「デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆」に関する問題点

ページ名:デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆

 

「デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆」に関する問題点

 

概要

デジモンアドベンチャーの続編である劇場版アニメ作品。

八神太一が22才である時間軸の物語。


6章公開前日の2018年5月4日に、描き下ろしのアグモンの絵と「冒険はさらに進化するー 新プロジェクト始動!!」との文章の画像が、twitterのtri.公式アカウントから公開された。

6章劇場公開の最後には、今までの章で毎回次の章のキービジュアルが表示されていた代わりに、上記の画像が表示され、坂本千夏氏の「みんな、映画館でまた会おうね」との声が流れた。

2018年7月30日のイベントでは中鶴氏デザインの22才の八神太一と22才の石田ヤマトのビジュアルが公開された。同日のニコ生とYouTubeLiveでも公開された。同日、twitterのtri.公式アカウントは、「劇場版デジモンアドベンチャー(仮題)」とアカウント名を変えた。

TVシリーズのプロデューサーであった関弘美氏をスーパーバイザーに、キャラクターデザインを中鶴勝義氏が、デジモンデザインを渡辺けんじ氏が手掛ける事が発表されるなど、TVシリーズのスタッフが再起用されている。

2019年7月7日に、正式タイトルが「デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆」である事と公開日が2020年2月21日に決定した事が発表され、新ビジュアル・特報映像・メインスタッフの情報も解禁された。

『tri.』の出来や下記の問題点などから出来を不安視する意見が非常に多かったが、蓋を開けてみればそういった懸念は杞憂に終わる出来であった事もあり、『tri.』同様の強い批判は回避できたと言える。

 

問題点及び賛否点

無印と02のシリーズディレクター角銅氏の降板騒動

デジモン新プロジェクトについて 設定の継承で脚本の監修にという要請があり昨年より作業進めてましたが、TV版の設定と相容れないと思われるプロットが提出されプロデューサー陣がそれを支持した時点で降板を表明しました。経過を聞いてみたところそのまま進めてるそうなので、やはり降板します。

降板の表明についてはプロデューサーに了承してもらってます。

もともとシリーズディレクターは原作者というわけでもないし、TV版の設定にしてもまとめて明文化されてるわけでもありません。これまでの劇場版は放映当時のものでも自分と関わりないところで作られてたので設定にとらわれずお楽しみいただける方も多いと思います。

新プロジェクトについては別の展開がない限りこれ以上関わることはないでしょうし、以後何もツイートしませんが、音楽、ゲーム、フィギュア関連で要請があるものは協力続けていきます。

 

無印と02のシリーズディレクター(東映アニメーションのアニメにおける実質「監督」のポジション)、角銅氏の、2018年5月28日でのtwitter発言の引用。

tri.の惨状が未だ尾を引く中で、この発言により『絆』の内容はまたも過去作とは異なる設定で展開されていくことが決まったも同然であり、そのことを他ならぬ角銅氏に認められてしまった。

何よりスタッフ側から設定の監修を依頼しておきながら、採用したのはTVシリーズとは異なる内容のプロットであるというのは、依頼を引き受けてくれた角銅氏に対して失礼な行いであると言える。

 

『絆』の全貌がまだ明らかになっていない為断定はできないが、本作は実質tri.の後継作品であると見られている。
前身であるtri.は、多くのファンや本wikiにおいても多方面から指摘されているほど、過去作(無印・02といったTVシリーズ)で描写された設定と相反する内容が多く見られた作品である。そのことについて『スタッフが過去作の設定を知らずに作ったのではないか』と言われているのが現状である。

設定だけを借りたパラレルワールドの話であるならばともかく、『続編』と銘打たれたうえで目に余るほど過去作と反する内容のものが公表されれば致し方のない冷評である。そんなtri.の『続き』であると目されている本作は、プロジェクト発表の時点でその内容を疑問視する声があったと同時に、本作でtri.で拾いきれなかった伏線の回収や、過去作との齟齬が解消されるのではないかという声もあった。

そんな折、上述の通り関氏や中鶴氏といったTVシリーズのスタッフが再起用される中で『アドベンチャーシリーズ』の基盤を作った一人でもある角銅氏が直々に降板を表明したことやその理由が語られたことで、tri.で意気消沈していたファンに更なるショックを与えた。

 

2006年放送開始のセイバーズも、2010年放送開始のクロスウォーズも、2016年放送開始のアプリモンスターズも、アニメ放送開始の少し前にはシリーズ構成や脚本家やプロデューサー等の主要制作陣から、「楽しみにしていて下さい!」「とても面白い作品になります!」「頑張ります!」といった旨の公言がされた。ゲーム作品や漫画作品でも同様である。アニメが放送される前から公式側主要人物がここまで明確に「この作品は設定が矛盾している」「この作品に不満があるので自分は誘いを断った。今後も永遠に関わらない」との旨の公言をしたのは、デジモンのメディアミックスの全ての歴史を通して恐らく、新プロジェクト(改めラストエボリューション絆)が史上初である。

なお氏は新作アニメである「デジモンアドベンチャー:」については普通に(仮に社交辞令であったとしても)言及をしており好意的にも取れるコメントをブログにも残していた事は追記しておく。

 

角銅氏が「そんな設定あったらあの最終回になりません」と発言

角銅氏は2019年12月17日にTwitterにてファンからの

「02放映当時、子供達が大人になると、パートナーデジモンがいなくなってしまうという設定がありましたか? 今その設定があってもいいです、当時あったのかが知りたいのです」

という質問に対し

そんな設定あったらあの最終回になりません

と回答している。

この設定はラストエボリューション絆における「TV版の設定と相容れない」設定の一つであることは明らかである。今後の事前情報や映画本編内で「TV版の設定と相容れない」設定がこれからも増えていく可能性は十分に考えられた。

 

テレビシリーズスタッフの(ズレた)再起用

本作では、セイバーズ・クロスウォーズ・アプリモンスターズを除いたデジモンTVアニメシリーズでキャラクターデザインを務めた中鶴勝義氏が起用されている。
太一のキャラデザインは成長した事を入れても大幅に変化しており、ゴーグルは新たなデザインとなっている。
また、アグモンとガブモンのサイズはTVシリーズやtri.よりも大きくなっている。

しかし、tri.でのキャラクターデザインであった宇木敦哉氏を挟んでの再起用である事や中鶴氏の絵柄の変化なども相まって「今更戻すのか」「何故最初からやらなかったのか」「これはこれで宇木氏に失礼ではないのか」という声も絶えない状況にあった。

 

2019年3月にデジモンと初音ミクのコラボが発表された。2019年9月には、デジモン初音ミクコラボのねんどろいどが発表されたり、「Butter-Fly~初音ミク Version~」がお披露目された。

2019年3月の発表の時点で公開されたデジモン初音ミクコラボのキービジュアルは、宇木氏が描いた絵であり、宇木氏による初音ミクとアグモンと蝶などが描かれた。

宇木氏は2010年の初音ミクの曲「こっち向いて Baby」のCDジャケットを手掛けた時から、 ボカロの絵を沢山描いている人物。デジモンとボカロの両方に深く関わっている絵師として、デジモン初音ミクコラボのキービジュアルに宇木氏が抜擢されたことは納得できる。だが、tri.からラストエボリューション絆でキャラデザが変更されたというこのタイミングでの宇木氏を起用したことには、デジモンの複数のメディアミックスを通じてズレが感じられる。

 

tri.の未回収伏線が全て放置された

伏線一覧のページを見れば分かるように、tri.は大量の伏線を未回収のままで6章が完結した。

それらの未回収伏線はラスエボで消化されるのだろうという声が多かったが、ラスエボが公開された結果、未回収伏線は一つも消化されなかった。

02でデジモンは世間に人類と共存する生物として広く認知されていたのが、tri.では何故かデジモンは世間に全然認知されておらず謎の害獣として扱われ、その奇妙な状況に対して理由は一切の説明が無いまま6章が完結した。ラスエボでは一切の説明が無いままそのこと(世間にデジモンが認知されていない状況)がほぼ無かったことにされ、02同様に広く認知された状況となった。tri.の展開により及川の魂の蝶が抹消されたことなども、無かったことになったのだろう(及川の魂の蝶は復活したのだろう)と推測される。

「tri.の未回収伏線のことは気にせず一つの映画作品として面白い作品を追求したのであろう。この考え方は英断だった。」という声もあり賛否両論である。

そもそも6章にも跨ったtriでの未回収の伏線は前述の通りあまりにも膨大で余計なものも多く、単純に新作映画として作った場合1時間半の内容で割くスペースなどあるはずもない。スタッフの入れ替えや方針の転換、triに関わる要素が劇中チラッと登場した芽心ぐらいしかない事からして「triとは地続きではあるものの、triの続編という訳ではない」作品なのだろう。

 

アグモン勇気の絆・ガブモン友情の絆

今作のアグモンガブモンの新形態。

ネーミングセンスとデザインから「あまりに人間過ぎる」「全裸のおっさんじゃないか」「ヴォルフモンの焼き直しじゃないか」「どの辺がアグモンガブモンなのか」「このネーミングは何なんだ」と否の声も多い。

一方で「テイマーズのマトリックスエボリューション、フロンティアのハイブリット体、セイバーズのバーストモードのオマージュ感がある」「人間との絆で進化した姿と考えればおかしくはない」「劇中でのアクションは格好いい」と肯定意見もあり、賛否両論と言える。

また、tri.のオメガモンマーシフルモードのように「出す意味が無い」という意見がほとんど見られていないだけでも十分立派といえる。

 

「02最終回に繋がる」との公言

ラスエボは02最終回に繋がる、と公開前から頻繁に公言されてきた。

だが「02最終回に繋がる」という言葉はtri.でも公開前から全6章通じて散々言われ続けてきた言葉である。その上でtri.は02最終回に繋がるとはとても言い難い内容に仕上がった。そのことを踏まえると、ラスエボについての発言も説得力に欠ける。

(本編にて)

→上記の台詞の項でも触れているが、02最終回に繋がるとは言い難い内容という意見もあれば、02最終回に繋がるという意見も多く見られるなど、ハッキリ言って視聴者の間でも意見が分かれている点である。
最も、02第1話においても太一とアグモンが再会した時の反応も『ぼくらのウォーゲーム!』で再会した事を踏まえたとしても、3年の間にさらに何度か会っていたと推測できるほどにあっさりとしたものであり、こういった事実を踏まえた視聴者からは「最後の太一たちの決意を入れる事により、最終回までの間に無事に再会を果たす事が出来た」という解釈をされてもいる。

 

太一は西島先生の最後の言葉から何を学んだのか

LAST EVOLUTION 絆の公式サイトにて、「勉強にもバイトにも明るくひたむきに取り組むが、実は将来どうするか決められていない。」とのこと。

大学4年生で将来が定まっていないことも問題であるし、tri.6章で西島先生からの最後の言葉が忘れられなくて進路を変えたことも何だったのかと思わざるを得ない。

(本編にて)

→ラスエボにおけるtri.の要素は芽心とメイクーモンが一瞬登場したくらいで、tri.とはほぼ繋がりの無い物語として脚本が作られたのであろう。tri.のストーリーと切り離して考えれば、太一のこのプロフィールは左程問題は無いと言える。

 

懸念とされていたが杞憂に終わった点

クラウドファンディングについての不用意な表現

2019年7月29日のイベント「デジフェス2019」において、「メモリアルストーリープロジェクト」と題して、劇場映画で描き切れなかった物語をクラウドファンディングで短編映像化させる事が発表された。同日の公式サイトの更新では「描き切れなかった物語」、ツイッターでは「描き切れなかったストーリー」という表現が採用されており、この事から劇場版本編は欠落のある不完全な物語ではないかという推測が生まれ、ファンに不安を抱かせた。

その後、8月20日にクラウドファンディングの詳細が発表された際には「描ききれなかった映像」という表現に改められ、内容も「 劇場版のサイドストーリーや前日譚 」と紹介された事で、劇場版本編が未完成シナリオではないかという疑惑が一応は晴らされた形となった。

 

PVの内容(2019年7月7日公開)

  • 太一が大人になると僕たち一緒にいられないの?

PVでのアグモンの台詞。

02最終回でベリアルヴァンデモン撃破後の25年後の2027年で、大人になった選ばれし子どもたちとパートナーデジモンたちが共存していることは明確に分かり切っている。


  • これは“八神太一とアグモンたち”の最後の物語(アドベンチャー)

PVで表示された文章。

02最終回でベリアルヴァンデモン撃破後からラストシーン2027年までの25年間の間に、人類とデジモンの進化を脅かす宇宙からの敵との戦いがあったり、他にも苦難の連続だったことは、フロンティア終了後2003年発売資料本「デジモン公式超図鑑」とセイバーズ終了後2010年発売資料本「デジモンシリーズメモリアルブック」で公表されている。

02最終回アニメ本編内で、

「人の心の中にも、そして世界中にも、光と闇がある。これからも、ずっと光と闇は戦い続けるだろう。しかし、心の中の光を、夢を実現する力を忘れなければ、大丈夫だ。新しい冒険のページをめくるのは、君たちだ。」

とのナレーション(=大人のタケル)の台詞がある。02最終回ラストシーン2027年の後も太一とアグモン達は様々な敵と戦い続けるであろうことは、02アニメ本編を少し見ただけでも、少し考えればすぐ分かる。

「これは“八神太一とアグモンたち”の最後の物語(アドベンチャー)」との表記は過去作との齟齬を強調させている。

 

(本編にて)

→ 太一たちの物語が続くことは劇中ラストでも示唆されており、エンドロールには他のデジモンたちが健在でいる事から単なるキャッチコピーに過ぎなかったと考えられる。
02最終回と繋がらないという意見はあるものの、最後に太一とヤマトの「待ってろよ、必ず会いに行くからな」というセリフで締めくくられている事から別離したままという事になる訳ではなく、このセリフが果たされた結果が02最終回に繋がるとも言える。
最もそのために「どうせまた続編やるんだろう」とも思われているが。


  • アグモン、俺たちはずっと一緒だ

PVでの太一の台詞。

こんなことを改めて言われなくても、02最終回ラストシーン2027年で太一とアグモンがずっと一緒にいることは分かり切っている。

(本編にて)

→ パートナー解消という宿命を背負って戦いに臨む上での発言なので、ことさら重箱の隅をつくようにやり玉に上げるべき発言ではないとは言える。


  • これが俺たちの最後の進化だ

PVでの太一とアグモンの2人の台詞。

上記の「これは“八神太一とアグモンたち”の最後の物語(アドベンチャー)」の項目で記載したとおり、2010年の太一が大学4年生の時系列の後も、太一とアグモン達は進化をしながら敵や困難と戦い続けることは確定している。2010年の太一が大学4年生の時系列が「俺たちの最後の進化」になるわけがない。

(本編にて)

→最後の物語~の項と同様。少なくとも太一たちにとってこのように認識した覚悟を背負う事は別段おかしな事ではない。


以上の点をふまえると、『絆』も過去作や角銅氏が構想していた「デジモンアドベンチャー03(仮)」の設定と乖離した内容が制作されたであろうことが予測できる。

他にも、『絆』の上映後に「デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 〇」(〇には何かの漢字一文字)といったタイトルで続編映画を制作・上映するのでは、と推測の声が多く挙がっている。

ただでさえtriで生じた過去作との矛盾点のほとんどが解消されないまま放置されているにもかかわらず、さらに新たな矛盾点になりかねない要素がPVの時点で推測できるというのはいかがなものだろうか。

過去にゲーム・デジモンストーリーサイバースルゥースシリーズのネットアンケートで、今後どんなデジモンゲームをプレイしたいかとの質問に、「02最終回の世界中の全ての人々にパートナーデジモンがいる世界を舞台にしたゲーム」との旨の選択肢があった。02最終回ラストシーン2027年を舞台にしたアニメやゲームが今後作られる可能性は十分に考えられる。ラストエボリューション絆を「最後!最後!」と強調するのは、様々な点から見て疑問に感じる。

→2020年1月21日発売のVジャンプと同日公開の公式サイトやニュースサイトで、2020年4月からデジモンアドベンチャーのリメイクアニメ、「デジモンアドベンチャー:」が放送開始されることが発表された。放送枠はフジテレビの日曜朝9時。「デジモンアドベンチャーLAST EVOLUTION 絆」は「“八神太一とアグモンたち”の最後の物語」「俺たちの最後の進化」「LAST」ではないと早くも確定してしまった。一応、リメイク作品であるため「別の世界の太一の物語」とは言えるのだが。

「デジモンアドベンチャー:」はこの放送枠なので2021年3月までの1年間は放送される可能性が高い。映画とテレビアニメの時期を合わせるために「デジモンアドベンチャー:」放送中の1年間の間に「LAST EVOLUTION 絆」の続編映画が制作・上映される可能性も十分に考えられる。「LAST EVOLUTION 絆」を「最後!最後!」と強調するのは不適切だと改めて感じられる。

 

PVの内容(2019年12月17日公開)

  • 「みんなは何故デジモンのパートナーに子ども達が選ばれるのか理解してる?そう、未来に広がる無限の選択肢、そのパワーが無くなれば、デジモンとのパートナー関係は解消される。」(メノア)
    「それじゃあ大人になったらデジモンと別れなきゃいけないってことか」(太一)

02最終回を見れば大人になった及川悠紀夫とピピモンがパートナーとして選ばれたのは周知の事実。

02最終回ラストシーン2027年の世界中の全ての人々にパートナーデジモンがいる世界観では、子どもも大人も全ても人間にパートナーデジモンが選ばれている事も周知の事実。

「大人になったらパートナーが解消される」という設定は、無印02制作時点での角銅氏による設定と相反している。選ばれし子どもとパートナーデジモンが表裏一体として共に成長していく事や、パートナーデジモンを持つ人間(選ばれし子ども)が増えていくことによる「人類の進化」を描くことが、デジモンアドベンチャーシリーズである。2003年発売のデジモン公式超図鑑や2010年発売のデジモンシリーズメモリアルブックで記載されている。おそらく角銅氏が降板を表明したのはこの設定によるものではないかとも推測できる。

02最終回で及川が自らの命をエネルギーに変えデジタルワールドに放ってデジタルワールドの守護霊になったことは、tri.のリブートの展開により抹消されてしまった。ラストエボリューション絆では及川の存在を否定するような発言を事前PVで言われてしまった。tri.以降の及川の扱いは酷過ぎると感じられる。

(本編にて)

結果的に言えば「大人になったらパートナー関係が解消される」というのは端的な表現であった。
少なくともメノアは14歳でパートナー解消を経験していることから、「大人になる」という事が年齢的・立場的なものではなく精神的な意味である事は明らかであり、02劇中で「大人になれていなかった大人」として描写されていた及川の設定とは矛盾するものではない。
アグモンとも離れて一人暮らしをしていた太一、そして大人になろうとして一飛びで成熟してしまったメノアを考えれば進化が終わった、つまり人間として進化を終えてこれ以上進化する必要がなくなった事を「大人になる」と示すのだと考えられる。実際劇中でパートナー解消を経験したのはこの二人の他、ヤマトと空のみであり、他のパートナーが消えたかどうかは定かでない。少なくともパタモン、テイルモン、02組はエンドロールで依然として残っている事が分かっている。及川は「初めて会ってから、ずいぶん時間が経ってしまったけどね」とピピモンとの再会時に語っていた事から、彼も「進化することがなくなってしまった」という別の形でだが一度パートナー解消をしていたと解釈する事も出来るため、やはり彼の存在は否定されている訳ではないだろう。

メノアの作ったネバーランドにはさり気なくピピモンの姿がある。ネバーランドが子供たちとデジモンが記憶の中で囚われ続ける世界ということを踏まえれば、及川が抹消されたと断言してしまったのは早急だったと言えよう。

→「tri.のリブート関連の展開で及川の魂の蝶は抹消された」という事実は、本編を見て因果関係を少し考えれば分かることだが、tri.本編で言及はされていない。及川の魂の蝶についての事実をラスエボスタッフが把握していない可能性がある。把握しているのかしていないのかどちらであっても、何らかの理由でtri.からラスエボまでの5年間の間に及川の魂の蝶は復活したという描写や説明は必要である。もっとも90分程度の劇場作品で、あくまで無印を中核に据えた内容である以上、そこまでフォローをする尺と余裕は無かっただろうが。実際子供とデジモンを含めても、一定以上の出番があったのは太一・アグモン・ヤマト・ガブモン・光子郎に限られている。この上02組にもある程度の出番を与え、ゲストのメノア達の背景を描写する必要があった以上直接登場しようのない及川について描写する枠があるはずもなく、ピピモンの存在でフォローするのが精一杯であろう。

他にもバクモンの姿もあった。姫川はダゴモンの海で分解されたとされていたが、エオスモンによってサルベージでもされたのだろうか。

 

本作の悪役・エオスモンの名前の由来は脚本・大和屋暁氏が馬主の馬

本作で未知のデジモン・エオスモンが敵として登場する。

脚本・大和屋暁氏が馬主の馬にエオスモンという馬が存在し、これがネーミングの由来であると思われる。(「エオスモン」でグーグル検索して下さい。)

tri.の元永監督は自分の飼っている猫がモチーフのデジモンを作りtri.のラスボスにした。

tri.もラスエボ絆も主要スタッフが自分の思い入れのある動物を悪役にするという方針があるのだろうか。デジモンの知識がどうこうという以前の倫理観が壊れていないだろうか。

(本編にて)

→多少こじつけ気味ではあったが、劇中でのエオスモンの由来には言及されていた。
またエオスモン自身も純粋な悪役ではなく、どちらかといえば敵役と言える存在であった(デジモンハリケーンのケルビモンに近い)。

なお、大和屋氏は自身の馬に脚本を担当した作品が由来の名前を付けている事でも知られている(例:『銀魂』から「ジャスタウェイ」など)
これに関しては流石に過剰反応であったと見るべきだろう。

 

キービジュアルで光子郎が烏龍茶を飲んでいる

2019年12月17日に公開されたキービジュアルでは、12人の選ばれし子どもと12体のパートナーデジモンが映っている。その中で光子郎が烏龍茶を飲んでいるのである。tri.の烏龍茶についての要素は視聴者から不評の声が非常に多いと知らないのであろうか。tri.の烏龍茶は好評だったと思っているのであろうか。

(本編にて)

烏龍茶を飲むシーンは全くと言っていい程出てこなかった。ただの小ネタでやはり過剰反応だったと言える。

 

「デジモンアドベンチャー過去作が好きなスタッフで作っている」との公言

ラスエボはデジモンアドベンチャー過去作が好きなスタッフで作っている、公開前から頻繁に公言されてきた。

だが上記の「02最終回に繋がる」発言と似たように、その言葉はtri.でも公開前から全6章通じて散々言われ続けてきた言葉である。その上でtri.はあのような内容に仕上がった。そのことを踏まえると、ラスエボについての発言も「(デジモンアドベンチャーシリーズ過去作が好きなスタッフで作っているからと言って)だから何なんだ」と言いたくなるのも無理はない。とはいえ実際に内容については本当にデジモンアドベンチャーへのファンサービスには溢れたものであり、細かい設定についても取り上げている事からtri.スタッフが口だけの原作愛に欠けた、設定を読み込んですらいないという批判を認識した上での発言なのかもしれない(tri.の内容から警戒したファンを安心させる意図か)。この点はtri.における批判が多い要素の一つであった02組の登場を繰り返し宣伝していた事からも伺える。

 

その他

子ども用のノベライズ版

映画上映に先んじて2月7日に「ダッシュエックス文庫」と「集英社みらい文庫」の2種類のノベライズ版が発売された。後者は子ども用の内容だとされている。

「東映アニメーション2018年3月期決算説明会(18年5月16日)質疑応答概要」にて、

こちらの外部リンク 「平成30年3月期 決算説明会(平成30年5月16日開催)」の下の「※Q&A概要はこちら」をクリックして下さい。それで繋がらない時はパソコンの「F5」ボタンを押すと繋がったりします。)

>Q.デジモンシリーズの新プロジェクトが始動するようだが、お話し出来る範囲で構想について教えて欲しい。

>A.『デジモンアドベンチャーtri.』は、全6章で劇揚上映をしました。放送当時の視聴層である20代男女のコアターゲットに絞り15〜20館程度の小規模で展開し、成功を収めることができました。新プロジェクトについては、このターゲットに加えて、もう少し幅広い年齢層に向けた展開を考えております。

との記述がある。ここで語られた「もう少し幅広い年齢層に向けた展開」というのが子ども用のノベライズ版を指しているのだと思われる。

だが、tri.はクロスウォーズまでの展開と違い「かつての子ども達」「子どもだった頃に1999年~2001年に放送されたデジモンアドベンチャー・デジモンアドベンチャー02を見ていた層」をターゲットにした上で(出来はともかく)売り上げが成功した作品になったというのは周知の事実。tri .からラスエボになって新たに新規子ども層のファン・視聴者を獲得できているとは思い辛い。そのため子ども用のノベライズが発売されていることには疑問の声が挙がっている。

→集英社みらい文庫のノベライズ版は、小説慣れ・活字慣れしていない大人に向けた売り方としては良い売り方になっている。
また、デジモン以外でも『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』といった「かつて作品に触れた層」を主な対象にした作品にも子ども用のノベライズが発売されている。親子二代で楽しめるという意図もあるのかもしれない。

 

『アニメ! アニメ!』における関プロデューサー及び木下プロデューサーへのインタビューについて

『アニメ! アニメ!』における関プロデューサー及び木下プロデューサーへのインタビューにおいて、関Pは『tri.』について「正直に申し上げると、私は『tri.』のドラマに物足りなさを感じた部分があったんです。
例えば二人きりのときに、太一が黙っていて、アグモンも黙っている……というシーンがありましたけれど、そこで会話をしないとパートナー感が出ないと思うんです。
「無言の会話の中にも実は裏がある」と観客に委ねる方法論もありますが、話さないことには推測もできません。
」と語っている。
また、スタッフ内での試写会においても「私はスタッフとの試写で観たので、ファンの方の反響はまだ知らないんです。でも、社内の人は「これが『デジモン』だよね」と言ってくれたので、とてもホッとしました。」「「これが『デジモン』!」って、抽象的な言葉ですが、それぞれの求めていた作品だったということが表れているし、僕も聞いたときは安心しましたね。」と語っている。これらの事から公式側においても『tri.』がファンを傷つけた作品である事を認めている発言をしたとも取れる。

また、「映画は賛否両論あって当然なので、どんな声でも我々に届けて欲しいです。」という発言もしており、角銅監督が降板する事態となった設定の矛盾も受け止めているともとれる。

 

ちなみにこのサイトに限らず各コミュニティサイトでも批判ありきの論評が公開前から非常に多く、あろうことか失敗を祈るような発言まで見受けられていたが、公開後に評価がひっくり返ると共に一斉にそうした声は勢いを失っていった事も補足しておく。

 

ラスエボの続編について

2020年8月1日にYoutubeLiveでデジフェス2020オンラインが放送された。2014年8月1日にデジモンのイベントが開かれて以降、毎年8月1日またはそれに近い日の土日に、デジモンのイベントが開かれている。2020年はコロナウィルス騒動に配慮して、イベントは開かれず代わりにネット放送がされた。

こちらの外部リンクで、

2020年9月1日まで期間限定アーカイブ配信されていた。現在は視聴不可能。

 

この放送の中で、木下P、坂本氏(アグモンの声優)、山口氏(ガブモンの声優)の3人による対談で以下のやり取りがあった。

 

木下P「続編ありますかという質問が来てて。お二人も聞きたいのかと思いつつ。」

山口氏「あれ、だって、最後は作ってもいいような終わり方をしてました。」

木下P「いいような終わり方をしてました。」

坂本氏「もう、最後最後って言って、いっぱい、なんちゃってって言って、出てきてんだから、もう何やっても平気よ。こうなったら、ほらねまたどうせやるんでしょって思われてもしょうがないよ。」

木下P「一言だけお伝えしとくと」

坂本氏「はっ。もしや。」

木下P「やれって言われたらやるしかないと思ってます。」

坂本氏「今凄い強い目になったわよ。きらっと光ったわよ。目の奥がきらりと。」

木下P「いまんとこは、いまはまだ動いてないので、皆さんの声が届いてくれると、何かあるんじゃないかと思ってます。」

山口氏「これは来ますね。ありますね。あります。」

 

ラスエボの続編が作られる可能性は十分考えられると思っていいだろう。

ラスエボが「最後!最後!」と強調しているのがふさわしくないということは、主要スタッフや声優陣もネタとして捉えているようである。

 

また、2020年9月2日発売のBlu-ray・DVDのオーディオコメンタリーでも坂本氏が「最後最後って言ってるけど続きがあると思われている。」との発言をしている。

 

コメント

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名無し ID:ZTgwODkwM

しかし、ここの管理人さんはラスエボを見たのか、見てどう思ったのか少し気になる。

返信
2020-09-03 16:16:58

名無し ID:ZmYyODc1Z
>> 返信元

修正しました。

返信
2020-09-02 14:40:27

名無し ID:MDY2ZTlkZ

稀有(珍しいこと)ではなく杞憂(無用な心配)では?

返信
2020-09-02 10:54:04

名無し ID:ZmYyODc1Z

円盤も発売された事なので、細分化させときました。

返信
2020-09-02 02:50:04

名無し ID:ZTUwNWY0M

いまの降板騒動の記述もわかって書いてるようには見えない

返信
2020-08-23 10:53:38

名無し ID:YTUwMWQ5Z
>> 返信元

日本語が所々おかしいぞ。お前やっぱり学生時代に国語の成績悪かっただろ?或いは外人か?

返信
2020-08-20 19:13:08

名無し ID:NzhmOTc3Z
>> 返信元

角銅氏の設定を守っているかどうかが作品の面白さと関係ないんだろう?角銅氏降板と作品の出来の因果関係が不明。それに、テレビ版と相いれないプロットってなんだよ?wikiに問題が出てきた当初はブログの記事丸パクリだったし問題したい人は何もわかっていないんだろ。

返信
2020-08-19 12:55:44

名無し ID:MDlkOTQ1O
>> 返信元

お前小学中学高校で国語の成績低かっただろ?(笑)

返信
2020-08-18 21:38:24

名無し ID:NTUwZTYxY
>> 返信元

ぶっちゃけそれ、何が問題なの?

返信
2020-08-16 20:17:26

名無し ID:ZmRjYWU2Z
>> 返信元

降板騒動に擁護意見を書こうとすると角銅氏の悪口みたいな文章になりそうだな。ウォーゲームとハリケーンは角銅氏の設定との矛盾を気にせず作ったおかげで面白い作品になったと角銅氏が認めている。角銅氏の設定を守っているかどうかと作品の面白さは関係ない。角銅氏は無印02放送当時から融通の利かない頭の固いプライドの高い人だった。ヒカリとテイルモンのGEMの記事でtri.を皮肉的に猛批判していたり角銅氏の振舞い方には問題がある。とか編集することになりそうだ。いいのか?

返信
2020-08-14 17:02:33

名無し ID:ODUzYmNiY
>> 返信元

擁護意見書くにしても02との矛盾点への意見と被っちゃうと思う

返信
2020-08-14 01:37:25

名無し ID:ZTAxMTQ2Y

事前PVの問題点には擁護意見が色々書かれてるけど、肝心の断トツの最大の問題点である角銅氏降板の件については擁護意見が全く書かれてなくて草生える。誰か擁護意見書いてやれよ。

返信
2020-08-12 18:58:22

名無し ID:NmI0MDE0N

大きく手を加えるならむしろ出来を不安視する意見が非常に多かった時期に推測込みで書かれてそのままになってる部分を削る方が先かと

返信
2020-08-12 17:29:48

名無し ID:N2U3MDY2M

思ったんだがこの項目、問題点・賛否点・懸念されていた点と細分化した方が良いんじゃないだろうか

返信
2020-08-12 00:11:29

名無し ID:ZmFiNzFlN
>> 返信元

なんか大輔だけはブイモンとの別れを経ずに02最終回を迎えてそうな気がする。
いや、なんかあいつだけデジアドワールドの中でメンタル面が特別というかなんというか…

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2020-08-03 01:46:35

名無し ID:YTViZjlmM

ラスエボ続編、なんかもうスタッフやキャスト陣もヤケクソになってるとしか思えん
ある意味覚悟決まったんだろうけども

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2020-08-02 01:55:44

名無し ID:ZTcwNTcyN

なぜなんだ?ここは主語をぼかしたりして、自分の考えをはっきりいわない人おおいのは。

返信
2020-07-24 21:41:51

名無し ID:ZTcwNTcyN
>> 返信元

???
なにいってるの、おまえ

返信
2020-07-24 20:49:10

名無し ID:M2NlNWRjN

なんというか、概ね受け入れられたモノを今頃出された事に対して未だにモヤッとするものがある
憎み切れなくなるだろう、デジモンというコンテンツそのものを

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2020-07-24 05:32:36

名無し ID:MjdiYjU4Y
>> 返信元

良いね、その考察

返信
2020-07-11 23:32:31