登録日:2017/10/04 Wed 23:41:33
更新日:2024/02/15 Thu 13:29:22NEW!
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この項目には『ドラゴンクエストⅪ』の重大なネタバレが含まれています。
わたしはニズゼルファ。闇の深淵より生まれし者。
聖竜が残した大樹の魂、それさえ消せば全ては闇に包まれる。闇こそがわたしの喜び。
来るがいい光の子孫たちよ。時間も記憶も空間も、存在する全てを闇に染めてくれよう。
出典:ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて、スクウェア・エニックス、オルカ、2017年7月29日
© 2017 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
■概要
『邪神ニズゼルファ』とは『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』に登場する邪神。
立場的には本作における裏ボスに該当するが、ストーリー的にはラスボスというちょっと複雑な立場の神。真ラスボスとも言っていいかもしれない。
初登場はなんとプロローグから。裏ボスなのに勇者よりも真っ先に出てくるという好待遇である。
CV:宮田幸季(Switch版)
音声は逆再生に加工されている。
ドラクエ8の3DS版ではチャゴス役で参加していた。
ロトゼタシアにおいて『大いなる暗黒の力』と神話で語り継がれている存在。
神話の時代に世界を闇に染める為に命の大樹を狙って異世界からやって来たという。
勇者は邪神に呼応して生まれる存在であり、邪神亡き時代に主人公が生まれたのはウルノーガを倒すためだと劇中で言われているが、実際には復活する邪神を倒すために生まれている。
この辺は地獄の帝王を倒すのが使命でありながら、最終的にデスピサロ討伐になっていた天空の勇者とは対照的である。
元々ロトゼタシアがある時空は何もない混沌とした『闇の世界』であり、ニズゼルファはそこを司る神として誕生した。
しかしある日、聖竜が神の民を連れてニズゼルファがいた世界へと偶々やって来た。
聖竜は光を生み出す存在、そこにいるだけで世界に光を齎してしまう。
闇こそ全てなニズゼルファとって聖竜は世界を汚す邪魔な侵略者でしかなく、聖竜に攻撃。激しい戦いが繰り広げられた。
最終的にはニズゼルファが聖竜を殺すことで勝敗が決したのだが、なんか奇跡が起きて聖竜が命の大樹として復活。
ついでに世界を創造してしまい、ニズゼルファの『闇の世界』が『 光の世界』へと早変わりしてしまった。
世界創造で『闇の世界』が消えた事の余波のせいかニズゼルファは世界から追放されてしまったようで、ロトゼタシアを外側から長期間指をくわえて眺めているだけになった。
本編によれば海底王国ムウレアの歴史が二万年、ローシュと思われる虹色の枝を持ち帰った光の御子が数百年前との事なので、
少なくともロトゼタシアが誕生してから一万数千年はロトゼタシアに干渉していない。
その間何をしていたかは定かではないが、ローシュの時代になってロトゼタシアに襲来。
動植物を創造した聖竜に対抗するためか、ニズゼルファも魔竜ネドラといった魔物を創造し、魔物の軍団を率いて命の大樹に攻撃した。
しかし聖竜も対邪神決戦システム『勇者』を創っていたため、争いは泥沼化。
現在のサマディー王国周辺の砂漠地帯の上空で伝説の勇者ローシュ一行と最終決戦を行い、そして敗北。
ローシュが止めを刺そうとしたその瞬間、ローシュの仲間であるウラノスの闇を操ってローシュを殺害、ニズゼルファはその隙に魂と肉体を分離し、生き延びた。
邪神の肉体は勇者の剣の力でしか滅ぼすことは出来ず、その力を使えるのはローシュのみ。
しょうがないので賢者セニカと神の民はニズゼルファの肉体を星という形に封印して、天空に追放した。
後に『勇者の星』と呼ばれる事になるニズゼルファの肉体を監視するために騎士が派遣され、サマディー王国を建国した。
ニズゼルファの魂はニズッチとでも呼称できそうな黒いヨッチ族の姿*1となり、肉体の封印が解けるその時まで世界を放浪する事になる。
その一方でニズゼルファの力を得てウルノーガへと変貌したウラノスはウラノスで、邪神に下克上すべく暗躍を開始していた。
本編の16年ほど前から勇者の星に異変……つまり復活の時が近づき始めたらしく、ニズッチも小さな体でわざわざ勇者に会いにユグノア王国へと赴く。
それから16年後にウルノーガが大樹を滅ぼしたおかげで、ウキウキしながらサマディー王国に赴き、落下しつつあった勇者の星の真下にやってくる。
スギサリシ トキヨ……サア、ワガモトヘ キタレ……。
出典:ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて、スクウェア・エニックス、オルカ、2017年7月29日
© 2017 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
何百年の時を時を経てついに復活――するかに思われたが、突然現れた魔王ウルノーガの『魔王の剣』によってニズゼルファの肉体は真っ二つに両断。粉砕されてしまった。
ニズゼルファの肉体は勇者にしか使えない勇者の剣でしか滅ぼせないが、魔王色に染まった『魔王の剣』でも滅ぼせたのだ。
というかウルノーガが勇者に固執した理由は大樹の力を得る事の他に、ニズゼルファを完全に滅ぼすために勇者の剣が欲しかったからに他ならない。
出典:ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて、スクウェア・エニックス、オルカ、2017年7月29日
© 2017 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
肉体を目の前で消滅させられた衝撃で心を折られたようで、ブルブル震えた後orzになってしまう邪神。
この一連の行動はクリア前ではプレイヤーには謎の行動で非常に不気味に映るが、意味が分かってしまえば本作屈指のギャグ気の毒なシーンだったりもする。
その後、過去に戻るために忘れられた塔に足を運ぶと主人公も過去に行こうとしていたので、それに便乗して過去へタイムスリップ。
未来の世界でウルノーガが魔王に覚醒すると自分の肉体も消滅すると判明したため、ニズッチは主人公の陰に潜み、勇者の剣をウルノーガに渡さないようにする事を決意。
勇者に勇者の剣を与える事は危険だが、ウルノーガを魔王にさせる事の方がヤバいとニズゼルファは判断したのだ。肉体を目の前で砕かれたのが余程トラウマだったのだろう。
しかし今代の勇者はタイムスリップ前の記憶を失くしているのか、はたまた単なるうっかりなのか、何度もウルノーガに勇者の剣を取られそうになる。その度にニズゼルファは、勇者の剣を守ることに。
魔王と邪神の足の引っ張り合いは事情を知っているとシュールに見えること請け合い。
ウルノーガが滅びた事を見届けた後はサマディー王国に出向き、勇者の星と融合し完全復活を果たす。
またかつて率いた魔族の軍団が主の復活に反応し、目覚めの時を迎えた。
そして邪神は黒い太陽の中で勇者が挑むのを待つのだった――
とまぁ上記の通り、ローシュの時代には大暴れしたようだが、現在においては主人公を魔王から救っただけで特に何もしていない。
復活してからも黒い太陽から出ようとせず、主人公がどんだけ寄り道しても世界に攻撃したりしない。
そのうえマルティナにしろグレイグにしろ、仲間たちの因縁の相手はウルノーガであってニズゼルファではないのだ。
主人公すら勇者としての使命で縁があるだけで、なんかやべーやつだから倒すという理由以上はなかったりもする。
本編のあらゆることは部下に相当するウルノーガが勝手にやった事のため、歴代ではミルドラース並みに何もしていないし、むしろ主人公の母親を殺害している分あっちの方が仕事をしている。
こんな事になったのもクリア後に活躍する裏ボスである事と、本作のテーマが『やり直し』だった事が原因である。
クリア後に主人公が過ぎ去りし時を求めて過去へと飛んだのは、ウルノーガによる世界の崩壊を未然に防ぐことが目的である。
つまりウルノーガにしろニズゼルファにしろ彼らが世界に少しでもダメージを与えてしまえば主人公が過去に戻った意味がなくなってしまう。
クリア後に出て来る彼に大暴れできるはずがなかったのだ。
だがウルノーガと違って主人公に積極的に妨害を仕掛けることもなく、ファーストコンタクトでも主人公には自分がみえていることを知っても妙に反応が薄い。
なんなら人間そのものへの関心も薄く、ゾーマやオルゴ・デミーラのように人間から搾取することも支配することも全く考えていない。
勇者のつるぎを守ったシーンも「ウルノーガに肉体を滅ぼされたら復活できない」という危機感からの行動だが、実際のところ何一つ危機が去っていないため、あくまでもこいつは「復活」がこの時点での最優先課題のようである。
彼にとっての敵は「聖竜」であって「人間」でない…ということだろうか。
流石に勇者が生まれた時には思うところがあったのかユグノア王国に出向いている。
キャラ設定やセリフなどから大魔王ゾーマと暗黒神ラプソーンを足して割ったような存在。
スクエニのうっかりのせいでトロデーン城にニズ配下だった筈の邪モンスターが出てしまっている*2が、あっちも邪神がラスボスなので問題はなかった。
肉体を取り戻すためにラプソーンほど積極的に動いてはいなかったが、
小さいヨッチ族の姿でユグノア王国やサマディー王国に行ったりしている事を考えれば、ある意味一番頑張っていたのではないだろうか。
■戦闘
ほう……我が闇の衣を破る術を知っていたとはな。
しかしムダなこと……さあ、我が腕の中でもがき苦しむがよい。
HPは1万を超え、そのうえ両腕まで戦闘に加わる。
当初はiPhone11のカメラ宇宙服のようなマスクで顔を隠しているが、一定のダメージを与えるごとに壊れていき、胎児のような不気味な素顔が露出する。
また戦闘開始時から闇の衣を纏っておりこちらのあらゆる攻撃がPS4版は1/2に、3DS版では5分の1に軽減されてしまうため、ろくに攻撃が通らない。
闇の衣は『勇者の剣・真』で剥がすことが出来るのだが、これに気付けないとかなり苦戦する事になる。
また左腕は魔力で『邪神の子』を創り出してくることもあり、こいつらは攻撃してこないが数ターンほっとくとダークミナデインを使ってくる。少なくとも左腕は潰しておくべき。
右腕は爪攻撃の他、汚れた霧で麻痺・呪い・混乱・猛毒・幻惑をかけてくる。ついでに本体は妖しい瞳で眠らせてくる。スーパーリングがあれば呪い以外は防げる。
両腕が生きていると2ターンのチャージを挟んで終末の炎を放つ。
仁王立ちも貫通されるが、片方の腕を壊すとニズゼルファに直撃し、チャージ前なら300、チャージ後なら700ものダメージが見込める。
また、終末の炎だけではなく、時を奪うという奥の手も持つ。時を奪うとは言うが、一時期大ブームだった某ウォッチのラスボスは関係ない。製作会社ドラクエ開発に関わったことあるけど
これは両腕なし、HP25%以下という追い詰められた状況で発動し、ランダムな3人をアストロン状態にして一騎討ち状態にするという技で、
この時に瞑想や自己再生など、状況を立て直しを図り、さらにボミオスや邪神の子製作なども行ってくる。
死亡したらローテーションの途中でも解除される。ロウやグレイグ、セーニャならメガンテやメガザルがあるため最悪これで強制解除も手。
仲間たちの言う通りクリア後直後のレベル50代で邪神に挑むと強敵だが、
世界を回ってクエストをこなし、ネルセンの試練を突破するなどで60代を超えていれば勝利は見込めるだろう。
ネルセンの試練を完全クリアして最強装備とご褒美をコンプリートしてしまえば、もはや苦戦することはなくなる。
その頃にはレベルも80~90代になっていることだろうが、それは邪神の力で強化されたモンスターを狩りまくった結果なのだから何とも皮肉である。
■余談
「裏ボスがラスボスに完封される」という構図は、Ⅵにおけるデスタムーアとダークドレアムの立場を逆転させたものといえる。
こちらは魔王が邪神に対し突然下剋上を果たすのに対し、あちらは破壊神が一方的に大魔王を処理するという「裏ボスがラスボスを完封する」構図である。
名前の由来は世界樹ユグドラシルの根を齧り続けるニーズヘッグと思われる。
このニーズヘッグは「うずくまるもの」という意味があり、まさにニズゼルファの作中の行動にぴったりと言えよう。悪い意味で。
また、このニーズヘッグは氷の国ニブルヘイムに住む黒龍とする説もあり、こちらは直属の配下魔竜ネドラが担当している。
ということはこの魔竜はニズゼルファの体の一部とかだろうか?
よく出来た話である。
スギサリシ ウィキコモリヨ……。
サア ワガコウモクヘ ツイキ・シュウセイシタレ……。
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