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ゴッグ (GOGG) は、アニメ『機動戦士ガンダム』『機動戦士ガンダムΖΖ』に登場する架空の兵器。
ジオン公国軍の量産型水陸両用モビルスーツ (MS)。
この記事では、そのバリエーション機や関連機種についても記述する。
テンプレート:ネタバレ
テンプレート:機動兵器
ツィマッド社が開発した、卵型のフォルムに、矢印状のモノアイカバーが特徴的な水陸両用重MS。MSM-03-1 プロトタイプゴッグを経て、水陸両用MSとして初めて量産化された機体である。機外の水を冷却剤として用いることで高出力のジェネレーターが搭載可能となり、ジオン公国軍の量産型MSとしては初めてメガ粒子砲を装備した機体となった。プロトタイプゴッグからの主な変更点は腕部にフレキシブル・ベロウズ・リムと呼ばれる多重関節機構を採用したことである。その伸縮機構のためハンド魚雷ユニットは廃止されることとなった。
同時期に開発された水中実験機と共に少数が先行して生産され、後期型への移行の際に本機のみの生産に絞られることとなった。この初期型について詳しいことは明らかになっていないが、バックパックの形状とクローが4本(後期型は5本)である事実を除けば、ほぼ違いはないとされる。若干装甲形状も異なるが、後の機体でもその装甲に準じた物も存在する為、初期型に顕著なだけで特有の違いとはいえない。
水中での最高速は70ノットで、機体各部に設けられたインテークから取り入れた海水を利用する熱核水流ジェットによって航行する。これは同じツィマッド社のドムで採用された熱核ジェットエンジンを転用したものである。腕部は伸縮し、水中航行時は脚部と共に胴体内に引き込むことで抵抗を軽減する。
膨大な水圧に耐えるため装甲は厚く、機体構造自体も頑強であり、60mmバルカンや小型の水中機雷を全く受け付けないばかりか、ガンダムの打撃兵器ハイパーハンマー(改良型)を受け止めた例さえもあった。もっともビーム兵器に対しては不十分であり、TV版第26話ではマーシー機がGブルのビームキャノンで、第27話では水中にてガンダムが発射したビームに貫かれて[1]、第29話ではガンキャノンのビーム・ライフルで、それぞれ撃破された。加えて、大量の冷却水を積載するため地上での動きが鈍く、冷却システムの構造上作戦時間が限られていた(1、2時間と言われている)。このため、上陸侵攻作戦などで多くの戦果をもたらしたものの、水陸ともに高い性能を示した第2期開発計画での水陸両用MSであるズゴックが量産されるにつれ、急速にその座を譲ることとなった。実際劇中でも、フラナガン・ブーンがシャアに、ゴッグよりズゴックの方が当てになると報告している(第27話)。
ホワイトベースを視察に来ていたレビル将軍の口から、ジオンのMS・MA開発方針が「ガンダム1機が呼び水となって」量産効率よりも少数でも強力な機体で戦場の主導権を握ることを重視する「量より質」へとシフトしたことが告げられた。攻防両面、そして水中においては機動力さえガンダムをも凌ぐゴッグの登場は、それを裏づけるものだった。
後に統合整備計画にて再設計され、機動性を大幅に改良したハイゴッグが登場している。
『機動戦士ガンダム』第26話で、初の水陸両用MSとして登場。
マッドアングラー隊所属のユーコン級潜水艦から2機が発進し、連邦軍ベルファスト基地を海から攻撃した。61式戦車や大口径バルカン砲重装甲車を主力とする連邦軍守備隊を一蹴して、MSの通常兵器に対する優越性を改めて印象づけた。その際機雷に触雷しても何ともなかったゴッグの機体を見て、操縦していたコーカ・ラサ曹長(漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、アニメ版でのズゴックパイロットであるカラハに変更)は「さすがゴックだ、なんともないぜ」とその装甲の強固さを高く評価する台詞を口にしている。パワーでもガンダムに引けをとらず、その力はパワーアップしたハイパーハンマーをも素手で受け止め、チェーンを引き千切ってしまったほどである。
だがその後はやられ役となり、ゴッグの重装甲でも防げないビーム兵器で撃破される描写が続いた。主なパイロットはラサ、マーシーなど。ズゴックパイロットとして出撃したカラハも、ゴッグに乗っていたと思える描写がある[4]。ジャブロー戦では装備したゴッグを全て失ったマッドアングラー隊に、新たに2機のゴッグが配備された。この2機も、ホワイトベース部隊と戦ってあっけなく撃破された。
なお、アムロ・レイはゴッグ2機と交戦する前に「ゴッグとかいうタイプかも」と発言しており、連邦軍が本機の情報を既に持っていたか、交戦した経験があることを示している。
『機動戦士ガンダムΖΖ』では40話にスタンパ・ハロイ所有の機体として登場。全天周囲モニター・リニアシートに換装されてアジア風の装飾が施されており、手足などの配色も異なっている。複数機存在し、ルナンは通常カラーのゴッグに搭乗し、槍を武器に戦闘した。
『MSV』では、ゴッグは初期型と後期型があったとの文字設定が存在していたが<設定画はなかった。その後『機動戦士ガンダム 公式百科事典 GUNDAM OFFICIALS』においてTVシリーズ『機動戦士ガンダム』用の細身のゴッグの準備稿が「初期型ゴッグではないか」として設定されている。なお、イメージラフスケッチは富野喜幸、準備稿は大河原邦男の手によるが、決定稿は安彦良和により描かれている(大河原稿とはバックパックの形状や体形が異なる)。初期1/144プラキットのプロポーションは大河原稿、1/100は安彦稿を参考にしたと見られる。
また鈎爪のアイアン・ネイルという名称は、放映終了後に講談社でムックを制作したライターが創作した非公式設定であり、またこの当時はゾック同様に頭部にフォノン・メーザー砲装備(『機動戦士ガンダム』第26話にて魚雷の迎撃に使用)ということになっていた(徳間書店『ロマンアルバム 機動戦士ガンダム』より)。サンライズの方針である「映像化された時点で公式化」に反する事態となっている。
機体名称も本来はゴッグではなくゴックであったという説が存在する。『機動戦士ガンダム』劇中でゴックと呼称されている(株式会社日本サンライズ『機動戦士ガンダム台本全記録』より)。劇場版『機動戦士ガンダムII 哀・戦士編』パンフレット、富野由悠季のラフ(株式会社日本サンライズ『機動戦士ガンダム記録全集』より)にゴックと表記されている(機動戦士ガンダム記録全集にはゴック、ゴッグの表記が混在)。ズゴック、ゾゴックとともに「ゴックシリーズ」としての富野ラフが存在することも、その裏付けになっている(放映当時は競作設定は存在しなかった)。
メカニックデザイン企画『M-MSV』(大河原邦男コレクション)に登場。ジオン公国軍の水陸両用MS。テンプレート:機動兵器ザク・マリンタイプを参考に第1期の水陸両用機開発計画においてゴッグとのツィマッド社内でのコンペティションにおいて開発された。航行時の抵抗を考慮したフォルムとなっているが、地上戦での運用も考慮されており、より水中戦に特化したゴッグと比べるとまだザクの面影が残っている。
ドムに搭載予定であったジェネレーターを強化して搭載しており、海水を用いた水冷システムを採用している。推進システムはザク・マリンタイプと同じく熱核水流ジェットによるもので、機体形状による効果もあり、10〜20%の運動性の向上がみられている。しかしながら、水中、陸上ともに期待した機動性には達していなかった。
武装はザク・マリンタイプのサブロックガンを固定武装化した6連装ミサイルランチャーを両肩部、両前腕部の計4基装備する。バックパック上部には収納式の70mmバルカン砲を2門、背部には対艦・対空ミサイルランチャーを4門装備する(2門との説もあり)。対艦・対空ミサイルランチャーは航行時に上方に向けて発射する。また、ゴッグと同じくキアM-23型メガ粒子砲を搭載したという記述も存在するが、現存する資料ではその搭載位置などは不明な点が多い。
本機は初期型ゴッグと同じく少数が生産されたものの、ゴッグが後期型へと移行する際に本機は生産が中止された。
設定の変遷初出は『MSV』であり文字設定のみであった。その後『M-MSV』にて設定画が描かれている。ただし、この設定画にはメガ粒子砲が確認できないなど、『MSV』の記述とは一致しない箇所が見られる。『M-MSV』においてはメガ粒子砲を装備した初の機体はMSM-03-1 プロトタイプゴッグとされている。メカニックデザイン企画『M-MSV』(大河原邦男コレクション)に登場。ジオン公国軍の水陸両用MS。テンプレート:機動兵器量産型との大きな違いとしては、前述のように両腕にフレキシブル・ベロウズ・リムを採用しておらず、ハンド魚雷ポッドを装着する仕様になっている点である。発射する際にカバーをバージするようになっている。またバックパックや脚部などの形状も異なり、量産化に当たり簡素化された模様。
OVA『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』に登場。ジオン公国の水陸両用MS。テンプレート:機動兵器一年戦争においてジオン公国軍の水陸両用MSの先駆けとして量産化されたゴッグは重装甲を持ち、メガ粒子砲を搭載していた。しかしジオン公国軍の地球侵攻作戦に伴い一刻も早い投入が求められており、開発に十分な時間が掛けられなかったため、完成した機体は重量過多による低い機動性やメガ粒子砲の収束率が低いなどの問題点を抱えていた。それでも実戦においてズゴックとの共同運用が有効であることが確認されていたため、統合整備計画において再設計されることとなった。他のMSと同じく、操縦性向上のためのコクピットの統一化、コストダウンを目的としたユニット化や武装のオプション化が行われた。また、軽量化による運動性能の向上と新型ジェネレーターの搭載による高出力化が行われた。これら多くの改良により、継承されたのはゴッグの機体概念のみで、実際は全くの新設計と言える機体が完成した。
武装は両腕部内蔵のメガ粒子砲。これはビーム・カノンとも呼ばれエネルギーCAPの採用により連射も可能となった。腕部先端のクロー(バイス・クロー)は新たに関節を設けたことにより格闘戦能力と作業性の向上を可能にした。また、頭部には魚雷発射管を4門、胴体部には120mmマシンキャノンを2門を装備する。追加武装として腕部にはめる形で搭載されるハンド・ミサイル・ユニットがある。これは腕部先端にミサイルを装着し、航行時の抵抗を軽減するためフェアリングで覆ったものである。発射時にはフェアリング先端が三方に展開し、ミサイルの発射と同時にそれに伴う排煙圧によりパージされる。
また、武器ではないがズゴックEと共通のオプション装備として機体背部にジェット・パックを搭載することができる。これは化学燃料式のロケットであり、機体自身のスラスターと併用することで一気に水中から飛び出し、離水、攻撃するといった高い強襲能力を持たせることができる。これらと機体の小型軽量化によってゴッグに比べて総合的な戦闘能力や運動性が飛躍的に向上した。しかしその反面、ゴッグの最大の特徴でもあった防御力は大きく低下しており、ジム寒冷地仕様のマシンガンに装甲を撃ち抜かれて撃破された例もある。
水中での航行には他の水陸両用MSと同様に熱核水流ジェットを使っている。航行時には腕を縮めて折りたたんだショルダーアーマー格納し、脚部も縮めることで抵抗を軽減させ水中航行能力も高くなっている。またその際、モノアイスリットは下部からせり上がるシャッターで覆われる。ジェット・パック基部にはサーチライトが設置されている。
機体がロールアウトしたのは一年戦争末期であり、生産数が限られていた。これには異説があり、高い完成度と生産性のため、多くが量産されズゴックEと共に運用されたともいわれる。いずれにしても本機は水陸両用MSの傑作機と言っても過言ではなく、後のネオ・ジオンによる地球侵攻の際にカプールの開発の参考となった。
劇中での活躍『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』では、1話冒頭シーンに登場。アンディ・ストロース、ミハイル・カミンスキー、ガブリエル・ラミレス・ガルシアが搭乗し、サイクロプス隊隊長であるハーディ・シュタイナーのズゴックEと共に地球連邦軍の北極基地を強襲した。パイロットの腕も相まって迎え撃つジム寒冷地仕様部隊を翻弄した。しかし、新型MSを搭載する連邦軍のシャトルを発見したアンディ機は、シュタイナーの援護を待っていては間に合わないと焦り突撃。結果、連邦軍の集中攻撃を受け撃破され、彼自身も戦死している。設定の変遷デザイナーは出渕裕。これ以前にラフデザインを担当したカプールとのデザインの共通点が多く見られる。他の『0080』登場メカの多くと同様、元々は新型機ではなく、TVシリーズに登場したゴッグのリメイクデザインのはずであった。その後、プラモデル化の都合で模型メーカーにより統合整備計画の設定が作られ、ハイゴッグと呼ばれる別の機体ということになった。
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執筆の途中です | この項目「ゴッグ」は、ガンダムシリーズに関する書きかけの項目です。加筆、訂正などをして下さる協力者を求めています(P:アニメ/PJガンダムシリーズ)。 |
zh:MSM-03
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