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ガンダム開発計画(-かいはつけいかく、GUNDAM Development Project)は、OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』における架空の計画。モビルスーツ (MS) の開発計画であり、開発された一連のコンセプトモデル群はGPシリーズとも呼ばれる。
なお、各機体は花の名になぞらえた名称で呼ばれることもあるが、これは開発に携わったアナハイム・エレクトロニクス社(以下アナハイム)のスタッフに女性が多かったこともあり、愛着と遊び心を込めて便宜上付けたコードネームであり、連邦軍内部の符丁としては正式なものではない。OVA劇中でも、GP03に関して「デンドロビウム」との区別のため、1度だけ「ステイメン」と呼ばれた以外は「ガンダム試作○号機」「○号機」としか呼ばれていない。
テンプレート:ネタバレ
一年戦争が終わり、地球連邦政府は「連邦軍再建計画」の一環として「ガンダム開発計画」を立案、宇宙世紀0081年10月20日から、連邦軍ジョン・コーウェン中将の元で、アナハイム社と共同で極秘の内に開発が始まった。その際に造られたのが、GPシリーズ(ガンダム試作機)である。
この「ガンダム開発計画」は、次世代主力量産機開発のための技術開発を狙ったもので、具体的には連邦軍とジオン公国軍のMS技術を融合させた、いわゆるプロトタイプではなく試作実験機の開発計画である。「クラブ・ワークス」と呼ばれる先進開発事業部がガンダム試作1号機・ガンダム試作3号機の、旧ジオン系の技術者が多く在籍する第二研究事業部がガンダム試作2号機・ガンダム試作4号機の開発を担当した。しかし、4号機は諸事情からいわゆる「ガンダム」としてではなく、外観上は別種の機体の「ガーベラ・テトラ」として製造されたため、GPシリーズとして実際に製造されたのはそれ以外の3機(0号機を含めると4機)だった。
極秘の計画だったが、情報の漏洩からジオン公国軍残党のデラーズ・フリートに察知され、アナベル・ガトーによりトリントン基地からガンダム試作2号機を奪われる事態を招く。その後も連邦軍の官僚主義的対応や派閥争いなどにより事態は一層混迷し、コーウェン中将は責任を問われ失脚してしまう。
一連の連邦軍とデラーズ・フリートとの戦いに製造された3機のガンダム試作機が関わり、それが連邦軍の不祥事とも絡んでくるため、事件後に実権を握ったジーン・コリニー、ジャミトフ・ハイマンの一派により「ガンダム開発計画」とGPシリーズはその一切を封印、公式記録から抹消されてしまう。計画のもたらした技術も封印されたことになっているが、実質的にはムーバブルフレームや可変MSなど、なんらかの形で後のMS開発に活かされているともいわれていた。
宇宙世紀0099年11月、GPシリーズとみられる試作MS群が宇宙世紀0083年当時存在していたことがアナハイム社の発表により明らかにされ、それまで謎とされていた第1世代MSと第2世代MSを繋ぐ機体として注目を浴びた[1]。
これらGPシリーズのMS群は宇宙世紀0083年という開発時期を考慮するとオーバーテクノロジーといっても過言ではなく、4年後のグリプス戦役に登場する第2世代MSと比較しても、量産機はおろかΖ計画で試作されたガンダムタイプですら凌駕する性能値を示している。量産を前提としていないワンオフの実験機であることを考慮しても、いささか性能が高く設定され過ぎており、例えば、GP01-Fbのジェネレータ出力2,045kWとスラスター総推力234,000kgは、ガンダムMk-IIの1,930kW、81,200kgはおろかΖガンダムの2,020kW、112,600kgをも凌駕する超高性能を誇り、その中でもとりわけ試作3号機デンドロビウムに関しては、デザインを担当したカトキハジメをして「オーパーツ」と言わしめるほどの超々高性能ぶりである。
後に「ガンダム開発計画は公式記録から抹消されたため、同計画で培われた技術を第2世代MS群に生かすことができなかった」という設定が付け加えられ、矛盾は一応緩和されている。その一方で、「試作1号機のフレーム構造にはムーバブルフレームの前身が採用されている」「試作2号機を参考にリック・ディアスが開発された」「試作3号機のテール・バインダーが後のフレキシブル・バインダーに繋がった」といった設定も存在し、少なからず設定の混乱が見られる。
なお以下において、(初)登場作品を省略した記事は、OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』から登場。
非公式設定。模型雑誌「電撃ホビーマガジン」2002年6月号の企画『機動戦士ガンダム ファントム・ブレット(亡霊の弾丸)』に登場。アナハイム社で開発された、GPシリーズの試作MSである。コードネームはガンダムブロッサム (GUNDAM BLOSSOM)(型式番号:RX-78GP00)。
コードネームの「ブロッサム」は、英語で花、開花の意。
本機は、アナハイム社がGPシリーズのトライアル用に製作した試作MSである。当時のアナハイム社が持つ全ての技術が投入されている高性能機だった。コア・ブースターとの合体が可能であり、機体背面にドラム式フレームを設置し武器マウントアームを介して多数の装備が使用可能である。コア・ブースターによる高機動化に合わせ、肩部や脚部にスラスターが設けられ、機動性の向上が図られている。
固定武装は肩部に設けられたビームサーベル2基。右部ドラム式フレームには大型ビームライフルを装着する。当時のMSの火器としては最大級のものであり、威力も高いものだった。Eパック式ではないためエネルギーチャージに時間を要し、連射は不可能である。左部ドラム式フレームにはレドーム状のミノフスキー粒子干渉波検索装置 (MPIWS: Minovsky-Particles Interference-Wave Searcher) を装備。広域センサーとして機能するが、たびたび不調が生じ信頼性は低かった。
ジャック・ベアード中尉が搭乗し月面での哨戒任務を行っていたが、ジオン残党軍のザメル砲部隊と遭遇し、機体は大破した。大破した機体を回収して検証した結果、一つの機体にあらゆる機能を詰め込むのはパイロットの負担となることが分かった。それに従い、複数の機体で単一の機能を追求するため、ガンダム試作1号機〜4号機が開発されることとなった。
メディアワークスからガレージキットが限定販売されていた。
一年戦争における地球連邦軍の試作MS(ガンタンク、ガンキャノン、ガンダム)で採用されたコア・ファイターは、ブースターを装着することにより推力および火力を増強したコア・ブースターとして運用が可能だった。しかし、このブースターはMSのシステムに直接組み込まれていなかったため、脱出時には依然として推力および火力が貧弱なままのコア・ファイターを使用せざるを得なかった。コア・ブースターの機動力に着目した技術者はブースターを腰部大型スラスターとしてMSに組み込むという斬新な設計でそれらの問題を解決した。
本機最大の特徴のコア・ブースター(型式番号:FF-X(7)II-Bst)はガンダム試作1号機と同じホリゾンタル・イン・ザ・ボディ方式を採用し、機首は共通の設計となっており、ドラム式フレームを挟む形で機体後部にブースターがセットされる。
MS形態時のビームサーベルはビーム砲として使用可能であり、ビームライフルは機体下面右側にオフセットされ、MPIWSは機体上面に配置される。しかし、これら大型装備は高機動時の機体制御に悪影響を与えてしまったため、以後の機体では廃止されることとなった。
地球連邦軍の試作型汎用MS。コードネームはガンダムゼフィランサス (GUNDAM ZEPHYRANTHES)。
コードネームの「ゼフィランサス」は、同名のヒガンバナ科の植物から付けられている。花言葉は「清き愛情」など。テンプレート:機動兵器
一年戦争で戦果を挙げたRX-78 ガンダムをベースに改修・設定変更され、汎用人型兵器としての性能を極限まで引き出すことをコンセプトに開発されたMSである。アナハイムの先進開発事業部「クラブ・ワークス」が本体の開発を担当し、コア・ファイターはAEハービック社が開発を担当した。ガンダム開発計画発動より2年後の宇宙世紀0083年9月29日、フォン・ブラウン市にあるアナハイム・エレクトロニクス社のリバモア工場においてロールアウトした。
実はこの通常のゼフィランサスでもスラスターや機体バランスの設定を変更するだけで宇宙戦も可能な機体であった。ただ、本編中では十分なテスト不足やウラキ少尉の設定ミスにより宇宙戦での機動は戦闘を行える程度にも性能を発揮できなかった。
当初、アナハイム所属のパイロットのニール・クレッチマンがテストを担当する予定だったが、ジェネレーターのテスト中の事故により死亡、急遽連邦軍パイロットが担当することとなった。
各部解説この機体は四肢の構造に新しい設計思想を採用している。これまで四肢の駆動は本体側から行われてきたが、これを四肢側からの駆動に改めている。腕部に関しては新しいコア・ブロック・システムを採用したことにより本体側に機構を組み込むことができなかったことも影響している。これらの設計思想はのちにムーバブルフレームへと発展し、以後のMS開発への礎を築いた。武装60mmバルカン砲近接火器として側頭部に2門装備されている。ビームサーベルブラッシュ社製。バックパックに2基装備。コア・ファイター時にはビームガンとして機能する。しかし、ジェネレーターの出力不足から、威嚇程度の攻撃力しかなかった。ビームライフル型式番号:BAUVA・XBR-M-82-05Hボウワ社開発のエネルギーパック方式を採用したビームライフル。近接戦闘の防御も考慮されており、ビ-ムジュッテと呼ばれる小型のビームサーベルを装備している。90mmマシンガン(ブルパップ・マシンガン)この時期の連邦軍モビルスーツの標準兵装。劇中第2話において使用した。専用シールド型式番号:RX・Vsh-023F/S-04712伸縮可能で取り回しが考慮されている。耐ビームコーティング処理がされており、数回のビームの直撃に耐えうる。劇中での活躍性能実験のため、ガンダム試作2号機とともにトリントン基地に搬送されたが、ジオン軍残党による襲撃により2号機を強奪され、その追撃作戦に投入された。宇宙に上がった後、シーマ艦隊との交戦で地上用装備のまま出撃を強行し、大破。宇宙戦闘仕様に改装され、フルバーニアンとなった。デザインマクロスシリーズのメカニックデザインを行っている河森正治がメインデザインを、カトキハジメが足裏や武器のデザインを担当した。RX-78 ガンダムと異なりコア・ファイターが地面に対して垂直ではなく平行に搭載されていたり、バックパックと兼用している(航空機マニアの河森からすると、あれだけの出力の推進装置をMS形態で使用していないのは考えられないとのこと)。なおコア・ファイターIIの具体的な変形・内蔵機構は当初はデザインされておらず、後にGP01がガンプラでマスターグレード化された際にカトキにより設定されている。また白は劇中ではやや青みを帯びたものだったが、ガンプラでは純白となっている。V作戦によって作られた地球連邦軍の試作MS群(ガンタンク、ガンキャノン、ガンダム)に続いて、パイロット及び実戦データの回収と汎用性の向上のためにコア・ブロック・システムを採用する。機体の剛性低下と重量増加を伴うシステムの有効性を再検証するためとも言われ、内蔵するコア・ファイターII(型式番号:FF-XIIあるいはFF-X7II)はそれまでのもの以上に高性能な小型戦闘機として機能する。システムはバーティカル・イン・ザ・ボディ方式に代わりホリゾンタル・イン・ザ・ボディ方式を採用し、コア・ブロック時には機体に対してコクピットを含む機首とエンジンブロックを下方にコの字型に折り畳む。この方式を採用することによりコア・ファイターのコクピットブロックやジェネレーターばかりでなく、エアインテークシステムやスラスターユニット、武装も運用可能になった。
本機は、地上用としての装備しか施されていないが、コア・ファイターIIを宇宙用のものに換装し調整を施すことにより容易に宇宙戦仕様へと仕様変更が可能である[2]。劇中で登場した宇宙戦仕様ガンダム試作1号機フルバーニアンは、仕様変更の前の戦闘による機体の損傷が激しかったため、コア・ファイターの換装だけでなく、補修を兼ねてMS本体も各種の仕様変更・改装が施されており、本来のガンダム試作1号機宇宙戦仕様とは外観も含めて別物に近かったようだ。
下記の2機種はムック『GUNDAM WEAPONS ガンダムGP01編』に登場する模型作例のオリジナル機。フルアーマーGP01の製作者は「RX-78GP01PF パーフェクトガンダムGP01」も制作するつもりだったと語っている[3]。
RX-78GP01-ST ストライクGP01RX-78GP01-FA フルアーマーGP01地球連邦軍の試作型汎用MS。ガンダム試作1号機を宇宙戦仕様に換装・改装したものである。コードネームはガンダムフルバーニアンゼフィランサス (GUNDAM FULL-VERNIAN ZEPHYRANTHES)。テンプレート:機動兵器
本来ガンダム試作1号機はコア・ファイターの換装と脚部のオプションなどにより重力下仕様から宇宙戦仕様に変更することができるように設計されていた。
開発初期のトライアルプランでは胸部スラスターは片側4基の計8基を設置している。一方、肩部のスラスターユニットは片側2基となっている。バックパックには後の同じくアナハイム社製のEx-Sガンダムへと繋がるジェネレーターを内蔵するタイプのバーニアユニットを2基装備している。そこにビームサーベルとともにムーバブル・フレームで接続されたユニバーサル・ブースト・ポッドには片側3基のスラスターノズルが設置されている。また、脛部にも2基のスラスターが確認されている。
実際に宇宙戦仕様の装備はガンダム試作1号機のロールアウト時には完成していた。しかし本来予定されていたテストを行えないまま、ガンダム試作1号機はデラーズ紛争に投入されシーマ艦隊との戦闘で大破してしまった。機体はアナハイムのフォン・ブラウン工場に搬入され、機体の補修を兼ねて大幅な設計変更を行うことで宇宙戦仕様に改修された。結果、当初予定されていた「宇宙戦仕様」とは大幅に異なる機体となった。この作業はわずか2日で完了し、アナハイムのリバモア工場で運用テストが行われている。
デラーズ紛争後は記録が抹消された影響で、この機体の存在は闇に葬られたが、ガンダムTR-1[ヘイズル]のブースターユニットなどにこの機体の技術が流用されたと言われ、「フルバーニアン」の名を持つガンダムとして、パイロット達の間でその存在が囁かれることとなる。
その圧倒的な加速・運動性能はシーマ・ガラハウに「バッタか!?」と絶叫させたほどである[4]。反面パイロットにかかるGも激烈なものとなる。
コア・ファイターの換装により2基のブースター・ポッドはMS時には背部に位置する。当初このポッドは固定される予定だったが、AMBACの作動肢としても利用することとなり、機体の高い運動性能に大きく寄与している。また、重力下仕様ではコア・ファイターのエンジンブロック部にはカバーが設けられていたが、脱出時の障害となる可能性があったため、これを廃している。それに伴い各部の強化が施されている。また、胸部のエアインテークも姿勢制御スラスターに変更されている。普段はカバーで覆われているが、使用時に展開してスラスターが露出し噴射を行う。
肩部アーマーは片側5基の姿勢制御スラスターが設置されたショルダー・バーニア・ポッドに換装されている。このうち先端部の3基は胸部と同様に使用時のみ展開する。また、関節部には耐弾性の向上のため可動アーマーが追加されている。
腰部のフロント、サイドアーマーは重力下仕様に比べ大型化されている。
脚部は機体の損傷が激しかったため、ほぼ全面的に改修が施されている。脛部は推進剤タンクのスペースが設けられ、機体の稼動時間の延長に貢献している。足部には4基のスラスターが設けられたユニットを靴を履くような形で装着する。
武装武装は基本的に重力下仕様と同様だが、ビームライフル(型式番号:BAUVA・XBR-M-82A)は若干の出力向上が施されている。0083年11月5日には、ロングレンジの大型ビームライフル(型式番号:Blash・XBR-L-83d)の試射も行った。ただし、このビーム砲は試作1号機の専用装備ではなく、別の新型機のために開発された装備だった[5]。そのため本機が扱うには照準が非常に不安定だったため、実戦での使用は通常のビームライフルが諸事情により使えなかった1回のみ。また、この時は照準精度を少しでも上げるために、アルビオンの主砲からスタビライザーを移していた。劇中での活躍大破したガンダム試作1号機の改装機として登場。初出撃でヴァル・ヴァロを撃破し、以後もアルビオンの主戦力として多数のMSを撃墜する。コンペイトウの観艦式を襲撃し帰投する途上のガンダム試作2号機と交戦、激しい白兵戦の末、相打ちとなり爆砕、機体は失われた。CDシネマ『ルンガ沖砲撃戦』では上記の大型のロングライフルを装備してチベ級重巡洋艦を砲撃、大破させた。また、『機動武闘伝Gガンダム』終盤において「ガンダム連合」として集結したガンダム達の中に、この機体も一瞬だけ登場している。デザインデザインは試作1号機と同じく河森正治が行っている。RX-78-2 ガンダムに近いカラーリングの重力下仕様に対し、青い肩、コクピット周辺の配色、膨らんだスネ部など、Ζガンダムに近いデザインとなっている。胴体部に内蔵するコア・ファイターIIは宇宙戦仕様に換装された。宇宙戦には不要な翼を廃し代わりにユニバーサル・ブースト・ポッドが設けられた。これによりコア・ファイターの機動性も向上している。重力下仕様では熱核ハイブリッドエンジンを搭載していたが、これを熱核ロケットエンジンへと換装された。それに伴い本体部のエアインテークは片側2基の姿勢制御用スラスターに変更された。また、ジェネレーター出力を1,790kWから2,045kWへとアップしたことによりビームサーベルを兼ねるビームガンは実用に耐えうるものとなった。
地球連邦軍の試作型MS。コードネームはガンダムサイサリス (GUNDAM PHYSALIS)。
コードネームの「サイサリス」は、ナス科の植物ホオズキ[6]から付けられている。花言葉は「偽り」など。テンプレート:機動兵器
最強の攻撃力を持つMSとして、戦術核を装備することを念頭において造られた。一年戦争時において南極条約によって核兵器の使用が制限されていたにも関わらず、一部のジオン高官によって度々使用が目論まれた経験から、有事の際の核報復用兵器として本機の構想が練られたとされる。当初はMSの機動力を生かすことで敵陣営の中枢を強襲する機体として計画され、徹甲弾、炸裂弾、ビーム攪乱膜散布弾、プラズマリーダー射出用多弾頭弾などをバズーカにて発射する予定だった。しかし、戦術核弾頭を用いることで壊滅的なダメージを与えるという核装備型MS計画へとコンセプトが変更となった。結果核兵器の運用を前提とすることになった本機をエギーユ・デラーズは南極条約に抵触するものと批判したが、地球連邦政府とジオン公国との戦時条約である南極条約の効力は一年戦争の終結を以て終了しており、法的には問題はない(エギーユ・デラーズは一年戦争の終結を認めていないために主張が異なる)。また、仮にデラーズの主張の通り一年戦争が継続されたものがデラーズ紛争であったとしても、南極条約では核兵器の保有は禁止されていないので本機体の開発には問題は認められない。
開発はフォン・ブラウン市にあるアナハイム社のリバモア工場において同社の第二研究事業部が担当して進められた。この部署は旧ジオニック系技術者が多く開発に携わっており、ドムの設計思想が反映されているともいわれる。試作2号機が、いかにもガンダムらしくないフォルムと概念を持つのもこのためである。なお、同事業部は後に試作2号機の開発データを元に、第2世代MSの奔りといえるリック・ディアスを開発したとされ、機体シルエットやバインダーにその面影を見ることができる。
最初期のトライアル機・Phase1では腕部や腰部、脚部にドムの影響が色濃く残っている。脚部には熱核ジェットエンジンを内蔵しホバー走行が可能だった。また、この時点ではコクピットハッチは通常の形状のものが装着されている。Phase2ではより連邦製MSよりの外装へと変更され、耐核装備が施されたPhase3を経て宇宙世紀0083年9月18日ロールアウトした。その後、地上でのテストのためオーストラリアのトリントン基地へと運ばれた。
コンセプトの変更に伴い、ミノフスキー粒子の存在によって核弾頭を確実には誘導できないため本機体自身も爆心地に近づくことを余儀なくされた。その対策に、例えば、冷却装置を内蔵した専用大型シールド、高温時に揮発して機体を保護する特殊塗料など、耐熱や耐衝撃の処理を施した装甲や構造が組み込まれている。しかし実際にはこれらの対策を持ってしても、Mk-82型核弾頭の核爆発の衝撃を吸収するには不十分であった[7]。
このように、核弾頭の運用に特化した仕様となっているが、同時に核装備以外の重武装プランも計画されていた(後述)。
各部解説頭部はガンダム試作1号機と同じくツイン・アイを採用しているが、メインカメラやエアインテークに核使用時の熱・衝撃波に耐えうるような対策が施されており、また旧ジオニック系の技術者が多く関わっていた事から通常のガンダムタイプの頭部とは異なる意匠を持つ。RX-78系にみられる「ヘ」の字型インテークスリットを持たない、いわゆるΖ系のフェイスデザインを初めて採用したものといえる。核使用時の熱・衝撃波・放射線からパイロットを守るため、コクピットは通常のMSと比較して強固に設計されている。コクピットモジュールは外圧に強い球体状となっており、コクピットハッチは何層も及ぶ装甲材と緩衝材によって構成され、放射線の透過を防ぐ。メインコンピューターを含む電装系は電磁パルスと放射線から防護するためモジュール内に設置される。強襲用として高い機動力を要求されたが、バックパックには核弾頭を収納するスペースを設けたため、スラスターユニットを背部に併設することができなかった。そこで通常背部に設けられるスラスターは肩部のフレキシブル・スラスター・バインダーと呼ばれるユニットに設けられることとなった。ジェネレーターを内蔵し片側3基計6基のバーニアを展開することで、耐核装備のため重量が増した本機でも高い加速力を得ることが可能となっている。また、重力下ではこれによりホバー走行を行うことが可能である。このバインダーは独立して可動することでAMBAC作動肢としても機能し、180°の姿勢変換を1.1秒で行うことが可能である。コクピットは耐熱・耐衝撃処理を施した球型コクピット(全天周囲モニター・リニアシートではない)で、コクピットハッチに設置されたボルトで厳重にロックされる(劇中でもその描写が確認可能)。非常時には爆裂ボルトを作動させてコクピットブロックそのものを射出し、パイロットを脱出させる。後のイジェクションポッドと同等の機能である。脚部はシールドでは十分保護できないため、耐核用の対策が施され、冷却装置も有するため巨大なものとなっている。武装事実上本機の武装はバルカンとビームサーベルのみであり、敵機の攻撃を交わしつつ目標地点まで到達するためには高いパイロットの技能が要求される。ただし、ガンダム試作1号機と同じAEボウワ社製ビームライフルを携行可能とする説もある。これは、本機強奪時に携行火器がMSデッキに存在しなかったため、使用の機会を失ったとするものである。後述するように核装備以外の武装も後に設定されているが、それが行われる前に発売されたゲーム『スーパーロボット大戦EX』では、「みだりに核を使うべきではない」というガトーの意向によりアトミックバズーカがオミットされ、代わりにプラズマ・リーダーを装備した機体が登場する。また、同シリーズではビーム・ライフルを装備している事がある。テンプレート:Indent
劇中での活躍ガンダム試作2号機は実験のためにトリントン基地に搬入され、Mk-82弾頭(核弾頭)の装填が完了した所をアナベル・ガトーに奪われてしまう。後に、デラーズ・フリートの「星の屑作戦」の一環として観艦式襲撃に用いられ、アトミックバズーカの一撃により連邦軍艦隊に甚大な被害を与えた。星の屑作戦から帰投する途上でフルバーニアンと遭遇、激しい白兵戦の末、相打ちとなり爆砕、機体は失われた。デザインデザインはガンダム試作1号機、フルバーニアンと同じく河森正治が行っている。下記の2機種はムック『GUNDAM WEAPONSガンダムGP02A編』に登場する模型作例によるオリジナル機。
RX-78GP02F ガンダム試作2号機 ヘルハウンド(フレイム・ランチャー装備型)RX-78GP02PF パーフェクトガンダムGP02(パーフェクトガンダム3号機)地球連邦軍の試作型宇宙戦用MS。コードネームはガンダム デンドロビウム (GUNDAM DENDROBIUM)。
形状からモビルアーマー (MA) として扱う資料もあるが[8]、当時の地球連邦軍の分類にはMAは存在しない。型式番号は、資料によってはRX-78GP03S ステイメンと区別するために「RX-78GP03D」と表記するものもあるが、これは誤りである。コードネームの「デンドロビウム」は、同名のラン科の植物から付けられている。花言葉は「わがままな美女」など。テンプレート:機動兵器
「MSの汎用性とMAの攻撃力を兼ね備えた機動兵器」というコンセプトで、ガンダム試作1号機と同じく「クラブ・ワークス」が開発を担当した。宇宙空間での拠点防衛という地球連邦軍の要求に対し、アナハイムはスラスターによる高機動と大型ジェネレーターによる大型メガ粒子砲を有するジオン公国軍のMAに着目した。しかし、検討にするにつれMAは敵MSが懐に進入し近接戦闘となった場合、思いのほか脆弱なことが判明した。そこでコア・ブロック・システムの延長としてMAの中心にMSを組み込むことで対応した。その際RX-78 ガンダムの強化ユニット、Gパーツが参考となったとも言われる[9]。一年戦争後期において、MA-08 ビグ・ザム等のジオン軍擁する巨大MAに多大な損害を強いられてきた苦い経験から、将来現れるであろうと予想される巨大MAに対する対抗機として本機が要求されたともいわれる。
デンドロビウムは、アームドベース・オーキス(ORCHIS、野生のランを意味する)と、その中核をなすMSステイメン(STAMEN、花の雄しべを意味する、型式番号:RX-78GP03S)から構成される。ステイメンは、腰部に設置されたテールバインダーを介してオーキスとドッキングし、火器管制と機体制御を行う。オーキスの6基の大型スラスターは艦艇並みの推力を発生し、これを用いて前線に突入、搭載した武装を撃ちまくる様は、さながら「機動弾薬庫」とでも形容すべきものである。その戦闘能力はMS1個大隊にも匹敵し、当時における最大最強の機動兵器である。しかし、あまりの大きさのため母艦内に収容することはできず、補給や整備は宇宙空間での船外作業で行わなくてはならないなど整備性は劣悪で、通常のMSの100倍ともいわれる莫大な運用コストも相まって、設計や技術が次世代に引き継がれることはなかった。実際、デラーズ紛争終結後、宇宙世紀0084年に開催されたシンポジウムで発表された、試作3号機の延長線上にあると思われるトライアルプランは、コア・モジュールのMSに各ユニットをドッキングした強化ユニットという程度のもので、全長はMSの2倍程だった。
複雑な火器管制システムに加え、MSとMAという本来運用方法が異なる二つの形態を制御するため新開発のOSが搭載されている。これは後に登場する可変MSや可変MAの開発に大きな影響を与えている。また、複雑な火器管制システムはパイロットに極度の肉体的・精神的負荷をもたらすため、特定の処方による投薬すら推奨されていた。
武装メガ・ビーム砲機体右側面に装備される全長90mにも及ぶビーム砲。コントロールグリップを介してステイメンのマニピュレーターによって制御される。威力は絶大で、直撃せずとも、ビーム弾が傍を通過しただけでムサイ級巡洋艦の主砲砲身が溶曲するほどである。シーマ艦隊の旗艦リリー・マルレーンを一撃で轟沈させ、復讐戦を挑んできたシーマのガーベラ・テトラを零距離射撃により葬った。Iフィールド・ジェネレーター敵のビーム兵器を無効化するバリアを発生する装置で、地球連邦軍の機体としては初めての装備。機首の左側面、武器コンテナの下に固定されている。デンドロビウムの機体の大範囲をIフィールド展開するためにかなりのエネルギーを必要とする。そのためIフィールド発生装置とジェネレーターを合わせた構成となっている。戦艦のビーム主砲やノイエ・ジールの放つビームをことごとく弾き返し、序盤の戦闘を有利に運ばせた原動力となった。しかし、装置が機体の外部に露出していたため、ノイエ・ジールの有線クローアームに握りつぶされて破壊され、その後のガトーとの戦いでは一転して劣勢に立たされてしまう。クローアーム&大型ビームサーベル機体下部に2基装備されている巨大なハサミ状のクロー・アームに内蔵されたビームサーベル。並のMSの全高よりもはるかに長い巨大なビームの刃を形成すると同時に、クロー・アーム自体もMSを握り潰すだけのパワーとサイズを有している。コロニー追撃戦でグラードルの乗るムサイ級軽巡洋艦の艦橋を一刀両断にした。また、OVA『GUNDAM EVOLVE 4』ではゲルググをクローアームにより握り潰している。武器コンテナオーキスの機首上部には巨大な箱状の武器コンテナが2つ据え付けられている。武器コンテナは規格化された8つ(2基のコンテナで合計16)のウェポンスロットを持ち、スロット内部にはユニット化された多数の武器が搭載される。また、対艦・対集団を目的とした大型火器の他に、ビームライフル、フォールディング・バズーカ、フォールディング・シールドなどのステイメン自身が運用する武装もここに搭載され、ステイメンの前腕部のフォールディングアームを展開し運用することが可能である。また、ジム改や後にガンダムMk-IIが使用することになるハイパー・バズーカの搭載も確認されている。爆導索爆薬を内蔵したワイヤーを射出する。ワイヤーが目標物を拘束した後、内部の爆薬が爆発し対象を破壊する。劇中ではシーマ艦隊のムサイ級巡洋艦に対して発射され、これを一撃で破壊した。マイクロミサイルウェポンスロットにぴったり収まる形状の三角柱状のコンテナを発射する。コンテナは三角柱の側面に1面あたり36発、合計108発の小型ミサイルを内蔵しており、敵集団の内部に達するとこの小型ミサイルを乱射し目標を撃破する。初出撃の際にデラーズ・フリートのMSに対して発射された。後方邀撃ミサイルマイクロミサイルと同じ形状のコンテナ。射出された後コンテナの側面がY字型に開き、内蔵されている多数の小型ミサイルを後方に向けて乱射し、追従する敵を迎撃する。『GUNDAM EVOLVE 4』に登場した武装で、OVA及び劇場版には未登場。大型集束ミサイルMS並みの大きさを持つ大型ミサイル3基が束ねられて1つのウェポンスロットに収められている。ミサイルは射出後に分離し、それぞれの目標を追尾する。強烈な爆発エネルギーを持ち、コロニー追撃戦でノイエ・ジールに直撃弾を与え、護衛のMSを撃破している。これらの武装は高出力のジェネレーターを搭載することにより運用可能となった。さらに、フレア・ディスペンサーを装備し、敵機のミサイル追撃を避すことができ、ビームとミサイル兵器のどちらの攻撃にも対処することができる。劇中での活躍他の試作機とは違い宇宙用であるため、ラビアンローズに係留中だったところを、デラーズ・フリートによる「星の屑作戦」阻止のためアルビオン隊が奪取に近い形で受領し、コロニー奪還のために出撃した。圧倒的な火力によって多数のMSや艦艇を撃破し多大な戦果を上げたが、アナベル・ガトーが駆るノイエ・ジールと交戦して劣勢に追い込まれ、ソーラ・システムIIの照射を受けオーキスが大破、放棄された。ただしステイメンはほぼ無傷で残った。OVA『GUNDAM EVOLVE 4』では、Pスペックのステイメン単体でのラビアンローズでのテスト中に襲来したジオン残党軍を迎撃するため、宇宙空間で急遽オーキスとドッキング。その圧倒的火力をもってほぼ全ての機体を殲滅したが、ラストで制御を失ってオーキスと分離・漂流している所を生き残っていたゲルググMのビームライフルに撃たれ、パイロットのデフラ・カーとともに爆散した。コミカライズ版の『星屑の英雄』での活躍もほぼ原作と同様だが、ガトーとの一騎打ちの際に放たれたソーラレイ照射後もオーキスは機能を保ったまま残存しており、コウはステイメンを再度ドッキングさせ、コロニーを内部から破壊すべく吶喊。最後はオーキスそのものをコロニーにぶつけるという荒業でコロニーを内側から破壊した。デザイン当機の「大型スラスターによる高推力と大型メガ粒子砲の大火力」というコンセプトの元ネタは、作品の企画経緯やデザイナーが同じカトキハジメであることなどから、雑誌企画『ガンダム・センチネル』のSガンダムPLAN 303E“ディープ・ストライカー”(本編未登場)だと言われている。このコンセプトの根本的なルーツは、『機動戦士ガンダム』本編中で1度だけ登場したガンダムMAモードだとカトキ自身が語っている。漫画『機動戦士ガンダム0083 星屑の英雄』では、当初MS部前部に流線形のミサイルポッドを装着(発射後に分離投棄)し、よりMAらしいスタイルとなっていた(作者によるとジオン軍に「連邦のMA」と言わせたかったとのこと)。地球連邦軍のガンダム試作3号機のコアユニット兼脱出システムとなるMS。コードネームはガンダムデンドロビウムステイメン (GUNDAM DENDROBIUM STAMEN)。
コードネームの「ステイメン」は、花のおしべを意味する。テンプレート:機動兵器劇中ではデンドロビウムのコントロールユニット的な扱いしかされていないが、スペック的にはグリプス戦役時の高級MSを凌駕する程の高性能機である。
腰部に接続されたテールバインダーはガンダム試作1号機フルバーニアンのユニバーサルブーストポッド同様広い可動範囲を持ち、本機に高い運動性を与えている。前腕部は展開することでリーチが通常時の約3倍にもなるフォールディングアームとなり、オーキスの武器コンテナから各種武器を取り出すために用いられる。それらや全天周モニター式コクピット、従来のものとは異なる形態のバックパックなど、多くの新技術が野心的に搭載された機体である。
本機のコクピットは0083劇中では全天周モニターを採用した非コアブロック方式であるが、後にPスペックと呼ばれるコアブロックシステムを有するものの2種類が存在したとされた。
劇中での活躍ステイメン単体での戦闘シーンはほとんどなく、むしろOPアニメ中の方がよく動いている。オーキス補給中の敵の襲来には分離してビームライフルを手に(シールドは持たず)迎撃に向かったが、その戦闘は描かれなかった。デラーズ・フリートとの激戦の末にオーキス部分は大破したが、ステイメンはほぼ無傷のまま残存した。しかし、後日、ガンダム開発計画の凍結に伴い、ガンダム試作3号機の登録も抹消された。OVA『GUNDAM EVOLVE 4』や漫画『機動戦士ガンダム0083 星屑の英雄』ではPスペックのステイメンが登場している。『星屑の英雄』ではコロニー破壊作業の際にコアファイターを分離してコロニー内部に向かった他、ガトーとの一騎打ちではオーキスをパージして奇襲に打って出るものの、ノイエ・ジールのサブアームに阻まれ失敗している。デザインデザインはカトキハジメが行っている。腰部にテールバインダーが付いているのは、1号機フルバーニアンが背中に、2号機が肩にスラスターを装備していたためにそれ以外の場所を選んだ結果である。初代ガンダムに近い配色の01・02、Ζに近い01Fbに対し、白い肩とバックパック・白青ツートンカラーと、ガンダムNT-1に近い配色となっている。またPスペックはガンプラでマスターグレード化された際に追加プレイバリューとしてカトキがデザインした物である。試作1号機のコア・ファイターIIをベースによりステルス性を高めたデザインになっており、合体時は翼とエンジンユニットがそのままバックパックを形成する。当初はコアファイター内蔵機での運用実験が行われたが、トライアル直後の所属不明部隊(ゲルググM18機、ザクII6機)との戦闘で大破、テストパイロットのデフラ・カーは戦死。修復時に全天周囲モニターに改装された。
『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に設定上存在する機体。地球連邦軍にて、突撃・強襲・白兵戦用というコンセプトの元に計画されていたMSである。コードネームはガンダムガーベラ (GUNDAM GARBERA)。テンプレート:機動兵器
もともと存在自体は当初から設定されていたものの、公式なイラストが存在しない機体だった。ホビージャパン発行のムック『GUNDAM WEAPONS3』において明貴美加によりデザインされ、そのイラストを元に「もしも試作4号機が完成していたら」というif設定に基づいて製作された作例に人気が集まり、ガレージキット化なども行われ、2004年には公式設定となった。アニメでは『SDガンダムフォース』にてガンダム試作4号機をモデルとしたキャラクターで初登場している。
コードネームの「ガーベラ」は、同名のキク科の植物から付けられている。花言葉は「神秘」「崇高美」など。
実際にはガンダム試作1号機フルバーニアンとコンセプトが重複してしまったため、「ガンダム開発計画」から外され、結局完成させる事は無かった。しかし、アナハイムは独自にこのガーベラを元にしてガーベラ・テトラを開発し、裏取引によりシーマ艦隊に譲渡したとされる。このガーベラ・テトラがガンダムの形をしていなかったのは、「ガンダム開発計画」から外された経緯もあるが、元ジオニック社の技術者が多く開発に携わっていたからとも、シーマ艦隊との裏取引の事実を隠すために擬装されたからとも言われる。シルエットはゼフィランサスに近いが、背中に3本の大型プロペラントタンクが設置されている。
本機が実際にロールアウトしていたのか、基本フレームのみの段階で開発が中断されていたのかに関しては不明。
ルンガ沖砲撃戦で試作1号機フルバーニアンが使用した長銃身の高出力ビーム・ライフル「Blash・XBR-L-83d」は、ガーベラ用に設計されていたとも言われる。ただし火器管制システムの根本的な仕様の違いから、そもそもGPシリーズで使用される事を前提とした物ではないとも言われている。
武装ビームライフルとシールドがそれぞれ2種類のデザインが存在している。ビームライフルは、中枢部がGP01用と同一で前後が長くなった「ロング・ビームライフル」と、ガーベラ・テトラ用の物をコンパクト化したとされる「専用ビームライフル」がある。シールドは、GP01用とデザインの近い伸縮可能な物と、伸縮機能のない物がある。それぞれの前者はムック「GUNDAM WEAPONS3」初出で「GUNDAM FIX FIGURATION」版もこちらを装備している。後者は月刊ホビージャパン1994年7月号初出で、1994年「JAF-CON III」において発売されたガレージキット版が装備している。後者版のデザイン・監修も明貴美加が行なっている。特殊形態ホビージャパン・エクストラにて発表が予定されるはずだった謎の形態。シルエットから飛行機型のMAに見える形態である。劇中での活躍アニメ本編には登場しないが、OVA『GUNDAM EVOLVE 4』ではGPシリーズのデータの中に本機の画像が登場している。アナハイム社で開発され、デラーズ・フリートに渡されたMS。テトラとはギリシア語で4の意。テンプレート:機動兵器当初はガンダム開発計画の4号機(GP04“ガーベラ”)として開発されていたらしいが、先の「ガーベラ」でも紹介されているようにGP01“ゼフィランサス”とコンセプトが重複する部分が多く、GP計画から外された後、外装を変更され「ガーベラ・テトラ」としてシーマ艦隊に譲渡された。搭乗者はシーマ・ガラハウ。
劇中での活躍最終話「駆け抜ける嵐」でコウ・ウラキのガンダム試作3号機(デンドロビウム)と戦闘を行うが、デンドロビウムのメガ・ビーム砲の砲身で機体を貫かれたうえにビーム砲を打ち込まれ消滅した。『星屑の英雄』にも登場し、ガトーのノイエ・ジールと交戦、戦場から友軍と共に離脱を図るものの、バスクの策で寝返って味方になったはずの連邦軍に背後から撃たれ、シーマ共々撃破された。また小説版では、MS-14Fsに乗り続ける為、そもそも登場しない。デザイン曲線主体のデザインになっており、ジオン系MSの意匠を色濃く残した外観となっている。頭部はモノアイになっており、両肩には大型のフレキシブルスラスターが設置されている。メカデザイナーの明貴美加は「リック・ディアスの前身」というコンセプトでデザインを手掛けたと語っている。これはあくまで彼個人のデザインコンセプトであり、オフィシャルな見解ではない。バンダイビジュアルのLD販売促進用チラシに掲載されたイラストを元にしたガーベラ・テトラのバリエーション機(型式番号:AGX-04A1)。
肩にプレート状のパーツが装備されており、一部の装甲の色が白くなっており、また頭部アンテナの形状が変更されている。ビームマシンガンも改良が加えられている。強襲用機体としても、MSとしても非常に高い性能を誇るが、優秀なパイロットが搭乗しないとその真価を発揮できない。
明貴美加は、ガーベラ・テトラをシーマ・ガラハウの専用機だと知らずにデザインした為、シーマが乗るのであればこの様な機体であろうとのことで、本機をデザインしたという。ムック『GUNDAM WEAPONS3』において立体化され[10]、『ギレンの野望 ジオンの系譜』に登場した際は、その作例を元にCG化されたが、2002年9月発売の「GUNDAM FIX FIGURATION」版においてカトキハジメによってリファインされた。
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