ルシラ【永夜の魔女】
概要
呼称 |
・永夜の魔女 ・極夜 |
陣営 | カタストロフ |
身長 | 150㎝ |
趣味 | イタズラ |
好きなもの | 冒険 |
嫌いなもの |
・あらゆる束縛 ・退屈な生活 |
現在地 | エスペリア |
ストーリー
「くそっ!
神々の奇襲部隊はきっと
あっという間にここを陥落させる!
だというのに……!
神器へのエネルギー供給が
半分しか終わっていない……」
錬金術師は絶望の表情を浮かべながら、
2つの神器を特殊な金属で作った容器に
封印した。
錬金術師がボタンを押すと、
複数の仕掛けが動き出し、
金属容器を地中深くに埋め始める。
この仕掛けは神々の探索能力を
無効化するだけでなく、
神器をカモフラージュすることも
できるのだ。
一方、研究所の外では、
神々の雷鳴と神火が最後の防衛線を
突破し、
断末魔の叫びが壁を突き破ってくる。
錬金術師の心はズタズタだ。
だんだんと力が抜けていった錬金術師は、
己の運命を受け入れた。
「忌々しい神々よ。
貴様らに神器を見つけ出すことはできない。
神器が再び目覚める日は、
貴様らが終焉を迎える日だ。
人間は必ずや貴様らの屍を越えて
永遠なる栄光を手に入れるだろう!」
ーーそうして2000年後。
「マジかよ!?
俺たちが奪い合ってた神器って
人間の赤ん坊だったのか!」
とあるカタストロフが
笑顔を浮かべながら金属容器を前に、
驚きの声を上げた。
開けられた容器の中には、
なんと男の子と女の子の赤ちゃんが
いたのだ。
カタストロフの傍らには、
眉をひそめたセレスチアルがいる。
セレスチアルのガイウスは、
本来カタストロフの集団に奪われた
神器を回収するよう命じられていたが、
現状に戸惑っていた。
「もし神々が……
神器が実は生命を持った
子供であることを知ったら……
きっと適切に保護するだろう。
彼らを兵器として使うことは
絶対にないはずだ」
だが、カタストロフのユージーンは
そんなガイウスの考えを一笑に付す。
『強大な力が手に入る』
という誘惑を前にすれば、
神だろうがカタストロフだろうが
関係なく渇望するだろうと
ユージーンは思っていた。
女の子の赤ちゃんは、
泣きながら手をバタバタとしているが、
男の子の赤ちゃんは泣かずに
ニコニコとしている。
2人はどうみても普通の赤ちゃんだった。
あっという間に3年が経ってーー
森の中で姉弟は笑い合い、遊び回っていた。
そこから少し離れたところで、
2人の男が穏やかにその様子を見ている。
ガイウスとユージーンは、
結局2人の赤ちゃんを引き離すことをせず、
それぞれの陣営から逃亡し、
子供を連れて人里離れた密林に隠れ住んだ。
彼らは赤ちゃんの育ての親となり、
2人に名前をつけた。
男の子はリベータ、女の子はルシラだ。
2人の性格は、
まるで育ての親の分身のようだった。
ルシラはユージーンと同じく
やんちゃでイタズラ好きで賢い。
一方、リベータはガイウスと同じく
真面目で規律を重んじる性格だ。
この変わった一家は、
争いから遠く離れた場所で
平和に暮らしていた。
だが、その平穏な日常は
すぐに打ち破られる。
セレスチアルとカタストロフたちが
共に4人の隠れ家を見つけ出したのだ。
この3年間、彼らは神器を探し続けていた。
そして……
ついにその目的は達成されたのだった。
10年後ーー
赤い巨大な斧を手にした少女が、
カタストロフの集団を率いて
長い間静まり返っていた遺跡に
足を踏み入れた。
そこは2000年前、
とある錬金術師によって建造された、
神器にエネルギーを注入するための
場所だった。
ルシラはこのエネルギーを求めて
やって来たのだった。
遺跡のエネルギーを吸収することで、
神器の真の力を発揮することが
できるからだ。
一方、遺跡の反対側では、
セレスチアルの集団が
同様に遺跡のエネルギーを
虎視眈々と狙っている。
遺跡が徐々に再起動を始めると、
セレスチアルとカタストロフは
エネルギーを我が物にしようと
臨戦態勢に入った。
かつて、
カタストロフに連れ去られたルシラは、
記憶を封印され、
今やカタストロフの切り札になっている。
カタストロフの教えにより、
彼女はますます生意気で手に負えなくなり、
まるで小悪魔のようになった。
ルシラはカタストロフの中央に仁王立ちし、
向こう側にいるセレスチアルの集団を
見つめる。
そこには彼女のライバルである、
杖を持ったセレスチアルの少年がいた。
遺跡が完全に復活し、大地が揺れ動く中、
神々とカタストロフの大軍が次々と
遺跡に押し寄せエネルギーを奪い合った。
エネルギーがどんどん流れ込むにつれて、
ルシラは中心から駆け出し、
セレスチアルの陣地に突撃して一気に
撃破しようとした。
だが、セレスチアルの後方から
ひとりの影が飛び出してきたのだ。
その影は先程眺めていた
セレスチアルの少年だった。
ルシラとセレスチアルの少年は、
空中で戦いを繰り広げる。
驚くほどに彼女の力とその少年は
互角だった。
さらに奇妙なことに、
ルシラはその少年から
不思議な懐かしさを感じて動揺する。
何度か交戦した後、
その奇妙な感覚はさらに強くなった。
この不快感を振り払うために、
ルシラはすべてのマナを解放し、
相手に致命的な一撃をくらわせようとした。
セレスチアルの少年も宙に浮かび、
最後の一撃を繰り出そうと準備に入った。
2人は流星のように空中でぶつかり合う。
すると、記憶の封印が完全に解かれ、
ルシラが思わず声を上げて叫んだ。
「リベータ!」
長い間離れていた姉弟が
ようやく再開を果たした時だった。
2人は最後の最後で力の向きをずらし、
遺跡全体を混乱に陥れた。
激しい爆発によって
煙で覆い隠されている中、
姉弟は戦場から脱出し、
それぞれの陣営の束縛から逃れたのだった。
今、彼らには
やらなければならないことがある。
それは、記憶の中で最も重要な2人を
救出することだ。
「早く私についてきなさい、リベータ!
今度こそめちゃくちゃにしなきゃね!」
ドリーのコーナー
※リベータのものと同じ内容です
人体錬金術は最初からタブーとされていたが、それでも一部の異端の錬金術師がこの禁じられた術で2体の人形神器を作った。
そのとき、双子の姉弟はまだ赤ん坊で、施設が襲撃されたことで一命を取り留めた。
運命に翻弄された2人は、さまざまな場所を転々として育てられた。
戦争のための道具でしかない彼らだったが、この世界を見つめるその目は、まだ希望に満ちていた。
姉弟の幼少期は普通の家庭の子供と同じように、楽しくて無邪気なものだった。
ルシラは元気で頭が良く、リベータはおとなしくて行儀がよかった。
一緒に暮らす2人は性格が全然違ったが、仲はとても良かった。
ルシラは毎日、どう弟をからかうかを考えていたが、養父が留守の時は必ず弟の面倒をしっかり見ていた。
一方、リベータは姉よりも「しっかり者」で、ルシラの見え見えのイタズラに対しても、いつも騙されたフリをして、喜ぶ姉の姿を優しく見ていた。
しかし、そんな平和な生活は突如として終止符を打たれた。
彼ら一家はカタストロフとセレスチアルに見つかり、姉弟はそれぞれの陣営に連れ去られ、記憶も消されてしまった。
カタストロフの世界で育ったルシラは「弱肉強食、適者生存」のことわりが身に染みついていた。
力が全てとされるその環境で、彼女は小悪魔のような性格を形成していった。
一見活発で自由奔放だが、誰もいない場所で「感情って何だろう」と独りで考えることもあった。
対照的にリベータは、失われた過去を神々の厳しい掟と重い使命で補っていた。
疲れた時には「リベータ、君はセレスチアルの誇りだ。使命を果たせ」という言葉が耳に響いていた。
そのおかげで彼は立派なセレスチアルとなった。
数年後、2人は敵対する陣営のリーダーとして戦場で対峙した。
記憶がなくとも、対峙した時に目を交わしたのは、かつての強いつながりがあったからだ。
しかし何度対決しても、決着がつくことはなかった。
ルシラは「最も強く冷酷なカタストロフになる」と誓っていたが、そのセレスチアルの少年を攻撃する度に、何かが心に引っかかり、彼女を躊躇わせた。
リベータもまた、動揺する自分に疑問が生じ、内心で懺悔したこともあった。
戦場で2人は失われた記憶と真実を探し続け、最終決戦が始まるまでその探求は止まらなかった。
そして、真理のゆりかごの上空にエネルギーがぶつかり合い、煙が舞い上がる中、誰にも予想だにしなかったことが起きた。
記憶の封印がとうとう解かれたのだ。
硝煙の中、かつて一緒に日々を過ごし、やがて引き裂かれた記憶が次々と脳裏をよぎり、2人は視線を交わした。
その目には喜びと興奮が宿っていた。
記憶を失い、異なる陣営に属していても、2人を引き裂くことはできなかった。
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