登録日:2011/07/06(水) 22:12:43
更新日:2023/08/07 Mon 13:52:36NEW!
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藤子・f・不二雄 裏町裏通り名画館 裏 短編 映画 映画館 スターウォーズ 南極物語 パロディ 黒い藤子f先生 裏日本
藤子・F・不二雄の短編の1つ。
◆あらすじ
裏日本*1のとある裏町にある裏通り。
そこにある小さな映画館でなんとロードショーが始まったばかりの「スターウォーズ」と「南極物語」が二本立てで上映されているではないか。
……と思いきや、よくよく見るとそれは「ヌターウォーズ」と「北極物語」。
そうとは気付かず主人公は映画が始まるのを楽しみに待つのだが……。
◆登場人物
- 主人公
眼鏡にそばかすで、荷物を背負った青年。
二大巨編が350円で見られると喜んで映画館に入ったものの……。
以下ネタバレ注意。
なかなか映画が始まらないので一服する主人公。
タバコを3本ほど吸い終わると「北極物語」が始まった。
「高倉健が主演なんだよな」
……しかし、いつまで待っても高倉健は出て来ず、代わりにアザラシの群が延々と映されるばかり。
そしてその中に、フワフワの白い毛に包まれた子アザラシとその母親らしきアザラシ。
どうやらこの親子アザラシがこの映画の主役のようだ。
アザラシの成長が描かれていくうちにすっかり感情移入する主人公。
すると、メルヘンチックな世界に相応しくない乱入者が現れる。
犬ゾリ、ヘリコプター、越冬隊の観測基地……
(!?!?!? 北極観測隊なんてあったっけか……)
子アザラシに恋人が出来た頃、北極には冬が近づいていた。
人間達は無人の基地と鎖に繋いだ犬を残し去った。
しかし、奇跡的に鎖が外れた犬が二頭いた。
飢えた犬は餌を求めてアザラシ達に襲いかかる。
オーロラの下で惨劇ともいえる殺戮は繰り返された。
そして夏。
二頭の犬に襲われる主人公の子アザラシ。
その時ヘリがやってきた。犬を連れ帰りに来たのだ。
子アザラシは悪夢のような冬を見事生き抜いたのだった。
輝かしい日差しの中、感動的な音楽が流れる……
完
「なんだこりゃ……」
続けて「ヌターウォーズ」が始まる。
「これこれ!これなんだよみたかったのは」
とある星で木こりをやっている主人公の青年ヨサーク。
彼はこの秋恋人のオハナと祝言をあげる予定であった。
そんな彼に皇帝からレッドペーパーが届き、帝国軍に召集されてしまう。
軍ではチバタマという星出身のタゴーサクと友人となる。
しかし、タゴーサクはパトロール中に反乱軍にやられ命を落とす。
ヨサークは反乱軍のテロから帝国を守ることを心に誓い、戦闘機隊へと転属。
そして遂に反乱軍が総攻撃を仕掛けて来た。
ヨサークはそれを迎え撃つ。
「おっかさん!! オハナ!! おらは行くだぞ!!」
この日、数千の若者が帝国の不滅を信じつつ宇宙に散った。
悲愴な音楽がもり上がって……
THE END
なんだ……
こりゃ………
裏通りにはまだウラウラと陽が当たっていた
だが気分はうらびれていた
350円とられてうらめしかった……という話
ひょっとしたら、この項目の追記・修正の裏でも人知れぬ犠牲があるのかも……
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▷ コメント欄
- 「南極物語のアザラシの視点」と「スターウォーズの帝国軍側の視点」からみた作品を上映・・・F先生トキワ荘で石ノ森先生と一緒に生活していたのに「特撮ヒーローの悪役から見た戦隊」みたいな相手の気持ちを逆なでするような作品も書いていたのか。 -- 名無しさん (2013-10-19 10:09:26)
- あぁ・・・やられる側の視点からみた映画か・・・・裏の舞台か・・・・黒いよ・・・・・ -- 名無しさん (2013-10-19 11:04:02)
- ヌターウォーズ、映像化されたら本気で見に行きたいぞ。 -- 名無しさん (2013-10-19 12:09:18)
- 南極の生態系を破壊する危険性があるっていう事で、今は犬を南極に持ちこむ事は禁止されてるとか -- 名無しさん (2013-10-21 21:03:49)
- まあ、マジレスするとストームトルーパーはクローンだからこんなことは無いわけだが…… -- 名無しさん (2013-10-23 11:50:57)
- それは後付け設定ですので -- 名無しさん (2013-10-23 11:57:16)
- 最後のはダジャレかよwww -- 名無しさん (2013-10-31 17:41:12)
- こういう劇中劇は実際にあっても面白そうだな。ジオン視点のガンダムとかガミラス視点のヤマトとか -- 名無しさん (2014-01-05 19:55:57)
- ↑前者は「MS戦記 機動戦士ガンダム0079外伝」がまさにこんな感じだ -- 名無しさん (2014-01-05 20:19:43)
- 俺達はヒーローや主役の無双に大喜びだけど、その裏では……とか考え始めると、そういうテレビや映画を見るのが恐ろしくなってくる事はよくある。「仮面ライダーになりたかった戦闘員」を初めて読んだ時を思い出すな……。 -- 名無しさん (2014-02-25 09:52:44)
- モヒカン視点の北斗の拳もあったような -- 名無しさん (2014-07-24 08:01:04)
- 戦国BASARA2公式サイトの「もののふBASARA」ってのがあるんだが、あれもまた、敵側から見た物語と言えるのかも。 -- 名無しさん (2014-08-11 00:24:21)
- ヌターウォーズは正直うるっときた -- 名無しさん (2014-09-28 12:19:55)
- 高倉健さんがお亡くなりになった為追悼番組で「南極物語」を見て感動したので正直コレは・・・・ひでぇ。 -- 名無しさん (2014-11-29 09:08:39)
- ↑一番上 石ノ森の漫画版仮面ライダーって結構そういう話多いぜ 子供の命を助けるためにショッカーの医師を連れてこようとして、それを忘れて基地壊滅させちゃったり、そもそも一号ライダーは死んでたり -- 名無しさん (2014-12-31 22:15:02)
- ナチスドイツからの視点とかにすると猛反発食らいそうだ。 -- 名無しさん (2015-01-01 00:58:24)
- ↑「ヌター」の帝国軍には旧日本軍テイストもあるので右翼が言い掛かりつけてくる危険性もあるな。 -- 名無しさん (2015-08-07 01:38:19)
- ヌターの方は何十年も経ってから本家の方で「友の戦死を目の当たりにしてショックを受けるストームトルーパー」という主人公が出てきたうえにそこからトルーパーが達した結論が真逆(こんな狂った軍隊からは出てってやる)なのが結果的には一番の皮肉だと思う -- 名無しさん (2018-01-28 13:00:36)
- 自前のキャラクターでやったのが永井豪の魔王ダンテとデビルマン、石川賢のゲッターロボサーガ -- 名無しさん (2018-09-13 18:40:43)
- 金田一少年でやったらギャグ漫画に -- 名無しさん (2018-12-31 16:37:51)
- たしかに黒い藤子F先生なんだが、最後を駄洒落で締めてるせいかちょっと薄れてるのが救い -- 名無しさん (2019-08-16 14:53:16)
- 野生動物目線での捕食者と非捕食者物語なんて普通にドキュメンタリーでもやってるからマシ。肉用家畜の目線に立った作品もあるから… -- 名無しさん (2021-01-05 12:46:59)
- 名無しさん -- ヌターの方は似たようなレジェンズ作品は今じゃ軽く100本はあるだろうな (2021-03-14 07:22:04)
- アベンジャーズをパロったらチタウリやサノス軍の一人を主人公にするのだろうか -- 名無しさん (2021-03-14 08:10:34)
- ↑ アベンジャーズだったらロキ視点じゃね? 上手く敵をはめてバラバラにして、味方の戦力呼び出して勝ち確信からの叩きつけられEND -- 名無しさん (2021-03-24 12:37:57)
- チタウリモブが主人公はちょっと見てみたいなぁ -- 名無しさん (2021-10-12 00:25:53)
- 「御恩に報いるって・・・嘆くで ねえ! おらたちいつ皇帝の世話になったっけ。」このセリフすこ -- 名無しさん (2022-01-15 14:45:13)
- TIEファイターに乗れるのは帝国のエリートの中のエリートなので、ヨサークは実は軍人としてメチャクチャ優秀だった……? -- 名無しさん (2022-01-15 21:57:51)
- ↑っていうか帝国は徴兵制じゃなくて志願制(他の星に行ったりなどの自由を得る権利のためにルークも物語最初は帝国軍人になろうと思ってた)。それでも強制徴募があるんだから、あの星の住人は潜在的に軍人として優れた能力があるって設定があると思うと面白いね -- 名無しさん (2022-01-16 00:40:24)
- 懲罰で強制的にストームトルーパーにされたやつもいるってスピンオフはあったなぁ -- 名無しさん (2022-09-09 02:26:45)
- 星新一も似た作品を書いていたという。アプローチが違っているのもまた面白い -- 名無しさん (2023-04-24 20:35:08)
- 個人的に好きな作品の一つ。主人公じゃない視点っていうのが斬新 -- 名無しさん (2023-06-02 00:03:50)
- ウマ娘のモブウマ娘も案外こういうのだったりして。モブに厳しい世界のアニメも多いけど、こういう感じなんかな? -- 名無しさん (2023-06-02 00:05:40)
- 物語を裏の視点で…はよくあるけど最後に感慨や悟りではなく「うらめしかった」と終える所に妙な味がある -- 名無しさん (2023-06-03 08:20:38)
- 似たような事を星新一氏が「進化した猿たち」で書いてたな(全三巻のうちどれだったか忘れた)。勝手に犬置いてって南極の生き物食わせて迎えに来た話を感動的って人間勝手じゃね、でも『じゃあペンギンの群れが犬達を襲って食らう話が見たいのか』って言われたらそれも違うんだよなあ」と。また、宇宙人が怪獣を地球に置いていった地球の文明や人命は破壊し尽くされ、宇宙人が怪獣を迎えに来たのを見て「あの怪獣タロジロって言うんじゃね?」というオチの、星氏にしては割と直球気味の風刺作品も書いている。 -- 名無しさん (2023-06-17 17:14:48)
- イヌだって生きていかなければならないし、反乱軍だって抑圧と暴政に対抗して立ち上がってるわけで、結局誰にフォーカスを当ててるかではある -- 名無しさん (2023-07-16 19:06:07)
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