人間と神の時代【下書き】

紀元前2400年～紀元前726年

黄金時代、人間と神の時代

ハトールの人間たちが魔術の知識の複雑な謎を解明すると、文明は急速に発展した。

わずか2000年足らずの間に、人間は魔術の並外れた時代、記録に残る歴史の中で最も輝かしい時代を迎え、後に「人間と神の時代」として知られるようになった。

当時の魔術の知識は非常に豊富で、後世の人々は失われた知恵を羨むだけだった。

真に優れた魔術師たちは、虚空さえも操り、無形のものを形作り、成形して、望む現実を作り出すことができた。

この黄金時代には、魔術で動くゴーレムが農作業や織物などの面倒な仕事を担っていたため、骨の折れる労働は必要なかった。

 

数え切れないほどの魔術の流派が開花し、互いに競い合った。

星界、元素、次元、神秘、呪術...

人間は魔術の知識のあらゆる側面の可能性を掘り起こし、活用するために昼夜を問わず奔走した。

 

魔術は人間に自然の残酷さに対抗する手段を与えたが、それは逆に人間の傲慢さと尊大さを助長した。

人間は神への恐れを失い、代わりに力に酔いしれた。

人間は魔術を使って、雲高くそびえる壮大な建造物を建てた。

彼らは神々の神聖な山々と神々自体に対して競争し、挑戦し、最終的には主権を主張するように見えた。

 

人間は魔術を動力源とする荘厳な飛行船を崇高な宮殿の上空に飛ばし、神々に向かって自分達人間としての功績を厚かましく自慢していた。

これまでは神々にしかその力を認められていなかった強大な竜族さえも、魔術で飼いならされ、人間の従属的な道具となった。

神々自身、強力な竜族を使役したり制御したりしたことは一度もなかった。

この力の誇示は、神々に取って代わろうとする人間の意図を疑わせるものだった。

 

紀元前752年

鍛えられた天の幻影

デューラは大災害を予見し、必死にそれを防ぐために秘密の計画を準備し始めた。

彼女はホーナスから受け継いだ「原初の物質」を取り出し、神の工匠アンセルを探し出した。

彼女はアンセルに、その物質を消費して時計を作り、自らそれに生命力を吹き込むよう命じた。

デューラはアンセルに、この時計が将来無数の世界を救う鍵になると告げた。

 

紀元前726年～紀元前578年

死の錬金術と亜人の誕生

人間の傲慢さは、やがて神々を怒らせ、同時に人間が人間の信仰から力を引き出すことを不可能にした。

人間を脅威とみなすようになった神々は、増大するリスクに対抗する最善の方法を決定するために協議を重ねた。

そこで、死の神であるアナイが人間を分裂させるという邪悪な計画を思いついた。

彼は、人間の本質が強欲で、飽くことを知らず、貪欲であり、魔法の不死を切望していると見なした。

こうして、狡猾な神は人間の欲望を利用し、人間に自らの破滅の種を蒔かせることを提案した。

アナイは、他の生き物の活性エッセンスを人間の体に融合させることができる高度な魔法である「死の錬金術」と呼ばれる禁忌の技術を人間に教えようと企んだ。

狡猾なアナイは、適切な活性エッセンスと融合して変身を遂げさえすれば、永遠の存在が彼らのものになると断言した。

神の不老不死は彼らの手の届くところにあった。

しかし、この狡猾な策略の裏には、人間の間に致命的な分裂を引き起こすというアナイの真の意図があった。

デューラはアナイに激しく反対する声を上げたが、無駄だった。

他のほとんどの神々は、差し迫った人間の脅威を恐れ、死の神の側に立っていた。

反対するデューラは最終的に譲歩を余儀なくされ、アナイの計画に同意した。

 

その後、人間たちは急いで死の錬金術を習得し、すぐに実践に移した。

エリート魔術師たちが死すべき錬金術の実験のために一般市民を誘拐し始めたため、思いやりと道徳心が最初の犠牲になった。

これらの熱心な魔術師たちは、他の動物から活性エッセンスを抽出し、捕虜の体と融合させた。

その結果、彼らの体は注入された動物の特徴を持つようになり、劇的な変化を遂げた。

これらの存在は「亜人」として知られるようになり、この難解な実験によって、絶え間なくさまざまな、ねじれた形態が生まれた。

人間の本性の一部が「他者」を拒絶することは、不幸な真実である。

人間の目には、突如として現れたこれらの亜人は、風変わりな変人以外の何ものでもない。

彼らは民衆にパニックを引き起こし、排斥と抑圧がその反応となった。

記録には、亜人が地域社会に存在するだけで、暴動が起こったとさえ言われている。

こうして人間は自分たちの行動の弊害に耐えられなくなり、当時の支配階級であるエリート魔術師たちが勅令を出した。

彼らは、人間の文明から遠く離れた不毛の大地を切り開き、亜人に与えるよう命じた。

この再定住は追放にすぎず、亜人はさらに悲惨な苦境に立たされた。

亜人が追放された野蛮で荒涼とした土地は、今では「焦土の広域」として知られている。

そこで彼らは、資源は乏しく、危険な野生生物が豊富な、敵対的で予測不可能な地域で自力で生き延びることを余儀なくされた。

 

紀元前578年～紀元前492年

ブードゥー神殿の設立と豊穣の祭典の開催

エスペリアで最も不毛な土地である焦土の広域はほとんど生命がなく、過酷な環境のため作物を育てるのは無益な夢物語である。

亜人は常に飢餓の瀬戸際に立たされ、生き延びるのに必死だった。

 

生命の女神デューラからの救いは、激しい豪雨という形でもたらされ、乾燥した砂漠に巨大なオアシスを生み出した。

この肥沃なオアシスは、後世に「デューラの贈り物」として知られ、焦土の広域の西部に位置している。

生い茂る植物と豊富な水源に恵まれたこのオアシスは、不毛で乾燥した広域とは対照的で、まるで天国と地獄が隣接しているかのようだ。

 

亜人はこの奇跡を、自然の精霊、あるいは神聖なる母からの恩寵と好意とみなした。

後にこれらの概念を崇拝したババリア部族たちは皆、生命の女神デューラのことを指していた。

亜人はデューラの贈り物を住処とし、ついに狩りをすることができるようになり、祝福された生活を楽めるようになった。

感謝の気持ちを表すため、亜人はデューラの神殿を建設し、完成した日は大きな喜びの日となった。

亜人は盛大な生贄を捧げたが、これは後世に史上初の「豊穣の祭典」として知られることになる。

 

紀元前485年～紀元前426年

人間たちの間で内乱が勃発

死の錬金術は、アナイが神を冒涜する者たちを欺くために作り出した策略だった。

魔術師たちがどんなに努力しても、彼らの悲願である結果は得られなかった。

彼らの錬金術の実験は、数え切れないほどの一般市民をグロテスクな亜人に変えたが、彼らは取り憑かれたかのように実験を続け、狂気を止めようとしなかった。

やがて、魔術師たちの暴虐はもはや生まれなくなり、避けられない激しい争いが沸き起こった。

人間の手で最も非人道的な扱いを受けてきた亜人は反乱を起こし、人間性を放棄し、血なまぐさい戦争を引き起こした。

最初の戦いはロイツ平原で行われ、「ロイツの戦い」として知られるようになった。

 

社会に分裂と不和が蔓延する中、疑惑は人間を内側から崩壊させ始めた。

エリート魔術師たちは、死の錬金術に執着し、貪欲で不信感を抱くようになり、それぞれが死の錬金術の成果を切望した。

同時に、悪意のある憶測が飛び交い、彼らは最も下品な言葉でお互いを罵り合い、他人が意図的に自分たちの発見を隠していると信じていた。

 

やがて、エリート魔術師たちの指導の下、人間は12の都市国家に分裂した。

これがまさに人類のどん底であり、最も暗く耐え難い時代だった。

このように、亜人が人間に戦争を仕掛けてきたとき、エリート魔術師たちに率いられた人間勢力は団結することはなく、冷たく無関心で、飄々と同胞の人間を眺めていた。

中には、この争いから利益を得ようとする者さえいた。

これが連鎖反応を引き起こし、人間勢力もまた、後世に「シンダー戦争」と呼ばれる激しい内戦に陥った。

 

アナイの目的は達成され、人間たちが自ら蒔いた苦い果実を刈り取る時が来たのだ。