レイリア【空中に舞う影】
概要
呼称 | 空中に舞う影 |
陣営 | 竜族 |
身長 | 167㎝ |
趣味 | 友人たちとジャングルを散歩すること |
好きなもの |
・新しい物語 ・ヴェルディア連盟の食べ物 |
嫌いなもの | 不寛容と偏見 |
現在地 | ユグドラシル |
現在の身分 | 竜族の外交使者 |
ストーリー
「人間ってどんな存在なんだろう?」
レイリアがユグドラシルに向かう前の晩、叔母に誘われ、崖まで風に当たりに行くことになった。
まだ世の中を良く知らない竜族の少女は、竜の島の外に出て友達と出会えることに興奮していたが、直前になって不安で臆病になっていた。
子供の頃から聞いてきた物語の中で、人間はいつも狡猾で、陰険で、手段を選ばないイメージだった。
この問題についても、レイリアは何度もためらった結果、やっと口に出せたのだ。
若者の心は顔に表れるものだ。
叔母は彼女がぼんやりしたり、顔をしかめたりしているのを見るだけで、彼女の考えがよく分かった。
しかし、彼女はただ微笑んで、直接的な答えを言わなかった。
「彼らがどういう存在か、理解したいのなら、自分の目で見て、自分の耳で聞いて、自分の口で交流しなさい」
叔母は今回レイリアが行く場所について全く心配していなかった。
ヴェルディア連盟の人々の多くは寛容で親切だ。
長く閉ざされてきた竜族たちが再び外界と交流する際に、最も良い相手だろう。
「これは簡単なことじゃないよ」
叔母は微笑んで、そっと尻尾で彼女を抱き寄せた。
「レイリア、勇敢な可愛い子。若い血は新しい時代の土地を栄養にするものよ。あなたも自分の答えが見つかるはず」
初めてユグドラシルに来たレイリアは心中穏やかでなかった。
叔母の話を思い出し、彼女はできるだけ人間に対する先入観を捨て、プライドを持ってヴェルディア連盟の人たちを招待し、ユグドラシルのすべてを分かち合おうとした。
しかし叔母の言う通り、それは簡単なことではなかった。
彼女は誰かが応えてくれるだろうと期待していたが、彼らはいつも礼儀正しく距離を保っていた。
レイリアは非常に悩んでいた。
しかし幸い、大人と比べて子供は好奇心があり、より近づきやすいものだ。
例えば、ちょうど今、大きなフーフー草が突然レイリアの鼻先に現れた。
巨大な茎の後ろから、亜人の子供たちが頭を出してきょろきょろしている。
「お姉ちゃんは、竜族? 父さんと母さんが、竜族はみんな怖いと言ってたけど、お姉ちゃんもそうなの? 怒ったら人を食べちゃう?」
竜族の少女は目をきらきらさせて、以前叔母に言われたことを思い出して言った。
「竜族のことが気になるなら、あたしと友達になって、自分の答えを見つけなきゃね」
「それはダメだよ。プレゼントを受け取ってくれないと、友達になれないもん」
亜人の子供たちは異口同音に言った。
これがプレゼントだったの?
レイリアは興味深く思い、この色鮮やかで不思議な植物を軽く叩いてみた。
でもすぐに、まずいと思った。
この幻夜の森原産の不思議な植物は、刺激を受けると茎から出た汁が泡になる。
彼女はフーフー草の吐き出す泡に閉じ込められ、ゆらゆらと空へと舞い上がった。
子供たちはキャッキャと笑い、レイリアも思わず笑ってしまった。
彼女はやっと分かった。
長い間、大陸から姿を消していた竜族に対し、ヴェルディア連盟の人々も彼女と同じように不安だったのだ。
以前叔母に、レイリアは若い世代の中で一番親しみやすいと言われた。
レイリアはできるだけ自分らしさを取り戻すことに決めた。
彼女は自分からこの地の人々に、竜の島の文化を伝えた。
また、いつも誰かの後についていき、普通の人が不思議に思わないような鋭い質問をした。
『ヴェルディア連盟の人々は普段、ベジタリアンなの?』という彼女の問題に対して、ある人は困惑しながらも笑った。
さらに『君は卵から生まれたの?』と聞かれた人は、何から答えればいいのか分からなかった。
もちろん、亜人の子供たちは彼女の最初の友達になった。
特にこの竜族のお姉ちゃんは、とても素晴らしい宝剣の形の木の枝をくれただけでなく、「竜の島」の珍しい不思議な物語も話してくれたのだ。
ただ、子供たちがフーフー草でレイリアをからかってからというもの、逆にレイリアにからかわれるようになった。
彼女はこの不思議な植物を原型として、魔法の泡を作り出し、いつも不意打ちで子供たちを魔法の泡に閉じ込めて、空へと飛ばしてしまうのだった。
ユグドラシルの人々は彼女のたゆまぬ熱意に心を動かされてきた。
レイリアの文化の違いからくる笑い話に慣れ、少しずつ、親切に面白い豆知識を教えてあげる人も増えてきた。
冬、毎日同じ時間に地上に出てくるカエルに食べ物をあげないように、カエルは冬眠しているから。
あと、ブルー海岸で大の字になって横たわっている大亀を構わないように、熱中症になったわけじゃなく、ただ太陽に当たって寝ているから。
ユグドラシルには竜族の一員が隠れ住んでいる。
これはヴェルディア連盟の人々にとって、長い間の暗黙の了解だった。
しかし今、ついにこの時が訪れた。
鳥が巣に帰るように、レイリアは遠方から、一族のサブマスターが呼ぶ声を聞いた。
彼女はめったに過去を思い返さなかったが、今回のことで、少し帰郷が楽しみになった。
ユグドラシルの友達と別れたくなかったが、レイリアは、近いうちにまた会えると信じていた。
そして現在、彼女は帰って叔母に話すのが待ちきれなかった。
それは、彼女が自分の答えを見つけたからだ。
ドリーのコーナー
レイリアはまだ世の中を知らず、純朴で可愛らしく、何にでも好奇心を抱く竜族の少女。
竜族の長老たちは、レイリアのように親しみやすい竜族の一員が壁を壊し、竜族と外の世界を結ぶ最高の架け橋になってくれると考えている。
だがレイリアは、子どもの頃から人間は非常に危険な存在だと聞かされていたため、最初は人間に対して偏見を抱いていた。
任務が近づくにつれて、レイリアの心は不安でいっぱいになっていった。
外の世界に興味はあるが、人間の悪い噂が頭から離れないのだ。
彼女は任務に失敗することや、人間が噂に聞いていた通り狡猾で陰険であることを案じていた。
だがユグドラシルに到着すると、人間も彼女同様に警戒心を抱いていることが分かった。
最初の交流はうまくいかなかったが、レイリアは勇気を出して自ら第一歩を踏み出すことにした。
彼女は竜族の文化や風習をヴェルディア連盟に伝え、1000年もの間存在していた両種族間の誤解を解いた。
彼女の誠実さと敬意はヴェルディア連盟の人々、特に純粋で好奇心旺盛な亜人の子どもたちの心を動かした。
彼らと関係を築く中で、レイリアはヴェルディア連盟の人々にも竜族の知らない独自の文化があることに気づいた。
彼女はそれまで見たこともなかった植物や動物の見分け方を知り、様々な知識や風習にたくさん触れた。
これまでを振り返ると、やはりレイリアの心は不安に波立ったが、それ以上に期待と興奮が渦巻いた。
彼女は人間を知り、彼らの暮らしを自身の目で見て、その経験から、噂に登場する偏見を打ち破りたくてうずうずしている。
レイリアは、自らが体験して感じてこそ、外の世界を理解し、自分の答えを見つけられると信じている。
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