かまいたちの宿(名探偵コナン)

ページ名:かまいたちの宿_名探偵コナン_

登録日:2017/08/31 Thu 17:30:13
更新日:2026/05/24 Sun 20:13:16NEW!
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なるほどな…


そういう事かいな…



幽霊の正体見たり…


枯れ尾花やで…


『かまいたちの宿』とは、『名探偵コナン』において、江戸川コナンと服部平次が協力して解決した事件の名称である。
単行本第86巻に収録。テレビアニメでは第808話・第809話として、2016年2月13日と20日に放送された。妖怪「鎌鼬」の伝説に見立てられて起きる怪事件。今回の事件では『コナンと平次 恋の暗号』で平次が叫んだ爆弾発言によって、平次は度々赤面する羽目となる。ちなみにアニメ版のタイトルが某サウンドノベルシリーズに似ているが恐らく無関係(舞台が長野県の山奥にある宿泊施設、夜に事件が発生するという点は共通しているが)。



※以下ネタバレが含まれますので、未読・未視聴の方はご注意ください。



【ストーリー】
平次に誘われ長野の山奥に建つ「立居旅館」を訪れた毛利一家。この旅館は妖怪「鎌鼬」が出没する宿として知られており、平次の目的はその鎌鼬の正体を突き止める事だった。コナン達は旅館で「鎌鼬が温泉の湯の上を走る写真」を雑誌に掲載したライターや、鎌鼬を追いかけて不思議な体験をしたという女将の息子から話を聞く。そしてこの旅館の倉に大きな鎌があると聞いたコナンと平次は、写真に写っていた鎌鼬が担いでいたのはそれではないかと考え、皆と一緒に倉を調べる事に。鎌は大きな箱に入れられて大切に保管されていたが、それが見つかった途端倉の電球が割れ、当たりは暗闇に包まれる。その直後、小五郎の手の甲と平次の右腕、そしてライターの小柳緑の頬が刃物のようなもので斬られる事件が発生した。すぐに管轄である群馬県警が駆けつけ傷害事件として捜査が開始されるが、彼らを斬りつけた凶器は発見されず、新たな怪事件も発生。そして旅館の離れで休んでいた大野盆蔵が、倉にあった鎌で殺害されてしまう。現場の状況から、露天風呂の上を通らなければ離れには行けなかった事が判明するが、果たしてこれらの犯行は妖怪「鎌鼬」の仕業なのだろうか……?



【事件関係者】
※どの人物の名前も「刃物」と「地形」の組み合わせとなっている。


  • 中間台悟(なかま だいご)

CV:三宅健太
月刊「IZUNA」のライター。35歳。
「鎌鼬らしきものが温泉の湯の上を走っている光景」が撮影された写真を雑誌に掲載した人物。専門家に写真を観てもらい「この写真は加工されたものではない」とお墨付きをもらったので、自分でも鎌鼬を撮影しようとして立居旅館を訪れていた。高美とは中学校の頃の同級生であり、雑誌に鎌鼬の写真を載せた事で旅館に迷惑がかかっているのではないかと気にかけている。盆蔵が殺害され、人間離れした芸当で犯人が現場を行き来したという事実が判明すると「鎌鼬の仕業だ!」などと誰よりも騒いでいた。立居旅館はしょっちゅう訪れており、1年前は口髭を生やしていなかった。
名前の由来は「鎌」と「台地」から。


  • 小柳緑(こやなぎ みどり)

CV:岡村明美
月刊「IZUNA」のライバル誌のライター。26歳。
中間とは違って鎌鼬という存在を信じておらず、例の鎌鼬の写真をインチキだと決め付け、彼のヘッポコ取材振りを記事にしようとしている。旅館が経営難である事を聞いた時に「倉にある何かを売れば」と提案するが、倉が暗闇になった時に頬を何者かに斬られてしまう。立居旅館には何回か訪れた事があったが、1年ほど前はメガネをかけていなかった。
名前の由来は「薙刀」と「緑地」から。


  • 大野高美(おおの たかみ)

CV:嶋方淳子
立居旅館女将。34歳。
夫は去年病死しており、仕事が増えただけでなく客足も遠のいてしまったため苦労しながら旅館を切り盛りしている。最近では旅館の赤字解消のためとの理由で、盆蔵からとある事(後述)を要求され困っているという。年代物の草刈り鎌が倉にあったのを思い出し、それを売って赤字を何とかしようとするが、事件のせいでそれどころではなくなってしまった。
名前の由来は「斧」と「高台」から。


  • 大野康平(おおの こうへい)

CV:鉄炮塚葉子
高美の息子。7歳だが明日の誕生日で8歳となる。
今から1年前、鎌鼬らしきものが温泉の上を走っているところを目撃したので思わずそれを追いかけたが、お湯に入った途端動けなくなりそのまま溺れそうになる。しかし目を覚ました時には全身ずぶ濡れで廊下に寝ていたらしい。明日の誕生会の準備を蘭達に手伝ってもらうが、突然蛍光灯が割れて飾り付けた風船も次々と割れるという怪事件に出くわしてしまう。その際にトイレや洗剤の匂いがしたらしく、雨水みたいなのが掛かったというが……?
名前の由来は「斧」と「平地」から。


  • 大野盆蔵(おおの ぼんぞう)

CV:宮田光
高美の義父。72歳。
鎌鼬の怪異を不快に思っており、鎌鼬の噂で客が増えたとしてもそれは一時的なものであり赤字解消にはならないと考えている。そこで経営難を脱却するために「女体盛り」をする事を思いつき、それを高美にやれと迫っている。高美等の旅館の従業員にはとても厳しいが、意外とサービス精神旺盛なので宿泊客には好かれていた。上の「女体盛り」も恐らく冗談のつもりで言っているのだろうが、本当にやったら公然猥褻罪になるので、赤字脱却どころか旅館を潰しかねない事態に陥る可能性が高い。そのいびりはかなり酷いようで、前にいた仲居頭は彼からとても酷い仕打ちを受け追い出されるようにして旅館を出て行ったという。夜は露天風呂の奥にある離れで休んでいるが、そこで何者かに倉にあった鎌で刺され殺害される。昼間に「鎌鼬に誰かが殺されれば話は別だが」と言っていたが、まさか自分が殺される事になるとはこの時は夢にも思っていなかった事だろう。
名前の由来は「斧」と「盆地」から。



【レギュラー陣】


ご存知主人公。
冒頭で平次に「面白い事件はないか」と聞かれるが、ほとんど情報を掴めてない状況で「ラム」の事を教えるわけにはいかず、「蘭に告白して以降探偵として鈍った」となじられた腹いせとして例の音声データを聞かせ今回の鎌鼬の怪異の事を教えてもらった。悪いヤツ…
また大和の話題となった際に彼の特徴がラムの人物像にほぼ当てはまっていた事に気づき、もしかしたら彼がラムではないかと疑うようになる。今回は犯行のトリック説明の際、「TVでやってた」「理科の先生が言ってた」と連発している。


ご存知蘭姉ちゃん。
幽霊や妖怪が苦手なので、今回訪れた旅館に鎌鼬が出没すると聞くと涙目になって「帰る!」と言いだす。そして和葉に戎橋での平次の叫びの事を聞かされるが、彼女がその発言について「子分と思われてる」と変な誤解をしている事を知ると「服部君のそれは子分の事じゃないよ!」と確信を持って言った。


ご存知迷探偵。
倉を探索していた時についタバコを吸っていたが、倉が暗闇となった途端手の甲を何者かに斬りつけられてしまう。


ご存知色黒関西弁探偵。
麻薬取引事件の際の戎橋での爆弾発言をコナンに録音されていた。今ではそれが弱みのようになっており、コナンがその音声データを持ち出した事で今回の鎌鼬の話を持ち込む事となった。しかしその音声データをコナンが間違えて再生し、それを和葉に聞かれた時には、うまく誤魔化しつつもコナンに殺てまうぞ自分と突っかかり青筋を立てていた。


ご存知関西娘。
蘭に戎橋での平次の爆弾発言の事を相談するが、彼女自身は「平次に子分だと思われてるのでは」と思っている。そしてエピローグにて、代わりに蘭にその発言の真意を聞き出してもらおうとするが……


群馬県警の警部。
今回の現場である立居旅館は長野と群馬の県境にあったので、通報を受けて捜査にやってくる。しかし大和や由衣が来るのを期待していた蘭と和葉には露骨にガッカリされていた。今まで妖怪が関わる事件を何度も担当したので今回から「妖怪ハンター」を名乗るようになったが、殺人事件が起きると例によって被疑者を鎌鼬と断定する(笑)。


長野県警の警部。
事件が起きたのが長野だったので今回の捜査を担当すると期待されていたが、前述の理由で残念ながら未登場となった。容姿が黒の組織のNo.2「ラム」の特徴にほぼ当てはまっていたので、コナンに「ラムではないか」と疑われる。


今回はオチ担当。アニメ版では未登場。



【用語】


  • 鎌鼬

爪が鎌のようになっているイタチの姿をした妖怪で、つむじ風に乗って現れ人を切り裂くとされる。その姿は人には見えず、出会った人は気づかぬうちに鋭い刃物で切られたような傷を受けるが、痛みはなく出血も少ないという。出没するエリアは日本のほぼ全域であるが、特に寒い地方で多くの伝承が残されている。何もないところで皮膚が切れる原因は、以前は旋風の中心に出来る真空だとされていた。そのため地方によってはつむじ風の事を「かまいたち」と呼ぶところもある。だが現在は、皮膚の表面が気化熱によって急激に冷やされる事で刃物で切られたように皮膚が裂ける(要するにアカギレ)というのが定説となっている。ある地方では3体1組で人を襲うと言われており、1体目が人を転倒させ、2体目が鎌で人を斬り、3体目が傷に薬を塗るという風に役割が決まっている。



以下、事件の真相。さらなるネタバレにご注意ください

























…そのアカギレ…


私の母もつくってたわ…



あの大旦那にいびられまくってね…



  • 小柳緑

一連の事件の犯人「鎌鼬」。
前に盆蔵から酷い仕打ちを受けクビになった仲居頭は彼女の母親であった。母親は立居旅館をクビとなった後ですぐに別の旅館で働き口を探したが、クビの件が悪評として広まっていた為、彼女を雇ってくれるような旅館は1つもなかった。この頃の小柳はまだ幼かったので母親は彼女の食事の為に仕方なく料理店で下働きするようになるが、無理がたたったせいで肺炎をこじらせてしまい、その2年後に他界してしまった。


彼女の母親が立居旅館をクビとなった理由は、彼女の母親と仲が良かった旅館の若旦那に縁談話が来たからであった。縁談の相手は別の旅館の一人娘であり、彼女と若旦那が結婚すれば旅館を合併して立居旅館を大きくできると考え、盆蔵は若旦那と仲の良かった小柳の母親を追い出したのである。なおその旅館の一人娘というのは、立居旅館の現女将である高美の事であった。


母親が病死した恨みを晴らすため、1年前に立居旅館でトリックの実験を行い、鎌鼬のようなものを写した例の写真を中間の雑誌社に送って鎌鼬の噂を旅館に流す。こうして露天風呂に入る客を少なくし、再び旅館を訪れた時にトリックを実行して盆蔵を鎌で刺し殺した。


彼女が露天風呂の上を走るのに使用したのは、蔵にあった廃棄用の葛粉。これを露天風呂の湯に大量に混ぜると、液体と固体の中間ぐらいのドロッとしたお湯になる。この状態となった混合物(葛湯)の上を走ると、強い力が一気に加えられる事によって一瞬だけ湯が固体のようになり、露天風呂の湯の上を駆け抜ける事が出来るようになる。逆に静かに足を入れると底なし沼のようにズブズブと沈んでいく。この現象は「ダイラタンシー現象」と呼ばれ、1年前に康平が露天風呂で溺れかけたのも湯が葛粉でドロドロだったためであった。彼女はこの現象を利用し、コナン達が裏口から離れに向かっている隙に倉から鎌を持ち出して露天風呂の上を走り、先回りして盆蔵を殺害した後で後から来たコナン達と合流して自分に犯行のチャンスはなかったと見せかけた。ちなみに大量の葛粉を混ぜた湯は、温泉が原泉掛け流しなので時間が経てば勝手に流れてしまうようになっている。また暗闇となった倉で平次と小五郎を斬りつけたのも、誕生会の飾りつけの風船を割ったのも彼女の仕業で、飾りつけを荒らしたのは倉を調べていた警察を離れさせるためでもあった。倉の時は古い電球に噛んでいたチューインガムを付ける事で温度差を発生させて電球を割り、平次の夜光塗料付きの腕時計と小五郎の持っていたタバコの火を目印に付け爪に仕込んだカッターで傷を付け、そして爪に付いた血を誤魔化す為に自身の頬にも傷を付けた。誕生会の風船の時はゴムを溶かす成分「リモネン」を含んだ柑橘類の汁入りの水鉄砲を使い、短時間で複数の風船を割った。だが付け爪についた平次達の血は誤魔化しきれなかったので、それが動かぬ証拠となり犯人だと断定された。


実は母親が追い出される原因となった高美の事も殺そうと考えていたが、彼女がアカギレを作るほど苦労を強いられている事を知ると、康平に自分と同じ思いをさせたくないと思い彼女を標的から外した。また今回の事件を「鎌鼬」になぞらえたのは、盆蔵を恨むきっかけが母親がよく手に作っていたアカギレだったからである。


コナンと平次に今回の犯行が見破られると素直に罪を認め、群馬県警へ連行されていった。


尚、本エピソードで小柳を演じた岡村明美氏はこの10年後、休業を発表(後に逝去)された山崎和佳奈から毛利蘭役を引き継ぐことになる。


  • 大野盆蔵

旅館の一人娘である高美と若旦那(盆蔵の息子)が結婚すれば旅館が合併して繁盛するという理由だけで、当時若旦那と親しかった小柳の母親をいびり倒し、彼女にまだ幼い子供(小柳)がいるにも構わずに無理やり追い出した。この身勝手のせいで小柳の母親は病死してしまい、それを恨んだ小柳に殺害される事となった。過去が過去の為、あまり同情が得られない。ちなみに皆が誕生会の部屋に集まっている時に聞こえた彼のうめき声は、以前テレビの取材で足ツボマッサージを受けた時に出した大声であり、その音声を録音したものを小柳が離れの側で鳴らす事で犯行時刻を錯覚させていた。


  • 大野高美

彼女も緑の標的にされていたが、彼女自身も手にアカギレができるほどの苦労を強いられていたことを緑が知り、自身の母親の姿が重なったことと、康平に自分と同じ思いをさせたくないという気持ちから標的から外されている。口封じや犯人が新たな事実を知って、予定外の人間を殺したり、全ての犯行を終える前に探偵や警察官に犯人だと暴かれて、標的全員を殺せないというケースはよくあるが、彼女の場合犯人が断定される前に自分自身の意思で犯行を止めるという珍しいケースである。ただし、中には探偵に自分が犯人だと暴かれてもなお、殺人を行った強者もいるが。



【その後】
鎌鼬の事件解決の翌朝。コナンが約束どおり平次の爆弾発言の音声データを消去すると、平次は「ええ子やなァ」とコナンの頭を撫でる。その際に蘭に「こないだ『オレの和葉に何してんだ!?』とか言ったんでしょ?」と聞かれると、平次は音声データがもう無いのをいい事に…


「オレの」やのーて「おのれ」や!


「おのれ!和葉に何さらしとんじゃ!!」って言ったんや!!


…ととぼける。
そして和葉は自分にとっての妹分みたいなものだと笑顔で言うが、和葉はその答えに「確かにそうだったかも」と思いつつも納得がいっていない様子で、「平次のアホんだら~!!」と赤面しながら部屋へと篭ってしまった。


どうやら平次は、コナン(新一)がロンドンのビッグベンの前で告白したのに、自分の場合が戎橋*1の上というのが嫌なようで、この告白をなかった事にして別の場所で改めて告白したいらしい。だがコナンによると例の爆弾発言の音声データは探偵団全員が持っているらしく、灰原はこの音声データを着メロにしているという(笑)。戎橋での告白をなかった事にしたい平次であったが、まだまだ彼の受難は続きそうである。



その後、コナン達は平次達と別れ川中島古戦場を訪れるのだが、その先で警察絡みの大事件に巻き込まれ、ラムの特徴に当てはまる新たな人物と遭遇することに……。



【余談】
「リモネン」はゴムだけでなく、発泡スチロールを溶かす働きがある。主に夏みかんの皮などに含まれており、皮をアルコールに漬けておくと、リモネンだけ取り出す事が出来る。てんとう虫コミックス『名探偵コナン 特別編』30巻に収録されている「死を呼ぶ夏の香り」でも犯人がリモネンを使ったトリックで犯行を行っている。


原作で「女体盛り」というワードが登場し、イメージ図も登場した為にアニメではカットされるかと思われたが、まさかのアニメでも登場した為、トレンドワードとなっていた*2



追記・修正はダイラタンシー現象で湯の上を走った事がある人にお願いします。

*1 大阪市の観光名所だが、同時に平次が口にした「引っ掛け橋」の通称でナンパスポットとしても知られている。
*2 さすがにイメージ図はシルエットになっていた。

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コメント

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名無し

「そうやって故人の言葉をしつけに使うのはどうかと思うぞ」

返信
2026-03-13 00:21:52

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