ザフラエル

ページ名:ザフラエル

ザフラエル【雷霆の主宰者】

概要

呼称

・第1期黎明先遣軍指揮官

・人間の英雄

・雷霆の主宰者

陣営 セレスチアル
種族 神(元はヒューマン)
外見年齢 35歳
身長 205㎝
趣味

・祈りを捧げること

・カタストロフを退治すること

好きなもの

・いかずち

・自分の正義

嫌いなもの

・人を惑わす邪悪

・正義の道を遮るもの

故郷 ブライト王国聖堂修道院
現在地 カタストロフの戦場
現在の身分 雷霆の主宰者
関連人物

【人間だった頃の妻】

ルクレティア

ストーリー

雷霆を授かりし神、ザフラエルーー

彼は神々により選ばれ、

神と昇格した元人間だった……。

 

幼い頃ーー

敬虔な聖職者である両親を持つザフラエルは、

聖堂管轄下のとある修道院で暮らしていた。

両親は聖堂での階級は高くないものの、

皆から好かれている。

ザフラエルは周りと比べるとおとなしく、

いつもひとり静かに女神様の後ろ姿を

眺めているような少年だった。

そして、めったに人が近づかない、

ひとりきりになれるその空間が、

彼にとって特別で、大好きな場所だった。

ザフラエルはその場所で、

よく信者たちの祈りを聞いていたのだ。

なぜ大人たちは、

こんなにも悩みを持っているのか、

子どもだった彼には分からなかった。

だが、成長するにつれ、

それは悩みや願望ではなく、

ただ欲望を満たすための

祈りでしかないものだと気がつく。

つまり、神と悪魔に区別はなく、

自分の欲望を叶えてくれさえしてくれれば、

拝まれる対象になるのだ。

 

ザフラエルが12歳の時ーー

各地で異常気象が起こり、大飢饉が発生した。

人々が苦しんでいる中、

貴族の領主たちはこれを利用して……。

大部分の土地を少ない食料で

買い占めるようになっていった。

 

身体の弱い老人や子どもたちは、

餓死するか難民に成り果て、

健康な青年たちは、

領主たちに強制的に雇用され、

わずかな食料で死ぬまで労働させられた。

 

聖堂を守る部隊と聖職者たちが、

この異常気象に気づき、

内密調査をするとーー

領主たちが裏でカタストロフと

取引をしていることがわかった。

なんと、カタストロフたちは、

人間を生贄として捧げることを条件に、

心を操る力を領主たちに授けていたのだ。

カタストロフを討伐するため、

聖堂はザフラエルの両親を含めた

4人の聖職者と精鋭部隊1小隊を派遣する。

 

彼らが領主の土地にたどり着くとーー

人々が聖職者たちに、

殺意を向けていることに気づく。

そして、1人の領民が叫び出した。

 

「この天災は神の下した罰なんだろう!? 

しかも、修道院の倉庫には

有り余る食糧があるっていうのに、

我々に分け与えようとしないとは、

どういうことなんだ!?」

 

領主たちは、

人々に嘘の噂を流していたようだった。

そして、ほとんどの人々は、

心を操られているため、

その噂を信じ切っていたのだ。

これに煽られた領民たちは

救済に来た聖職者と兵士たちを囲み、

彼らを無残に殺害する。

それでも怒りが収まらない領民たちは

ザフラエルの両親の首を切りおとし、

それを掲げながら、

修道院に向かっていったのだったーー

 

その日の夜ーー

暴民と化した人々は、

修道院に押し寄せて……。

彼らは女神像を押し倒し、倉庫を略奪し、

聖職者の死体と教典を

広場に集めて燃やしたのだ。

 

ザフラエルは暴民の中から

かつて自分の母親が救済するために

パンを分け与えた人たちを見つける。

 

そして……。

無残な姿に成り果てた両親、壊された女神像、

修道院から燃え上がる炎……。

嘘の噂に踊らされ、野獣と化した人々は、

カタストロフよりも残虐に見えた。

 

両親の仇を討とうと、

ザフラエルが前に飛び出そうとするとーー

17、8歳ぐらいの青年が彼の前に現れる。

 

「ザフラエル……。

君のお母さんは、君のことをそう呼んでいた。

あの時、僕はザフラエルのお母さんから

パンを分けてもらった……」

 

自分のことを『シレン』と名乗る青年は

話を続けた。

 

「君のお母さんはきっと

こんなところで死ぬことを望んでいないはずだ」

 

そう言って、

シレンはザフラエルの仇討ちを止めたのだった。

 

数時間後ーー

他の修道院の聖職者たちが辿り着き、

ザフラエルを安全な場所まで連れて行った。

 

両親を失ったザフラエルは、

数年間、他の修道院で生活していたが、

あの日の夜のことを

忘れることはできなかった。

 

第一次カタストロフ戦争が勃発すると、

ザフラエルは真っ先に軍に入り、

カタストロフとの戦闘に身を投じた。

人間の負の感情を力の源としている

カタストロフたちは、

両軍が接触した時が最大のチャンスだった。

人間の兵士が恐怖や軟弱の感情を顕にすると、

カタストロフたちはたちまち強力になるのだ。

だが、こうした不利な戦況の中でも

ザフラエルは固い信念のもと

わずかな弱みも相手に見せない。

そして、兵士たちを率いて次々と勝利に導き、

たちまち軍の総帥にまで

昇進していったのだった……。

 

ザフラエルの勇猛ぶりは、

やがて神々の注目を浴びるようになり……。

しばらくして、雷を操る神に任命される。

俗人の傲慢や欲望は、

長い時の輪廻に苦難を作り出してきた。

聖なる光は、

これらの人々にとって優しすぎたのだ。

神々は、雷をもって戒めてほしいと、

ザフラエルに告げたのだった。

 

神になったザフラエルは、

エスペリアに以前から潜んでいる、

双生魔という危険なカタストロフを追っていた。

このカタストロフは、

お互い絡み合った双子のような存在で、

1つは暴虐、もう1つは欺瞞を象徴している、

古代の悪魔だった。

双生魔は人間の心の中にある、

自惚れや欲望という弱点を利用して

誘惑し、暴力と欺瞞に溺れさせる。

そして、人間が繰り返す戦争から

力の源である負の感情を吸い上げ、

今か今かと誕生を待ちわびていたのだ。

一度、双生魔がこの世に誕生してしまうと、

世界に計り知れない災難をもたらしてしまう。

ザフラエルは、それを阻止すべく、

常に監視していた。

 

とある小さな村でーー

生贄を使って双生魔の降臨儀式を

執り行おうとしているという知らせを

ザフラエルは受けた。

彼が村に辿り着くと……。

なんと、かつて自分が人間だった頃の

妻が立っていたのだ。

 

「なぜ、君が……」

 

まさか彼女が

カタストロフに加担している……? 

状況がうまく飲み込めず、

ザフラエルは言葉を詰まらせた。

すると、彼女は涙を浮かべながら、

ザフラエルに訴える。

 

「私たちの子どもが……カタストロフに

襲われてしまったの。

だから、お願い……助けて」

 

ザフラエルにとって、まさに青天の霹靂だった。

自分たちの子どもが、

そんなことになっているとは……。

救い出してあげたい、そう思っていたが、

全ては遅すぎた。

 

子どもの血肉は、

すでにカタストロフに融合されている

状態だった。

ザフラエルはいつものように

いかずちの槍を振り上げたが……。

槍を放つことができない。

今とどめを刺せば、

子どもも死ぬとわかっているからだ。

 

「お父……さん」

 

子どもが弱々しい声で、

ザフラエルに向かって呼んでいる。

だが彼は、これが自身を惑わすために

カタストロフが子どもを操っていることだと

すぐに気がついた。

 

ーーもう子どもを助けることはできないーー

 

ザフラエルは、

両親を失い修道院を燃やされた時から

心に決めたことがあった。

それはどんな事があっても

公正無私に任務を全うすること。

たとえ家族を犠牲にすることがあっても、

悪には罰を与える。

 

カタストロフがこれ以上、

人間の世界にのさばることを

見過ごすわけにはいかない。

この世界に正義の秩序を確立させなければ、

人々を守る事は決してできない。

 

そしてザフラエルは……。

いかずちの槍を

息子にめがけて強く投げつけたーー

 

ドリーのコーナー

カタストロフの惑わしにより、ザフラエルは不幸な幼少期を過ごすことを強いられた。

一夜のうちにカタストロフを憎むようになり、惑わされた人間でさえ心底恨む執念深い男になってしまった。

しかし同時に、聖職者である両親の影響を受け、彼は敬虔さと慈愛を持つようになった。

両親を失ってからしばらくは、復讐と憐憫の矛盾に気がおかしくなる思いをした。

そんな気持ちを抑えるため、ザフラエルはしばらくとどまることになった修道院の周辺で、はぐれたカタストロフを見つけては、それを退治し、内心の憎しみを和らげていた。

第一次カタストロフ戦争が勃発すると、かつてシレン大帝に命を救われた恩を返すため、ザフラエルは軍に志願し、その後黎明先遣軍の指揮官になった。

彼は複雑で矛盾した気持ちを、正義を実行するという決意に変えた。

それ以降、ザフラエルは複雑な感情に左右されることなく、正義という名のもと、エスペリアに潜むカタストロフたちを退治していくことに専念した。

たとえ信仰に背く事であっても、正義のためなら、ためらいなく実行していった。

神になれる機会が訪れると、ザフラエルはシレンのもとを離れた。

今の彼にとって、より強い力と永遠の命こそが、自分の正義を貫き、自分の信仰を実現する最大の手段だったからである。

 

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