マーリン

ページ名:マーリン

マーリン【運命の預言者】

概要

呼称 運命の預言者
陣営 ボイドビジター
関連人物

【忠誠を誓った相手】

アーサー

ストーリー

ブリテンで最も偉大な魔術師の物語。

それはもう完璧といえるほどのものだろう。

 

ヴォーティガーン王時代ーー

強固な塔を築こうとしても、

一夜にして地中に沈んでしまう現象が

幾度となく続いていた。

千里眼の持ち主であるマーリンは、

7歳の時ヴォーティガーンの前に

連れてこられる。

この状況を見たマーリンは、

塔の地盤の下には、2つの空洞の石があり、

その中に白い竜と赤い竜が眠っていると告げる。

目覚めるとこの2匹は争い始める、

赤い竜が負けて逃げ去るが、

再び戻った赤い竜が勝利するだろうと

予言したことで一躍有名になった。

 

オーレリアン・アンブローズ王時代ーー

戦いで命を落とした戦士の魂を弔いたいという

王の願いを叶えるため、マーリンは動き出す。

癒しの効果のある魔法の石、

『巨人の舞踏』という巨石を魔術で動かし、

ストーンヘンジを築き上げたのだった。

 

ウーサー・ペンドラゴン王時代ーー

王となったウーサーは、

敵国の妃で、すでに3人の母である

イグレインに一目惚れしてしまう。

しつこく言い寄るウーサーを見て、

マーリンは王の痴情ぶりに悩むのだった。

彼の千里眼によって見えた未来、

それは……。

人々を分裂から平和に導くことができるのは、

エクスカリバーの主だけであり、

ウーサー・ペンドラゴンとイグレインの間に

できる息子であるということだった。

王を正すことか、

それとも来たるブリテンの未来か……。

日が暮れた時、マーリンはブリテンの未来を

選ぶことを決意した。

マーリンの魔法によってウーサーは夫である

コーンウォール公ゴルロイスに変身し、

イグレインのいる城に侵入し、2人は結ばれる。

一方その頃、

本物のコーンウォール公は不幸にも

戦の最中に命を落としてしまう。

そしていつものように太陽が昇り、

過ぎ去った闇を光で覆い隠すと、

マーリンはただ長いため息をつくのだった。

 

アーサー・ペンドラゴン王時代ーー

ブリテン運命の王、

アーサー・ペンドラゴンが誕生すると、

マーリンは彼をウーサーから引き離し、

保護、指導をして、彼を王位に就かせ、

分断されたブリテンの統一を果たした。

しかし、光あるところには必ず影がある。

最も輝いていた大魔術師も

一生輝き続けていたわけではなかった。

この魔術師も愛の呪縛から

逃れることはできなかった。

 

湖の乙女の侍女のひとりである、

ヴィヴィアンは同年代の女の子のような

天真爛漫さはなく、いつも無口で何に対しても

関心を示さなかった。

だが、わずか12歳の彼女は

マーリンの魔法を見た直後、彼の魔術を

すべて習得したいという欲にかられる。

ヴィヴィアンはアヴァロン島から

葦を1本持ってきて、マーリンの呪文を

見まねで再現するという

驚くべき才能の持ち主だった。

これを見たマーリンは大いに喜んで、

彼女をとても可愛がるようになっていく。

ヴィヴィアンが泣き出せば、

マーリンは多くの魔法で彼女を喜ばせていた。

その姿はまるで優しい祖父と孫のようだった。

しかし、いつしかマーリンは

1人の女性としてヴィヴィアンに惹かれていく。

マーリンは彼女をキャメロットに連れ帰り、

自分のそばに置くも、

目が離せなくなっていったのだった。

彼女の要求を断ることができず、

ただ見つめているだけでも顔を赤らめるほど。

ヴィヴィアンがいつかマーリンに

災いをもたらすのではないか、

と人々は口にするようになっていった。

 

時を経て、マーリンはヴィヴィアンとともに

旅に出るため、アーサー王に別れを告げる。

王妃グィネヴィアはヴィヴィアンを見て、

アーサーの母親であるイグレインに

どこか似ていると呟いたのだ。

その一言で、マーリンは

夢から覚めたように驚いた。

この子はイグレインに似ているだけでなく、

コーンウォール公にも似ている……。

マーリンは嫌な予感がした。

だが、それを口にすることはなかった。

そうして、キャメロットを離れたマーリンたち。

彼はずっと『嫌な予感』が

頭から離れなかった。

旅を続ける中、森の中でアーサー王が

危機に陥る予知夢を見てしまう。

ヴィヴィアンを連れてすぐに戻り、

アーサーを助けようと考えていたが、

なぜか再びまぶたが重くなっていき……。

耐えられない睡魔に襲われるも、

マーリンは必死に重いまぶたを開ける。

すると……周囲の木々が

徐々に巻き付いていくではないか。

自分を覆っていく枝の隙間から、

ヴィヴィアンの姿が見えた。

彼女の唇の動きを見ると、マーリンから

教わった最後の呪文を唱えていたのだ。

これはマーリン自身も解くことのできない

深い眠りにつく呪文だった。

 

「あぁ……これが因果応報というものか」

 

終わりなき眠りにつきながら、

マーリンはイグレインがコーンウォール公に

話していた言葉を思い浮かべた。

 

「あなた、窓の隙間から

風が漏れていませんか? 

見て。私たちの娘がこんなにも

気持ちよさそうに眠っています。

冷たい風で夢から覚めないようにしないと……」

 

長い眠りはブリテンから遠く離れた

別の世界で終わりを迎えるーー

 

マーリンはエスペリア大陸の

トネリコのそばに横たわっていた。

1羽のフクロウが鳴きながら

コウモリを追いかける声で目が覚める。

どうやら眠ったまま虚空から

ここにやってきたようだった。

マーリンは、この地が本来いるべき

運命の世界ではないことに気づく。

いや、これも彼の定められた

運命なのだろうか?

 

「運命はいつも人を待たせる。

生を待ち、死を待ち、永遠に訪れることのない

赦しを待っているーー

判断も予測もできない、それが運命なのだ」

 

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