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ジオン公国の艦船及びその他の兵器では、アニメ『機動戦士ガンダム』を初めとする「宇宙世紀」作品に登場する、ジオン公国軍に所属する架空の戦艦やその他の兵器について解説する。
「グワジン」を参照
「ザンジバル (ガンダムシリーズ)」を参照
テンプレート:機動兵器『機動戦士ガンダム』に登場。
メガ粒子砲が開発されるより前から存在した化学燃料とプラズマロケット併用推進艦で、当時は実体弾を発射する3連装砲を装備していた。後にその火力と厚い装甲が評価され、一年戦争前に近代化改装を受け、突撃艇格納庫を転用してMS(モビルスーツ)搭載能力も追加される。MS発進口は艦首にあり、艦内には短いながらMSカタパルトも装備されている(TV版第37話)。ムサイと比較すると火力とMS搭載能力に優れ、防御力や機動性にも富む為、小艦隊の旗艦として用いられる事が多かった。
グラナダには改良型であるチベ級ティベ型が配備されていた。艦体を大型化してMS運用能力を向上させた型で、ミサイルと対空砲を全廃して格納庫を拡大している。MS発進口はサイドバイサイド式で艦首両舷にあり、カタパルトも二基に増加されている。
一年戦争終結後には、ジオン共和国軍により近代化改修型がチベ改として使用された。艦型の差異としては、艦首MS発進口前方にカタパルトを延長し、艦首両側面の補助エンジンユニットを換装している点が挙げられる。兵装も一新され、メガ粒子主砲が新型となり、艦首ミサイル発射管が8門へ減少。艦橋後部上甲板左右と機関部両側面に単装砲各1基、計4門を追加。両舷側の対空砲は配置を変更し、単装レーザー砲各7基、計14門となっている。
設定解説デザインは富野喜幸監督のラフをもとに大河原邦男がクリーンアップした。TV放映時には詳細な設定は存在していないが、雑誌『アニメック』誌上で「ムサイよりも後に登場したので新型艦とも思われるが、主砲が古臭く、また砲配置の未整理からムサイよりも旧式ではなかろうか」と考察され、それを受けムック『ガンダムセンチュリー』で「パプア級と同時期からある旧型戦艦に、熱核反応炉とメガ粒子砲を搭載し近代化した重巡洋艦」という非公式設定が作られた。ジオン系艦艇には珍しく対空火力が高く、また、宇宙世紀の宇宙艦艇では本級だけが3連装の主砲を設定されている[1]。OVA『機動戦士ガンダム MS IGLOO』では、3連装メガ粒子砲が機関部底面に1基追加されている。MS搭載数は9、12、18機説があるが資料によって違い、曖昧なままとなっている。このうち18機搭載説は、後述する「チベ級ティベ型」を指している可能性がある。艦体色は赤だが、一部にはバロムが運用した艦など緑のものも存在。後に、将官搭乗艦や艦隊旗艦は赤、佐官搭乗艦などは緑と設定された。アニメ『機動戦士Ζガンダム』に登場する「チベ改」の艦体色はピンク色がかった赤。『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』に登場する「チベ級ティベ型」は、本来は改良型という設定ではなく、デザインをリファインしたチベ級そのものであった。漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、火力・推進力ともにホワイトベースに勝り、モビルスーツも8機ほど搭載できる高性能の新造戦艦となっている。劇中での活躍TV版第33話で登場。コンスコン艦隊の旗艦として、サイド6宙域でホワイトベースと戦った。その時の搭載機はリック・ドム。また、マ・クベ(実際の指揮はデラミン)が運用したこともあった。TV版第37話、ホワイトベース艦橋内の会話で「チベ」の名前が初めて出る。第38話では、バロム司令が乗艦する本級がワッケイン少佐の指揮するマゼラン級戦艦と単艦同士交戦。撃ち負けて撃沈されている。この時、マゼランのオペレーターが「ジオンの高速重巡」と報告した。これらサイド6戦やテキサスコロニー戦の他、ソロモンやア・バオア・クーでも多数のチベ級が参加している。『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では新造戦艦として登場するが、アニメ同様、あっさりとガンダムに撃沈されている。同作では、キシリア・ザビの母艦は「パープル・ウィドウ」なるチベ級艦とされている。また、『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』では「チベ級ティベ型」がジオン公国所属艦として、『機動戦士Ζガンダム』では「チベ改」がティターンズ所属艦として登場している。宇宙世紀0096年を舞台とした小説『機動戦士ガンダムUC』では、ジオン共和国所属の「チベ級練習艦」も登場。同型艦グラーフ・ツェッペリン『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』に登場する「チベ級ティベ型」。フォン・ヘルシング大佐指揮の下、ルビコン計画に従事する。チェーホフ(Chekhov)漫画『ゼロの旧ザク』に登場。宇宙攻撃軍所属。ソロモンからの撤退戦で艦長戦死、大損害を受けつつも、ア・バオア・クーへ到着。しかし、入港中に連邦軍の攻撃を受け、艦橋他、艦全体に被弾して機能喪失。ドック内で降伏した。艦長戦死後の指揮官代行は、アンジェリーナ少尉。テンプレート:機動兵器『機動戦士ガンダム』に登場する、MS・MAの補給・整備を行うこともできる超大型の宇宙空母。TV版第39話に登場し、ギレン・ザビとシャリア・ブル大尉の会話で名称が明かになる。戦闘艦としては機動力が低く、基本的には移動可能な要塞として運用された。一年戦争における最大級の艦艇だが、TV版第39話では月面都市グラナダに垂直着陸していた。要塞並みの対艦火力を有する一方、対空火力は搭載MSに委ねる水準であった。艦橋は細長いアームにより前面に突き出した形で存在している。艦体色はTV版がブルーグレイ、劇場版がカーキ。エンジン部の赤い塗装の配置も異なる。
TV版第42話では宇宙要塞ア・バオア・クーのNフィールドに配備され、地球連邦軍の星一号作戦(ア・バオア・クー攻略作戦)を迎え撃つ。ギレンは本級を直接指揮下に置き、要塞防衛の要として期待していた[2]。戦闘開始直後はギレンの命令でモビルスーツ隊の投入を見合わせ、ガトル戦爆を多数発進させる。グワジン級戦艦2隻[3]と共に善戦するも、連邦軍の集中攻撃により撃沈される。『機動戦士ガンダム MS IGLOO -黙示録0079-』第3話でも、轟沈シーンがCGでリメイクされている。ドロス隊の全滅により、戦局は連邦軍有利に傾いた[4]。
漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、ムサイやザンジバルといった艦艇を多数収容することが可能な、全長数kmに及ぶ超大型移動要塞として描かれている。艦の両舷には計12門の巨大なビーム砲塔を備えており、わずか砲塔(2門)単体の一撃により、連邦軍主力のマゼラン級大型戦艦を一瞬にして粉砕させる破壊力を持つとして描かれている。劇中ではキシリアの直接指揮の下グラナダからア・バオア・クー宙域へと来援。それを阻止せんとする連邦軍、「ア・バオア・クー牽制部隊」率いるワッケイン中将艦隊に対して、同部隊主力のマゼラン級戦艦の射程外からの砲撃を行い、一方的に殲滅してしまった。
ドロワ[]映像作品中では、『0083』第1話冒頭、エギーユ・デラーズの台詞中で言及される。ドロス級空母の二番艦「ドロワ (DOLOWA)」は当初キシリア・ザビ管轄のグラナダに配備される予定だったが、キシリアが潜水艦隊創設のため、それに反対していたドズル・ザビ管轄のソロモンに本艦を譲り渡す事で話をつけた経緯がある[5]。そのため未完成ながらソロモンに配備されるが、連邦軍のチェンバロ作戦(ソロモン攻略戦)の際に残存兵力と共に脱出。ア・バオア・クーではSフィールド防衛に善戦するも撃沈される。アナベル・ガトーが母艦としていたことでも知られる[6]。
『GUNDAM THE RIDE』にも登場しており、ドロワのビジュアル化はこれが初出である。また、バンダイのプラモデル「MG 量産型ゲルググVer2.0」のパッケージイラストでもドロス級空母が背景に描かれている。後方に小さくアナベル・ガトーのゲルググ及びジオングも描かれている。
ミドロ[]小説版『機動戦士ガンダム』に登場。ドロスと同型艦と思われる宇宙空母。ソロモン艦隊に所属し、ア・バオア・クーを目指す連邦艦隊との間で行われた艦隊戦において撃沈されている。一説では本艦はドロス級二番艦であり、三番艦ドロワより先に起工されながら艤装が遅れた為に実戦参加が間に合わず、本国での試験航行中に戦争終結を迎えたとされ、この場合、ミドロを擁するジオン本国艦隊とグラナダ艦隊の健在が、ア・バオア・クーを奪取した連邦軍をして本土侵攻を断念し、講和の席に付かせる大きな要因となったとされる。
また、作中において、ギレンの命を受けたシャリア・ブル大尉がキシリア少将指揮下のニュータイプ部隊配属の為、グラナダへ赴く際に乗船していたのが同級の宇宙空母である。ただし、劇中では言及されていない非公式設定である。
「ムサイ」を参照
テンプレート:機動兵器
メカニックデザイン企画『MSV90』に登場する超大型空中戦艦。地球を制圧したジオン公国軍が旗艦として設計。ジオン公国の象徴でもあるドラゴンを模したデザインとなっており、艦首の形状や650mの翼長をもつウイングなどでそれが伺える。ミノフスキー・クラフトの搭載により大気圏内での飛行が可能であるが、着陸の際は海上を利用するため艦艇は舟形状のなっている。また、着水時には空気抵抗を抑えるためウイングを艦首方向に折り畳み、甲板上部装甲も閉じた形状に変形する。
同型艦カイザー・オブ・ドラゴン漫画『機動戦士ガンダム カタナ』に登場。シン・フェデラルが建造したキング・オブ・ドラゴン級超大型戦艦。『機動戦士ガンダム』に登場。パプア級の後継艦として開発された。全長は260m。前部と後部は巨大な箱形船体で、前後の船体下部からキール(竜骨)が斜めに伸び、これを介して艦橋を含む中央船体と接続され、横から見るとV字型のシルエットになっている。前部船体に人員及び食料、後部に兵器と機材を搭載し、後部船体にはサブブリッジと機関部を備える。モビルスーツも約60機搭載でき(運用可能数ではなく、あくまで貨物としての搭載数)、そのペイロードはパプアを大きくを上回る。前後の船体舷側にはそれぞれ4つずつ、計16箇所の物資搬入口があり、これによって一度に4隻の艦艇に対して補給することも可能。画面上では未確認だが、パプア級同様、物資搬入口にはコンベアパイプを備えている物と思われる[7]。なお、非公認の漫画等には若干の武装を施した艦も見受けられるが、基本的には非武装で、護衛無しでの前線航行には危険が伴っていた。塗装は薄紫。地球・コロニー間の補給線に使用されていた。
劇中での活躍TV版第34話で初登場。前話で12機のリック・ドムを失ったコンスコン艦隊にモビルスーツの補給を行った。TV版第40話ではソーラレイ付近で航行していた本級が確認できるほか、キシリア艦隊所属艦が多数登場した。映像で確認できるだけで9隻のパゾク級が空母ドロスと共にア・バオア・クーへ向かい、1隻がキリシア直属艦隊(グワジン級戦艦×1、ザンジバル級機動巡洋艦(シャア指揮艦)×1、ムサイ級軽巡洋艦×3)と共にホワイトベースを含む第13独立部隊を迎え撃った[8]。ア・バオア・クーの戦いでも多数の艦が参加。一年戦争後はデラーズ・フリートの補給艦やモビルスーツ母艦(パプア級より冷却装置の余剰出力が高く、廃熱量が大きい新型MSの運用が可能であった物と推察される)として、戦力の乏しい同艦隊の一翼を担っていた。『機動戦士ガンダム』に登場する補給艦。全長253m、全幅119.2m、全高75m、積載重量8000トン[9]。外見は二つの艦体を並べて接続した双胴艦の形式で、ムサイとは逆に(係留時における)下側に艦橋が設置されている。艦首にはザクを放出可能な大型のハッチ。舷側には物資搬入用のコンベアパイプを有し、片舷だけでムサイ1隻分の補給が出来る構造となっている。ガデムやドレンの発言によればカタパルトも設置されている(TV版第3話)。しかし、武装は連装対空機関砲数基程度に過ぎず、搭載能力はより新しい輸送艦であるパゾク級より低く、一年戦争開戦時点で既に旧式化していた[10]。
当初は、ただ「旧式な補給艦」というだけで特別な設定は存在しなかったが、ムック『ガンダムセンチュリー』で「プラズマ/化学燃料ロケットを推進機関として併用する旧世代のミサイル宇宙戦艦だったものを、熱核ロケットエンジンに換装し、輸送艦に改装」したものと設定された。これは非公式なものであるが、後年のプラモデルに付属する解説文にも反映されている。同ムックでは、MS冷却装置を搭載していないため、運用可能なMSは廃熱の少ないザクIのみとも設定されていた。『MS IGLOO』の設定資料集も本級については『ガンダムセンチュリー』の設定を踏襲しているが[9]、劇中で本級がミサイル戦艦であったことは言及されていない。
本級は、戦後もデラーズ・フリートで運用されているのが確認できる。また『0083』CDドラマの中で、単艦航行する本級を発見した強襲揚陸艦アルビオンの艦長エイパー・シナプス大佐が「ジオン共和国所属か確認せよ」と臨検を指示するシーンがある。このように一年戦争後もジオン共和国で運用されていた。
劇中での活躍TV版第3話で初登場。ガデム艦長が指揮を執り、シャアのムサイ級軽巡へザクII他の補給物資を搬入している。TV版ではホワイトベース隊の奇襲を受け、かろうじてザクIIの受け渡しは成功するも、全ての補給物資を届け終える前に撃沈されている。『ガンダムORIGIN』はTV版を元にしており、補給後に撃沈された。劇場版では奇襲シーンがカットされ、無事任務達成を遂げている。TV版第35話では、ソロモンへ大型MAビグ・ザムを届けた。ただしビグ・ザムはパプワに分解された状態で積載されていた。『機動戦士ガンダム MS IGLOO -1年戦争秘録-』第2話、『機動戦士ガンダム MS IGLOO 2 重力戦線』第1話では大気圏外から物資を投下し、地上侵攻作戦の立役者となった他、地球上の部隊へも補給を行っている。物資投下コンテナの搭載数は24個[9]。テンプレート:機動兵器
『機動戦士ガンダム MS IGLOO』に登場。本来は定期宇宙航路に就航し、連邦軍による経済制裁を受けていたジオン公国を物資輸送の観点から支えていた民間貨客船である[11]。一年戦争の開戦に先立って徴用され、その巨大なペイロードを生かし新兵器試験支援艦としてジオン公国軍第603技術試験隊の母艦となる。乗組員はそのまま軍属として艦の運用を行っている。兵器の試験だけでなく、補給コンテナを搭載してパプワ級補給艦と共に物資投下任務にも携わっている。パプワ級の24個に対し、本級は500個という輸送力を持つ[12]。
商船のため非武装であったが徴用時に武装、後にHLV用の物を流用したと思しき全長40mのブースターを8基増設される[13]。ヅダやオッゴ用のカタパルトなど、運用試験のために必要な設備はその都度増設されている模様[13]。
地球連邦軍のコロンブス級輸送艦とほぼ同サイズという設定。カラーリングは暗緑色、5月9日の段階で迷彩を施されていた[14]。艦名は北欧神話のヨトゥンヘイムに由来する。
なおいくつかの同型艦は一年戦争後も運用されており、主にジオン公国軍残党の母艦としての運用例が確認されている[15]。
同型艦ムスペルヘイム『機動戦士ガンダム MS IGLOO』に登場。第604試験隊所属の試験支援艦として、一年戦争末期エスコートなしでゼーゴックの評価試験中に、地球軌道上で1隻のサラミス級巡洋艦の砲撃を受け、撃沈された。艦長はマルティン・プロホノウと旧知の仲。メーインヘイムゲーム『SDガンダム GGENERATION SPIRITS』に登場。プレイヤーがスタート時に持っている宇宙艦船である。外観はヨーツンヘイムに酷似しているがペイロードは三分の一しかない。TV版『機動戦士ガンダム』冒頭シーンに登場する名称不明の双胴型大型艦船。シャア専用ムサイを先頭に進撃する艦隊の最後尾に位置していた。塗装はムサイと同様の緑系。ブリッジらしき物は艦後部の甲板上にある。
『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』『機動戦士ガンダム MS IGLOO 一年戦争秘録』『機動戦士ガンダム MS IGLOO 2 重力戦線』に登場。垂直離着陸式の軍事用SSTOで、正式には「大量離昇機」。円錐形をしており、上部には貨物室、下部にはエンジンが設置され、推進剤を補充すれば何度でも再使用でき、使い捨ての補助ブースターは不要。滑走路も不要であり、生産・運用コストが低いことから大量の物資が運搬できる。しかし非武装のため、軌道上で母艦を離脱してから着陸まで、あるいは打ち上げから軌道上で回収されるまでの間に敵に拿捕もしくは撃墜・破壊される可能性が高く、自軍による援護を必要とするところが問題点となっている。防御力はモビルポッド「ボール」のキャノン砲1発で撃破される程度である。ムック『ガンダムセンチュリー』で、宇宙世紀世界でのHLVの原型であるHRSL(大重量強襲可帰還揚陸艇) が設定され、ムサイの独特のエンジンレイアウトは、これを挟み込むように搭載・運搬することを目的としたものであるという、非公式な設定も作られた。
劇中での活躍ジオン軍はルウム戦役での勝利から地球連邦軍に休戦条約を持ち込んだが、レビルの帰還により南極条約(軍事条約)に変更させ、ジオン軍は地球降下作戦を実行した。その際に3度にわたる降下作戦に運搬機として当機が使用された。戦争末期になると、地球上の基地を放棄して宇宙へ脱出するために使われたが、軌道上で待ち受けていた連邦軍に撃墜されるものも多かった。特に『MS IGLOO 一年戦争秘録』第3話では、オデッサ作戦の敗退により宇宙へ脱出したHLVの大部隊が連邦軍ボール小隊に襲われ、多数撃破された。『0083』第4話では、アフリカのジオン残党軍が隠匿していた当機が登場。ノイエン・ビッター中将はこのHLVを用いて、デラーズ・フリートのアナベル・ガトーとGP02を宇宙に還した。『機動戦士ガンダム』に登場する宇宙用複座戦闘爆撃機。固定武装は機関砲とミサイル。コクピットは独立単座式。被弾時にはコクピットごと緊急射出が可能であり、これはある程度の自航能力を持つのでサバイバリティが高い。一週間戦争からア・バオ・クー攻防戦まで幅広く使用された。MSと比べて戦力は小さかったが機動性は圧倒的に上であり、拠点防衛やMS出撃までの敵の足止めなどに使用された。ドロス級空母の艦載機でもある。
機体構成また、デラーズ・フリートでも引き続き運用され小説版では星の屑作戦に投入されたという描写がある。またガトルのエンジンとザクIIを合わせたドラッツェを開発された。但し、ドラッツェのエンジンとされているのは、「モデルグラフィックス」誌上で『ガンダムセンチネル0079』の一環として発表されたリファインデザイン版のガトルである。
漫画『ゼロの旧ザク』には戦後、武装を全廃。左右ミサイルランチャーを外して大型マニピュレーターを装備した「ガトル作業艇仕様」が登場している。
ゴブル宇宙戦闘攻撃機[]メカニックデザイン企画『MSV-R』に登場。テンプレート:節stub
戦闘用小型宇宙艇で、ガトルなどの母艦を持つ戦闘機とは異なり、連邦軍のパブリク同様、基地から直接出撃・帰投する「突撃艇」に類別される。機首にミサイルランチャーを装備し、大出力のエンジンによる一撃離脱戦法を得意とする。
元々は月面政府の自衛装備であったが、ジオン軍に接収され同軍で制式化されたという。名前が「ジャッコ」と表記されている文献もある。ゲーム『ギレンの野望』シリーズではビーム撹乱幕を張る事が出来る。『MS IGLOO』で設定された「宙雷戦功章」という勲章は、剣と魚雷をクロスしたデザインに左向きのジッコがあしらわれている[16]。
機体構成『MS-X』に登場する宇宙用移動砲台。
スキウレはペズン計画と言われたジオンの新MS生産計画より派生した補助兵器である。MSの航続距離の不足や火力の不足を補うためのユニットの一つで、アニメ『機動戦士Ζガンダム』以降ではサブフライトシステムと呼ばれることになる装備の原型にあたる。
ペズン計画では、最も普及したMSであるザクを活用することも考えられていた。その一つがザクにマグネット・コーティングを施したアクト・ザクであり、もう一つが移動砲台スキウレであった。
スキウレはザクの全長程度(約18m)のプラットフォームの各角に4つの可変ノズルを有し、プラットフォーム中央にこれまた巨大なビーム砲を装備していた。ビーム兵器に必要なエネルギーを供給できないMSであってもビーム兵器を使えるようになるうえに機動性も向上するスキウレは軍部の目にも魅力的に映ったはずだが、量産はされなかった。『MS-X』においては、グラナダ基地の防衛に配備されたという。
『機動戦士ガンダム』TV版第5話に登場。巡航船と名乗るだけあってサイズの割に航続距離は長く、艇体後部に六基の大型推進剤タンクを備え、サイド間や静止軌道 - 低軌道間の物資輸送を行う「スペースタグ」として開発されたが、開戦にあたり徴用され武装を施してパトロールや物資輸送に使役された。武装は艇首と左右舷側に連装機関砲塔各1基、計6門。ワイヤー牽引する形でMS他の物資を曳航輸送する。
リード中尉とカミラ少尉の会話により、本級の名称が明らかとなる。ルナツーの戦い(TV版第4話)でシャア・アズナブルは部下のマチュウとフィックスを失い、彼の手持ちのザクはシャア専用ザクIIだけになってしまった。この状態のシャアに補給を行ったのが本級で、クラウン、コム、ジェイキューの3人と3機のザクを送り届けた。
『機動戦士ガンダム』『機動戦士ガンダム MS IGLOO - 黙示録0079 -』に登場。ジオン軍の宇宙要塞の防衛兵器としては、メガ粒子砲や機関砲、対艦ミサイルなど従来型の火器が多く使われていたが、特に費用対効果に優れた急造兵器として新たに多数の衛星ミサイルが作られ、実戦投入された。
この兵器の原理は極めてシンプルなもので、宇宙空間をただよう直径30メートルほどの岩塊にロケットブースター数基と誘導装置を装着、目標に直撃させその質量と運動エネルギーをもって破壊するというものである。命中すればマゼラン級戦艦すら一発で撃沈したとされる。また、コストが極めて安価なことも魅力であった。小説版では「岩へジャンク屋から回収したロケットを括り付けただけの物だが、こんな物でもプラスチック製玩具に石を投げつけた位の威力はあった」と記述されており、衛星ミサイルが廃品から成るリサイクル兵器であるのが強調されている。
劇中での活躍地球連邦軍によるソロモン攻略戦(チェンバロ作戦)の最中、パブリクによってビーム撹乱幕を展開され、要塞据え付けビーム兵器の長距離ビーム射撃を封じられてしまったため、ソロモン要塞司令官ドズル・ザビ中将がソーラ・システムとともに発見した地球連邦軍艦隊に対して発射を命令している。しかし、間髪の差でソーラ・システムが作動、溶解しつつもソーラシステムに命中して多数のミラーを破壊している。なお、その後もソロモン攻略戦の最中に発射されていた。ア・バオア・クーでの最終決戦を描いたTV版第42話、『MS IGLOO - 黙示録0079 - 』第3話にも登場。宇宙要塞ア・バオア・クーのNフィールドとSフィールド周囲(他のW・Eフィールドにも配置されていることは確認できない)に多数配置され、連邦軍宇宙艦隊の迎撃の際に使用されている。その威力は、一撃でサラミス級を轟沈させるほど強力であった。『機動戦士ガンダム MS IGLOO -黙示録0079- 』に登場。四角柱状の本体に装着した32機のオッゴを、回転しながら、ばら撒く様に戦線に配備する。
テンプレート:機動兵器漫画『機動戦士ガンダム MS IGLOO 603』に登場[17]。ミノフスキー粒子下における、観測・索敵能力の向上を目的とした観測ポッド「OP-02c」の上位機体として、莫大な開発費をかけ開発された。観測用センサーは専用に開発された物が搭載されており、既存の観測機器などで限界とされていた観測距離である300kmを遥かに超える510kmの有効観測距離と、既存の観測機器の24倍の解析能力を持っている[18]。
また、従来の観測ポッド「OP-02c」は基本的に定点固定観測に運用される事が多かったが、本機は高速機動運用を前提として設計されているため、高出力の主推進器と4基の補助推進器を装備し、さらに3基の推進器を装備した高機動アームが機体の左右に装備されており、これにより運動性能は既存のモビルスーツを遥かに凌駕すると言われている。
有効な運用方法を確立できなかった上に、開発費用がかかりすぎたため量産化は見送られ、試作機のみの製造となっている[18]。
劇中での活躍サイド4付近の暗礁宙域において試験的に使用され、暗礁宙域内に設置された地球連邦軍の秘匿ビーム砲台を発見し報告。報告を受けた艦隊より発艦したMS隊が砲台を破壊する。そのMS隊が引き上げた後、バロールの母艦ヨーツンヘイムが砲台の防衛にあたっていたサラミス級巡洋艦の追撃を受ける。バロールはヨーツンヘイムの暗礁空域からの離脱を補助する途中で小破、機能停止する。開発者のヴィーゼ教授が命懸けの行動で再起動させ、ヨーツンヘイムを暗礁空域からの離脱に成功させた後、コントロールを失いロストする。 その後長い年月を経て、どこかの小惑星に不時着し大破した姿で発見されている。テンプレート:機動兵器OVA『機動戦士ガンダム MS IGLOO -1年戦争秘録-』に登場。ミノフスキー粒子の発見に伴う核エネルギーの制御法と、核融合炉の小型化が実用化される以前から、次世代攻撃兵器開発プロジェクトの一環として開発された試作艦隊決戦砲である。アシストインジェクターが設置された砲身からプラズノイドを噴出させる仕組み。艦艇への搭載時には砲身を複数のモジュールに分解し、展開時にはそれを連結させて最後部に砲座部を接続させることで使用可能となる。その威力は当時の一般的な艦砲射撃の10倍以上とされる。しかし、以下の様な問題を抱えており、その後より効率的なメガ粒子砲が実用化された為、制式化されなかった。
ただし、艦隊を殲滅できる巨砲という発想自体は一年戦争末期に実戦投入されたソーラ・レイをはじめとするコロニーレーザーによってスケールアップした形で実用化されている。
砲弾となるプラズマを砲身の途中で多段加速するその独特の形状は、第二次世界大戦時にナチスドイツが研究していた実在の兵器「ムカデ砲」がモデルである[19]。
劇中での活躍第1話に登場。人類初の宇宙艦隊決戦となったルウム戦役において、試験支援艦「ヨーツンヘイム」が輸送した本砲を第603技術試験隊が計3回発射した。1・2射目は前線から観測データが送られないことに業を煮やしたアレクサンドロ・ヘンメ砲術長が直接照準で発射し、外してしまう。そして、突如現れたジオンのモビルスーツ隊の活躍により、本砲の活躍の機会は失われる。その後、中破したマゼラン級戦艦の流れ弾によってヨルムンガンド自体が破損し、ヘンメ砲術長も重傷を負いながら3射目を放ち、マゼラン級戦艦を一撃で轟沈せしめる。だがヨルムンガンド本体は破壊されヘンメ砲術長も帰らぬ人となり、その後使用される事は無かった。漫画『GUNDAM LEGACY』では、サイド3(ジオン共和国)に1基配備されており、「プラズマビーム砲」という名称で登場する。『MS IGLOO』の設定とは異なり、ジオン残党が搭乗する惑星間航行兵器「シルバー・ランス」迎撃に使用されている。「ガウ (ガンダムシリーズ)」を参照
ジオン軍の小型連絡機。非武装の亜音速機でダブテ級陸戦艇の艦載機[20]。テイルブ-ムに挟まれた形でローターを持つ、ホバーヘリに近い構造を持つ双胴式VTOL機である。劇中ではマ・クベの命を受けたウラガンが本機を使用。ドズルからの最新鋭機ドム3機の補給を待つランバ・ラル隊へ赴き「輸送機は撃墜された」との、虚偽の報告(ドムは途中でかすめ取っていた)を行っている。
「ドダイYS」を参照
「ドップ」を参照
『機動戦士ガンダム』に登場する超大型輸送ヘリコプター。ザク級モビルスーツなら3機、重MSゾックとズゴック計2機を直立させたまま輸送することが出来る[21]。両端に取り付けられたローターをエンジンごと折りたたむことができるため、大型機でありながら駐機スペースが小さい。武装は自衛用の連装機関砲3基。
乗員2名。搬出入は、正面の観音開き扉だけとされていたが、後年ゲーム用の3D-CG設計の際に後部にスロープ兼用ハッチが追加された。また、製造数についても1機だけ(20話と29話は同一機体)という説もあったが、多数のゲームでは量産機扱いになっている。
テンプレート:機動兵器
『機動戦士ガンダム』に登場する戦術偵察機。無尾翼の全翼機で垂直尾翼状の観測ドームを持つ逆T字型の機体に、長大なビームで支えられたレドームがついた独特な形状をしている。推進機はベクタードノズル式で余剰推力が高く、垂直離着陸可能なVTOL機である。ミノフスキー粒子撒布下を大出力でねじ伏せる超高出力レーダー他、熱センサーや光学系機器による高い索敵機能を持つ。
操縦席は機体前縁の正副独立したバブル型のキャノピー内部にある。大きくせり出したキャノピーのため下方監視も可能。観測ドームからは正副操縦席から椅子ごと移動することが出来る。レーダードームは上下反転が可能になっている。
両翼端には連装対空機銃を装備しているが、基本的には自衛用に用いられる。観測ドーム前面に固定式機関砲4門が認められるが、劇中では未使用である。他に胴体内に小型爆弾倉があり、爆弾はホワイトベースのエンジンにダメージを与える威力があった(TV版11話)。本機は偵察機であるが、劇中で宙返りをするほど運動性能が高い。またコア・ファイターの機銃にある程度持ちこたえる防御力を持ち[22]、限定的な空戦能力も備えていた。ジオン製航空機の中で最も完成度が高いといわれる。
劇中での活躍『機動戦士ガンダム』第6話から登場し、地球に降りたホワイトベースの監視を行う。第7話で「パトロール艇・ルッグン」と呼称された。第8話では一時停戦中に避難民の輸送にあたるガンペリーを監視するために随行。避難民の親子に救援物資を投下したときにアムロ・レイのガンダムを発見して戦闘になり、ビームライフルで撃墜されてしまう。操縦者のバムロとコムは脱出に成功し、生還した。第11話ではシャア・アズナブルとドレンが搭乗してホワイトベースを襲撃。同艦の搭載モビルスーツがガウ攻撃空母迎撃ため不在だったとはいえ、たった1機でホワイトベースに損傷を与えて不時着させた。第13話ではリュウ・ホセイが操縦するコア・ファイターと交戦し、偵察機らしからぬ機動力でリュウを苛立たせた。そしてコア・ファイターに命中弾を与え、燃料洩れを起こさせて追跡を断念させる。だが本機も被弾しており、最終的には基地に着陸する寸前で墜落した。第15話では翼をつかんだザクをぶら下げた状態で脱走兵ククルス・ドアンの潜伏する孤島まで飛行するサブフライトシステム的運用をされている。OVA『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』第7話では、雪山に墜落した試作モビルアーマー「アプサラス」と操縦者アイナ・サハリンの捜索に出撃し、アイナを救助している。『機動戦士ガンダム第08MS小隊』に登場。テイルローターを持たない二重反転ロータータイプのヘリコプターで、扁平なユニットを上下に2つ重ねた様な特徴的な外観を有する。バルカン砲1門とスタブウイングに8基の有線ミサイルを、機体後部に貨物区画を備える。モビルスーツに対して火力が不足しており、劇中、マサド機が陸戦型ガンダムにミサイルを命中させるもシールドに防がれていた。
劇中での活躍第3話に2機が登場する。マサド操縦機には、前線基地視察に向かうノリス・パッカード大佐が同乗していた。偶然08MS小隊の攻撃に遭遇し、ノリスは基地の陸戦型ザクIIで出撃。マサド機と部下機(操縦者不明)はカレン・ジョシュワ曹長とテリー・サンダースJr.軍曹の陸戦型ガンダムに攻撃をしかける。部下機はカレン機の100㎜マシンガンで、マサド機はサンダース機のロケットランチャーで撃墜された。『機動戦士ガンダム』に登場する、特殊潜水艦隊の旗艦として使用される巨大潜水母艦。劇中ではマッドアングラー隊の旗艦として活躍した。
アスロック、サブロックなどの武装を備え、水陸両用型のモビルスーツ、及びモビルアーマーを多数搭載することが可能になっている。映像からは、格納庫に水中用MA「グラブロ」と水陸両用重MS「ズゴック」5機を搭載しているのが確認できる。ちなみに、「潜水母艦」とは本来、潜水艦に補給をおこなったり潜水艦乗組員の休息施設として機能する艦艇のことであるが、本艦は機動兵器の母艦となる大型潜水艦である。
ジオン公国はもともとスペースコロニーを本拠地とする宇宙に所在する国家であるため、その軍隊であるジオン軍には大型船舶の建造ノウハウは皆無に近い。そのため、本艦やユーコン級潜水艦は、「地球連邦軍の艦艇を捕獲・改装の上、使用したもの」という設定が後年付け加えられた。ゲーム『ジオニックフロント 機動戦士ガンダム0079』では、上記設定を反映しジオン特殊部隊「闇夜のフェンリル」隊がキャリフォルニアベースに潜入し、連邦軍潜水艦を鹵獲するミッションがある。
劇中での活躍左遷されたシャア・アズナブルが前線任務に復帰して指揮することとなった最初の艦である。大西洋上に配備され、ヨーロッパから南米の地球連邦軍本部へ向かうホワイトベースを追撃、MA「グラブロ」などの搭載機で攻撃を仕掛けた。OVA『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』「特別編 ラスト・リゾート」では、一年戦争後、東南アジア方面で連邦軍に降伏したマッドアングラーの姿が画面に映る。詳細はユーコン (ガンダムシリーズ)を参照
『機動戦士ガンダム』に登場する、情報収集用特務潜水艦。各種センサーや高度な通信機器を持ち、静粛性やステルス性に優れている。前後にセンサーブロックらしきロトドーム状の円盤型艦体を持ち、セイル(司令塔)を有した中央艦体によって接続されている。機関部は中央艦体から左右へ突き出した形で装備される外装式である。光学式の潜望鏡はなく、光ファイバーケーブルによって繋がれたカメラブイを出して様子を探る方式を採用している。武装に関する詳細設定はないが、艦体上部にVLSらしきハッチ×2と側面に三連装魚雷発射管×2と思しき物が描かれている。MSの搭載能力は不明で、一般的には無いとされるが、VLS状ハッチがMS発進口である可能性もある。他にも中央艦体艦底に、大型ハッチが認められる。
後付け設定では、他のジオン軍潜水艦同様、接収した連邦艦改造とも言われるが定かではない。
劇中ではベルファスト港外に潜み、ホワイトベースを監視するスパイ107号(ミハル・ラトキエ)からの情報を本隊へ送り続けていた。
テンプレート:機動兵器
漫画『機動戦士ガンダム MS IGLOO 603』に登場。水中でのビーム発射は、水の分子にビームの粒子がぶつかり進行を阻害され効果的な力が得られないことと、その際の摩擦熱により水蒸気爆発が発生する危険性があることから、実用化は困難とされていた。これら問題点を、超小型のパイロットブレッドを先行射出し水中に気泡の射路を発生させ、その射路をトレースする形で電磁気的に亜音速まで減速させたビームを発射するという方法により解消した[23]。有効射程距離は2000mに及ぶ[23]。
機体自身に独自の推進システムは搭載されているが、その運用にはMSを必要としている。しかし試作段階の為、機体は運用するMSを遥かに凌駕する大型のものとなっており、又、この機体に電力を供給する為に必要なサブシステムもMSに匹敵する大きさとなっている。
「水中でビームを発射する」というプラン自体は魅力的であったが、機体自身の運動性は劣悪で、攻撃に対する防御は皆無であり、運用するMSにも多大な危険が伴う為、開発計画は途中で中止される。なお、RX-78ガンダムは、TV版第28話の水中戦闘でビーム・ライフルを発射。ゴッグを撃破し、MAグラブロの片腕を融解させている。
劇中での活躍「南海に竜は潜む」に登場。偽装貨物船「フォルケッシャー号」において、MS-06Mザク・マリンタイプを用いて海洋実験に使用された[23]。南太平洋で行われた一度目の試射では、防水処理が不完全なためトラブルが発生し小破。宇宙暦0079年8月22日、問題点を解消した二度目の射出実験中に連邦軍と遭遇し、水中用ボール「フィッシュアイ」の攻撃を受ける[24]。排熱システムに損傷を受けた状態でビーム射出を強行、敵潜水艦を撃破するものの、機体が爆発し、運用していたMSもろとも海の藻屑と消える。マッドアングラー級に搭載されているホバークラフト式の高速小型艇。水上戦闘艇とも言われ[25]、事実、船底に魚雷発射管らしき連装発射口もあるが、劇中では高速連絡艇として運用されているのが確認されただけである。他にもブリッジにミサイルランチャーor機関砲が4基が認められる。
「ギャロップ (ガンダムシリーズ)」を参照
ダブデ (DOBDAY) は、『機動戦士ガンダム』に登場する大型陸戦艇。劇中、ジオン軍、地球連邦軍の双方で本級を「艦艇」としている[26]。概念的には連邦軍のビッグトレーと同じである。しかし、本艦は履帯による駆動を選択しており、ホバーで移動し、水上をも物としないビッグトレーに比較すると、開けた砂漠や平原などでしか満足な移動が不可能な為、地形対応能力においてはかなり劣り、攻勢の矢面に立つ地上戦艦としてよりも、移動可能な前線司令部や砲撃支援艦としての運用がなされていた(大重量を支える履帯の負担を抑える為、速度もそれ程高くないと思われる)。なお、オデッサ作戦時のマ・クベ司令座乗艦には水素爆弾も搭載されていたとの情報もある。塗装は暗緑色。
主砲は実体弾式の大型連装砲塔2基4門。艦橋両舷には連装機関砲塔2基4門も装備されている。主砲発射時には衝撃を緩和するため4基の接地ダンパーで車体の安定を図る必要があり、ビッグトレーの様な行進間射撃は出来ないとされる。一方映像作品『MS IGLOO2』では、 陸戦強襲型ガンタンクを迎撃するために移動しながら主砲を水平発射した。艦橋後部には飛行甲板があり、コミュやドラゴンフライ等のV/STOL連絡機や、回転翼機の離発着が可能である。またギャロップとは異なり、艦内へのMS搭載能力を有してはいない模様。
本艦は、地球連邦ヨーロッパ地区方面軍として稼動していた一部の部隊が設計開発していた兵器を、ジオン軍が転用したという情報もあるが定かではない。
劇中での活躍漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、本編中一度もなかったダブデの主砲発射シーンが描かれている。OVA『機動戦士ガンダム MS IGLOO 2 重力戦線』第3話では、2隻が登場。オデッサ作戦において、主砲の大火力を存分に発揮。進撃する連邦軍を苦戦させた。映像作品以外にも、ゲーム『機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY』に登場する。北米ミサイル基地のコントロールセンターとして機能。キャルフォルニア・ベース攻略戦の最中、EXAMシステムを発動させたジム・ブルーディスティニー1号機(ユウ・カジマ中尉搭乗)に殲滅された。『機動戦士ガンダム』に登場する、兵員輸送用に開発した特殊な戦車。パーソナルジェットを装備した歩兵たちを、敵の基地施設、艦船目前まで肉薄させたうえで飛び立たせる目的で造られた。歩兵は車体から左右に長く張り出したキャットウォークに立ったまま搭乗、シートはおろかハーネスや手すりさえなく、正面の防弾板に手でしがみついて移動する。3つの無限軌道で走行し、武装は連装機銃1基のみである。
なお、OVA『機動戦士ガンダム第08MS小隊』の映像特典「宇宙世紀余話」には無限軌道の代わりにロケットエンジンを装備した「宇宙用キュイ」が登場。ランバ・ラル隊が宇宙での破壊工作の移動手段として活用していたという。
劇中での活躍TV版第20話、劇場版『哀・戦士編』に登場。モビルスーツを次々に失ったうえ、マ・クベの妨害で補給の目途も立たないランバ・ラル隊が、対ホワイトベース戦の捨て身の戦法として2両に分乗して使用した。しかしラルは臆することなく銃座に陣取りホワイトベースに肉薄、パーソナルジェットで離床して艦体にとりつき、白兵戦を仕掛けた。『機動戦士ガンダム』第19話に登場。トップ部に連装機関砲塔×2を備えたモビルスーツ輸送用トレーラーである。一年戦争において、地球上におけるザクタイプMSの戦略機動性を担保すべくジオン公国軍によって開発された運搬車両である。トラクター部のエンジンはガスタービン。MSザク又はグフ1機を積載したトレーラー部を牽引する。またカーゴ同様、トレーラーにマゼラアタックの砲塔を載せて武装ガントラック化した事もあった。塗装は紫。
戦争後期のMSの大型化に対応できておらず、ザク、グフ系統以外の公国軍MSの運搬は出来ないテンプレート:要出典。機体が大型の局地戦用重MSドムは劇中、大型航空機や機動艦艇による運搬しか描写されない[27]。トラクターの運転席モジュールは、ホバークラフトサムソントップとして分離し単独行動ができる。但し、分離後のトレーラーには補助運転席もなく、分離行動中にトップ部が撃破されると、輸送車両として半身不随に陥ってしまうのが欠点である。
サムソントップ[]『機動戦士ガンダム』第21話に登場。サムソントレーラーのヘッドの車台部分と分離した運転席部分。ホバークラフトによる浮上走行が可能であり、歩行でなければ通過できないような不整地でも高速で移動することが出来る。本来は脱出用だが、武装していることや通信設備、広いキャビンを持つことから兵員輸送車として前線に出ることもあった。武装はキャビンの屋根上左右に連装機関砲塔が一基ずつである。劇中では、クラウレ・ハモン率いるランバ・ラル隊最後の攻撃時に2機が投入された。1機はコア・ファイターの機銃で、もう1機はガンダムに撃破された。
「ヒルドルブ」を参照
テンプレート:機動兵器
OVA『機動戦士ガンダムMS IGLOO 2 重力戦線』に登場する空挺戦車。乗員は4名とされる。コロニーでの運用を目的に開発された。地球降下作戦においても、強襲用戦力として大量に投入された。名前に「マゼラ」を冠するが、マゼラアタックとは全く別の車種である。
第1話冒頭において、キシリア演説中のシーンで画面を横切る。第3話では、陸戦強襲ガンタンクの前線突破に伴い、144高地防衛隊として後退中のマゼラ・アインが一瞬登場する。
「マゼラアタック」を参照
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