アビスコンダクター

ストーリー

皆様、運命の演奏会場へようこそ。

今宵、皆様には前代未聞の公演をご覧に入れます。

神聖と堕落がここで交錯し、皆様の歓声と拍手も絶望のメロディーに飲み込まれることでしょう。

 

本日のコンサートの主役をご紹介いたしますーー

深淵からやってきた指揮者、アビスコンダクター。

ご覧の通り、かつてはブライト聖堂の栄光と信仰を象徴する神聖な芸術品でしたが、不幸にも、長きに渡る戦いで血と怨念に蝕まれました。

その指揮の下で奏でられる楽章は、もはや聴衆に安らぎを与えるものではなく、闇と恐怖を呼び覚ますものとなりました。

 

もちろん、皆様のご来場は決して偶然ではなく、運命の導きによるものです。

この演奏会場に足を踏み入れた瞬間から、皆様はこの公演と密接に結びつきましたーー

深淵の扉が皆様のために開かれ、後戻りのできない旅が始まります。

くれぐれも指揮を妨げないでください。

ここから鳴らすメロディーは、果てしない苦痛と怒りの具現化。

そのリズムは、世に忘れ去られた数々の悲歌を物語っているのです......

残念ながら、それに浸りこむすべての魂は、演奏の一部となり、永遠に闇の中をさまようことになります......

しかし今この瞬間は、警戒せずに耳を澄まし、この魂の楽章に身をゆだね、未知の世界へと旅立ちましょう。

この演奏が終わるまでに、皆様は果たして正気を保っていられるでしょうか。

それとも楽曲と共に果てしない闇へと落ちていくのでしょうか。

実に興味深いですね。

 

さあ、演奏の始まりです。