ルシウス【ライトブリンガー】
概要
呼称 |
・ライトブリンガー ・ロヴィスの子 |
陣営 | ブライト王国 |
種族 | ヒューマン |
身長 | 185㎝ |
趣味 | 修行 |
好きなもの | 世界に幸せをもたらす聖光 |
嫌いなもの | 人の心を惑わす悪魔 |
故郷 | ブライト王国 |
現在地 | ブライト王国 |
現在の身分 | 聖堂枢機院メンバー |
関連人物 |
【聖堂枢機院の同僚】 ・ベリンダ 【啓蒙の師】 ・パレルモ |
ストーリー
博愛の騎士、ルシウスーー
ブライト王国のロヴィス家に新世代の長男
ルシウスが産まれる。
ロヴィス家といえば、
名将を輩出する名門として
国中にその名を馳せていて、
知らないものはいないと言われるほど。
そんな名家に生まれたルシウスは、
子どもの頃から多くの期待を
寄せられていたのだ。
ルシウスが12歳の時ーー
大人にも負けないほど
剣術や弓術に長けていたが、
それは訓練の場のみだった。
心優しいルシウスは、
相手に怪我をさせたくないという思いから、
試合でその力を発揮することが
できなかったのだ。
命を奪う狩りなど以ての外だった。
そんな彼は、
生命の神デューラに
夜通しで祈りを捧げるなど
とても信仰深かったが、
それゆえに人と関わりを持つことは
ほとんどなかった。
その結果、周りから疎まれ、
非難を受けることが多く、
一族の長老をも悩ませたのだった。
15歳になったルシウスは、
軍医を目指していたが、
名門ロヴィス家の長男として
騎士の道に進んでほしいという
一族の思いに従い、
騎士部隊に入ることになった。
しかし、かつては相手に怪我を負わせることも、
命を奪うこともできなかったルシウスは、
どれだけ戦場で活躍しようとも
負傷した敵にとどめを刺すことができず、
何度も逃していたのだ。
ルシウスがいる部隊はその行いのせいで、
成果を挙げられることができない。
いつしかルシウスは
騎兵部隊から孤立していったのだった。
その中でも、彼の唯一の幸せは、
怪我をした馬の治療と神への祈りであった。
ある夜ーー
ルシウスはいつものように
こっそりと馬舎に入ると、
目の前の光景に
息が詰まったように立ち尽くした。
普段世話をしていた馬すべてが、
血の海の中に倒れていたのだ。
ガクガクと震え、一歩後ずさると、
隣から聞き慣れた声が聞こえた。
「どうせもう戦場に出られないなら、
生きている価値もないだろ。誰かさんみたいに」
血溜まりの中で動かなくなっている
馬を見ながら嘲笑っているのは、
同じ騎兵部隊の仲間だった。
(これが人間のすることなのか……?)
ルシウスは人を信じることができず、
その後すぐに軍隊を去り
二度と戻ることはなかった。
ルシウスが行方不明になって
どれぐらい経っただろう……。
ある日、ババリア部族が
ブライト王国に奇襲をかけてきた。
不意打ちに遭った騎兵部隊は
多くの死傷者を出し、
撤退を余儀なくされたその瞬間ーー
「聖なる光は我らと共にあり!」
凛とした声が響き渡ったと思えば、
数頭の軍馬を引き連れたルシウスが
戦場に姿を現したのだ。
彼は盾を持って敵の攻撃を受け止めながら、
軍馬に負傷者を乗せて速やかに撤退した。
純白な鎧に刻まれた聖十字は眩しく輝き、
それは生命を司る神ーー
デューラが神力を注いだ光だった。
その光を見た兵たちは瞬く間に傷が回復し、
再び彼らの闘志に火がつき
ババリア部族を追い返すことができたのだった。
強く凛々しい騎士として帰ってきたルシウスは
ロヴィス家の誇りとなった。
もう誰もルシウスを疎む者も
嘲笑う者もいない。
そして、ルシウスが引き連れてきた軍馬は、
なんとあの時悲惨な目にあった馬だったのだ。
生命の力のおかげなのか……
それは誰も知ることはなく、
今では騎士たちの宝物として大切にされている。
「聖なる光のご加護があらんことを!」
ドリーのコーナー
ロヴィス家の長男、ルシウスは、生まれた頃から、将来に期待されていた。
一族の長老たちは、彼が一日も早く戦場に出て、軍功をあげることを待ち望んでいる。
ルシウスはそんな環境の元で、先輩たちを見習い、厳しい訓練の中で武芸を磨き、戦場を駆け巡る日を夢見ていた。
ルシウスは、戦馬のことを戦士の信頼すべき仲間として見ていた。
戦馬はプライドが高く、センシティブなところもあり、心が真に落ち着いてから初めて、その従順さと誠実さを人に見せる生き物である。
ルシウスは修行以外のほぼ全ての時間を、家の戦馬たちに費やしていた。
彼は戦馬たちを無名の英雄として見ていたのだ。
ルシウスの一番のお気に入りは、マーシャという名前の年を取った戦馬である。
ルシウスの父の愛馬だったマーシャは、父と共にいくつもの戦場を駆け抜けてきた。
まだ子供だったルシウスは、よくマーシャを見上げ、その誇り高き眼差しに惹かれながら、父親に抱き上げられ、マーシャの背中に乗せてもらい、庭で散歩していた。
しかし今のマーシャは、首を持ち上げる気力すらなく、病気と疲労にすっかり押しつぶされてしまった。
ルシウスはそんなマーシャのことが心配だが、自分からしてやれることは、何もなかった。
ある日、ブライト聖堂の賢者が訪れた。
老賢者がかざす聖光は、神の奇跡に近い力で、傷者を治すこともできるという。
それを聞いたルシウスは、優しい賢者を訪ね、聖光の力でマーシャを病から解放して欲しいと老人に懇願した。
しかし、マーシャを見た賢者は、すでに手遅れだと判断した。
しかし、何か別の形で、マーシャを助けることができると言った。
聖光の力で、ルシウスとマーシャの精神が繋がった。
ルシウスは激戦の戦場と屍の山、そしてマーシャの子どもたちが次々と命を落とすところを見た。
マーシャの苦痛の根源にあるのは、戦争なのだ。
そして聖光の力で穏やかな心境を取り戻したマーシャは、数日後、安らかに目を閉じた。
マーシャを埋葬した後、ルシウスは進む道を決めた。
それは今まで思い描いていた未来とは全く違う道だ。
戦争によって紡がれる英雄の物語には、もう憧れたりしない。
ルシウスはパレルモ主教とともに、ブライト聖堂に入った。
これからは聖光の力で多くの命と魂を救う。
固い信念を持ったルシウスは、さらに修行に励むようになった。
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