見放された時代【下書き】

紀元前412年～紀元前406年

タスタンを離れ、東へ脱出

亜人と人間の戦争は激化したが、すべての亜人が残忍な争いに身を投じているわけではない。

異なる種族の活性エッセンスが融合したため、さまざまな亜人とその子孫は、融合した種族特有の身体的特徴と気質を持っていた。

一般的に、肉食動物の活性エッセンスと融合したものは勇敢で激しく攻撃的であり、草食動物と融合したものは温厚で友好的で非対立的であった。

後者は人間を敵に回したがらず、戦争で混乱した世界で平和な場所を見つけることを望んでいた。

デューラの神託に導かれて、これらの亜人は焦土の広域から危険な旅に乗り出し、山や川を越えてはるか東へと旅立った。

 

この歴史的な移住は、後のヴェルディア連盟一族によって単に「大量脱出」として知られるようになる。

 

100日以上に及ぶ過去な旅の末、亜人はついにウィダスが夢で訪れた場所に到着した。

そこで彼らは雌鹿に変装したデューラに遭遇し、彼女の神聖な力によって生み出された「ユグドラシル」を発見した。

この日以来、亜人はユグドラシルを住処とした。

必要に応じて身を守る手段を確保するため、デューラは彼らの血統に自然の力そのものを吹き込んだ。

これにより、彼らは基本的な元素や原生地域との本質的な親和性を得て、自然の魔法を簡単に利用して操ることができるようになった。

自分たちが受けた神の祝福に感謝を示すために、亜人は自分たちをヴェルディア連盟と呼ぶようになった。

 

ヴェルディア連盟が戦争のトラウマを克服し、これ以上の戦闘から遠ざかるのを助けるため、デューラはユグドラシルの周囲に自然魔法の障壁を張り巡らせた。

これは濃い霧の障壁であり、決して衰えることのない幻影と幻想がはびこる瘴気であった。

ヴェルディア連盟の血統を受け継いでいない生き物が霧を突き抜けようとしても魔法に惑わされ、絶望的なまでに迷い込んでしまう。

 

紀元前401年前～紀元前396年

ドワーフが人間社会から分離し、極地に定住する

戦争で苦しんだのはヴェルディア連盟だけではない。

もともと人間とともに暮らしていたドワーフたちもまた、計り知れない苦難に耐えていた。

人間たちはドワーフの創造の才能を悪用し、戦争のための殺戮マシーンを作るために不眠不休で働くことを強いた。

頑固なドワーフたちはそのような搾取と屈辱に耐えられず、やがて亜人に倣って反乱を起こした。

彼らは大挙して南下し、包囲していた人間軍の封鎖を突破して極地の山麓にたどり着き、そこで新たな拠点を築いた。

 

ドワーフたちは、あの凍てつくような厳しい荒野で生き延びることができただけでなく、蒸気技術を駆使した強固な要塞を築き、強力な火薬銃で新天地を守り、繁栄した。

 

紀元前392年～紀元前385年

ババリア部族創設

後のヴェルディア連盟が戦争の惨禍から逃れるために去っていったが、他の亜人は焦土の広域に残った。

人間との戦争は続き、不倶戴天の憎しみが凶悪な殺戮戦を煽った。

彼らは逃げた亜人を弱い臆病者として排斥し、最後まで戦争を続ける亜人を尊敬に値する真の戦士と見なした。

ある種の野蛮な親族関係を共有すると信じ、彼らは団結した。

彼らは自分たちをババリア部族と呼び、最後の息をひきとるまで人間と戦うという血の誓いを誓った。

このババリア部族の設立は「シンダー戦争」のさらなる激化を意味した。

 

紀元前352年

天の幻影が目覚め、オセロスが生まれる

デューラが天の幻影に吹き込んだ生命意識が目覚めた。

その手の一本が、その意識の重みを耐える器へと変化し、デューラはそれにオセロスと名をつけた。

 

紀元前326年

ソラ星雲は暗黒星界に飲み込まれ、ヴェルディア連盟は星の観測者を設立した

エスペリアの世界から遠く離れた宇宙に、ソラ星雲として知られる天体群があった。

数え切れないほどのカタストロフの攻撃を受けたこの星雲は、最終的に彼らの存在によって蝕まれ、飽和し、窒息し、暗黒物質に変化して暗黒星界に飲み込まれた。

 

ソラ星雲が完全に食い尽くされる直前、ソラ星雲の生き残りたいという意志が、モーラルとオードリーという2人の神を触発した。

この巨大な天体の突然変異は、宇宙全体に激しい連鎖反応を引き起こし、星を覆い、空を暗くした。

エスペリアの自然界もその影響を逃れることはできず、その間に多くの異常な自然災害が世界中を襲った。

 

自然と直結しているヴェルディア連盟は、地球外の強力な力が宇宙全体の秩序を乱していることに気づいた。

そこで、この力を観測するために、ヴェルディア連盟は「星の観測者」を設立した。

 

紀元前242年

ベルヴェールの惨事とケハディマンの死

戦争が激化するにつれ、より多くの人間がこの巨大な紛争に巻き込まれていった。

全大陸のどの地域も、災禍的な戦火を免れることはできなかった。

破滅的な魔法が無謀にも使用され、甚大な災害を引き起こし、かつての輝かしい人間の文明を壊滅させた。

この時代の最も悪名高い事件は「ベルヴェール災害」である。

 

当時、ベルヴェールは分裂した都市国家のひとつで、そのリーダーであるケハディマンは、近隣の敵軍を一撃で全滅させようと、大規模な魔法の儀式を行った。

彼は、太陽さえも覆い隠すほどの巨大な砂嵐を発生させ、敵を葬り去って地球上から一掃するつもりだった。

 

しかし、彼は儀式の途中で魔法を制御できなくなり、砂嵐は無情にもベルヴェールへと逆戻りしてしまった。

一夜にして、かつて繫栄していたベルヴェールは窒息するような黄色い砂に沈み、生気のない砂漠と化した。

後に灼熱の砂漠として知られるようになる。

エリート魔術師だったケハディマンは、その素晴らしい魔法の力のおかげで災害そのものを生き延びた。

しかし、その努力で彼は完全に疲れ果てたため、敵の魔術師と兵士が彼を襲ったとき、防御呪文を囁くことさえできなかった。

 

彼らはケハディマンに死刑を宣告しながらも、何ヶ月もの間彼をひどく拷問し、最も苦痛に満ちた方法で彼の避けられない死を長引かせた。

肉体的苦痛と精神的苦痛の二重の苦しみがケハディマンの魂を想像を絶する恨みで満たし、彼が将来死者の世界を統治するきっかけを作った。

 

紀元前200年～1年

人間の時代が終わり、ドラゴンは絶滅した

人間同士の「シンダー戦争」は4世紀以上にわたって続いたが、どちらも真の勝利を収めることはできなかった。

各当事者がすべての資源を使い果たしたため、もう一戦も交える余裕がなくなり、最終的には和平を求めた。

 

長引く戦争は、人間の世界に取り返しのつかないダメージを与えた。

戦争が激化した数世紀の間、魔法を習得した人間たちは、際限なく破壊的な呪文を乱発した。

魔法によって荒廃した土地は壊滅状態になった。

都市は洪水に飲み込まれ、古代の森は灰と化し、人間がかつて誇りにしていた素晴らしい建造物は、無惨にも倒された。

やがて、ハトールには、これらの終末的な光景に無傷でいられる場所はどこにもなかった。

エリート魔術師たちは戦争によって大きな犠牲を強いられた。

彼らの数が減るにつれ、彼らが習得した魔法は忘れ去られ始めた。

 

やがて、神聖文字と竜言は人間の集合的知識からほぼ完全に消去された。

かつて栄華を誇ったこの魔法文明は、まだ完全には崩壊していなかったが、衰退の一途をたどっていた。

ドラゴンもまた、戦争の犠牲となった。

戦闘で魔術師に駆り立てられ、絶滅寸前まで追い込まれた。

生き残った少数のドラゴンは、地価の洞窟や深い森に隠れ、長い冬眠に入った。

ドラゴンは高度な存在であり、長期間休むことなく過ごすことができる。

しかし、いったん眠りに落ちたら、何世紀にもわたって休眠状態を保つことができる。

 

そしてドラゴンの眠りからタシーという名の天の精霊が生まれ、夢の世界の守護者となり、エスペリアのすべての生き物の夢の中を漂うようになった。