セイン

ページ名:セイン

セイン【隻腕の剣聖】

概要

呼称

・隻腕の剣聖

・無芒の刃

・ケイリン城一の決闘家

・牙の折れたガマーノ(ブルータスの彼に対する呼称)

・孤狼の剣士(恐頭骨庭、墓守議会の彼に対する呼称)

・先生(セリスの彼に対する呼称)

陣営 ブライト王国
種族 ヒューマン
年齢 33歳
身長 178㎝
趣味

・剣術

・料理

好きなもの

・肉じゃが

・黒ビール

嫌いなもの

・皿洗い

・恐頭骨庭

・墓守議会

故郷 ケイリン城
現在地 ライアン宅
関連人物

【戦友】

バートン

【弟子】

セリス

【宿敵】

ブルータス

ストーリー

隻腕の剣聖セインーー

かつては名を上げることに執着していたが、

今はその姿はない……。

 

その昔ーー

セインは正真正銘の剣術の天才で、

同世代では誰も彼に敵わなかった。

これに慢心したセインは、

名声をほしいままにするため、

数々の戦果を挙げていった。

国中がセインに注目し、

彼は思い上がっていたのである……。

 

とある偵察任務ーー

彼の率いる小隊は、

ババリア部族の強敵と遭遇してしまったのだ。

偵察が目的のため、

本来ならば退却すべきだったが、

セインは敵を倒し、名を上げることに執着した。

 

しかし、敵の中には強力な戦士がいることに

その時は気づかなかったのである。

戦士はとても重い大剣を

棒切れのように軽々と振り回していたのだ。

軍でも屈指の剣技を誇るセインでさえ、

威力、リーチ、速度のいずれも敵わず、

ついには右腕を斬り飛ばされてしまった。

 

(このままでは全滅する……)

 

そう思った時、

副官だった戦友のバートン・ライアンが

己の命を犠牲にして敵を食い止め、

撤退を指示したのだ。

 

目の前で殺されていくバートンを

セインはただ見ることしかできなかった。

仲間たちに支えられながらも撤退するも、

バートンを見殺しにした自分を

ずっと責め続けていたのだ……。

 

つらくも一命を取り留めたセインであったが、

片腕を失った彼は牙をもがれた獣と同じだった。

セインは寡黙になり、

かつての覇気をすっかり失くしてしまっていた。

 

月日が経ちーー

傷が癒えた後、セインは軍を引退し、

亡くなったバートンの実家である

ライアン家にやってきて執事となったのだ。

罪滅ぼしのように、

黙々とこの家の日常を管理し、

二度と剣に触れようとはしなかった。

 

そんなある日ーー

ライアン家の男性が全員出征していたところを

狙ったかのように、

敵が大勢侵入してきたのだ。

家に残っている婦人や子どもたちを

助けられるのはセインだけだった。

 

(片腕しかない自分に、

剣を扱うことができるのか……?)

 

だが、迷っている暇などなく、

セインは剣を取り立ち向かっていった。

 

敵と剣を交えた瞬間、

セインの不安とは裏腹に、

なぜか彼の剣術は昔より遥かに冴えていたのだ。

研ぎ澄まされたような感覚で、

敵の動きをすべて読むことができ、

どんなに手練の敵でもセインの前では

隙だらけにしか見えなかったのだ。

彼は片手と一本の剣で、

すべての敵を撃破したのだった。

若かりし頃のセインを知る

ライアン家は彼を見直すようになり……。

 

セインの剣術への造詣は、

ブライト王国の如何なる名手より

圧倒的に優れていると評価されたのだ。

なぜ、長年執事として

ライアン家に仕えていたのかを

人々は知りたがっていた。

様々な憶測が噂として飛び交ったが、

真実を知る者はいなかった。

 

さらに年月が経ちーー

ライアン家の男性たちは

不運にも次々と戦死してしまい、

長女のセリスは一家の責任を果たすため

軍人となったのだ。

ライアン家の血筋を守るため、

セインはセリスと共に戦場に向かう。

彼の右腕を奪い、

夢の中で何度も彼の前に現れた巨剣の戦士とは、

幾度となく戦場で相まみえることになった。

しかし、今のセインにとって、

もはや勝てない強敵ではなかった。

 

なぜなら、セインの剣には

新たな命が吹き込まれたのだから……。

 

「剣は……人を守るために、使うものだ!」

 

SPセイン【聖風の剣士】

概要

呼称 聖風の剣士
陣営 ブライト王国

ストーリー

ライアン邸内ーー

セリスはベッドに横たわっていた。

男勝りで将軍にまで昇り詰めた彼女も、

軍服を脱げば、同年代の令嬢と

なんら変わらない少女だ。

そんな彼女の体には、

怪しげな痣が浮かび上がっている。

 

「お嬢様、セイン様からのお手紙です」

 

付き添いのメイドが寝室のドアを

そっと開け、心配そうにベッドの上の

少女を見つめる。

だが、セリスは苦しそうな表情のまま

目を閉じていた。

 

「お嬢様……」

 

いまだ目を開けないセリスを見て、

メイドは肩を落として息を吐く。

そして夢の中にいるであろうセリスに、

語りかけるように手紙を読み聞かせた。

 

「セリスお嬢様、

病状はいかがでしょうか? 

あなたを苦しめている病気について、

なかなか治療法が

見つからなかったのですが、

世界中を探し続けた結果、

ようやくそれに結びつくものに

たどり着きました。

長らく屋敷を空けていて

申し訳ございません。

ですが、屋敷内のことなら私が旅立つ前、

使用人たちにすべて指示を

出していますのでどうかご安心ください。

もうひとつ、

お伝えしたいことがございます。

砂漠でバートン、

あなたの叔父と出会いました。

彼は……

もうブライト王国に、ライアン家に

戻ることはできませんが、

今でもライアン家の方々、お嬢様のことを

思い続けております。

それだけは、わかってあげてください。

今、彼と一緒にお嬢様の病気を治すため、

動いております。

ですから、あなたは屋敷で

ゆっくり休んでいてください。

ただ、少し手こずっておりまして、

もうしばらく時間がかかりそうです。

申し訳ございません。

ですが、うまくいけばあなたの病気を

完全に治すことができるはずです。

それまでどうか、

病になど負けないでください……

お嬢様は元気が取り柄なのですから」

 

メイドが手紙を読み終えると、

セインの言葉が伝わったのか、

苦しそうな表情をしていたセリスの顔が

少し穏やかになった。

そして、長く静かな寝息が

寝室に響き渡ったのだった。

 

タスタン砂漠に設置した、

仮設のキャンプの中で、

セインは自分の剣を磨いていた。

ふと、刃からかすかに風の音がして、

その風で焚き火が揺らぐ。

彼は顔を曇らせた。

今回の旅は、

セインが手紙に書いていたように

あまり順調ではなかった。

キャンプの外に転がっている死体が

それを物語っている。

死体には怪しい痣が体中に広がっていて、

かろうじて人であったことが

わかるくらいだ。

そして……

セリスの体に表れた痣と、とても似ていた。

その痣を眺めながら、

セインは深く考え込んでいた。

 

セリスの病気を治すため、

彼は1人で王国を離れた。

そして、薬草に精通しているという

ヴェルディアの民が住むユグドラシルに

向かったのだった。

そこでセインは、

2人のヴェルディアの民と出会う。

幻炎鳥のタレンと1人の歴史学者だった。

セインは病状を説明して、

薬を探していると告げると、

2人から病気の真実を教えられた。

この病気は、

元素のバランスが崩れたことが原因で

発症していた。

乱れた元素の力に侵されると、

人間の体に怪しげな痣が浮き出て、

昏睡状態に陥る。

そして病状が悪化すると、

患者は怪物へと姿を変えていくようだ。

しかも、薬で治療できるものではなく、

治すためには、

5人のエレメントガーディアンを

見つけ出さなければならないと言うのだ。

彼らが持っている元素の紋章を使って、

元素の台座を起動し、乱れた元素の

バランスを取り戻すことができれば、

病気は自然に治ると教えられた。

タレンと歴史学者はセインに協力すると、

申し出てくれた。

そうして、セインは彼らと一緒に

エレメントガーディアンを探すという

困難な旅に出ることになったのだった。

 

つい先程……

セインは自分を追跡していた

『侵食する者』を片付け、

焚き火の炎を眺めながら

ここ数日で起きた出来事を思い出していた。

 

3日前ーー

セインたちはババリア部族の

領地にやってきていた。

この地にひっそりと暮らしている

土の元素を司った岩盤の

エレメントガーディアンである

グラニトを探すため、

砂漠の奥地に向かっていたのだ。

その途中にある『見放された地』で、

大勢の『侵食する者』がレスぺと

グレイヴボーンを取り囲んでいるのを

見つける。

 

(なぜヴェルディアの民と

グレイヴボーンが一緒にいるのだ……?)

 

不思議に思ったセインは、目を凝らして

グレイヴボーンを見る。

その瞬間、息を呑んだ。

変わり果てた姿となっても

セインにはわかったのだ。

 

「バートン……!」

 

心までは奪われていないバートンも、

セインの存在を認識した。

セインたちは加勢し、

『侵食する者』と激しい戦いを繰り広げた。

姿は変わり果てようとも、

セインとバートンは、

かつて軍で切磋琢磨していた時のように、

再び力を合わせて戦った。

2人の間には時の流れなど感じさせない程、

息がピッタリだった。

無駄な動きなど一切なく、

『侵食する者』の包囲を突破していく。

だが、いくら倒しても無限に湧き出てきて、

ついには膠着状態に陥ってしまった。

レスぺは少し考え、

この状況を打ち破る方法が

ひとつだけあると話し始めた。

 

レスぺ含め、

エレメントガーディアンが持つ

元素の紋章は、人間に元素の力を

与えることが可能だ。

そして、元素の力を得た人間は、

並外れた力を手にすることができる。

だが、今までこの力を扱えた人間はいない。

大きな代償が伴うからだ。

元素の紋章を持ち歩くということは、

災いを引き起こす『侵食する者』の

標的となると同義。

『侵食する者』にとって元素の紋章は、

暗闇の中の灯火のような存在だ。

自然とそれに引き寄せられ、

いつまでも紋章を持つ者を追いかけ続ける。

それが元素の紋章を持つ者の運命であり、

力を手に入れた代償だ。

 

この話を聞いたセインたちは

押し黙ってしまう。

その間にも『侵食する者』の

攻撃の手はやまなかった。

 

戦いは終わることなく続き……

周りには『侵食する者』の死体が

山のように積まれていった。

セインとバートンは力尽きる寸前で、

互いを支え合いながら

かろうじてその場に立っている状態だった。

だが、無限に湧き出る『侵食する者』は

容赦なく2人に襲いかかる。

タレンたちも目の前の敵を倒すことが

精一杯で、セインとバートンを

サポートする余裕はなかった。

 

その時だった。

セインはバランスを崩して

その場に倒れてしまったのだ。

なんとか立ち上がろうとしても、

視界が霞んで再び膝をついてしまう。

かろうじて顔を上げると、

必死に敵の攻撃を阻止し、

セインに向かって撤退しろと

叫んでいるバートンの姿が目に入った。

 

「……!」

 

親友の叫び声に、

セインはババリア部族の襲撃を

受けた日のことを思い出した。

 

あの日ーー

セインは片腕を失い、

親友のバートンは命を失った。

 

そして今......

また同じことが起きようとしている。

覚悟を決めたセインは、

元素の力を授けてほしいとレスぺに告げた。

たとえどんな代償を伴ったとしても、

あの悲劇を繰り返すわけにはいかない。

決意の表情を見たレスぺは、

セインに元素の紋章を渡した。

すると、風がセインの周りで吹き始め、

体の中心に集まっていった。

風の元素の紋章と融合したセインは、

自分の体内から計り知れない力が

溢れ出るのを感じている。

その力を剣に集中させ、

『侵食する者』たちに向かって

振り下ろした。

剣先から風が生まれ、

それはたちまち大きな烈風と変化し、

目の前のすべてを吞み込んだのだった。

無限に思えた『侵食する者』も

風の力の前に全滅した。

 

危機が去ると、バートンとレスぺは

セインたちに別れを告げ、

『死の島』へと向かっていった。

木の元素を司る、『蒼翠』の

エレメントガーディアンを探す旅に

出たのだ。

セインはタレンたちと別れて、

砂漠の奥深くにいる土の元素を司る、

『岩盤』のエレメントガーディアンを

探しに出た。

 

生死を共にした2人は、

またいつか再び出会えると信じて……

それぞれの道に進んだのだったーー

 

「再びセインに会った時、

彼の剣術は以前にも増して

磨きがかかっていた。

まるで岩の隙間をつき抜ける疾風のように、

正確かつ致命的な攻撃だった。

わずかな隙を見せてしまえば、

我が敗北を味わうことと

なってしまうだろう」

ーーブルータス

 

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