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機動戦士Vガンダムの登場人物(きどうせんしヴィクトリーガンダムのとうじょうじんぶつ)は、テレビアニメ『機動戦士Vガンダム』に登場する、架空の人物を列挙する。
また、特に説明が必要な人物は各人の項目を参照。
テンプレート:ネタバレ
ここには、リガ・ミリティアに所属する人物を挙げる。
以下の人物の詳細は各項目を参照。
(Warren Trace) :声 - 松本梨香
ラゲーンの戦災孤児の一人。13歳。オデロの弟分的存在。緊張すると発熱するという特技を持つ。
ラゲーンで焼け出された後にリガ・ミリティアに協力して主に後方支援を担当していた。ハイランドで出会ったエリシャの妹、マルチナに一目ぼれするが、エリシャといい感じになった兄貴分のオデロとは違い、終始相手にはされてなかった。最終決戦まで生き残り、戦後はウッソらと共にカサレリアで暮らす。結婚願望が強いらしく、マルチナにプロポーズする際にいつも将来のことを妄想してしまう癖がある。
(Ester Chavarri) :声 - 達依久子
カミオン隊メンバーの一人。気のいい老婆。リーンホースの甲板に複葉機で単身乗り付けるほどの、豪胆さを持っている。
(Elischa Kranskie) :声 - 柳沢三千代
太陽発電衛星ハイランドに住む子供たちの一人で、マルチナの姉。15歳。ザンスカールに占領されたハイランドを開放されたことがきっかけでリガ・ミリティアに協力するようになる。劇中ではアイネイアース、魚の骨、ホワイトアークに搭乗して主に武器管制や索敵を担当していた。落ち着きがあり気丈だが、時に大胆な行動力も見せる。そのため同年代のオデロらよりも大人びて見えていた。ハイランドで出会ったオデロに一目惚れされ、最初は本気にせず体よくあしらっていたが、最終的に両思いになる。しかしエンジェル・ハイロゥ攻防戦で、真っ先にオデロの死を感じ取って泣き崩れた。戦後、オデロの墓にクジラのペンダントを飾っていた。
宇宙生まれなので、初めて地球に来た時は、地球の空気に違和感を覚えていた。
(Oy Nyng) :声 - 掛川裕彦
カミオン隊のリーダー。70歳。リガ・ミリティアの中心人物の一人であり、仲間からは「伯爵」と呼ばれている。設定では、元は地球連邦政府直轄の地球不法居住者摘発組織マハの要職についており、多数の地球不法滞在者を弾圧してきたが、やがてマハの正当性に疑問を抱き退職し地球へ移民。その後、リガ・ミリティアの結成に参加したという。
クロノクルがリガ・ミリティアの基地に乗り込んできた際、カテジナとともに人質に捕らえられ、拷問された挙句ギロチンにより公開処刑となった。これがウッソにとってトラウマとなり、ウッソはリガ・ミリティアからの脱退も考えた。しかし、彼の死はリガ・ミリティアメンバーの結束を強めた。
漫画版では異様にハイテンションな性格になっている。
(Otis Arkins) :声 - 坂東尚樹
眼鏡をかけた初老のカミオン隊メカニック。75歳。核融合エンジンのスペシャリストらしく、また牧師も代行できる。落ち着いた言動をする温和な性格でロメロを補佐していた。ガウンランドの遠隔操作作戦の際、操艦を一手に引き受けた。最終決戦で若い乗組員をリーンホースJrから脱出させた後、ゴメス艦長らと共にズガン艦隊の中心に特攻をかけて戦死した。
漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人』では、サナリィ第2月面開発実験所の責任者として、オーティスと思われる同名の人物が登場している。『V』本編での温和な性格に比べ、喜怒哀楽の激しい言動や態度を見せたりと、その性格に大きな違いが見られる。
(Odelo Henrik) :声 - 中田雅之 / 福島潤(『GGENERATION SPIRITS』)
ラゲーンの戦災孤児の一人で、子供達のリーダー格。15歳。喧嘩っ早いお調子者だが、面倒見が良くまっすぐな性格の持ち主。ウォレン・トレイスとスージィ・リレーンと共に行動。リガ・ミリティアに参加し、銃器などを使って、ザンスカール帝国のモビルスーツと戦った。
ハイランドで出会ったエリシャ・クランスキーに一目惚れし、最初は振り向いてもらえなかったが、38話以後、両思いになり、その時にクジラのペンダントを渡す。オリファー・イノエの指導を受け、トマーシュ・マサリクと共にモビルスーツパイロットになり、ウッソ・エヴィンの乗るV2ガンダムをサポートする。
最終決戦のエンジェル・ハイロゥ攻防戦で、ウッソを助けようと、カテジナ・ルースの乗るゴトラタンと戦うが、エンジェル・ハイロゥの効果で戦意が低下した不意を突かれてビームトンファーの攻撃を受け、蹴り飛ばされてガンブラスターが爆発、戦死した。
なお、ウッソ以外で全ての回に登場した唯一のキャラクターである。
小説版では、クロノクルのコンティオに撃破されて死亡した。
漫画版では、エンジェル・ハイロゥに侵入したウッソを救うために単身突入、内部の戦闘で乗機ガンブラスター共々ボロボロになりつつもウッソの元へ駆けつけ、居合わせたフォンセ・カガチとマリア・ピァ・アーモニアを巻き込んで爆死した。その後、エンジェル・ハイロゥの残骸と共に浮遊していた彼の機体のビームサーベルはクロノクル・アシャーに追い詰められたウッソのV2ガンダムが使用し、逆転のきっかけとなった。なお、死の間際、ウッソの事を本当の弟のように思っていたと語っている。
主な搭乗機はガンブラスター。
(Oliver Inoe) :声 - 園部啓一
リガ・ミリティアのモビルスーツパイロット。眼鏡がトレードマーク。
パイロットとして活動するだけでなく指揮官としての能力もあり、シュラク隊を編成したりオデロやトマーシュをパイロットとして育て上げるなど、パイロットの育成にも尽力した。シュラク隊の初代指揮官であったがメンバーの全員が女性であるために、マーベットからは顰蹙を買ったようだ。
マーベットとは以前から恋人関係であり、マケドニアコロニーでリガ・ミリティアが捕まった際に看守の目を逸らすために挙式する。しかし、31話にて月から発進するモトラッド艦隊の動きを止めるため、V2コアファイターで旗艦アドラステアへ特攻を仕掛け戦死している。
総監督の富野由悠季はインタビューで「オリファー・イノウエ」であるとし日本人の血が流れていると言及している。
リーンホースJr.クルーの一人。
(Karlmann Dukartuse) :声 - こおろぎさとみ
ウーイッグがベスパに襲撃された際に、クリス・ロイドのゾロから機銃掃射を受けて母親を失い、ウッソに拾われた赤ん坊。1歳。通称「カルル」。リガ・ミリティアと行動を共にするも、シャクティらと共にザンスカール内部へ連れて行かれる。シャクティ庇護の下で大切に扱われ、マルチナをザンスカール内の病院にウッソらが引き渡しに来た際、スージィとともにウッソらと再会を果たす。ニュータイプと思われる能力の片鱗が作中でいくつも見られ、その後はエンジェル・ハイロゥ戦の際、シャクティとの共鳴でエンジェル・ハイロゥの位置を特定するためにも利用された。戦後はウッソやシャクティに引き取られカサレリアで暮らす。ほとんど言葉は喋れなかったが、最終話ではカテジナに自己紹介できるまでになっていた。後期EDテーマでは、彼が宇宙空間に浮かぶ姿で曲が終わる。
(Karrel Massarik) :声 - 小林優子
太陽発電衛星ハイランドに住む子供たちの一人で、トマーシュの弟。ザンスカールに占領されたハイランドを開放されたことがきっかけでリガ・ミリティアに協力するようになる。劇中では魚の骨、ホワイトアークに搭乗し主に操舵と火器管制を担当していた。最終決戦まで生き残り、戦後は家族とともにカサレリアで暮らす。
(Kuffu Salomon) :声 - 森川智之
リガ・ミリティアのメカニック。20歳。カウボーイハットがトレードマーク。リーンホースJrが特攻する際、避難勧告を無視して整備をしていてロメロに怒られるなど、メカニックとして仕事はしっかりする性格のようである。ネス、ストライカーとは仲が良い。最終決戦では老人たちにより艦から脱出させられ生き延びた。
(Gin Gehennam) :声 - 松尾銀三 / 辻親八(『GGENERATION SPIRITS』)
リガ・ミリティアのリーダーであるジン・ジャハナムの影武者の一人。当初は口先だけ達者な小心者で、「物置のタヌキ」とオデロに揶揄されるほど頼りない人物だったが、真のジン・ジャハナム(ハンゲルグ・エヴィン)と合流した後は彼のリーダー気質に感化されたのか、次第に軍人らしい言動を取るようになる。物語終盤、リーンホースJr.の特攻の際にはゴメス艦長や老人たちと運命を共にする決意を固め、最後はジン・ジャハナムとしてリーダーに相応しい態度で壮絶に戦死した。
(Suzy Relane) :声 - こおろぎさとみ
ラゲーンの戦災孤児の少女。9歳。オデロらとともによく行動し、活発な行動もとる。戦災時のトラウマがあり、ビームローターの音を聞くと身動きが取れなくなる。面倒見が良く、カルルのお守りもよくしていた。オデロらが宇宙に上がった後にはシャクティと共に行動し、宇宙遭難やザンスカール本国への潜入を経験している。ザンスカール本国でシャクティと共にウッソらと合流、その後リガ・ミリティアへ合流してからホワイトアークに搭乗してサポートをしていた。ファラに良く似た姉がいた模様。戦後はウッソらと共にカサレリアで暮らす。
(Striker Eagle) :声 - 藤原啓治
リガ・ミリティアのメカニック。35歳。ごつい外見で無口。オイ・ニュングとカテジナがクロノクルに拉致された際に妨害しようとして負傷したこともある。最終決戦で老人たちに促されリーンホースから脱出した。
(Sophia Jellines) :声 - 吉田古奈美(現:吉田小南美)
太陽発電衛星ハイランドに住む子供たちの一人で、ブラスタの姉。ザンスカールに占領されたハイランドを開放されたことがきっかけでリガ・ミリティアに同道するようになる。地球浄化作戦までリガ・ミリティアに同道していたが、停戦協定が結ばれるとカサレリアに残りそのまま終戦を迎えている。
(Tomache Massarik) :声 - 関智一
太陽発電衛星ハイランドに住む子供たちのリーダー格で、浅黒い肌の少年。17歳。冷静な性格で機械にも詳しいらしく、ウッソのハロを宇宙用に改良、ハンドメイドの宇宙船を作ることも出来たらしい。ザンスカールに占領されたハイランドを開放されたことがきっかけでリガ・ミリティアに協力するようになる。当初は後方支援を担当することが多かったが、後にオリファーの指導の下でモビルスーツに搭乗するようになり、ウッソ、オデロらと共に活躍する。次々と仲間が戦死していく中、最後まで戦い抜いた。戦後はカサレリアでウッソらと暮らしている。
主な搭乗機はガンブラスター(一度だけゾロアット(白)にも搭乗)、魚の骨など。
『SDガンダム GGENERATION WARS』でシャイニングガンダムに搭乗させてシャイニングフィンガーかSフィンガー・ソードを使用すると「シャイニング・・・?何故だか出来る気がする!」とある武道家を思わせる発言をする。
(Ness Husher) :声 - 折笠愛
リガ・ミリティアのメカニック。21歳。リーンホースが宇宙へ出てからは主にオペレーターを担当。赤いベレー帽をかぶっている。最終決戦では艦に残留を希望するも、レオニードら老人に諭されクッフたちと共に脱出。通称「駄々っ子ネス」。ゴメス曰く「喋らなければいい女」。
(Harry Most) :声 - 渡辺哲也
メキシコ湾から上陸し、タンピコ市街を蹂躙するモトラッド艦隊に抵抗していたリガ・ミリティアのレジスタンス。ジャベリンで出撃しようとするミズホを制止しようとしたが、彼女は強引に飛び出してしまう。その後、敢え無く戦死した彼女の姿に激怒して艦隊へ地上砲火を浴びせるが、イクが乗るリシテア級エムの艦砲射撃を食らって戦死。
(Hangerg Ewin) :声 - 堀内賢雄
リガ・ミリティアの創設者ジン・ジャハナムの一人。また、ミューラ・ミゲルとは夫婦であり、主人公ウッソ・エヴィンの実の父親。
厳格な性格の現実主義者。息子のウッソがニュータイプであることを信じ、幼少の頃から徹底的に鍛え上げた。一方、実際にウッソがエースパイロットとなってしまったことには戸惑いがあり、少しぶっきらぼうに接してしまっていた。ウッソのハロを拾って改造したのは彼である。
最終決戦時にはリガ・ミリティア及び地球連邦軍の連合軍の指揮をムバラク・スターン提督と共に執っていたが、旗艦であるラー・カイラム級戦艦ジャンヌ・ダルクの特攻直前に姿を消す。それに気づいたムバラクから「はしっこい男」と評されるが、ザンスカール帝国との戦いの後に次なる脅威と目される木星開発公団と戦うために退艦して行方をくらましたと言われている。
小説版ではリガ・ミリティア艦隊がエンジェル・ハイロゥに最後の攻撃を仕掛ける前に、ムバラクの諫言でジャンヌ・ダルクより退艦、木星公団の調査へ向かった。
漫画版では性格や容姿が大きく異なり、ウッソに父親として接したいと思いながらも、戦争終結まではジン・ジャナハムとして行動しなければならないというジレンマに悩む人物として描かれている。そのため、久々に再会したウッソに言葉もかけない態度を取るが、ウッソがファラ・グリフォンとの戦闘で危機に陥った際は思わずジャンヌ・ダルクをV2ガンダムの盾にすると言う行動を取り、結果的に親子の絆を取り戻す事となった。しかし、クロノクル・アシャーの猛攻に危機に陥ったウッソを再びジャンヌ・ダルクで庇い、アサルトパーツを射出。艦長のムバラクと共に沈むジャンヌ・ダルクから脱出中に、クロノクルによってジャンヌ・ダルクごと一刀両断にされてしまった。
リーンホースJr.クルーの一人。
(Brasta Jellines) :声 - 柳沢三千代
太陽発電衛星ハイランドに住む子供たちの一人で、ソフィアの弟。ザンスカールに占領されたハイランドを開放されたことがきっかけでリガ・ミリティアに同道するようになる。地球浄化作戦までリガ・ミリティアに同道していたが、停戦協定が結ばれるとカサレリアに残りそのまま終戦を迎えている。
(Frandars) :声 - こおろぎさとみ
ウッソの愛犬で、マスコット的存在。彼らと行動を共にする。シャクティになついており、シャクティの叔父にあたるクロノクルに対しては、最初は警戒していたもののなついていた。ウッソが宇宙に上がった後にはシャクティと共に行動し、宇宙遭難やザンスカール潜入を経験している。主にホワイトアークに搭乗していた。最終決戦まで生き残り、戦後はカサレリアで暮らしている。
(Marvet Fingerhat) :声 - 白石文子 / 木村亜希子(『GGENERATION SPIRITS』)
浅黒い肌をしたリガ・ミリティアの女性モビルスーツパイロット。22歳。レギュラー陣の中で最も長身(クロノクルやタシロよりも高い)。Vガンダムのテストパイロットだったが、戦闘中に脚を負傷する。その後、マーベットの乗っていたVガンダムは、ウッソ・エヴィンが乗ることになる。
リガ・ミリティアではお姉さん的な存在で、落ち込むウッソを慰めたりもした。オリファー・イノエとは恋人関係にあって、マケドニアコロニーで(偽装だが)結婚する。その後、オリファーがモトラッド艦隊に特攻して戦死したため、その悲しみのあまり気が動揺しそれが戦闘中にもあらわれていたが、その悲しみを乗り越え戦うことを決意する。
戦乱の後半に、自分の中にもう一つの命、すなわちオリファーとの子が宿っていることを感じるようになる。ファラ・グリフォンも、マーベットの中にもう一つの鼓動を感じ、戦闘中に一瞬油断をしてしまったのである。
多くのリガ・ミリティアのメンバーが激戦で死んでゆく中を最後まで生き残り、戦後はウッソ、シャクティらと共にオリファーの眠るカサレリアに住む。
主な搭乗機はVガンダム、Vガンダムヘキサ、ゾロアット(ホワイトアット)。また、ホワイトアークの事実上の艇長。
漫画版のラストでは、終戦後オリファーの忘れ形見(ただしオリファーが死亡した描写は漫画版には存在しない)を出産し、父の名に肖ってオリファーJrと命名。息子とともに、夫のオリファーが眠る墓地に、墓参りに来ていた。ちなみに漫画版において、ウッソがリガ・ミリティアで戦う事になったのは、彼女がクロノクルの目の前でウッソがVガンダムのパイロットだとばらしてしまったためである(ウッソ本人にはそのつもりはなかった)。
漫画『いけ!いけ!ぼくらのVガンダム!!』では、メインキャラクターとして登場する。
(Martina Kranskie) :声 - 吉田古奈美(現:吉田小南美)
太陽発電衛星ハイランドに住む子供たちの一人で、エリシャの妹。12歳。ザンスカールに占領されたハイランドを開放されたことがきっかけでリガ・ミリティアに協力するようになる。性格はやや気が強く、ウォーレンの思い人であったがオデロを受け入れた姉とは違い彼を終始相手にしていなかった。地球に初めて来た際には空気に強烈な違和感を覚えていた。劇中では主に魚の骨、ホワイトアークに搭乗して索敵を担当していた。戦後は家族らと共にカサレリアで暮らす。
(Mizuho Minegan) :声 - 吉田古奈美(現:吉田小南美)
リガ・ミリティア地上部隊の眼鏡をかけた女性メカニック。リーンホースの支援でメキシコ(タンピコ)に展開していた部隊の一員。「地球浄化作戦」においてメキシコ湾で侵攻を受けた際、正規のパイロットが不在の中でアドラステアの侵攻を止めるためにハリーの制止を振り切りジャベリンで出撃したが、ショットランサーによる攻撃が殆ど通用せず対空砲火に呆気なく撃墜され、驀進して来たアドラステアのタイヤに機体ごと押し潰され戦死。
(Myra Miggell) :声 - 兵藤まこ
元サナリィの研究者でリガ・ミリティアの主要人物のうちの一人。ハンゲルグ・エヴィンとは夫婦であり、主人公ウッソ・エヴィンの母親。
初期のリガ・ミリティアのモビルスーツ開発で重要な役割を果たす。当初は一家でカサレリアで暮らしていたが、リガ・ミリティアの作戦が本格化すると幼いウッソを残して宇宙へ行った。ウッソに対しては出産前に見た夢(本人は啓示として受け取っていたようである)により特別な存在と感じ取っており、幼いころからサバイバルや高等教育などを施しニュータイプとしての素養を育てていた。
月面のセント・ジョセフにてウッソと再会、しばらく行動を共にする。しかしシャクティの先行した行動をカバーするためにシャクティの代わりにザンスカールに囚われの身となってしまう。
地球浄化作戦の折、ピピニーデンにV2ガンダムのパイロットの母親であることを悟られ、人質としてモビルスーツの手に握られ盾にされる。ウッソはモビルスーツを行動不能にして救出を試みたが、地面の凹凸によって跳ね上がった戦艦リシテアの車輪に敵モビルスーツもろとも巻き込まれ首を飛ばされるという最期を遂げた。
漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム鋼鉄の7人』では同姓同名のサナリィのスタッフが登場する。作中においてサナリィ月面開発実験所でミノフスキー・ドライヴの実験機「F99レコードブレイカー」の開発に携わっている。のちにF99は敵の攻撃により実験データごと破壊されてしまうが、「1から光の翼を完成させる」と発言している事から、V2ガンダムの開発者の一人であるミューラとの同一人物を示唆している。
苗字から、シャア・アズナブルとナナイ・ミゲルの間にできた子孫ではないか?という説があるが、監督の富野由悠季はこれを否定している。
(Leonid Almodovar) :声 - 中田譲治
カミオン隊メンバーの一人。70歳。医術の心得があるらしく、聴診器を首から提げている姿がよく見られた。エンジェル・ハイロゥ攻防戦にて若いクルーを脱出させた後、ロメロと共に損傷したガンイージに搭乗。リーンホースの甲板上に座り込んで援護射撃を行うも、アインラッド付きゾリディア隊の猛攻の前に対処できず、至近距離からコクピットに直撃を受けて戦死した。
(Robert Gomez) :声 - 加藤治
地球連邦軍の大尉。55歳。旧ベチエンの飛行場からカミオン隊の輸送を請け負い、そのままリガ・ミリティアと行動を共にする。かつては連邦軍の中でも「給料泥棒」と揶揄されていたほどの軍人の一人で、初登場時はまったくやる気の無いダメ親父だった。しかしウッソ達に出会って真面目な性格になり、リガ・ミリティアの中心となって大いに活躍した。やや口調は厳しいが、指揮官として優れた才能を発揮し、リーンホース(Jr)の艦長として各地を転戦。幾多の苦境を切り抜けてきたが、最後の戦いで老人クルーらと共にビームラムでモドラッド艦隊の旗艦アドラステアへ特攻、艦隊を巻き込んで壮絶な戦死を遂げた。尚、V-MSVによると以前はアフリカ戦線のAAAA隊に所属し、ジェムズガンを駆っていたといわれている。
(Romero Marvall) :声 - 茶風林
カミオン隊のメカニック。カミオン隊最年長の85歳で、元はサナリィにいたらしい。エンジェル・ハイロゥ攻防戦にてリーンホースがズガン艦隊の中心へ特攻をかける際、レオニードと共に中破したガンイージに搭乗してアインラッド付きゾリディア隊を迎撃するも、敵の数と速さに対処できず、至近距離からコクピットにビームの直撃を受け戦死を遂げた。
声 - 藤原啓治
リーンホースJr.クルーの一人。
ここには、リガ・ミリティアメンバーのうち、シュラク隊に所属する人物を挙げる。
(Kite Bush) :声 - 安達忍
シュラク隊メンバーの1人。サイド2アメリアの出身で、ザンスカール帝国のやり方に危機感を憶えてリガ・ミリティアに参加する。過去に家族全てを事故でなくしており、マヘリアが戦死した際にはウッソとシャクティの関係を死ぬときも一緒だろうからうらやましいと語っていた。ジブラルタルでのベスパとの交戦中、メッメドーザの誤爆によって崩れかけたマスドライバーを支えている間に、クワン・リーのメッメドーザからコクピットごとビームサーベルで貫かれ戦死。
主な搭乗機はガンイージ。
(Cony Francis) :声 - こおろぎさとみ
シュラク隊メンバーの1人。激戦の中初期のメンバー6人の中で唯一生き残り、月面の戦闘でオリファー・イノエが戦死した後にはユカ・マイラスに諭され実質的な隊のリーダーとなる。その後は反地球浄化作戦より部隊の最前線に立ち、陣頭指揮を執ることが多かった。ウッソ・エヴィンに対しては他のシュラク隊の隊員が接していたのと同じようにその能力を認め、また子供を守るのは大人の仕事とばかりに彼を含むホワイトアーク隊のサポートに回ることもしばしばあった。
最終決戦のエンジェル・ハイロゥ攻防戦では仲間が全滅した後もシュラク隊最後の一人になってウッソを手助けしようとリグ・コンティオとの戦闘に割って入るが、クロノクルとウッソの決闘の邪魔立てをしたとカテジナの怒りに触れ、ゴトラタンに乗機のVガンダムを片脚・片腕・頭部・コクピットを次々に撃ち抜かれるという形で撃破され、戦死。彼女の死をもってシュラク隊は全滅する。ちなみにそばかすがトレードマークである。
主な搭乗機はガンイージ、ガンブラスター、Vガンダムヘキサ。
(Junko Jenko) :声 - 小林優子
シュラク隊のリーダー。リガ・ミリティアでは古参のメンバーで、ガンイージ開発時にはテストパイロットを務めていた。初期のメンバー6人中、「姉さん」と慕われている通り隊の中ではリーダー格であり、面倒見が良い。特にウッソはMSの操縦を含め、いろいろな面で良き先輩的存在でウッソを支えてくれていた。隊長のオリファーを慕っており、そのためオリファーと恋愛関係にあったマーベットと確執があった。
ヘレン、マヘリア、ケイトと3人の仲間が立て続けに戦死し、ジブラルタルから宇宙に上がってからは、どこか死に急ぐような戦闘を行い、ウッソやオリファーらに心配をかけていた。21話のカイラス・ギリー攻防戦で、それまで確執のあったマーベットと和解。22話では痴話喧嘩をしながらも、見事な連携でウッソをザンスカールへと向かわせた。
ザンスカール本国に潜入したウッソの脱出を助けるためにガンブラスターで出撃、カテジナ・ルースのリグ・シャッコーの攻撃からウッソを庇って負傷した。その直後のビッグキャノン攻防戦中に負傷した体を押し、クロノクルが仕掛けた時限爆弾の解除に向かうが解除に失敗、ウッソの目の前で命を落とす。
主な搭乗機はガンイージ、ガンブラスター。
(Franchesca Ohara) :声 - 石川寛美
シュラク隊の補充メンバーの1人。フラニーという愛称がある。搭乗機はVガンダムヘキサ。
月面で補充メンバーとしてリーンホースに合流し、地球浄化作戦ではコニーらと共に戦った。初登場は31話だがしゃべりだすのは41話であった。宇宙に上がった後、新兵器として完成したばかりのメガビームシールドをVダッシュヘキサで使用するが、機体が耐えられず暴走・大破、その際に遭難しかける(この時はオデロらに救われている)。この時に機体が制御できなかったことに自身の能力の限界を感じ、逆にウッソに対してはスペシャルであることを実感していた。その後はウッソらホワイトアーク隊の面々を積極的にサポートすることに徹する。
ウッソを同僚のミリエラ・カタンとよくからかいあっていたが、他の隊員の中でも特にその様子を気にかけていたようであり、後にミリエラにそのことをからかわれている(これに対してフラニーはあくまでパイロット同士の仁義だと言い張っていた)。
最終決戦まで生き残るが、50話で錯乱状態となってエンジェル・ハイロゥを攻撃し始めたカテジナ・ルースの乗るゴトラタンを見て、造反したものと判断して不用意に近づいたところをメガ・ビームキャノンで薙ぎ払われて撃破され戦死。
(Pegie Lee) :声 - 渡辺久美子(14、20話)/ 荒木香恵(25、26話)
シュラク隊メンバーの1人。シュラク隊のメンバーの中では、ジュンコに次ぐNo.2の腕前と称される。クールで、ブロンドの金髪美女。当初はウッソに距離を置いていたが、徐々にその距離を縮める。25話にてウッソをサポートするためにガンイージで単身出撃し、コンティオ戦隊と交戦、機体は中破・自身も負傷する。26話で、ウッソ、マーベットを庇う為に左腕部・両脚部を失ったガンイージで怪我を負った体をおしてクロノクルの乗るコンティオに組み付くが、ビームサーベルの直撃を受け、戦死。
登場は10話であるが、正確にしゃべりだすのは14話。その際の声優はカテジナ役の渡辺久美子が兼任。ペギーの出番が多くなった25話、26話で荒木香恵が登板した。
(Helen Jackson) :声 - 深見梨加
シュラク隊メンバーの1人。11話のベチエン飛行場での戦いで敵機(ピピニーデン隊のトムリアット)撃破の直後、僅かに見せた隙を敵に突かれてコクピットを潰されて相討ちとなり、シュラク隊最初の犠牲者となる。
この時ジュンコはヘレンを鳥の百舌そのものだったと言っており、彼女はシュラク隊のメンバー内でも人望は高かったと思われる。また、マヘリアとは仲が良く、ジブラルタルの戦闘の際にマヘリアはヘレンからもらったリップスティックで頬に化粧を施し、ヘレンの弔い合戦と言っている。
(Maheria Meril) :声 - まるたまり
シュラク隊メンバーの1人。シュラク隊一のグラマラスな女性で、情熱的である。交通事故で目の前で死んだ弟の面影をウッソに重ね、「親孝行しなよ」と優しく声をかけた。13話「ジブラルタル空域」にて頬に口紅で戦化粧を施してヘレンの復讐を誓う。ジュンコから自重するよう釘を刺されていたにもかかわらず、ファラに入れ知恵されたクワン・リーの挑発を受けて思わずビームライフルを構え、ベスパに戦端を開く口実を与えてしまった。その後、危機に陥ったウッソを守るためにトムリアットと交戦、撃破するも同時にビームローターでガンイージのコクピットを潰されて相討ちとなり戦死。皮肉にも弔い合戦を誓った相手・ヘレンと同じような最期を遂げる。短い間だったが、ウッソを一番可愛がっていたため、戦死した際ウッソは消火器を片手に、ガンイージに駆けつけるが時既に遅く、ウッソは大破したマヘリアのガンイージのコクピットハッチに縋りながら狂ったように大泣きをした。なお、マヘリアの遺体は他の戦死したシュラク隊とは違い紛失しておらず、ジブラルタル空港で棺に納められた。
小説版では、シュラク隊が結成されるよりも前にジュンコと共に登場し、その直後の戦闘でクロノクルに機体(Vガンダム)を撃墜されて死亡している。また、この際の機体の爆発に晒された事が原因で、カテジナはザンスカールに保護されている。
(Miliera Katan) :声 - 日高奈留美
シュラク隊の補充メンバーの1人。反地球浄化作戦時には登場せず、リーンホースが再び宇宙に上がった後に合流したと思われる。フラニーことフランチェスカ・オハラとは親友で、コンビを組んで出撃することが多かった。エンジェル・ハイロゥ攻防戦で彼女の仇であるカテジナに復讐を果たすべく、ゴトラタンに挑むも返り討ちに遭い戦死。
(Juca Meilasch, Juka Meilasch) :声 - 田中敦子 / 伊藤美紀(『新スーパーロボット大戦』)
シュラク隊の補充メンバーの一人。元は地球連邦軍のバグレ隊に所属していたが、部隊が全滅したためリガ・ミリティアに合流した。これまで彼女が関わった部隊は全て全滅していることから「死神」の異称まで持つ(彼女自身はその二つ名を嫌っている)。当時の連邦軍人としては珍しく生粋の叩き上げで、リガ・ミリティア合流後には実力を買われシュラク隊に編入される。反地球浄化作戦においてはホワイトアーク隊の指揮を取ったこともあった。最終決戦まで生き残るが、ウッソのV2ガンダムの道を切り開くべく、ヘキサで彼の先駆けを務めている最中、コクピットにカテジナのゴトラタンから放たれたビームの直撃を受け、命を落とす。その時のセリフから、どうやら元々特攻をかけて死ぬ気だったようである。
主な搭乗機はガンイージ、ガンブラスター、Vガンダムヘキサ、Vダッシュヘキサ。
第2シュラク隊のメンバー。声や顔どころか性別すら不明。34話でモトラッド艦隊の足を止めるべく、敵MSが撃破された爆発の中へ特攻して機体の核融合炉を誘爆させた。
主な搭乗機はガンブラスター(一瞬だけ画面に映る)。
ここには、地球連邦軍に所属する人物を挙げる。ただし、リガ・ミリティアに所属する人物は除く。
(Mubarac Starn) :声 - 藤城裕士
地球連邦宇宙軍の提督。階級は大将。容姿・性格ともに「機動戦士ガンダム」のレビル将軍を髣髴させる人物。
指揮能力も弱体化した当時の連邦軍の中では有能な人物で、艦隊旗艦のラー・カイラム級機動戦艦ジャンヌ・ダルクで指揮をとる。ザンスカール戦争の終期、ハンゲルグ・エヴィンの要求を受け、リガ・ミリティアに合流。以降、リガ・ミリティア艦隊の総司令官となる。エンジェル・ハイロゥ会戦において、優れた指揮能力を発揮し、善戦する。最後はジャンヌ・ダルクによる特攻を敢行するため、乗員の退艦作業を行っているさなかリグ・コンティオにブリッジを破壊され、死亡する。しかしジャンヌ・ダルクは戦場を突き進み、ザンスカールの総旗艦スクィード級ダルマシアンを巻き込んで轟沈した。
漫画版ではジン・ジャナハムとしてリガ・ミリティアを率いるためにウッソに対して父親として接してやれないハンゲルグを諭す人物として描かれている。後にハンゲルグがジャンヌ・ダルクでザンネックの攻撃からV2ガンダムを庇ってしまった時も、それを父親として当然の行動と受け入れていた。最後はハンゲルグが再びジャンヌ・ダルクでV2ガンダムを庇い、クロノクルのドッゴーラ改の攻撃を受けて撃沈されそうになったため、ハンゲルグと共に脱出しようとしたが、邪魔された事に激怒したクロノクルによってジャンヌ・ダルクを破壊され、死亡した。
小説版ではウッソに祖父のように接し、ウッソもハンゲルグよりムバラクに好意を寄せている節がある。エンジェル・ハイロゥ宙域での最終決戦に臨む前には、木星公団を探ろうとするハンゲルグの意図に気づき、ハンゲルグのジャンヌ・ダルク退艦を許可するなど、アニメ版以上にハンゲルグとの接点も描かれた。最後は、ザンスカール艦隊の主力に特攻し、壮絶な戦死を遂げた。
小説版のみに登場。階級は大尉で所属は連邦軍の巡洋艦チャルファ。カイラスギリーを用いたリガ・ミリティアのザンスカール攻撃に参加する。その際知り合ったジュンコとわりない仲となる。カイラスギリーがオーバーヒートする中、トリガールームで最期までコントロールを取り続けるが、第三射のビームを放つと爆発に巻き込まれ、ジュンコとともに死亡する。
ここには、ザンスカール帝国に所属する人物を挙げる。
以下の人物の詳細は各項目を参照。
シノーペ321の副長。
(Azis Baggi) :声 - 山崎たくみ
ルペ・シノ隊のモビルスーツパイロット。マケドニアで捕虜となったウッソにルペ・シノの恐ろしさを説いていた。ゲドラフで迎撃に出るがウッソのV2ガンダムにV1のコアファイターを使った戦術で撃墜されている。ウッソのV2ガンダムによる最初の犠牲者。
パトロール隊隊長。
(Arbeo Pippiniden) :声 - 北島淳司
ベスパ(ザンスカール帝国軍)の士官で、階級は大尉。クロノクルの士官学校時代の先輩。気取り屋だが、指揮能力・パイロットとしての腕ともに中々の実力を持っていた。
登場初期はトムリアットで編成されたピピニーデン隊を率いて、その見事なフォーメーションでウッソ・エヴィンらリガ・ミリティアを苦しめる。また、宇宙戦では上官に出世したクロノクルに対し、部下の前では呼び捨てにするよう促したり、自身はサポートに回って的確な指示を出すなど、中盤までは気取り屋だが中々の人物として描かれていた。
しかし後の地球浄化作戦にクロノクル・アシャーの部下として参戦した際、配下のゴズ・バールを使い、直前に捕虜としていたウッソの母ミューラ・ミゲルを人質として盾にする作戦を行わせ、その卑劣さから後輩のクロノクルにすら愛想を尽かされてしまう。
最終戦のエンジェル・ハイロゥ攻防戦においてラステオ艦隊の司令として前衛を任される。第42話においてモビルアーマー・ビルケナウでヘルメットも被らず出撃しようとする。だが、その直前にウッソに撃破され帰還してきたルペ・シノのブルッケングに取り付かれ、道連れにされる形で諸共に爆死、ラステオ艦隊も壊滅した。ルペに「つまらない男」と評される。
主な搭乗機は、トムリアット、ビルケナウ。
イエロージャケットのモビルスーツパイロット。
声 - 柴本浩行
イエロージャケットのモビルスーツパイロット。カサレリアでクロノクルに同道し、ウッソをVガンダムごと捕らえる。その後シャクティの家へ連行し、横柄な態度をとっていたがオデロらに反撃され、逆に捕らえられてしまう。乗ってきたゾロはウッソに奪われ、クロノクルのVガンダムを迎撃するのに使われた。後にカテジナに助けられ、ゾロで帰投している。
(Garry Tunn) :声 - 山崎たくみ
イエロージャケット所属で、階級は少尉。同じイエロージャケットのライオール・サバトとは親友で、クロノクル・アシャーの乗るモビルスーツ・シャッコーのテスト飛行の護衛に当たっていた。その際の搭乗機はモビルスーツ・ゾロ。結果的にシャッコーはパラグライダー飛行をしていたウッソ・エヴィンに奪取され親友のサバトは殺されたとウッソを目の仇にするようになる。
後にモビルスーツ・ゴッゾーラでウッソの乗るVガンダムに挑むも、合体前のVガンダムを3体の戦闘機だと勘違いし、翻弄されて返り討ちに遭う。捕虜となった際にベッドに縛られながらも罵声を浴びせたがその後は行方不明。ファラからはサバトの恋人と揶揄されていた。
主な搭乗機は、ゾロ、ゴッゾーラ。
(Kalinga Wogel) :声 - 冬馬由美
近衛師団のモビルスーツパイロット。近衛師団の隊員としてキスハールと共にホワイトアークの臨検を行う。その際にキスハールからプロポーズを受け、戸惑いつつもその後の言動から承諾するつもりだったようである。だがその直後の戦闘でキスハールが死亡したと思い込み、絶望する。
ファラ・グリフォンにそそのかされホワイトアーク隊に復讐するために近衛師団を率いて戦闘を仕掛ける。その戦闘でキスハールのリグ・シャッコーを確認するがファラの計略により奪われた機体と判断し、キスハールと気付かずに一騎打ちを仕掛ける。戦闘中にお互いにビームサーベルを突き立て相討ちになるが、直前に相手がキスハールと気付きコックピットへの直撃を外すが自身は重傷を負う。その後コックピットからキスハールに救出されるが、直後に自機の爆発に巻き込まれてキスハールと共に死亡した。
声 - 富田晃介
ピピニーデン隊のモビルスーツパイロット。トムリアットでウッソのVガンダムに襲い掛かるが、カウンターで蹴り倒される。直後にウッソがビームライフルで倒壊させた廃ビルの下敷きとなってしまった。寸前に脱出したようだが生死は不明。
(Kishowl Bagwatt) :声 - 梅津秀行
近衛師団の部隊長。エンジェル・ハイロゥに侵入を試みた偽装したホワイトアークに対して近衛師団として臨検を行う。その際に自分の同僚だったカリンガにプロポーズし、ホワイトアークの子供たちを驚かせた。侵入後にホワイトアーク隊の素姓がばれて戦闘となり、ホワイトアーク隊に機体ごと確保されるが、クロノクルの元に行こうと考えていたシャクティの手引きによりシャクティと共に脱出する。
その後部隊に合流を試みるがファラ・グリフォンの計略により近衛師団との同士討ちをさせられる。何とかカリンガに自分の戦闘スタイルを見せて気付かせようとするが叶わず、同乗していたシャクティを直前に解放し、カリンガのリグ・シャッコーと相討ちになる。カリンガをコックピットから救出した後にリグ・シャッコーの爆発に巻き込まれ死亡した。
ピピニーデン隊のモビルスーツパイロット。地上のガッダール隊と連携してリガ・ミリティアのカミオンを襲撃したが、ウッソのVガンダムに狙撃され機体(トムリアット)が中破して撤退を余儀無くされた。
(Kyl Tundon) :声 - 森川智之
シュバッテン所属の若手パイロット。ファラ・グリフォンに素質を買われてザンネックのテストを任される。その後リガ・ミリティアのホワイトアーク隊と戦闘になった際に大した戦果を挙げずに撤収することになる。「メッチェの代わりにもならん」と、見込み違いだったことに落胆したファラによって射殺されている。ちなみにメッチェと声優が同一である。
漫画版に登場。ギギムを駆るMS格闘王。妻と娘がいる。
声 - 関智一
イエロージャケットのモビルスーツパイロット。ゾロ(トップターミナル)で市民に向かって機銃掃射を行ない、カルルマンの母親を殺害するなど、外道な行いをするベスパ兵。民間人を平気で殺す非道さに激怒したウッソが操縦するシャッコーのビームサーベルを受け、もつれ合って墜落。コクピットから脱出したところを潜んでいたリガ・ミリティアのレジスタンスに射殺された。彼の死によってサバトらはレジスタンスの潜伏地点を割り出し、ウーイッグ市街に猛攻を加えて火の海にした。
(Kwan Lee) :声 - 小杉十郎太
ピピニーデン隊のモビルスーツパイロット。アーティ・ジブラルタルの攻防戦においてマスドライバーの支柱を破壊し、それを支えた事で身動きが取れなくなったケイト・ブッシュ搭乗のガンイージを、意図的に機体を残してコックピットにビームサーベルを突き刺し、戦死させた。その直後にケイトの戦死を悟り、怒り狂ったウッソのVガンダムによって撃墜された。その後劇中ではコクピットブロックが捨てられる描写があるのみで生死は不明。
主な搭乗機はトムリアット、メッメドーザ。
(Gettle Dupre) :声 - 石野竜三
ラゲーン基地副司令。当初はファラの腰巾着的な存在で、クロノクルら部隊外部の人間に対しては見下した態度をとっていた。ラゲーン基地の実権を狙っていたが、伯爵をギロチンにかけたことにより上司ファラが失脚。自身の地位にも危機感を抱き、派遣されてきたピピニーデン隊より先に手柄を立てようと直接ゾロに搭乗し部隊を率いて出撃する。その際シャクティを連れたウッソのボトムファイターを発見、捕獲しようとするが合流したシュラク隊により部隊は大半が殲滅され、自身もジュンコ・ジェンコのガンイージによるビームの直撃を受けて戦死する。
皮肉屋で狡猾な性格だが、反面、ボトムファイターに乗るウッソ(とシャクティ)の姿を確認した際には自分の子供より年少な少年が操縦していることに驚愕し、部下に撃墜を中止して捕獲するように命令を下すなど人格者でもある。趣味はカラオケ(キャラオケ)。16歳の子供がいる。
(Goz Barl) :声 - 堀之紀
ルペ・シノ隊のモビルスーツパイロット。地球浄化作戦でモトラッド艦隊の行動を偵察していたオデロのガンブラスターを発見、部隊に合流する前に戦果を手土産にしようと単機で仕掛けるが、実力を過信しオデロらに囚われて捕虜となってしまう。その後モトラッド艦隊の位置を特定させるためにリガ・ミリティアにわざと脱出させられ、アドラステアに帰還する。
散々な失態を繰り返したためこのままではギロチンにかけられると焦り、ピピニーデンの立案した非人道的な作戦を承諾、その実行役となる。捕虜となっていたミューラ・ミゲルをリガ・ミリティアに寝返ると偽って独房から連れ出し、ゾリディアの手に握り出撃してきたウッソのV2ガンダムを撃破しようとする。戦況は混戦となり、味方であるはずのカテジナにも妨害され、さらに母親を救出しようとするウッソとマーベットに機体を中破させられ行動不能となる。その際アドラステアの砲塔に挟まれ、事故でバウンドしてきたリシテア艦のタイヤに機体ごと潰されてミューラもろとも絶命した。
(Godwald Hein) :声 - 中田譲治
「人喰い虎」の異名をもつ凄腕のモビルスーツパイロット。宇宙に上がったウッソが初めて遭遇したパイロットである。真面目だが頑固で融通のきかない性格で、一度出会った敵は必ず追いつめることを信条とする。15話で可変モビルスーツ・アビゴルの運用試験中に事故で部隊が遭難してしまい、酸欠状態に陥っていたところをウッソに助けられる。教わったウッソの故郷の挨拶を敢えて用いて「カサレリア」と手を振り別れた。
その後カイラスギリー艦隊に合流していたが敗走。生存兵回収のため部下のトランス、バンドを率いて出撃中に、哨戒に当たっていたウッソらと遭遇しこれを襲撃、以前に助けられた少年と知り一旦は解放する。しかし、二度目の遭遇では容赦しないとアビゴルを駆って猛攻を仕掛け、ウッソに戦術の何たるか、戦士の誇りというものを実戦をもって教える。激戦の末に機体を撃破され、ノーマルスーツでVダッシュに張り付きコクピットハッチを開放しようと試みるが、ウッソにワイヤーロープで反撃され、乗り捨てた自機の爆発に巻き込まれ死亡する。ウッソに反撃されて放り出された際に「やったな、小僧!」と叫ぶ。この時のセリフは声のトーンと表情から悪態である。が、その後の爆発による死亡後にはじめて、ウッソはゴッドワルドが最後に褒めてくれた声が「聞こえた」と感じている。そのため、褒めたとは放り出された際のセリフのことではなく、その後の爆死時における、劇中では聞こえない声のことである。
漫画版ではTV版とは性格・容姿共に大きく異なっており、武士道に準じた人物となっている。
声 - まるたまり
リシテア級エムの女性メカニック。ドムットリアに搭乗してレンダと共に出撃し、ツインラッドを巧妙に利用した戦法でホワイトアークへ猛攻をかける。だが、援軍のロンドンデリー部隊にツインラッドを破壊されてしまう。エムに接近戦を挑もうとするウッソを海中から奇襲しショックバイトで狙ったが、かわすと同時に突き立てたビームサーベルでコクピットを直撃され戦死。
声 - 飛鳥井豊
イエロージャケットのモビルスーツパイロット。マーベットの乗るハンガーと合体したコアファイターのビームライフルに狙撃され、ビームライフルの火花がコクピットに当たり墜落。
漫画版に登場。サンダーインパルスの一員。
ピピニーデン隊のモビルスーツパイロット。
声 - 中博史
サンドージュを開発したモビルワーカー製造会社「サンドージュ社」の社長。ザンスカール本国のアメリア外壁でテストを行っていた際に、首都防衛に当たっていたノマイズ、パトリック、ニコライを回収し、リガ・ミリティアが接近していることを知ると、サンドージュをベスパに売り込もうと画策し単機でウッソのVガンダムに仕掛ける。機体のトリッキーな特性を生かして追い詰めるがパトリックの行動が元で機体は全ての足を切断されて撃破される。短期間で機体を修復してビームストリングスなどを使って再度ウッソのVガンダムに挑むがまたも撃墜され、その目論みはあっさり潰えてしまった。その後の行方は不明。
劇中ノマイズは彼を「ズグロク」と呼んでいるが、本項ではエンドクレジット表記に準拠する。
漫画版に登場。サンダーインパルスの一員。
(Tassilo Wago) :声 - 中村秀利
ザンスカール帝国将校。カガチの腹心。指揮能力は高いが傲慢不遜で、部下に意見されるのを極端に嫌う。作中ではクロノクルに意見される度に激昂していた。
独断でギロチンを使い失態を犯したファラを宇宙漂流の刑に処す、クロノクルの昇進を伝えるなど、帝国軍の中ではNo3の実権者であった。カイラスギリーの敗北とウッソを匿った責任を押し付けられ、彼自身ギロチンにかかる(これはカガチ曰く「国民へのカモフラージュ」であったとされるが、タシロはこれは本気だったのではと考えており、真相は不明)。混乱の際に辛うじて刑を免れたが、カガチに対して疑心が芽生えた。宇宙漂流刑に処されたファラを助けて自身の艦に配属させた(これは宇宙漂流刑自体が偽装であったとされる)。それは自分が真の実権を握るための準備であった。
終盤で反乱を起こし、女王マリアを盾に自分の旗艦・シュバッテンに戻る。マリア捕縛の前後あたりから、言動と行動に錯乱の気がみられた。ウッソのV2ガンダムがシュバッテンのブリッジに最接近した際マリアを盾にするも、マリアはウッソに自分ごとタシロを討てと諭す。それに逆上しマリアを銃殺するが、マリアを殺された事に逆上したウッソによって、ビームサーベルでブリッジごと焼かれて絶命する。
なお、小説版ではタシロはカガチからギロチンにあらかじめ細工をしておくので大丈夫だと聞かされており、また、死刑執行前に執行人と細工についての打ち合わせも行っていたため、これは国民を欺くための演技であると思っていた。だが、後にギロチンを調べた所、細工などは施されてはいなかった。このことがカガチへの猜疑心を生みタシロが反乱を起こすきっかけとなった。タシロは反乱時にエンジェル・ハイロゥ内部でカガチを殺害。マリアを連れてエンジェル・ハイロゥまでたどり着くが、ズガンに銃殺されてしまった。
声 - 藤原啓治
ワタリー・ギラの部下。モビルスーツゾロのパイロット。vガンダムとの戦闘中に背後を取るが、首を180度回転させてのバルカン射撃とビームライフルでダメージを受け撤収。合流地点ではクロノクルが誘拐してきた人質のカテジナに不埒な狼藉を働こうとする。それを止めに入ったクロノクルにも暴言を吐き、格闘の末に銃を突きつけるという目に余る所業を重ねたために、隊長のワタリーによって射殺される。彼の死をもって、ワタリー・ギラ戦闘小隊は隊長自らによる部下全員の粛清という形で消滅する。
(Duker Iq) :声 - 中田和宏(現:中多和宏)
ガッダール隊隊長。主な搭乗機はガリクソン、ガルグイユ、ジャバコ、リシテア級戦艦エム。地上をバイク乗りの楽園にするという夢を持っており、ガリクソンやアドラステアなどのバイク型兵器の開発を考案、自身でその評価試験を買って出ている。パイロットとしての能力も高く、癖のある機体でシュラク隊とも互角に渡りあっていた。同じ部隊の隊員であるレンダ・デ・パロマに対しては上司と部下を超えた関係であり、戦後には結婚の約束をしていた。
地球浄化作戦の折にモトラッド艦隊のリシテア級エムの艦長を任され、その後連邦軍と停戦協定が結ばれた際、相手が正規軍でないことを理由に停戦協定を無視してリガ・ミリティアに攻撃を仕掛けるが、その際に先行して出撃したレンダが被弾して帰還、艦の後退中に休戦協定を破ったことに激怒したオデロのガンブラスターから放たれたビームライフルが、オデロを制止しようとしたウッソのV2ガンダムのシールドにあたり、拡散。拡散したビームがブリッジに直撃し、戦死した。
(Torri Ares) :声 - 山形ユキオ
エンジェル・ハイロゥ護衛部隊の隊長。サイコミュ搭載のゾロアットを駆り、エンジェル・ハイロゥの環境調査を行っていた際にウッソらと遭遇、エンジェル・ハイロゥの起動テストの影響で幻覚症状を起こしたウッソのV2に襲いかかる。が、オデロとトマーシュの援護で正気に返ったウッソが展開した光の翼に機体をズタズタに引き裂かれて爆死。
声 - 真殿光昭
カイラスギリー攻防戦の生存兵回収に当たっていたゴッドワルドの部下。ゾロアットに搭乗し、ゴッドワルドの指揮下でバンドと共にウッソを追い詰める。ウッソに正面を取られた絶体絶命のゴッドワルドを援護しようとビームサーベルで突っ込むが、カウンターで放ったVダッシュのオーバーハングキャノンが直撃し戦死。
(Nicholai) :声 - 太田真一郎
ザンスカール本国の防衛にあたっていた学徒兵。首都付近でシャイターンで迎撃に出るがパトリックを人質に取られやむなく機体を放棄する。その後ズグロクに拾われ、サンドージュに搭乗、Vダッシュを捕縛するがパトリックの独断行動がきっかけでサンドージュを撃破されている。
(Neneka Nibrou) :声 - 横山智佐
49話に登場したエンジェル・ハイロゥ護衛隊の隊長。アインラッド付き護衛隊専用リグシャッコーに搭乗していたが、部下が全員女性だということで「これなら絶対にガンダムに勝てる」とカテジナにそそのかされ、部下と共に(寺沢武一のデザインに近い)極めて露出度の高いハイレグ水着コスチューム姿による特攻を命じられる。狙い通りコスチュームによる色仕掛けはウッソを撹乱する事に成功。動きの止まったV2ガンダムに対し部下と共にバズーカで攻撃したが、彼女らをエンジェル・ハイロゥの影響による幻覚と思い込み逆上したウッソのV2の頭突きや体当たりを食らって隊は全滅。一人残ったネネカも攻撃を仕掛けるが、無造作に振り払われたビームサーベルが直撃。激しい断末魔を残して一瞬で全身が焼失。死亡した。
声 - 梁田清之
パトロール隊隊長。ザンスカール首都付近でシノーペを使い学徒兵のニコライ、パトリックに指示を出していた。その際にパトリックが捕らえられたためやむなく艦を放棄、その後ズグロクに拾われ、サンドージュのパイロットを務める。Vダッシュを捕獲に追い込むがパトリックの独断行動が元で機体を撃破されてしまった。
ワタリーの部下でモビルスーツゾロを操縦するヒゲ面のパイロット。ブーツをドッキング前に破壊され上半身だけのVガンダムで応戦するウッソに撃破されそうになり、恐怖に怯えて味方機(トランプ機)にワイヤーを飛ばしてまとわりつくという醜態を晒したため、その姿に失望したワタリーにワイヤーを切断される。更にビームサーベルで機体を串刺しにされ死亡。
声 - 掛川裕彦
シノーペ321の艦長。ハイランド付近を哨戒していた際にウッソらに遭遇、彼らを捕虜とする。ウッソに宇宙に上がってきた理由を尋ね、その目的が両親探しであることを知ると励ましている。その後ウッソやハイランドの子供たちの反撃を受けて艦内は混乱、出撃したヘンリーを人質に取られ、やむ無く艦を明け渡し、ミサキ機に引き連れられ撤収している。
(Patrick) :声 - 高戸靖広
ザンスカール本国の防衛にあたっていた学徒兵。首都付近でシャイターンで迎撃に出るがウッソの前に技量の差に圧倒され機体を捕獲され、放棄して脱出する。その後ニコライらとともにズグロクに拾われ、サンドージュに搭乗、ウッソのVダッシュを捕縛に追い込むが、自身が捕獲されたことを恨んで独断で機体を破壊しようとし、その隙をつかれサンドージュを撃破されている。
声 - 太田真一郎
カイラスギリー攻防戦の生存兵回収に当たっていたゴッドワルドの部下。ゾロアットに搭乗し、ゴッドワルドの指揮下でトランスと共にウッソを追い詰める。先回りしてVダッシュの前に立ちふさがるが、ウッソが素早く回避したアビゴルのビームサイスに機体を直撃されて戦死。
(Fuala Glifon) :声 - 折笠愛
ラゲーン基地の司令官で階級は中佐。22歳。ギロチン執行人の家系出身で、自らもギロチンによる処刑を行っていた。
しかし、オイ・ニュングを無断でギロチンを掛けたことから宇宙漂流刑に処され、タシロに救出されたものの極度に性格が変容してしまった(刑はタシロが仕組んだもので、元から救出する予定だった)。復帰後はタシロ直属の部下となり、全身に処刑人の家系であることを示す鈴を付けるようになった。復帰後は錯乱状態ともいえるほど終始エキセントリックであり、部下も平気で殺した。エンジェル・ハイロゥ攻防戦でウッソとの交戦中、援護に来たマーベットのお腹にオリファーの子供がいることを察知し、これに動揺したところをウッソに撃墜されてしまう。TVシリーズ本編中、明言こそされていないが作中の幾つかの描写などからゲーム、書籍などでは強化人間として扱われている。死の間際の描写から、死ぬ直前にいくらか正気を取り戻せたようである。
スージィの死亡した姉は彼女に似ていたらしく、たまたま街で姉と間違えて寄ってきたスージィにパフェを買い与える優しい一面を見せている。また、その時にはウッソ達にも街から逃げるように警告するなど、子供を戦禍に巻き込むことを嫌がっていた節もある。
ゲームによってはタシロの愛人となっているが、実際どうなのかは不明。小説版ではベッドシーンが登場する。アニメ本編ではタシロにいいようにさせる反面、錯乱しながらも死んだかつての部下メッチェのことを死の間際まで気にかけていた。
主な搭乗機はリカール、ザンネック、ゲンガオゾ。
監督の富野は『Vガンダム』のキャラクターの中ではファラがお気に入りと発言している(「それがVガンダムだ!」より)。
(Fonse Kagatie) :声 - 大矢兼臣
リガ・ミリティアの敵となるザンスカール帝国の宰相にしてガチ党の党首。65歳。片眼は義眼。女王マリア・ピァ・アーモニアよりも下の立場にいるが、軍務組織ベスパの指揮や、ギロチンによる制裁を行うなど、実質的には帝国のトップに君臨した。
元々木星帰りらしく、その伝手を利用し木星でエンジェル・ハイロゥのパーツを建造、密かに地球圏に運び込んだ。ジャンヌダルクの特攻を受けるダルマシアンから間一髪で脱出した後、爆風の中エンジェル・ハイロゥ内部のマリアの玉座へと辿り着く。玉座に浮かぶマリアの幻影に向かって発砲するなど錯乱状態に陥り、最期はエンジェル・ハイロゥの崩壊に巻き込まれて吹き飛ばされた。
小説版ではタシロに毒針を撃たれて死亡、漫画版ではオデロのガンブラスター爆発に巻き込まれてマリア共々死亡する。
漫画版に登場。サンダーインパルスの一員。
(Brogh) :声 - 小杉十郎太
ピピニーデンの配下でモビルアーマー・ドッゴーラのパイロット。モヒカン刈りというビジュアルをしている。女子供が戦場に上がってくることに対して嫌悪を感じており、また男に敵う訳がないとして見下していた。しかし皮肉にも自身はウッソやシュラク隊といった女子供だけにドッゴーラを撃破され戦死している。
シノーペ321に乗っていたモビルスーツパイロット。ハイランド付近を哨戒していた際にウッソらに遭遇、彼らを捕虜とする。その後ウッソらの反撃を受けるが、ミサキと異なり彼は攻撃を回避している。直後にゾロアットで出撃するが、ウッソに機体を捕獲され、やむなく投降。機体と艦を明け渡し、ミサキ機に引き連れられ撤収している。
皮肉にも彼の使っていたゾロアットは、その後リガ・ミリティアによって数々の戦果を挙げられることとなる。
リシテア級の艦長。アドラステアを援護していたが、オデロらの集中攻撃を食らった際に生じた地面の凹凸で大きくバウンドし、背後のアドラステアに激突。砲塔に引っ掛かっていたゴズのゾリディアごと潰してウッソの母ミューラの首を飛ばした。艦は大破して横転したが、生死は不明。
(Mazis Warker) :声 - 飛田展男
39話に登場したラゲーン基地所属のモビルスーツパイロットの残党で、ゾロの頭部センサーを改造したゾロ改を操る。戦闘技能 ・指揮能力共に優れ、同時に家族を愛する良き父親でもあった。
カサレリアの自然を気に入り、この地に妻子を呼んで第2の故郷にしたいと考え、またそれを守りたい一心から、旧型となったゾロのみという戦力で、ウッソの駆るV2ガンダムに戦いを挑む(ドゥカーとレンダのようにV2ガンダムを脅威に感じていて、リガ・ミリティアの中心戦力はV2ガンダムであると認識している)。ゾロのブーツを一挙に多数発射して、玉砕も辞さない体当たり特攻をかけるといった戦術でウッソとトマーシュを追い詰めるが、高出力の光の翼の間を通過したゾロ部隊を墜落させられてしまう。一人残った彼はゾロ改の下半身を失いつつも、上半身のみのままビームサーベルで襲いかかるが、逆にV2のビームサーベルを受ける。ウッソはコクピットを開放しマチスを機体から引きずり出して救おうとするも、既に瀕死の重傷を負っていた彼は少年のウッソに驚きつつ妻子の写真へ手を伸ばして絶命。彼の遺体はカサレリアの丘に埋葬された。彼の存在はウッソに大きな影響を与えたようで、後の43話で彼の戦術を模倣してザンネックを撃破したりもしている。
(Maria Pure Armonia) :声 - 篠原恵美
ザンスカール帝国の女王。29歳。両親とは早くに死別しており、幼い頃は弟のクロノクルと共に極貧の生活を経験している。昔は娼婦や占い師などをして生計を立てていた。しかし、娼婦として過ごしているうちに、妊娠してしまい、父親のわからない子供のシャクティを出産する。以上は主に小説での描写であり、アニメでは過去について詳しい描写はされていない。
その後特殊なヒーリング能力に目覚め、小さな診療所を開きささやかだが安定した生活を送っていた。しかしその能力の評判が広まるにつれ人気が出てくると、本人の意思とは裏腹にその能力を神聖なものとして祭り上げられるようになる。また自身の経験から男系社会に対しての危機感を持っていたこともあって、その思想と共にマリア主義として確立されるに至る。その頃その評判をかぎつけたカガチに拾われ、アメリア政庁の女王として迎えられる。地球に実の娘であるシャクティを置いてきてしまった事を気に病んでいたが、女王となってしまった後では身動きがとれず、またその存在をカガチらに利用されないようにするためにあえて事実を伏せていた。
本人の性格は弟のクロノクルをして「なぜそうも寛容なのか」と言わしめるほど寛容かつ慈愛に満ちており、母性の体現のような存在である。女王として強い意志を持って人々を正しい方向へ導こうとしていたが、純粋ゆえの無知から、実際にはカガチに傀儡として都合よく利用されていた。ベスパの地球侵攻における様々な残虐行為を知らされておらず、カガチによるエンジェルハイロウの真の目的に落胆し、さらに終盤では造反したタシロに囚われてしまう。囚われの身となった際にタシロを止めるため、強い思念でタシロ艦隊へウッソを呼び寄せる。ウッソにカガチやタシロの野望を挫く様に伝えるが、逆上したタシロによって射殺された。
福井晴敏の小説版『∀ガンダム』では、ロラン達がディアナによって見せられる黒歴史の記録の中にマリアの演説が含まれている。
名の由来については、物語に宗教が関連することから、キリストの母聖母マリアであると思われがちだが、監督の富野は「キリスト教圏のみならず、世界で最も多く使われている女性の名だから」(銀河出版・ササキバラゴウ著・それがVガンダムだ)としている。
(Misaki Aizawa)
シノーペ321に乗っていたモビルスーツパイロット。ハイランド付近を哨戒していた際にウッソらに遭遇、彼らを捕虜とする。その後ウッソやハイランドの子供たちに反撃を受け、ウッソにトリモチガンを食らってシノーペのデッキに貼り付けられてしまい、出撃が遅れる。やっとの思いで出撃したものの、先行していたヘンリーが人質に取られ、やむなく艦をマーベットらに明け渡し、彼のゾロアットは同僚を率いて撤収している。女性のような名前であるが、れっきとした男性である。
(Mutterma Sugan) :声 - 中博史
木星帰りのザンスカール帝国の第一艦隊を率いる将校。ザンスカール帝国の実質のNo2で、カガチとは木星船団以来の盟友でもある。
開戦当初から新鋭MSを擁する艦隊で周囲のコロニーを次々と制圧し、またサイド2連合艦隊を破るなど敗北が殆どなかった事からその指揮能力を恐れられ、連邦軍やリガ・ミリティアに「無敵のズガン艦隊」とまで言わしめるほどであった。しかし本国付近でリガ・ミリティアに奪われたビッグ・キャノンの直撃を受け、艦隊の再編を余儀なくされる。地球浄化作戦には参加せず、その裏でカガチの意向を受け、秘密裏に木星圏よりエンジェル・ハイロゥを運ぶ任に当たっていた。
エンジェル・ハイロゥ攻防戦の際にはスクイード級旗艦ダルマシアンに座乗、最後方でエンジェル・ハイロゥの護衛に就いていた。エンジェル・ハイロゥが崩壊を始めた混乱の隙を突かれてジャンヌダルクの接近を許し、自爆特攻を受けて避けきれずそのまま艦と運命を共にして爆死した。
小説版ではカガチの仕込み杖でタシロを射殺。最期は乗艦が分解したエンジェル・ハイロゥに取り込まれ、エンジェル・ハイロゥごと宇宙の彼方へ放り出されてしまう。以後の生死は不明である。
(Metchet Rubence) :声 - 森川智之
モビルアーマー・リカールのパイロット。ブロンドの美形。ファラ・グリフォンの腹心で愛人でもあった。腹に一物ありそうな顔つきとは裏腹に、常にファラに気遣いをみせていた。また、後述の最後の行動からも、ファラへの愛情と忠誠心は一途なものだったようである。14話でのアーティ・ジブラルタルを巡る攻防の中、マーベットのコアファイターからメインエンジンに攻撃を受けてリカールは撃墜され、海上に不時着。ファラは死を覚悟するが、メッチェはファラをポッドで脱出させてクロノクルのトムリアットに託し、自身はリカールと運命を共にして爆死した。
(Liole Sabat) :声 - 子安武人
イエロージャケットのモビルスーツパイロット。典型的な評判通りのイエロージャケットの隊員で、一般市民をゲリラ狩りと称して殺戮して回る非道な性格であった。ガリー・タンとは親友であり、ガリーがウッソに撃墜され怪我を負った際にはそれに激昂し、奪われたシャッコーに乗っていたクロノクルを責めている。その後ガリーの敵討ちとしてシャッコーを炙りだすためにカサレリアを襲撃するが、ウッソの搭乗するシャッコーによってゾロのコクピットにビームサーベルを刺され戦死。その断末魔はウッソに戦争という現実を実感させ、激しい動揺を与えた。
声 - 緑川光
イエロージャケットのモビルスーツパイロット。ゾロを駆りウーイッグを空爆した後、サバトと共にカサレリアへ行きシャクティとオデロを襲う。その後ウッソのシャッコーと戦闘になり、背後からシャッコーを羽交い絞めにしてサバトを援護する。その際カミオンに積んだビームライフルの地上砲火に動揺し、その隙を突かれてコクピットにビームローターを受け。さらに機体に地上砲火が直撃して墜落していった。
(Lupe Cineau) :声 - 伊藤美紀
ピピニーデン隊の副隊長。登場当初から聡明な判断を見せており、リガ・ミリティアのベチエン集結を見破っている。また、幾度か乗機を撃墜されても直前に脱出し、いずれも生還している。
おとなしそうな外見とは裏腹に、部下と共に立ち寄った酒場の主人と常連客を口封じのために問答無用で射殺するなど、かなり残忍な性格をしている。
その後転籍となり、クロノクルの配下となりカテジナのパイロット教育などを担当していた。だがクロノクルやカテジナのことは余り快くは思っていなかったようである(カテジナからは「おばさん」と陰口を叩かれたこともある)。
マケドニアでウッソを捕虜にし尋問して以来因縁ができ、執拗に彼を狙う。軍の中でのし上がろうとする自分の野心を心の片隅で嫌悪している部分があり、その為かニュータイプであるウッソに自身の理想を重ね、彼の母親になろうというある種の歪んだ欲望があったようである。ウッソを捕虜にした際には、手錠をかけたウッソと共に風呂に入って味方になるように裸で密着して説得(予告編のシャクティのナレーションでは「恐ろしい拷問」と表現)を行うも、乳首を噛まれて怯んだ隙に取り逃がす一幕もあった。
パイロットとしての腕前はエース級で、連邦軍/リガ・ミリティア連合艦隊の防壁をただ1機突破してジャンヌダルクへ肉薄したり、地球浄化作戦ではモビルアーマー・ドッゴーラに搭乗し、リガ・ミリティアが補給を受けていた海底都市アンダーフックを壊滅に追い込んでいる。地球浄化作戦の後に再びピピニーデンの配下となるが、この頃には上官であるピピニーデンをも手玉に取るほどであり(出撃に躊躇していた彼をドレスを纏った姿で誘惑して後押しした)、また彼のその不甲斐なさを裏でなじっていた。
ラステオ艦隊がリガ・ミリティア連合艦隊と交戦に入った際、モビルスーツ・ブルッケングで出撃しウッソとの最後の一騎打ちを挑み敗れ去る。その後、ウッソにつまらない男を相手にする事はないと言い残し、発進しようとするピピニーデンのモビルアーマー・ビルケナウを道連れに、モビルスーツもろとも爆死した。
主な搭乗機はトムリアット、ゲドラフ、ドッゴーラ、ブルッケング。
声 - 飛鳥井豊
イエロージャケットのモビルスーツパイロット。カサレリアでクロノクルに同道し、ウッソをVガンダムごと捕らえる。その後シャクティの家へ連行し、横柄な態度をとっていたがオデロらに反撃され、捕らえられてしまう。後にカテジナに助けられ、ゾロで帰投している。
(Renda De Paroma) :声 - 松本梨香
ドゥカー・イクの副官。部隊編成当初からイクに従事しており、イクとは懇意の中であった。イクの理想であるバイク乗りの楽園という夢を実現するために尽力している。同時にウッソの乗るV2ガンダムを今後の脅威に感じていて、戦いの時はV2を集中的に狙い撃ちする。しかし北海にてホワイトアーク隊と交戦した際にV2に機体(ドムットリア)を中破させられリシテアに帰還し、ブリッジに上がったところをオデロのガンブラスターが放ったビームライフルにブリッジを直撃されイクと共に戦死した。
余談だが、松本梨香の配役クレジットはウォレンが最優先されているが、38話のみウォレンが登場しているにも拘らず、配役表記はレンダになっていた。
(Wattary Gilla) :声 - 立木文彦
ラゲーン基地所属の士官。スキンヘッド。ベスパでは「騎士道」精神を掲げていることで知られていた。ウッソのVガンダムとの戦いの際、見苦しい行動を取った部下のモビルスーツを自らの手で撃墜し、その後クロノクル、カテジナに対して非道な行為を働こうとしたもう一人の部下をも射殺してしまう。これが「騎士道」かと問うクロノクルに、「騎士道など所詮は理想」と平然と答えていたものの、内心では自らの手で大事な部下を殺してしまった事に後悔し、そのきっかけを作ったVガンダムに対して憎悪を燃やす。
待ち伏せでウッソのVガンダムを追いつめるものの、機体が大破して互いに身を晒すことになった。自分の戦った相手がまだ幼い少年であった事に驚愕し、滂沱の涙を流しつつ嗚咽を洩らす。戸惑いの表情を見せるウッソに遊び盛りの子供がこんなことをしてはいけないとモビルスーツを降りるよう諭し、現実の残酷さを嘆きつつ手榴弾で自爆する。
(Elena) :声 - 冬馬由美
33話に登場した海底都市アンダーフックのマリア主義者の女性。アンダーフックに流れ着いたザンスカールの兵士であるカテジナに協力し、シャクティを誘拐した。その後アンダーフック崩壊時に、マリア主義者以外は生き残る価値はないとして残った市民を見捨て、ビスタンら主義者と共にシャクティ、カルルマンを人質にして潜水艇で脱出した。
声 - 拡森信吾
宇宙引越公社のスペースシャトルパイロット。リガ・ミリティア寄りで、公社のシャトルがハイジャックされたことになってはいたもののウッソやマーベットに快く協力していた。
(Tengracee Loos) :声 - 有本欽隆
ウーイッグの大商人でカテジナの父。日和見的な性格で、連邦軍が不利と見るとベスパに商品を納入してパイプを作り、保身を考えていた。また愛人も作っており、その姿を見てカテジナは軽蔑していた。ウーイッグ空襲の際に行方不明となっている。妻は男をつくって家を出て行ってしまっている。
声 - 藤原啓治
トマーシュやカレルの父。浅黒い肌とヒゲを特徴とする中年男性で、ハイランドの管理者を務める。モトラッド艦隊の地球クリーン作戦が展開する中で、民間人でありながらウッソたちに度々協力した。リガ・ミリティアのメンバーではない。地球浄化作戦までリガ・ミリティアに同道し、ホワイトアークの操舵を担当したこともあったが、停戦協定が結ばれると家族と共にカサレリアに残りそのまま終戦を迎えている。
声 - 有本欽隆
33話に登場した海底都市アンダーフックのマリア主義者で、ヒゲを生やした中年男性。アンダーフックに流れ着いたザンスカールの兵士であるカテジナに協力し、シャクティを誘拐した。その後アンダーフック崩壊時に、マリア主義者以外は生き残る価値はないとして残った市民を見捨て、エレナら主義者と共にシャクティ、カルルマンを人質にして潜水艇で脱出した。リガ・ミリティアを装って内部からリーンホースJr.を撹乱しようと企んでいたが、それは果たせずに終わる。
(Mandella Soone) :声 - 中田譲治
アーティ・ジブラルタルの宇宙引越公社ヨーロッパ総局局長。ハンゲルグ・エヴィンとはかつて同僚であり、その息子のウッソに対しては中立という難しい立場の中でいろいろと世話を焼いていた。
(Lena Warker) :声 - 松井菜桜子
マチス・ワーカーの妻。マチスが戦死した後、ラゲーン居住区で親子共々ザンネックの超高空からのビーム攻撃にさらされていたが、ウッソに救出され、そのままマチスの墓に案内される。ウッソに父さんを殺したと非難する子供達を叱り付ける等、それまで気丈に振舞っていたものの、添えられていた家族の写真を見て堪え切れず夫の墓前で号泣する。
その後、V2を駆るウッソの姿を見て夫の戦死した事情を看破するが、宇宙へ発つウッソに対し敢えて「ご武運を」とだけ伝え、一切の恨み言を発しなかった。最終話でマーベットの口からその後も毎日カサレリアへ夫の墓参に訪れていることが語られている。
(Lob Olesches) :声 - 岸野一彦
12話に登場したバルセロナの漁師。通称”ロブ爺さん”。ウッソを戦争で死んだ自分の息子(ニコル)と見間違える。広場にギロチンを設置するベスパ兵と民衆の間で騒乱となった際に、ベスパ兵に立ち向かい売り物の魚を投げつけて妨害していたところを一旦はウッソのワッパに救われる。しかし、追っ手が迫ってきたため、ウッソを庇ってワッパから飛び降りる。直後、ベスパ兵へ投石しようとして射殺された。
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執筆の途中です | この項目「機動戦士Vガンダムの登場人物」は、ガンダムシリーズに関する書きかけの項目です。加筆、訂正などをして下さる協力者を求めています(P:アニメ/PJガンダムシリーズ)。 |
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