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ボールは、アニメ『機動戦士ガンダム』をはじめとするガンダムシリーズのうち、宇宙世紀を舞台とする作品に登場する架空の兵器(型式番号:RB-79)。
テンプレート:ネタバレ
テンプレート:機動兵器
テンプレート:機動兵器
宇宙用作業ポッドを改修し、180mm低反動砲を1門装備した戦闘用ポッド。一年戦争時は、ジムの火力支援用として大量に投入された。マジックハンド(マニピュレーター)は燃料電池で駆動され、熱核反応炉を持たないため帰還後の冷却が必要なく、モビルスーツ (MS) 搭載設備の無い艦での運用が可能なのも利点であった。カラーリングは明るいラベンダー。ただし熱核融合炉を持たない分、推進剤噴射速度が劣り(推進剤を高温で燃焼できないため)推力や比推力低下で推進剤の燃費が悪い。電力も燃料電池だけで確保しなければならないので電力不足であり、出力不足で可動肢を動かしてAMBACすることもできない。だが、三次元挙動が可能なので航宙戦闘機のセイバーフィッシュでは補いきれない対MS(対ザク)戦闘においては、それなりに重要である。対MSだけでなく対艦(ムサイ、チベ、パプワ)や対戦闘機(ガトル、ジッコなど突撃艇を含む)においても射程距離と弾の弾速と爆発力の火力は強いものである。(弾の発射速度が速いことならびに火薬等によって炸裂するので、ザクバズーカに匹敵する火力を連射できる)ガンタンクの例であるが、アニメのガンダムではガンタンクの砲撃でドップを一撃で撃墜してジオン軍兵士が「なんという火力だ」と驚くシーンがある。それと同じ火力を半分とはいえ所持していることはジオン軍にとっては脅威になったことには違いない。
MSとして人型を成しているジムに比べて、眼球に似た球体の左右下部に2本の作業用アームと、天頂部に唯一の武装である180mm低反動砲を付けたその姿と低い戦闘力から、兵士の間では「丸い棺桶」「動く棺桶」とまで言われたテンプレート:要出典。
現在と昔とではその設定が大きく変化しており、1990年代以前は、製造に手間とコストのかかるジムを支援するべく、数で押すために大量生産された低性能安物MSというものだった。プラモデルの商品名においても「1/144地球連邦軍量産型モビルスーツ ボール」と明記されている。同時に、備砲はガンタンクの「タンクキャノン砲」の流用であり、火力だけなら決して周囲のMSにひけをとらない強力な機体とされていた[1]。TV版第36話では、ボールのパイロットが友軍の同隊のGMのパイロットに対して「後はリック・ドムかザクしかいない、やるぞ」と、ジオン軍のMSを軽視した発言をしている。だがこのボールのパイロットは友軍のGMのパイロットとともにドズルのビグ・ザムに撃墜されてしまい、リック・ドムやザクとは対決しない。
ただし、センサー系に関しては、元が作業用ポッドであり、ガンタンクのキャノン砲を流用しているだけあって、ザクとは比べ物にならないほど長く取られている。球体部しかないのでモノアイであるが目は可動せず固定でデュアルアイと同じく緑色である。センサー有効半径はGMと同等以上、最低でもガンキャノンと同程度、ガンタンクと同等は取られているようである。これはミノフスキー粒子散布下を前提としつつもザクにアウトレンジ攻撃を加え、更にザクの奥にいる敵艦艇をも攻撃できる利点でもある。作業用ポッドは宇宙のコロニー修理(故障箇所発見、デブリを回避、細かい修理作業など)などで望遠など光学系センサーが重要であることが求められるので、それの流れを汲んでいるだけのことはある。同じ作業性能でもコロニー落とし用のザクとは対照的である。ザクはコロニー落としのためコロニーの核パルスエンジンに点火などだけできればいいという作業性能である。機体の大きさも12.8mと標準的なMS(18m)と比べると小ぶりで3分の2ほどしかない、コア・ファイターなど核融合炉を持ちビーム兵器も装備する戦闘機と比べれば大型である。開発時期はGMより早く完成し、一部ゲームではザニーと同時期に完成している。
機体の区分をめぐっては他にも解説されており、『機動戦士ガンダム ギレンの野望』などのゲーム作品では「モビルアーマー (MA)」とされることがある。OVA『機動戦士ガンダム MS IGLOO 黙示録0079』では、当機やジオン軍の試作駆逐ポッド「オッゴ」を「モビルポッド」と呼称されている。プラモデル「HGUCボールツインセット」では「戦闘ポッドであり、簡易型MS」と記述されている。PS2の連邦VSジオンDXでは連邦軍はMSとしてジオン軍はMAとして扱う。これは連邦軍はモビルアーマーやモビルポッドやモビルタンクといった兵器区分がなく、MSのGMを支援するMS兵器群として扱われたためである。
ソロモン攻防戦で、ソーラ・システムによる突破口へ、ジムとともに大量に投入された。アニメ本編ではザクIIに蹴飛ばされてジムと衝突し、共に撃破されるなど、主にやられ役として描写される。
小説版『機動戦士ガンダム』では形状はアニメ版と変わらないが、マジックハンドにビームライフルやビームサーベルを携帯しており、兵士らから「ミスター・ボール(ボールさん)」という愛称で呼ばれている。
OVA『機動戦士ガンダム MS IGLOO 一年戦争秘録』では、ルナツーパトロール艦隊所属のオハイオ小隊が使用する凶悪なシャークトゥースペイント(ゲーム『SDガンダムGジェネレーション スピリッツ』では「シャークマウスボール」と呼称)を施している機体がパプア級補給艦艦隊を襲撃する。また、オデッサの敗退により、宇宙に脱出してくるジオン軍地上部隊のHLVを、ジムと共同で次々に血祭りにあげていくボール部隊が登場。特に前者はこれまでの映像作品には無かった機敏な動きをみせつけた。しかし、善戦むなしく全滅している。
漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、ソロモン戦でパブリク突撃艇と共に活躍し、ハヤト・コバヤシ兵長もパイロットとして搭乗、ザクレロ相手に戦うが、デミトリーの猛攻に遭い緒戦では中破、帰艦している。また、ハヤトはキャノン砲でなく、二連機関砲を備えた機体で再出撃するが、カイ軍曹に棺桶と馬鹿にされる。
『モビルスーツバリエーション』から(形式番号:SP-W03)。
スペースコロニーでの作業用に用いられた作業機であり、特に武装はしていない。作業員より少し大きい程度の小型機であり、これをMSとの戦闘に見合うようスケールアップし、武装したものがボールである。
『モビルスーツバリエーション』での設定(形式番号:RX-76)。
ディテールはTV版のものと変わらない(むしろこの資料では大河原邦男によるディテールアップ版をRB-79と呼んでいる)。
OVA『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』に登場(型式番号:RB-79K)。
第1話でテリー・サンダースJr.の乗る先行量産型ジムの救援のために、シロー・アマダが志願してこの機体で出撃した。無謀な出撃と思われたが、シローは中破したジムを下がらせ、装備を生かして敵機の宇宙用高機動試験型ザク1機と相打ちにまで持ち込んだ。
この時の機体は上部に連装フィフティーンキャリバー(127mmキャノン砲)やワイヤーランチャーを装備し、マニピュレーターを4本に増やしたオレンジ色の仕様であった。フィフティーンキャリバーの代わりに連装180mmキャノン砲を装備した機体もある。
近接戦闘用先行量産型ボール[]OVA『機動戦士ガンダム MS IGLOO 黙示録0079』に登場した、キャノン砲の代わりに連装機関砲を装備した先行量産型ボール。
終戦も間近となった宇宙世紀0079年12月30日、月面基地グラナダ上空の宙域では標準型の他、本機体が第603技術試験隊の駆逐ポッド「オッゴ」と交戦している。また続くア・バオア・クーでの決戦ではMAビグ・ラングと交戦、アームに捕えられた1機が投げ飛ばされ僚機2機と衝突、一気に3機が失われた。これ以外にも少なくとも3機がビグ・ラングにより撃破されている。
OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場(型式番号:RB-79C)。
物語後半、コロニーが地球への落下軌道をとり、これを阻止するべくコロニーの予想軌道上にソーラ・システムIIが展開されるが、その作業と警備のため使用されていたと思われる。作業用アームにサブアームの増設や、姿勢制御用スラスターの追加などの改造が施されている。
本来は雑誌企画『ガンダム・センチネル0079』に登場したボールをアニメ作画用に線情報の整理をしたもので、本機デザインは先行量産型ボールや近接戦闘型ボールなど後発作品のボールに影響を与えた。
テンプレート:機動兵器
漫画『機動戦士ガンダム MS IGLOO 603』に登場。地球連邦軍の水中用戦闘ポッド。
一年戦争勃発後、ジオン公国軍による地球侵攻作戦の緒戦で大敗を喫した地球連邦軍にとって、地球上の約7割を占める海洋における制海権の奪回は、制空権の確保をも凌ぐ重要課題であった。その戦局を打破すべく、地球連邦軍は新たな水中戦力として支援兵器を送り出すに至る。
地上でのボールの生産ラインを急遽変更して、一時的に生産されたのが本機である。ビーム兵器の使用が海中では困難であることから、敵に対して物理的破壊を確実とするために装備された巨大なクロー・アームは、本体を凌駕する程の質量を持ち、外観上の最大の特徴となっている。
その重量の大幅な増加を補い、なおかつ静粛性を高めるために、大型ダクト型式の強力な推進器を装着し、クロー・アームを併用した機動性能は高い次元を誇る。しかし、航続距離には恵まれず、母艦となる海洋艦を必要とする機体となってしまった。機体上部に搭載された連装式ロングスピアは、水中用MSの外装を貫通する程の威力はなかった。
本体部に大掛かりな改装は行われていないが推進器と巨大なアーム・クローにより、ジオン公国軍のMAにも似たシルエットとなっている。カラーリングは明るいラベンダー。
劇中での活躍漫画『機動戦士ガンダム MS IGLOO 603』の第6話「南海に竜は潜む(たたずむ)」に登場する。ジオン公国軍の新兵器、試作水中ビーム砲・エーギルの試験中に試験部隊を襲撃する。メカニックデザイン企画『MSV-R』に登場(型式番号:RB-79F)。
ボールの実戦参加機の高い損耗率を軽減するため、連邦首脳部の改修要請により装甲を強化したボール。そのため、ボール増加装甲タイプとも呼ばれた。
コクピット全面をはじめとする機体各所に装甲板が追加され、後方にはプロペラントタンクとスラスターを装備したブースターパックが増設されるなど防御・機動性能の向上が図られている。
本機は、ボールの生産ラインを活かした生産性の高さや、配備済みの機体への改修作業の容易さが利点であり、実戦において予想をされた性能を示したため、パイロットからの評判も良かった。
劇場アトラクション『ガンダムクライシス』に登場(型式番号:RB-79G)。
武装であるキャノン砲を廃し巨大なクレーンアームを装備、作業用アームにはサブアームが増設されるなど、より作業用としての性能を高めた緑色のボールで、一年戦争末期に開発された。主に工事現場で重宝された。
漫画『GUNDAM LEGACY』では、宇宙世紀0084年にジオン残党が開発した、惑星間巡航用核パルス推進ブースター「シルバー・ランス」に乗り付けて内部から起動停止させるため、アンカーを装備した当機が使用された。
メカニックデザイン企画『MSV-R』に登場[2](型式番号:RB-79M)。
連邦軍は当初、ボールの大量配備とアウトレンジからの長射程の弾幕によって公国軍MSに対抗しようとしたが、公国軍MSの運動性と機動性には通用せず、貧弱な防御力と運動性で被害は一方的だった。本機は連邦軍の運用変更の一環として産み出された機体である。
背面から左右に伸びたロッカーに片側24基・両方で48基のMMB-05浮遊機雷を装填し、上部の砲塔は機雷コントロールユニットに換装されている。機雷ロッカーは移動時には後方にたたむ事が可能で、マニピュレーターも通常型に比べて小型化されている。その形状から「ロッカー付き」「ランチボックス」の愛称で呼ばれていた。
試験運用は宇宙世紀0079年10月頃に開始され、公国軍のパトロール艦隊の定期航路に対して機雷散布し、大きな戦果をあげていたが、連邦軍が攻勢に転じてからは通常型に戻されていった。
漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム』に登場。既にMSが兵器として確立してからかなり経ったはずの宇宙世紀0133年、マザー・バンガードが地球圏に到達した際に、これを迎え撃った地球連邦軍の戦力として登場した。この時の機体は外見から3連装の低反動砲を装備した機体と思われるが、戦闘能力が一年戦争時のものからどれほど上がっているか等はわかっていない。
漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート』に収録されたエピソード「バカがボオルでやってくる!」に登場。
一年戦争時にウモン・サモンが搭乗し、巨大なガンダム顔に偽装されているのが特徴。制御OSが対応できていない上、重量の増加により大変バランスは悪かったが、自称ニュータイプであった彼の能力により、リック・ドムを6機撃墜する戦果を挙げた。ただし、アムロ・レイの戦果があまりにも目覚しかったため、上層部に注目されることはなかった。一応、ガンダム顔の部分は強制排除が可能。
劇中では、ジオン側に当機がRX-78 ガンダムの頭部だとの誤解を与えたようで、機体の比率からガンダムの全長を40メートルと推測し対抗する為にジオング(厳密にはパーフェクト・ジオング)の建造が計画されたり、ソロモン攻防戦に参加したアナベル・ガトーは、「浮遊するガンダムの頭」の情報をガンダム撃墜と誤解して主戦場を大きく離れたために、アムロが搭乗する本物のガンダムが容易にソロモンに接近できたなど、戦局に少なからず影響を与える結果となった(あくまで噂の範疇に過ぎない)。
なお、当機は作者の長谷川裕一によって「機動戦士Bガンダム」と銘打たれている(ただし、万が一「Bガンダム」が登場したら改名するとのこと)。また、「ホビージャパン」「電撃ホビーマガジン」の模型誌で相次いで立体化され、「電撃ホビーマガジン」の模型作例は、長谷川に寄贈されている。また、カードゲーム「ガンダムウォー」では「機動戦士Bガンダム」というカードで登場。このカードの上からゴルフボールを転がし、ゴルフボールに触れた全てのカードを破壊する効果を持つ。ただしコラボレーションカードなので、公式大会では使用できない。
シャア専用ボール(型式番号RB-79A12)が登場する。ギャグ漫画でありながら、シャア専用ボールはカトキハジメによる3DCGイラストが起こされている。また模型を使用した漫画だったため、MG「RB-79 ボール Ver.Ka」のキットから改造した立体も存在する。なお、ドズル、マ・クベ、ランバ・ラルの専用機もある。
詳細はトニーたけざきのガンダム漫画#オリジナルMS,MAを参照
テンプレート:脚注ヘルプ
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en:RB-79_Ballid:RB-79 Ballko:볼_(모빌아머)zh:RB-79
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