。
本機は、主に北ヨーロッパ地方で運用実験がなされたが、ヨーロッパ戦線の激化などにより正式採用されることなく計9機が生産されたに留まった。戦後、アフリカ解放戦線にてデザート迷彩が施された本機が確認されている。
テンプレート:機動兵器
ゲーム『機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122』に登場。ゲリラ組織オールズモビルが使用した陸戦用MS。かつてのジオン公国軍の残党が使用しているためあえて旧公国軍のMSに似せて作られているが、中身はU.C.0120年代の最新型。
テンプレート:機動兵器
ゲーム『機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122』に登場。OMS-09RF RFドムの熱帯仕様。
砂漠という過酷な自然環境での戦闘を目的に開発されたオールズモビルの機体。脚部の出力の向上により高速移動が可能となった。胸部拡散メガ粒子砲は1基になっている。
(型式番号:OMS-09SRF)
ゲーム『機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122』に登場。OMS-09RF RFドムの寒冷地仕様。
寒冷地仕様である事以外はRFデザート・ドムと大きく変わりはない。
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執筆の途中です | この項目「ドム」は、ガンダムシリーズに関する書きかけの項目です。加筆、訂正などをして下さる協力者を求めています(P:アニメ/PJガンダムシリーズ)。 |
en:List of Mobile Suit Gundam mobile weapons#Domth:ดอมzh:MS-09系列机动战士
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