クレイン

ページ名:クレイン

クレイン【荒野の悪党】

概要

呼称 荒野の悪党
陣営 ババリア部族
関連人物

【協力者】

ウォルク

【元相棒】

タリー

【ライバル】

ゴルトン

ストーリー

狡猾で狂ったババリア部族クレイン

 

クレインはババリア部族銃火器部隊

『アイアンクロー』の二等兵だった。

しかし、彼は長官を侮辱し、

火薬庫を爆破するという事件を起こしたため、

除隊されたのち投獄されていた。

安心したのも束の間、彼は脱獄してしまう。

脱獄犯として指名手配されていたが、

キャラバンへの襲撃、各地の建物を爆破など……

数々の犯罪を重ねていた。


「おいおい、俺はまだこれっぽっちかい!?」

 

道端に貼られている

自分の懸賞金の張り紙を見ると、

それをグチャグチャにして地面に投げ捨てた。

 

「もっと大事件を起こさねぇとな! 

俺の名が廃るぜぇ!」

 

クレインはそう言い放つと、

相棒の53式多目的キャノン砲、

『フォクシー』を肩に乗せた。

彼は自分の武器に愛称を付けていて、

『フォクシー』のほかに、

左手に取り付けているグレネードランチャーの

ことを『レディ』と呼んでいた。

 

最近の彼は、追いかけてくる賞金稼ぎと

何度も争いを繰り広げているため、

弾薬が不足しがちだった。

クレインは『デスデーモン』の谷の先にある街で

2人の女性に弾薬を補充することを決める。

 

この荒れた街では身を守る武器がないと

生きては出られない。

ちょうどババリア部族とブライト王国の

国境地帯に位置しているため、

どっちの規制も受けにくく、

無法地帯となっていた。

それゆえに、賞金首、追放者、脱走兵、

イカサマ師、黒魔術師など……

あらゆる危険人物が出入りし、

それらを狙ってやってくる賞金稼ぎも多かった。

 

クレインが出発しようとしていたその時ーー

 

近くの茂みで人の気配を感じたと同時に、

ショットガンの銃口を額に当てられていた。

彼はまったく反応できなかったのだ。

 

「……キィーッキッキッキ! 

ウォルクか。久しぶりだなぁ!」

 

クレインに銃口を向けていたのは、

薄緑の瞳に金髪で、

髭までも金色な人間の男、ウォルクだった。

頭につば広帽子を被り、

とても強気な表情をしていた。

クレインとは長い『付き合い』で、

お互いのことをよくわかっている。

ウォルクという男は、

早撃ちでは右に出る者はいないほど。

凄腕のガンマンで、

周囲からは『最速の銃使い』と呼ばれていた。

賞金稼ぎである彼はしつこいことで有名で、

かつて『サンドクロー』という盗賊団の

一小隊を壊滅させるまで追い込んだという。

しかし、同時にお金をこよなく愛し、

お金のためならどんな汚い依頼も

引き受けるような男だった。

 

少し前まで、クレインはウォルクに

数ヶ月ほど追いかけ回されていた。

何度か撃ち合いを繰り広げたが、

勝負はついていなかった。

普段は賞金稼ぎのことを

ひどく恨んでいるクレインだが、

この男だけは少し違っているようで……

なぜか憎めない存在だった。

それどころか、

ここ数ヶ月の追いかけっこの末、

ウォルクを気に入ってしまったのだった。

 

銃口を額に当てられているというのに、

クレインは逃げる気配がない。

不審に思ったウォルクより先に、

クレインが口を開いたのだった。

 

「キィーッキッキッキ! 

いいこと思いついちゃったぜぇ!」

 

ウォルクはこれまで、

多くの悪党を見てきたが、

銃口を向けられてもなお笑っているヤツは

初めてだった。

ウォルクが怪訝そうな表情を浮かべていると……。

 

「お前、俺を捕まえて

ひと稼ぎするつもりなんだろぉ? 

キィーッキッキッキ! 

それなら俺を縛って、ウォーターソルトの牢獄に

ぶち込んでみろよぉ!」

 

ウォルクは不気味な笑みを向けられているが、

恐怖は感じなかった。

なぜなら、

自ら牢獄に入れてみろと言ったからだ。

この地にはいくつもの指名手配犯を閉じ込める

牢獄がある。

賞金稼ぎは犯人を牢獄まで送り届けることで

報酬を受け取ることができるのだ。

ウォーターソルトの牢獄もそのうちの1つ。

自分から進んでそこに入ろうとする者なんて

1人としていない。

クレインは絶対頭がおかしくなったんだと

ウォルクは確信する。

 

「変なマネはするな」

 

そう冷たく言い放ち、

クレインに向けたショットガンに

銃弾を装填した。

 

「キィーッキッキッキ! 

落ち着けって。俺にいい考えがあるんだ。

お前にとっても悪くない話だぜぇ!」

 

銃弾を装填されたというのに、

クレインはなおも話を続ける。

 

「ウォーターソルトには金庫があって、

そこに金塊が保管されていることは

お前も知っているよなぁ? 

だが金庫は頑丈な扉で守られてる。

ドワーフのヤツらが作ったんだが、

これが頑丈過ぎて爆薬を使ってもびくともしねぇ。

でもよ、金庫の側面は

牢獄の壁と繋がってるんだぜぇ。

キィーッキッキッキ! 

お前が俺を牢獄まで連れて行くだろ? 

頃合いを見て、俺が壁を爆破する……

当然、その間お前は外で騒ぎを起こして、

看守達の気を引いておくんだ。

そのすきに俺が金塊を全部運びこんでやるぜぇ。

そしたらよ……金塊はぜぇーんぶ、

俺たちのもんだ!

 

お前が一匹狼だってことはわかってる。

だが、今回は1人じゃうまくいかねぇ。

助っ人が必要だ。

一生使い切れねぇ金が手に入るぜぇ? 

キィーッキッキッキ!」

 

クレインの話を最後まで聞き、

ウォルクはようやく口を開いた。

 

「牢獄に入れば、お前の武器は全て押収される。

壁をどうやって爆破するんだ?」

 

「それなら全部計算済みだ、心配はいらねぇぜ。

俺の遠い親戚に背がちっちゃいヤツらがいてな。

そいつらが牢獄の下水道からこっそり俺に

爆薬を届けてくれる手筈になってるんだ。

キィーッキッキッキ!」

 

嬉々と話すクレインを見て、

ウォルクは少し考えると、

銃口をクレインの額から外した。

 

「俺を殴り倒せ、お前に協力する」

 

「なんだと?」

 

今度はクレインが自分の耳を疑った。

 

「俺をなぐーー」

 

話が終わらないうちに

クレインはウォルクめがけて蹴りを入れた。

 

「この卑怯なヤツめ!」

 

痛みのあまり、ウォルクは顔を歪めた。

このすきに、クレインはすぐさま

彼と距離をとった。

近距離でキャノン砲を放ったら

自分も巻き添えを食らうからだ。

素早く装填し『フォクシー』を放つと、

大きな轟音とともに、

砲弾がウォルクの足元で爆発した。

 

ウォルクはひらりと回避し、

大きな岩の下に隠れて爆発を免れる。

だが、いつも被っている、

つば広帽子が爆風で飛ばされてしまった。

惜しい気持ちになりながらも、

ウォルクは岩の下から反撃に乗りでた。

急いで建物の影に身を隠し、

クレインめがけて数発撃ち込んだ。

 

激しい銃声が谷に響き渡っている。

互いに激しい撃ち合いを続けているが、

クレインは弾が残り少なくなってきた。

これでは自分が不利だと感じ、

大きな賭けにでる。

ウォルクめがけてスモーク弾を発射し、

煙で視野を奪った。

そしてウォルクが建物の影から姿を見せた瞬間、

真後ろにある岩壁にキャノン砲の照準を

合わせたのだが……。

 

トリガーを引いても反応しなかった。

 

「おいおい、どうした!? 

肝心なところでボイコットかぁ!?」

 

クレインは『フォクシー』を

なだめ始める。

『フォクシー』は気性が荒く、

よく薬莢づまりを起こしていたのだ。

仕方なくクレインは左手に取り付けている

『レディ』にグレネード弾を装填し、

岩壁に向かって発射すると……

大きな音とともに崩れ落ち、

あたりは砂煙で何も見えなくなった。

 

「キィーッキッキッキ! 

頼りになるぜぇ!」

 

クレインが『レディ』にキスをすると

銃口の熱さでヒゲまで焦げてしまった。

 

「あっちぃ! 

焦げるほどの熱い愛、受け取ったぜぇ! 

キィーッキッキッキ!」

 

気を取り直して、

もう一発グレネード弾を装填したクレインは、

慎重に砂煙が上がっている場所に近づく。

ウォルクが岩の下敷きになっているだろうと

確信していたが、それは見事に裏切られる。

砂煙が晴れるも、そこには瓦礫の山しかない。

ウォルクの姿はどこにもなかったのだ。

 

「クソッタレェェェェ!」

 

後ろにウォルクの気配を感じたクレインは

すかさず、その場所に銃口を向けるも、

時既に遅し……。

 

クレインの額にはショットガンの銃口が

当てられていたのだった。

 

2人は互いに武器を向け、対峙する。

よく見ると、ウォルクもかなり重傷で、

岩の下敷きにはならずに済んでいたようだが、

顔は膨れ上がり、全身砂埃まみれだった。

だが、傷を負ったのはクレインも同じ。

うかつに攻めると返り討ちにあってしまう。

 

互いに探り合うような緊張状態が続く。

クレインはなんとかしてこの間合いから

逃げ出そうとするも、ウォルクがそれをさせない。

ウォルクも不意打ちの蹴りを食らわないように、

クレインの足に注意を払いながら

様子をうかがっている。

 

「ーーよし」

 

先に沈黙を破ったのは、ウォルクのほうだった。

ウォルクは銃を収め、先程の爆風で

半分欠けてしまったつば広帽子を拾い上げる。

ゆったりとした動作で頭に被せ、

タバコに火をつけると、

深呼吸をするように煙を吐いたーー

 

「計画を聞こうじゃないか」

 

スキン【甲走る音符】

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