はじめに
インラグの世界観はインラグ内の専門用語が多い上に、ある程度の現実世界の天文学、物理学、化学等の知識が一部要求される。よって考察wikiを何処から見始めれば良いか分からないという方向けに、簡素にインラグの世界観を説明していこうと思います。
ジャンル
全体
[主]
SF(サイエンス・フィクション)
[サブ](暫定)
- ハードSF
- 宇宙SF
- 遠未来SF
公式小説
興味が無ければ読み飛ばしてください
[講評]
インラグの公式小説はエンタメ小説である大衆文学ではなく、純文学に近いものである。そのためライトノベル感覚で読むと3秒後には口からイオン砲を吐けるかもしれない。次数を上げて高ダメージを狙おう、ただし持続時間は短めに。
結論として面白いか面白くないかで言えば、面白くないと即答しておく。小説を読んでいる感覚はなく、暗号文を解読する感覚に近いモノである。
公式小説全体を通しての講評を下記に詳しく記述しておきます。そこそこ長いです。
[あらすじ・説明]
基本的に旧帝国崩壊からドーン協定成立までの話である。またそれ以降の話もいくつかある。そのため戦争シーンを大っぴらに書くのではなく、戦争がどういうものだったか、これからどうしていくのかについて主に書かれている。戦闘シーンはあるものの、かなり少ない。また運営による戦闘シーンの描写は非常にユニークであるため、一般的なSF小説とは少し異なる。皮肉って気付いてね運営さん
後、一部グロテスクな描写がある。なお性的描写はない。どうやらこの小説が書かれている大陸の傾斜は+π/3[rad](60°)並らしい。社会主義の中国はHの規制が厳しいよってこと
[全体]
はっきりと言えるのは、かなり難しい小説である。そもそも純文学とは小・中・高等教育で勉強してきた現代文の小説で取り扱われやすい作品である。私は理系なので共通テスト(旧センター試験)だけの付き合いだったが、やはり純文学は何を言っているのか把握しにくい。
基本的に純文学は曖昧だが何かのテーマについて読者に語りかけてくる場合が多い。もちろんインラグなので戦争系について曖昧だが読者に問いかけていると思われる。と解釈しても問題ないと私は考えている。純文学のこの部分は、読み手がどう思うかが重要であるため、ここでは深掘りせずにぼやかして書いておく。ぜひ自分で読んで感じてみてほしい。それについて当wikiに感想を書いてみるのもありかも。私は作者が伝えたい内容と私自身の解釈の不一致、要するにこれらの間にギャップが生まれるのを嫌うため、ここは曖昧に評価させてください。
書くのを忘れてしまいそうなのでここに入れておくが、公式小説は基本的に英語及び中国語である。
[特有の難しさ]
まず初めに、インラグの公式小説特有の難しさを説明しよう。これには2点存在する。「大幅な時間軸移動の繰り返し」と「世界観補足にページをかなり割いていること」である。
一部小説では時間軸の移動が激しく状況を把握するのがかなり困難である。特にエンドレスドーン(First Light of Dawn)、こいつは小説を読ませる気がない。もはや何回時間軸をずらしたのか数える気にもならない。一応読むのなら、ラグランジュ編年史を参考にするとかなり楽である。とりあえず、時間軸を追わないとついていけない小説がチラホラ存在する。しかも公式小説単体ではこの時間軸を追うのがかなり難しいので他のアーカイブを参照しながら読まなければならない。(エンドレスドーンに関しては意図していない叙述トリックが仕組まれていると言っても過言ではないため十分に注意してほしいです。)
何故この時間軸ジャンプが厄介なのか?これはただの「回想」に留まらないからである。「回想」というのは現在におけるキャラクターにどのような強烈な影響を与えたのか、これを追求する場合が多い。しかし、今回の時間軸ジャンプによって移動するキャラクターは「アントニオス財団」である。つまり、アントニオス財団そのものに意思は存在しない。アントニオス財団における「回想」というのはアントニオス財団が受けた熾烈な事件のことであり、時代によってその事件の対応方法は異なる。何故か?それはアントニオス財団を動かしている人々が違うからである。時間軸ジャンプによりアントニオス財団を動かしているCEOは3代目・4代目・5代目の3人を行き来する。彼ら3人は全く異なる思考の持ち主であり、それを反映するアントニオス財団も時代によって全く異なる。彼らに共通しているのは、「アントニオス財団をどう存続させるか」だけである。だからこそ、アントニオス財団がどう感じ行動するのかが複雑になり混乱を導いてしまう。単なる複雑性であるcomplexを超え、そこに難解で理解不能が混じったcomplicatedになっているとでもいえよう。ゆえに5代目を主人公として見ているからこそ、3代目及び4代目のアントニオス財団の行動を狂気じみた行為と捉えてしまうのだろう。
また、世界観補足もキャラクターの会話の最中にぶち込んでくることが大半なため、キャラクターの心情が把握しにくくかつ場面を忘れてしまう。他にも一章丸ごと世界観補足に当てる場合もある。2章に渡って説明してくる場合もある。なので、世界観補足の際、小説の場面はほぼ動いていないため状況設定を忘れてしまう。
よってこの2点が特に場面状況を掴みにくくし、混乱させてくるために、かなり読むのに時間を要する。
[構造]
一作品あたりだいたい10章あたりで構成されている。ただし章ごとに文字数はかなりのバラつきがある。また、一部小説は話が繋がっている。
基本的に3人称で語られているが、特定の人物1人に焦点を当てているため、それ以外の人物の心情を掴むのが難しい場合がある。ただ優しいことに、心情を大っぴらに表現してくれる人物が多いためそこまで気にしなくてもいい。キレ症が何人かいる。他人から見た人物像を記載してくれる場合もある。
また、登場人物がかなり多いため、一人一人把握しなければ、登場回数が少ない人物が続編で唐突に出てきて、オマエ誰やねん状態になる。特にアントニオス財団の傘下CEOあたりである。共通テストの観点からも登場人物が多い小説は大概難しい。
それぞれの小説の序章で「詩的表現」があり、序盤で読む気が失せるかもしれませんが、内容理解に影響しないので、あまり気にせずに読み進んでください。
純文学の小説としては、詩的表現を除けば文体に際立った表現を入れていないため、読みやすい部類である。一番のネックは登場人物の多さであろう。そもそも純文学自体の敷居は高いが...
[まとめ]
公式小説は物語要素と世界観補足要素を絡めている。これらを同時に扱っているため、難解になってしまうのは仕方がない。とは言えこれは読者にとって優しくないため、もし公式小説を読むのなら、それなりの覚悟を持って読んだ方がいいだろう。
上記を踏まえると読者にとっての妨害となっている要因は、言語、構造、世界観の複雑さであると私は考えている。言語については複数の翻訳サイトorアプリを駆使すれば問題ではないが、残りの2つは厄介である。もし構造について質問があれば、当wikiの掲示板に書いておいてください。たぶん答えます。世界観の解説は当wikiでもまとめているため参考になれば幸いです。(なお、かがり火自体にも翻訳機能が付いているが、一部章では適用できない。それは翻訳可能な字数制限を大幅に逸脱しているからであり、翻訳したいなら外部ツールで話を少しずつ区切って翻訳してください。一気に載せると、そっちも翻訳不可になります。)
少なくとも私自身はあまりオススメはしないですが、世界観の解説に必要不可欠なので、考察勢は頑張って読んでくださいね。
[アクセス]
2025年12月24日時点では公式小説は6作品存在する。
そのうち5作品はゲーム内SNS(?)の「かがり火」から閲覧が可能。エンドレスドーンはテラリウムから入手できるアーカイブも存在する。他にもWEBでも閲覧できる。ただし日本語版では不可であり、英語版のみ可能。
残りの1つは大陸版HPから4タブの小説からアクセス可能、一応アップデート履歴を遡っても可能。リンクは当wikiの「関連リンク」から大陸版公式HPに飛べます。
舞台設定
インラグは現実世界の延長線上、いわゆる未来を舞台にしている。場所は地球が存在する天の川銀河(以後、銀河系)。そのため年代がかなり出てくるが全て「西暦」である。ゲーム内時間は西暦5000年代初頭と約3000年後の未来である。
空間の共振現象を活用したスターゲートと呼ばれる星系間ワープ装置を用いて人類は銀河系を開拓していった。その中でかつて旧帝国と呼ばれる大規模勢力が存在し、この勢力が銀河系の開拓を導いた。しかし政治的要因により、初めは内戦から後に銀河系をも巻き込む大戦争が勃発し、スターゲートの多くが破壊されてしまった。その戦後復興と新たな星系開拓をするのがこのゲームである。
主要な勢力
[旧帝国]
西暦3000年代後期に成立した国家。高度な技術を持ち銀河系の多くを開拓した。そのため膨大な領土を保有していた。しかし政治的要因により「銀河戦争」という大戦争を引き起こし、西暦4000年代後期に解体された。これにより銀河系の秩序が崩壊し、旧帝国の領土の奪い合いと次の覇権争いが勃発した。
[地球圏(ジュピター インダストリー等)]
旧帝国に次ぐ勢力である。ジュピターインダストリーなどの大企業を統括している。旧帝国との技術競争に負け、銀河系の覇権を握ることができなかった。旧帝国が崩壊することとなった「銀河戦争」には参戦していない。旧帝国崩壊後に銀河系の秩序を再建するため「ドーン協定」を制定した。秩序に重きを置いているため覇権にはあまり関心がない。
[アントニオス財団]
旧帝国に所属していた大企業。元は旧帝国に忠誠を誓っていたが、いろいろあって「銀河戦争」後期に反乱軍として参戦した。旧帝国崩壊後、地球圏、ノマシッピングと並ぶ3大勢力となった。シーズンが終了するとプレイヤーはアントニオス財団のパイオニア星系という所に一時帰還する。
[ノマシッピング]
旧帝国にも地球圏にも属さない大企業。旧帝国とは設立前から因縁があり、「銀河戦争」に参加し旧帝国を打倒した勢力でもある。旧帝国崩壊後は自社の利益のために数多の勢力に軍事支援をし、どちらかといえば銀河系を混沌に貶めた企業である。銀河系の秩序を再建するためのドーン協定という制約によって今はマトモになっている。かもしれない。
ドーン協定
このゲームのチュートリアルで強制的に結ばされる協定。
地球圏主導により、旧帝国解体後の荒廃した秩序を再建するための協定である。アントニオス財団やノマシッピングから、そして多くの中小勢力が締結した。
超国家主義(スープラナショナリズム)に最も近い形態であり、インラグ版EU(欧州連合)といったところである。
特に破壊されたスターゲートの修復や新たな星系開拓をメインとしている。
技術革新
インラグ世界では様々な分野での技術が進歩してきたが、その中でも重要なのは3つある。
[核融合]
水素やヘリウムなどの軽い原子核が結合することによってエネルギーを取り出すこの核融合は、インラグ世界でのエネルギー問題を解決した。基本的にインラグ世界のあらゆるモノに核融合炉が搭載されている。簡潔にいうと核融合炉を搭載したエンジンをパルスエンジンと呼んでいる。
ゲーム内での通常航行がこれである。
[ワープエンジン]
空間を歪ませる688元素を含むトロヤ結晶体の発見に伴い開発されたエンジン。上記の核融合を利用したパルスエンジンよりも圧倒的に効率が良く、これにより人類は太陽系の移動問題を克服した。
簡素に説明するが、この688元素により負の質量を作り出すことに成功した。これによりアルクビエレドライブというワープ法を実現することが可能となった。しかし、パルスエンジンと違いワープアンカーという座標を設定する必要があり、小回りが効かない。
これはゲーム内のオペレーション間移動、いわゆるワープ航行にあたる。
[スターゲート]
ラグランジュ点にて発見された空間の共振現象を用いたゲート。いわゆる空間跳躍システムや星系短絡機関。これにより人類は星系間の移動問題を解決し、多くの星系を開拓することができるようになった。
ワープエンジンの登場からそこそこ早い段階で開発された。よって人工冬眠(コールドスリープ)の技術はインラグ世界にも一応あるが、これを用いての星系開拓はほとんど行われていない。
スターゲートは一方通行とスターゲート同士の双方向、どちらのワープにも対応している。そして、双方向で移動できる星系を全て繋げた航路はラグランジュ・ノードと呼ばれている。蜘蛛の巣状なのでネットワークに例えられることが多い。
国家と大企業
国家と大企業に特段違いはない。
強いて言うならば、複数の大企業を包括しているのが国家と思われる。
現時点で国家は何処かと聞かれた場合は「旧帝国」と「地球圏」と答えよう。
公式小説などの描写から伺うと、アントニオス財団やノマシッピングにもそれぞれ独自の法が存在し、独自のルールで統治されていると思われる。
艦船に人が乗っているのかどうか
結論から言うと乗っている場合もあれば乗っていない場合もある。指揮系統だけ人が操る場合がある。その他は機械に任せていると思われる。なお、艦載機に関しては、人が乗っている可能性が高い。
元々は艦船に人が乗っていたが、旧帝国により無人艦が開発された。
旧帝国はスターゲートにより多くの銀河系が開拓されたが、開拓スピードが速すぎて推定数十億〜数百億の人口を誇る旧帝国が人口不足という問題に直面してしまった。
これにより旧帝国は艦船に人を乗せる余裕が無くなってしまった。いちいち艦船に人を乗せていると全ての星系の警護が出来ないので、無人艦船を製作した。基地防衛砲も同様である。
ちなみに旧帝国による星系の管理は最低1人からである。
居住地
大半の人々は宇宙都市に住んでいる。基本的に惑星の重力を利用して都市を固定しているため、惑星の軌道上にある都市が多い。初めはよくある円筒形であり自らが回転することで重力を発生させていたが、今は人工重力発生装置により様々な形の宇宙都市が存在する。
一方、高度な宇宙都市を建設する技術はあるがテラフォーミング技術は著しく低い。舞台が現実の銀河系であり、基地などを必要としない生身で生活できる惑星は「地球」とアントニオス財団が保有している「ガーデンプラネット」、そして「セカンド ホーム」(現在座標ロスト)しか存在しない。ただしお察しの通りガーデンプラネットはイベントにあるように現在進行形でテラフォーミング中であり、人間はまだ住めない。なので、生身で人間が住んでいる惑星は地球のみである。10万人未満だが。
そもそもテラフォーミングには莫大な費用がかかるため宇宙都市を建設しないで惑星に住む理由がない。よってアントニオス財団以外にテラフォーミングをしている勢力は存在しない。また火星のように比較的気候が安定している惑星も少なく、金星のような灼熱&硫酸などのヤバい物質に覆われていたり、ガラスの破片が降り注ぐ惑星だったり等、環境が地球や火星などと乖離している惑星は少くない。よって宇宙都市を建設する方が速いし安い。
よってインラグ世界では惑星には基本住まず、宇宙都市に住んでいる。アントニオス財団曰く地球に生物が住めるようになるまでどれだけ時間かかったと思ってるねん。数100年でテラフォーミング出来る訳がないでしょ。と我々(楽観視してる昔の人々)にツッコミをいれている。
ちなみに宇宙都市に住んでいる人の一部は地球に来た時に重力井戸恐怖症という、惑星の重力に不快さ・気持ち悪さを感じてしまう症状が出る程のものである。まあ高所恐怖症みたいな感じ。





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