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ガウ (GAW)とは、アニメ『機動戦士ガンダム』を始めとする「ガンダムシリーズ」のうち、宇宙世紀を舞台とする作品に登場する架空の兵器(航空機)である。
本項ではバリエーション機について併せて記述する。
テンプレート:機動兵器
ジオン公国が開発した大気圏内用大型輸送機 / 爆撃機である。ガルダ級登場までは、ガンダムシリーズ最大の航空機であった。また初の実用核融合炉搭載航空機であり、ムサイと同級のミノフスキー型熱核融合炉2基を翼付け根に搭載し、その電力によりプラズマ過熱型熱核ジェットエンジン18基を駆動し、ほぼ無限の航続距離がある。だが、コロニー内のシミュレーションのみで設計された機体であったため、ドップと同じく揚力だけで飛行を支えるのは不可能でリフトジェットを左右の翼付け根に4発づつ備え、全速航行時でも下方ジェット噴射に全推力の三割を回していたと言う[1]。離着陸時はさらに水噴霧で推力を向上させ、揚力と同等の上昇力を稼ぐ。
陸上での長距離移動能力に乏しいMSを運用するために開発され、MSを胴体部に3機、ドップ戦闘機を両翼にそれぞれ4機搭載可能である。
あたかも空飛ぶ空母のごとき威容と機動兵器搭載運用能力を持つことから「攻撃空母」と呼ばれる。対地攻撃に優れ、絨毯爆撃を市街地などで展開している。南米の連邦軍総司令部ジャブローに対しては、「定期便」と呼ばれる爆撃をたびたび行っていた[2]。また、オデッサ戦でも多数投入された。
前方にMSの発進口を設けたため、MS降下時には速度を落とさねばならず[1]、ジャブロー強襲作戦では連邦軍の良い標的となったという。また、同作戦中のガウはドップを搭載せず、艦載機発進口のカタパルト上部に多数の空対地ミサイルランチャーを仮設。MS隊降下の露払いとしてジャブローにミサイル攻撃を仕掛けた。護衛のドップ部隊は最初からガウの周囲を飛翔している。
特筆すべき事項として、宇宙往還機の母艦機能がある。大気圏突入カプセルコムサイの空中収容とブースターなしでの弾道飛行のための自力発進が可能。航続距離の短いコムサイを連邦軍制空圏手前で回収し、弾道軌道で味方基地近辺に送り出すことでコムサイの生存率は著しく向上したとされる。
終戦までに40機前後が生産されている。装備の違いによりいくつかのバリエーションを持つが、最も基本的な初期型の型式番号はACA-01である。
『機動戦士ガンダム』TV版第6話で、ガルマ・ザビの母艦として登場する。第11話では、ガンダムがガウの垂直尾翼方向舵を強引に取り外そうとすると、方向舵の動きに連動して操縦用の舵輪が動き、操縦士が倒されるというカットがある。オデッサ作戦にあたる第25話冒頭では、ダブデの上空を飛翔している本機が描かれた。第29話では、ジャブロー攻撃のためにキャルフォルニアベースを発進した[3]ガウの大部隊が登場[4]。モビルスーツを大量に降下させるも、対空砲火で被害を受けた[5]。第30話ではジャブローに夜間爆撃を行い、連邦軍を油断させてマッドアングラー隊の潜入を助けた。
一年戦争を題材にした作品にも数多く登場した。OVA『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』では、第9話で登場。オデッサから撤退する部隊が使用し、コジマ大隊第08MS小隊と遭遇。損傷して不時着した。OVA『機動戦士ガンダム MS IGLOO-黙示録0079-』第1話では、ジャブローを襲撃したゼーゴックの回収に投入される。4回目の回収作戦でコアブースターII・インターセプトタイプ2機に襲撃され、撃墜された。OVA『機動戦士ガンダム MS IGLOO 2 重力戦線』では、第3話のオデッサ作戦においてガウ2機が登場する。コア・ファイター2機の攻撃で内1機が撃墜された。
また、小説版『機動戦士ガンダム』では宇宙空母と扱われ、漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、アッザムを輸送可能な機首ハッチが大きく開く特殊型など、作品によって仕様が異なる機種も登場した。
アトラクション『ガンダム新体験 グリーン・ダイバーズ』に登場する地球連邦軍の大気圏内用大型輸送機。デザイナーは藤田一己。 ジオン公国のガウの意匠を残しつつも、形状自体はガルダに近い。船体上部には開閉式エレベータハッチが常設されている。
宇宙世紀0087年12月6日の豪華宇宙客船プロスペロー号落下事件発生の際に、民間人ブリッグス姉弟が乗った小型脱出カプセル「エアリアル」救助のため、地球連邦軍第91救助隊所属機である当艦があたり、無事収容している。
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en:List of Mobile Suit Gundam military units#Gaw atmospheric attack carrier
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