アンキーラ

ページ名:アンキーラ

アンキーラ【スカーレットクイーン】

概要

呼称 スカーレットクイーン
陣営 ババリア部族

 

ストーリー

ババリア部族と聞けば、

この世界の大半は、こう言うだろう。

『蛮勇を誇り、好戦的で、

血と争いを好むはた迷惑な野蛮人たち』だと。

だが、その裏で暗躍している種族がいたのだ。

 

ーー『蜘蛛族』ーー

その中でも、特に恐ろしいのは、

女王アンキーラだった……。

 

この種族は母系制で、最も強力な毒を持つものが

最高権力者である女王となる。

アンキーラは、若くて妖艶で魅惑的な容姿だが、

とても狡猾で残忍であった……。

 

蜘蛛族は表に出ることはほとんどなく、

あまり世界には知られていなかった。

だが、兵士たちの間で土蜘蛛族は、

決して遭遇してはいけない種族で、

会えば最後、死を待つのみ……

と知れ渡っていたのだ。

 

暗い巣の中に身を寄せる蜘蛛族は

正々堂々戦うよりも待ち伏せを得意とする。

鋭い脚に襲われた者は、

その爪先についている毒にゆっくりと侵食され、

苦痛と恐怖のなかで死んでいくのだ。

毒の強さは、

爪先の色が鮮明で美しいほどより強力であった。

 

アンキーラは女王になってから

まだ日は浅かったが、

その美しいスカーレット色の脚は、

毒蛇の牙よりも遥かに恐ろしいと言われている。

そこから分泌される神経毒は、

急速に身体を麻痺させ、

敵に極度の苦痛を与えながら殺してしまうのだ。

ババリア部族の最も凶暴な戦士でも

アンキーラの毒には

恐怖を覚えずにはいられないほどに……。

 

時は経ちーー

破滅の深淵から解き放たれたカタストロフが

エスペリア大陸の隅々まで広がり始め、

その手はアンキーラの巣にも

伸ばそうとしたのだ。

 

そう、この時カタストロフたちは

まだ知らなかったのだ……。

アンキーラが自分たちにとっても

恐ろしい存在だということをーー

 

アンキーラは柔軟さと頑丈さをあわせ持った

自慢の糸で防衛の網を編み、

女王自ら巣の守りを固めた。

そして、女王の仕掛けた網に

一度でも捕まってしまえば

決して逃れることはできず……

 

「私の贄となる覚悟はできた?」

 

「甘美なる死を味わわせてあげましょう」

 

カタストロフたちは、

猛毒で骨まで溶かされてしまったのだった。

 

悪魔の巧妙な術をもってしても、

アンキーラには全く通用せず返り討ちにあう。

そうこうしているうちに、

カタストロフの数は大きく減っていった。

これ以上犠牲を払えない

カタストロフが出した結論は、

アンキーラの巣にはもう手を出さない

ということだった。

 

それからというもの、

カタストロフにとってこの場所は

禁断の地となり、

アンキーラの名前すらも

口外することは一切なかったという……。

 

「香しい毒を塗った

気持ちいい網を編んであげようか」

 

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