囁く牧師

ストーリー

彼の過去はすでに歴史の長河に埋もれ、彼が古の邪悪な力に支配された神職者であったのか、それとも混沌そのものの化身であったのか誰一人として知る者はいない。

祭衣を纏い、聖典を手にした彼は、まるで聖光の使者のようだ。

しかし、その謎めいた顔を覆う両手の裏に、許されぬ罪が隠されているかのように感じられる。

彼が聖堂に足を踏み入れるたびに、異端信仰が疫病のように広まり、聞く者は徐々に狂気に陥り、残された理性も目に見えない触手に絡みつかれ、平和な地は嘆きの響き渡る煉獄へと変わってしまう。

彼はいつも満足げに去っていき、聖光の庇護を求める次の町へと向かう。

しかし、敬虔な信者たちは、悪夢よりも恐ろしい災厄が彼らに迫っていることを知らない。

彼の訪れは絶望と恐怖の前奏であり、彼が去った後には果てしない破滅と狂気だけが残される。

彼の訪れとともに、邪悪な神託が広まり、破滅と狂気があらゆる場所に蔓延するだろう。

彼の行く先々は煉獄となり、蝋燭の炎がゆらめき、ささやき声が響き渡るとき、逃れられない恐怖がすぐに訪れ、罪なき魂が深淵に堕ちる瞬間を待ち構える......