登録日:2011/12/16(金) 08:33:08
更新日:2023/08/08 Tue 17:15:16NEW!
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山荘の入り口のドアが開いたその瞬間が
『ゲーム』のはじまりだ
ひとり、またひとりとゲームキャラが集まって
七人全員が揃ったとき
この閉ざされた雪の山荘で『事件』が起こる
それがこの『ゲーム』の筋書き――
ゲームの名前は
『電脳山荘殺人事件』
『電脳山荘殺人事件』とは、『金田一少年の事件簿』での事件の1つであり、かつて金田一少年が解決した事件のうちの一件。ノベルズに収録。
テレビアニメでは第74話~第77話として1999年1月11日~2月1日にかけて放送された。
ファンの間では今もなおノベルズ最高傑作として掲げられるほどの名作。
原作者も「一般の推理小説として世に出しても高い評価が得られるのではないかと思うほど内容に自信があったので、金田一シリーズの枠で執筆するかどうか迷った」とインタビューで答えるほど。
まだインターネットが「パソコン通信」と呼ばれていた時代の話ではあるが、現在の視点で見てもなお評価が高い。
2004年に発売された本作の文庫版にて作者は「この作品を描いた当時(1996年)には、ネット上での殺意が今ほど簡単に現実の殺人に結び付くような時代となるなど想像だにしていなかった。今のネット時代ならではの視点でこの物語を読んで頂けたら幸いである(コメント要約)」という風に綴っている。
尚、文庫版では「パソコン通信」となっていた箇所が全て「インターネット」「ネット」に書き変えられている。
アニメ版の容疑者リストの順番は上段が左からアガサ、僧正、ぱとりしあで、下段がワトソン、スペンサー、乱歩、シドの順でバックが紫色。
登場する怪人は「トロイの木馬」。
以下、ネタバレにご注意下さい。
【あらすじ】
1月半ば*1、剣持警部の誘いで長野県あざみ野高原スキー場へ二泊三日の旅行へやってきた一と美雪。
だが、当の剣持は悪いタイミングでバラバラ殺人事件が起きてしまい、同行できなくなってしまう。
チャンスとばかりに初エッチ目的でスキー場の立入禁止区域に美雪を連れ出し遭難するふりをしようとした一だが、予想以上の吹雪に視界を失い本当に遭難してしまった。
だがラッキーなことに明かりの点いたロッジ・シルバーウッドを見つけ、そこに避難を求めた。
そこではパソコン通信上で結成したミステリー・マニアが結成したサークル『電脳山荘』のメンバー7人が、初の顔合わせとしてオフ会を催していた。
彼らはお互いの名前をハンドルネームで呼びあい、本名を決して名乗らない。各人の経歴も事実かどうかはわからない。
つまり、誰も他のメンバーの"本当の顔"は知らず、誰もメンバーの"本当の顔"に触れてはならない、そういう暗黙の了解があった……。
だが集まった7人の中に、メンバーへの明白な殺意を秘めた凶悪な殺人者『トロイの木馬』こと、"琢磨"が紛れ込んでいた……。
吹雪の山荘で、皆殺しゲームが始まる…!!
【事件の関係者】
- 〈僧正〉
CV:江川央生
ミステリーサークル『電脳山荘』のリーダー。
自称、24歳で一流商社マン。少し厚ぼったい唇がチャームポイントの大男。
HNの由来はS・S・ヴァン=ダインの小説『僧正殺人事件』より。
ミステリーファンとしての知識はメンバー随一のようで、あるチャットでは彼が話題を仕切っていた*2他、一が金田一耕助の孫と知った時は、一番に食いついていた。
豪快でいかにも全うな社会人であることを思わせるが…
最初の死亡者で、真正面から胸を一突きにされた。
なお、殺害直前のチャットで「誰か来たようだ。」と書き込むという模範的な死亡フラグを立てている。
〈僧正〉=貴志
- 〈乱歩〉
CV:宮本充
ミステリーサークル『電脳山荘』のメンバー。
自称、一流大学生。
HNの由来は『明智小五郎』シリーズで有名な江戸川乱歩より。
鼻の高い整った顔立ちのイケメン。
〈アガサ〉といい雰囲気になっていたが…。
二番目の犠牲者で、1人残って他のメンバーへの連絡を済ませた後、みんなと合流に行く途中で脇腹を刺され、発見した金田一たちに「…ぱ、と…」とつぶやいて死亡。
実は殺害されたのは三番目。
〈乱歩〉=辰巳
- 〈スペンサー〉
ミステリーサークル『電脳山荘』のメンバー。
自称、一流大学生。
HNの由来はロバート・B・パーカーの小説シリーズである『スペンサー』シリーズより。
〈乱歩〉とは親友の間柄である男だと思われていたが…。
三番目の犠牲者で、首を絞められた上で雪の中に埋められていた。
実は殺害されたのは〈乱歩〉より前。
〈スペンサー〉=?
原作では顔は不明のまま。
- 〈ぱとりしあ〉
CV:加藤優子
ミステリーサークル『電脳山荘』のメンバー。
自称、22歳でレディースコミックに連載を持ってる漫画家。
容姿は厚ぼったい唇と背中まで届く長い髪をしたなかなかの美女。原作での髪の色は栗色だが、アニメ版では黒髪になっている。
HNの由来は『検死官』シリーズで有名なパトリシア・コーンウェルより。
常に「ユウタ」という名前のクマのぬいぐるみを持ち歩き、ちょっと電波系っぽい演技をしているが…。
だんだんとヒステリックな素顔を垣間見せ、犯人が襲ってきたら逆に刺し殺そうしていたが、密室に閉じこもっていたのを逆手に取られ、毒ガスという珍しい方法で殺された。四番目の死亡者。
〈僧正〉、〈乱歩〉と、電脳山荘のメンバー達が殺害されていく最中にありながらも怯まず事件解決に動く一の姿を見て、彼ただ一人の事だけを信用し、「自分に何かあったらパソコンのシークレット文書を読んで」と発言。
それを読むために必要なパスワードは〈スペンサー〉の死体発見のどさくさで言えず、その後言う気機会も無いまま毒殺されたため、結局直には言えず終いになるが、死の間際、一のことを「彼だけはきっと犯人ではない」と信じ、パスワードにつながるものを掴んで、ダイイングメッセージとして残した。
彼女が遺したPCのチャットのログにより、一は『電脳山荘』が起こした事件を把握、そして犯人を突き止めた。
〈ぱとりしあ〉=浅香
- 〈アガサ〉
CV:平松晶子
ミステリーサークル『電脳山荘』のメンバー。
自称、有名女子高の生徒。
HNの由来は『エルキュール・ポアロ』シリーズや『そして誰もいなくなった』で有名なアガサ・クリスティより。
両目とも1.5で目がいいのが自慢との事。
パソコン代はコンピューターのバイトで自力で稼いだらしい。
17歳らしからぬ、あまりにも大人びた言動から、一は彼女を大学生だと推測するが…
〈アガサ〉=?
- 〈シド〉
CV:三木眞一郎
ミステリーサークル『電脳山荘』のメンバー。オフ会の提案者。
自称、パンク・ミュージシャン。〈乱歩〉の陰に隠れがちだが結構イケメン。
ネット上では憎まれ口を言い合う仲の〈ぱとりしあ〉を実際会って気に入ったらしく、積極的にナンパしていた。
HNの由来は『セックス・ピストルズ』のベーシスト、シド・ヴィシャスより。こいつだけミステリー関係の名前ではなくミュージシャン関係の名前だが、自称が自称なので仕方ないか。
パンク頭と妙に軽いノリの性格を演じていたが……
〈シド〉=?
- 〈ワトソン〉
CV:小野健一
ミステリーサークル『電脳山荘』のメンバー。
自称、24歳で医者(年齢的に無理があるので、アニメでは医大生)。勿論、和島の事ではない。
HNの由来は『シャーロック・ホームズ』の助手、ジョン・H・ワトソンより。
根暗なメガネデブ。メンバーの中では一番パソコンについて詳しいらしい。
美雪や〈アガサ〉に劣情を抱いている模様。
徐々に利己的で傲慢な本性を現し始めるが…
アアーッ、アアーッ!!
中の人はご存知、地獄の傀儡師でもある。「こいつの正体、高遠だろ」と思ったやつ、ちょっとこい
〈ワトソン〉=?
- 泉
『電脳山荘』の生き残っているメンバーの中の誰か。
普段はコンピュータ・プログラマーとして退屈な生活を送っていたらしく、仮想現実世界を刺激的な夢のように考えていた。
事件初日の夜には動機について既に検討をつけているようだが、『悪いことなんかしてない。あれは天罰、天罰、天罰…』とひたすらキーボードに打ち込むという虚しい自己弁護を続ける。
- 吉行
『電脳山荘』の生き残っているメンバーの中の誰か。
本来は一流の医大生でありながら、他人を蹴落す事しか考えない同級生にウンザリしてる他、自分の意思で行動できずに親の言いなりらしく、そのコンプレックスから『電脳山荘』では全く違う人格を作り上げているようだ。
自分の犯した行為が人を死に至らしめたという事をメンバーの中では後述の浅香と吉行の二人だけが自覚、かつ深く後悔し、犯人への謝罪を本気で考えるなど比較的まともな人物。
その一方で謝るべき犯人と対面した時は自分が死ぬ時であるかもしれないと怯え、行動に移せないでいる。
- 琢磨
『電脳山荘』の生き残っているメンバーの中の誰かであり、この事件の真犯人『トロイの木馬』。
ナイフやロープ、毒ガスを発生させる薬品の他、注射器や粉末にした毒草の根も用意していた。
元々は全員を殺したら自分の痕跡を残さずに姿を消すつもりであった(そのためタクシーを使わず隣のスキー場からスキーして苦労してロッジまでやって来た)。
だが一と美雪、2人の部外者が現れるという、全く想定していなかった出来事が起こり、彼らにメンバーの顔や集まる人数を知られてしまったせいで、逃げる訳にはいかなくなってしまったため、全員を殺しそこねた時に罪を逃れるための保険でしかなかった"トリック"に頼らざるを得なくなってしまった。
〈僧正〉殺害後、何故か〈乱歩〉と〈ワトソン〉、そして金田一のコテージに声を加工した上で『トロイの木馬』と名乗って電話をし、〈乱歩〉には〈ワトソン〉が、〈ワトソン〉には〈乱歩〉が、そして金田一にはそのどちらかが〈僧正〉を殺したと告げる。
またその日の夜、自分の凶行を止めようと願う"誰か"の声を吹雪の中に聞くが、もはや自分にもこの流れは止められないとその声を拒絶する。
最悪の場合は、一と美雪を口封じに殺すことも選択肢にはあったようだが、本心では、無関係の人間を巻き込むことは、極力したくなかったらしい。
途中からは「生き残った人数が3人でも、アリバイがあって証拠が無ければ逮捕されないだろう」と開き直った様子も見せた。
ちなみにこの名前は物語前半からモノローグであっさりと明かされるどころか、作者すらあとがきであっさりと明かしている(ノベルス版は本編より先にあとがきが読まれる事を想定に入れている)。
そのため本作は所謂「倒叙もの」に分類できると言えるが、「琢磨」は苗字でもあり得る名前なうえに、作中では琢磨の性別に関する描写はないので、性別で犯人を絞り込むのは不可能となっている。
【レギュラー陣】
毎度おなじみ主人公。
剣持の甥っ子姪っ子の世話に辟易した結果、美雪と二人っきりになりたいが故に無茶をして、この事件に巻き込まれてしまう。
美雪がスキーウェアを買う際、コンドームを買いに行くことで頭がいっぱいだったためろくに見もしないで適当に似合うだの可愛いだの言っていたのだが、素直な性格の彼女はそれを真に受けて購入。しかし、実際にゲレンデで美雪が着ているのを見た際は、本当に見事なまでに似合っていたため、今度は素直に褒める言葉が出て来ず、ドギマギ。
コンドームを堂々と買えないあたり、彼の美雪に対しての奥手でヘタレっぷりが伺える。
この頃は(当時の時代背景もあり)まだまだインターネットには無関心。
ゲームのように現実感のない関係者たちに恐怖さえ覚えていた。4人目の〈ぱとりしあ〉が殺された際、涙目になる美雪を励ましつつ、犯人の犯行を止められない自分に無力感を感じるが、なんとか自身を奮い立たせ、〈ぱとりしあ〉がダイイングメッセージを残していることに気付いた。
ちなみに、その際、ロッジ内から感じた異臭に気づき、近づこうとする美雪を押し倒してかばっていた。
毎度おなじみヒロイン。
剣持警部に誘われてスキー旅行に来たが、一が便乗して黒い計画を立てていることは知らなかった。
結構子供好きで、一と違い、剣持の甥姪の相手を嫌がっている様子は無かった。
一が褒めて買ったスキーウェアを着るが、本当によく似合っていて、彼がろくに見もしないで適当に褒めていたとも知らず、お礼を述べた。素直な子である。
この時から、父親がMacを持っているということで、パソコンの知識はそこそこあり、〈ぱとりしあ〉のシークレット文書を開いたりした。
もしも一ひとりだったらこの事件は詰んでいたかもしれない。
まあ、そもそも美雪を事件に巻き込んだのは他でもない一自身なのだが。
〈ぱとりしあ〉が殺された際、「もう嫌、何人殺せば気が済むの?」と涙目になりながらつぶやき、「お前には俺がついてる」と一に慰められる一幕も。
その際、ロッジに近づこうとしたが、先に異臭に気づいた一に押し倒されてかばわれた。
一が<アガサ>の素性を聞き出そうと彼女に話しかけた際、彼の意図を素早く察知して夫婦漫才を展開する、さすが幼なじみと言うべき察しの良さを見せた(一も、何も言わないのに自分の意図を読み取った美雪に対して感心していた)
毎度おなじみオッサン。
一たちの慰労を兼ねて弟が経営するペンションに招待するが、プロローグで起きたバラバラ殺人事件の捜査で自分だけ置いてけぼりを喰らってしまう。
だが終盤、思わぬ活躍をすることに。
【その他】
- ヨシオ、ミヨコ、トモコ、カズオ
剣持警部の弟の子供たち。つまりは剣持のオッサンの甥っ子姪っ子。女の子二人は双子。
伯父であるオッサンから一たちの活躍を聞かされていたようで、初対面の一と美雪にすっかり懐いてしまった。
彼らが懐き過ぎたことが、一の「暴走」を招いたとも言えるが…。
【以下、事件の真相… 更なるネタバレ注意】
―まんまと、してやられたわ。
たいしたボーヤね。キミって
- 〈アガサ〉
この事件の真犯人『トロイの木馬』。
本名は琢磨(たくま)ゆり。21歳。上記の"琢磨"の正体。
本当の経歴は国立大学の学生。
家庭に恵まれず、元ヤンキーで盗み、ケンカ、売春、覚醒剤などに手を出し、家出して荒れた生活を送っていたが、新任の高校教師である榊原秋男と出会い、更生。
国立大学に合格してからも榊原先生とは交流を続けており、彼が教え子の死亡事故の罪悪感から荒んだ生活を送っていた頃は彼女も心を痛めていた。
だが過去を吹っ切った榊原先生と婚約した翌朝、彼は死亡。
榊原先生の後を継いで自殺志願者を救おうとしていたが、その不審な状況に疑問を抱き、彼の死に関係すると思われた人物の存在にたどり着く。
その人物…「本物の〈アガサ〉」からミステリーサークル『電脳山荘』メンバーによる榊原殺害の全容を聞き出し、彼女を衝動的に殺害。
以後〈アガサ〉(以下、〈アガサ(琢磨)〉)に成りすまし、復讐の機会を伺っていた。
実は女性だった〈スペンサー〉を利用し、彼女とハンドルネームを入れ替える事で〈乱歩〉に「〈アガサ〉と一緒にいた」という証言をさせるというアリバイトリックを駆使して、鉄壁のアリバイを確保し、メンバー4人までを殺害する事に成功するが、
〈ぱとりしあ〉のパソコンに残っていたチャットの過去ログでの〈アガサ(本物)〉との人物像の矛盾*3と、〈スペンサー〉が空白の数時間の間に〈乱歩〉にプレゼントした手編みのマフラーを見落とし、〈スペンサー〉の手荷物のチェックを怠っていた痛恨の凡ミスを一に指摘されて、犯行を暴かれた。
自白後は残りの標的である〈シド〉と〈ワトソン〉をまとめて殺そうと画策。
一緒に巻き込んでしまうことを一と美雪に謝罪しつつ、青酸ガスで道連れにしようとするが、一と美雪を探しに来ていて外で様子をうかがっていた剣持警部が突入し、腕を捕まれ最後の殺人を阻止される。
その後は剣持が応援で呼んだ長野県警に身柄を引き渡された。
ちなみに、5人という殺害数は現在『金田一少年』の女性犯人ではトップタイ記録。
(同数トップは他に異人館ホテル殺人事件、仏蘭西銀貨殺人事件の犯人。ただし、どちらもずっと過去に殺害した1人を加えての人数である。また、後者については殺人教唆によって別の人間に殺害させた人間も含む。
また、ドラマ版を加えると雪夜叉伝説殺人事件も同数になる。ただし、こちらは元々ターゲットに含まれていなかった人物が後になって対象になることが発覚した上、結果的にターゲットでない人物を殺害してしまった。)
余談ではあるが〈アガサ(琢磨)〉は有名女子校に通っていた事や、お手伝いさんがいたと言っていた事から彼女の実家は非常に裕福であるようだが、その反面父親は仕事と愛人で家に寄り付かず、母親はそんな夫に愛想を尽かして浮気して双方で育児放棄していたなど、家庭環境は最悪の一言だった。
一人ぼっちだった〈アガサ(琢磨)〉にとって、榊原先生は生まれて初めての「頼れる大人」だったのかもしれない…。
またアニメにおいては、山荘で事件が起こる前の電脳山荘のメンバー初顔合わせのシーンにて、僧正が「まあ、色々あったけどな」と言って、全員が榊原の事件を思い出してうろたえる中、〈アガサ(琢磨)〉のみうろたえずメンバーを睨みつけていた。
- 榊原秋男
元高校教師。半年前の夏、東京都国分寺市北泉町*4の電話ボックスで発生した「とある事故」の被害者。
金八先生のような教師に憧れ、それを目指している熱血教師で、厳しすぎると評価されても、生徒のことを思って敢えてそう接していた。
高校を中退して荒んだ生活を送っていた〈アガサ(琢磨)〉に必死に向き合い、彼女を大学まで進学させる。
しかし、教え子の一人である女生徒が指導中に彼のビンタの後で脳出血を起こして死亡。
「体罰」が死因だという証拠は出なかったが自責の念に耐えられず辞職する。
その後マスコミなどに「体罰教師」と叩かれるも、学校側があからさまに事件をもみ消した事で彼自身は「大嫌いな悪役の教師になってしまった」とかえって罪の意識を深めてしまう。
完全にうつ病となり、半年もの無職生活で苦しみぬいた末、〈アガサ(琢磨)〉の励ましと自分に助けを求める電話によりやっと吹っ切れ、〈アガサ(琢磨)〉にプロポーズ。
カウンセラーとして第二の人生を歩もうとしたその翌日、『電脳山荘』7人の完全犯罪計画の実験台にされて殺されてしまった…。
しかも、榊原が標的に選ばれたのは殺害場所や方法が決まった後である。
選ばれた理由も要約すれば「『体罰教師』なら殺しても構わないだろう」という、事件の真相や榊原本人の人間性を一面のみで把握せずに選ばれた身勝手な論理に他ならず、一も完全な愉快犯だと憤った。
なお、彼の死をとある週刊誌は『天が下した判決』と悪意丸出しの記事にして報じた。*5
学校の保身、また他人に厳しく自分に激甘で常に上から目線なモラルのないマスメディアやネットユーザーの犠牲者と言える。
また「正直者がバカを見る」という言葉にもある様に、「世のため人の為」という建前の言葉を信じ常に正直に生きた結果、それをあざ笑う者に潰されるという、人間社会の矛盾や闇を榊原の人生から皮肉を込めて描いているとも言える。
余談だが、『電脳山荘』のメンバーはうつ病の〈僧正〉、二浪中の〈乱歩〉、ネットの恋に悩んでいた〈スペンサー〉、コンプレックスの塊の〈シド〉、心身ともに傷を持っていた〈ぱとりしあ〉…と、ほとんどが心の病や悩みを抱えている人物ばかりであり、もしかしたら彼のカウンセリングで救えたかもしれない人たちであった。
その恩人になるかもしれなかった人物を自分たちの手で殺してしまい、果ては自分たちの人生も台無しにしてしまったのはあまりにも皮肉であった…
ちなみに正式に〈アガサ(琢磨)〉と結ばれたのはプロポーズした時で、それまでは(指輪こそ買ってたものの)彼女とは教師と元生徒という関係を保ち続けていた。
なお、犯行中に〈アガサ(琢磨)〉は、榊原のものと思われる「やめろ、琢磨」という「声」を聞いている。
「声」がただの幻聴だったのか、琢磨自信が思ったように冥界からの呼びかけだったのかは不明だが、仮にこの「声」が死んだ榊原当人のものであったなら、彼は復讐を望んでいなかったと思われる。
- 〈僧正〉
本名は貴志(きし)日出男。22歳。いくつかの条件を兼ね備えた場所を探し出しただけの人。彼が計画の言い出しっぺで、榊原秋男殺人計画の(表向きの)首謀者。
本業は詐欺に近い手法で、マルチ商法まがいのやり方で、効果がほとんど期待できない医療商品を売りつけていた営業マン。
営業マンとしての素質は高かったようで、入社一年目で営業成績もベスト10入りし、高給を手にする喜びに酔っていたとのことだが、借金地獄に陥ってしまった顧客が、目の前で自殺未遂を起こしてしまう(幸いにも、両足骨折だけで済んだが)。
そこまで顧客を追い込んだ事に、〈僧正〉は完全にうつ病になってしまい、成績もガタ落ち。
果ては上司にクズ呼ばわりされたり、(恐らく成績が良かった貴志を妬んでいた)同僚から露骨な嫌がらせをされたりなどの現在ならパワハラで訴えれるレベルの陰湿なイジメを受けており、現実世界に疲れ果てていた。
アニメでは流石に詐欺まがいの商売は出せなかったのか、単に営業成績が悪いだけになった。
とはいえ、現在とは比べ物にならないぐらい高価なパソ通を、薄給になってからも続けられる程度には金に困ってないようだし、営業マンとしての素質はあったんだし、
そんなブラック会社辞めて、別の真っ当な企業に再就職すれば、自称だった「一流商社マン」になるのも夢じゃなかったかもしれないのに…。
過去の罪は少し後悔し始めていたようだが、
完全犯罪計画の言い出しっぺな上に、自殺未遂した顧客に比べると榊原先生に対しては罪の意識が低かった。
だが最初の被害者な事もあり、自分の罪を自覚する間もなく〈アガサ(琢磨)〉に殺されたのは少し哀れかも。
なお、彼が一番最初に殺されたのは、計画の言い出しっぺだから…ではなく、たまたま彼がメインロッジに一番近い距離のコテージに泊まっていたから。
ただ、〈アガサ(琢磨)〉は一応事件前に下見に訪れていたとの事なので、それとなくコテージを割り振った可能性も無くはないが。*6
- 〈乱歩〉
本名は辰巳(たつみ)哲。20歳。喫茶店のアルバイトとして、歩道の落書きを消しただけの人。彼の行動自体は7人の行動の中では正当性がある方。
パソコン通信では「一流大学の学生」を名乗っていたが、実際は二浪中の浪人生(アニメ版では就職のあてもない就活生)。
そして彼が〈アガサ〉と思い込んでいたのは〈スペンサー〉だった(まあ、〈スペンサー〉が可愛かっただけマシか)。
『トロイの木馬』を名乗る〈アガサ(琢磨)〉からの電話をきっかけに自分の無実を証明するために〈ワトソン〉と互いにアリバイ検証をするよう誘導させられてしまい、〈アガサ(琢磨)〉のアリバイの証言役にされてしまった。そしてトリックがばれない様に〈スペンサー〉と同様、逢引後に速攻で殺された。
実は榊原殺害計画では、〈僧正〉と二人で計画を仕切っていたとの事であり、犯行の動機を薄々感じながらも「自分は関係ない」「これっぽっちも罪の意識はない」と心の中で開き直っており、〈アガサ(本物)〉、〈ワトソン〉に次いで無責任さが目立つ。
なお、ダイイングメッセージの「…ぱ、と…」とは〈ぱとりしあ〉を意味するが、これは〈アガサ(琢磨)〉を〈ぱとりしあ〉だと勘違いしていたため。
ロッジに来るはずだったメンバーは、〈僧正〉〈乱歩〉〈シド〉〈ワトソン〉〈アガサ〉〈ぱとりしあ〉〈スペンサー〉の7人。男4人に女3人。
しかし、彼はこのうち〈スペンサー〉のことは男だと思っており、男5人に女2人だと思っていた。
そんな時、見知らぬ「女」である〈アガサ(琢磨)〉が現れて自分を刺した。
彼はさっきまで会っていた〈スペンサー〉を〈アガサ〉だと思っていたため、今自分を刺した「女」を、ロッジに来るはずだった女2人のうち、さっきまで一緒だった〈アガサ〉以外の人物、つまり〈ぱとりしあ〉に違いないと考え、誤ったダイイングメッセージを残したのだった。
結果としてそれが〈アガサ(琢磨)〉すらも意図しない所で情報のかく乱を引き起こしていた。
ちなみに、今回の事件が行われず本物の〈アガサ〉と会っていたら、彼はどんな反応を示しただろう……?
- 〈スペンサー〉
本名は飯田文江。19歳。喫茶店の前の歩道に落書きをしただけの人。彼女の行動は乱歩の行動を正当化させるための下準備である。
女の子(いわゆるネナベ)。
作中では、ほとんど登場シーンがないまま速攻で殺されたため、本当の経歴や心の闇は不明(経歴が嘘だったかどうかすらも不明)。パソコン通信では、大学生だと名乗っていたようだ。*7
誰もが〈スペンサー〉を男だと思っていた中、見つかった女の死体だったため、最初は誰なのかわからなかったが、一緒に発見された荷物から『スペンサー』シリーズの小説が出て来たため、彼女こそが〈スペンサー〉を名乗っていた「女」だと判明した。
パソコン通信では、〈乱歩〉と〈スペンサー〉は親友のような間柄であった。しかし、実は〈スペンサー〉はパソコン通信では性別を偽っており、〈乱歩〉への感情は友情ではなく恋愛感情であり、〈乱歩〉と恋人のような関係にあった〈アガサ〉にのみ本当の性別を明かして相談していた。
それを〈アガサ(琢磨)〉は利用して、オフ会中はHNを交換することを提案、アリバイトリックに用いられてしまった。
その後、トリックの隠蔽の為に〈乱歩〉との逢引の後に速攻で殺された。
殺された後は、可能な限り発見を引き伸ばすために雪に埋められたが、埋められた深さがさほどでも無かったため、雪が風に吹き飛ばされて死体が発見されることになる。
〈乱歩〉への恋心を〈アガサ(琢磨)〉に利用され〈乱歩〉と楽しい事をした直後に絞殺された、ある意味この事件で一番可哀相な人。
〈スペンサー〉当人の独白は全く出てこないため、彼女が榊原の事件について、どう思っていたのかは不明。
実は〈アガサ(琢磨)〉の犯行中の空白の時間帯に〈乱歩〉に手編みのマフラーをプレゼントしており*8、その毛糸の残りが彼女のボストンバッグに残っていた事が真相解明の決め手となっている。
〈スペンサー〉が実は女だった事や、彼女の持ち物が決め手になった点を考えると、今回の事件において一番のキーマンであったと考えられる。
ちなみに〈アガサ(琢磨)〉は、仲睦まじく見えながらも何一つ本当の事を伝え合っていない二人を(ほんのちょっぴりだけ迷いながらも)馬鹿馬鹿しいと一蹴している。
二人のネットの恋を成就させてやった後に始末したのは、彼女のせめてもの情けであると同時に、自身も恋を成就させた直後に奈落に叩き落された事への最大の皮肉であったのだろう。
一応〈乱歩〉とは本当に意気投合していたようなので、馬鹿な事さえしていなければ、リアルで結ばれていた未来もあっただろう…。
容姿は、原作では髪の短いボーイッシュな美少女で、化粧が薄いという事しか書かれておらず、挿絵がない。また、冒頭の容疑者一覧でも黒塗りの影で描かれているため、具体的には不明だった。
アニメ版では素顔が明らかになったが、〈乱歩〉の逢引の相手を視聴者に誤認させるためか髪形が〈アガサ(琢磨)〉に似せられている。ただし、似ているのはシルエットのみで前髪は違っており、髪の色も微妙に違っている。
また死体発見の翌週であるファイル4では、タイトルコール時の容疑者一覧でも顔有りで表示されている。
更に、今回の事件は小説版が原作という事もあり、アニメでは〈スペンサー〉と乱歩が出会うシーンにおいて、〈スペンサー〉自体が画面に殆ど映っていない(映っていても影がチラッと出るくらい)。
その為、この時点で「こいつ、本当に〈アガサ〉なのか?」と疑問を持たせるシーンとなり、事件のヒントとなっている。
- 〈ぱとりしあ〉
本名は浅香(あさか)奈々。23歳。本業は風俗嬢(アニメ版では場末のキャバクラ嬢)。中身の残った漂白剤のポリ容器を、喫茶店前の不燃ゴミの山の中にフタを開けたまま捨てただけの人。
実は〈僧正〉よりも年上で、判明している中ではメンバー最年長。
元はモデルであったが、バブル崩壊で仕事が来なくなった時、騙されてAV出演を強要されたり(強姦同然で出演させられたことから、恐らくは裏ビデオであると思われる)、ヤクザの女になった過去もあるなど〈アガサ(琢磨)〉も真っ青の荒んだ人生を歩んできた。
殺人者とターゲットとして出会わなければ、似たような過去を持つ〈アガサ(琢磨)〉とは気が合っていたかもしれない。
なお原作小説版では、子供は二度も堕ろしたとの事。アニメ版では特にその様な描写はない事から子供を堕ろした=妊娠した事があるという設定自体が存在しない。
クマのぬいぐるみの「ユウタ」を大事なシークレット文書のパスワードにしていた辺り、原作・アニメ問わずキャラ作りとは無関係に「ユウタ」への愛情はあったようだ。
ひょっとしたら産めなかった我が子の代わりで、「ユウタ」の名前は本来(男の子なら)その子に名付けようと思っていた名前だったのかもしれない…。*9
一を「ユーワクしちゃおうかな」と発言したり、一との会話や彼への接し方等から6歳歳下の一に対して淡く純粋な恋心を抱いた様子を窺い知ることができる。
彼女の荒んだ人生を振り返ると、一こそが彼女の人生の中で初めて出会った心から信じられる異性だったということが推測でき、電脳山荘という偽りの友人たちとは異なり本心から信じられる一への恋心故か、積極的に話しかけながら彼との仲を深めようとしていた。
一と美雪の仲を見て身を引いたようにも、或いは反対に一への恋心を実らせたいと奮起したようにも見え、上辺だけの顔しか見せない電脳山荘メンバーの中で一人普通の女性らしい一面が垣間見られる。
今は嫌だとその場では踏み出す勇気を持てなかったものの、一に対し自分の犯した罪を告白するつもりだった唯一の人物。
彼女自身は計画の成否などどうでも良かったのだが、計画が成功してしまったことで、深い後悔の念に苛まれ始める。
こと切れる直前、毒ガスによる苦しみの中でのた打ち回りながらも最後まで一だけを信じ、少し前に言いそびれた、自分のパソコンのシークレット文書のパスワードを示すダイイングメッセージを残した。
この事からして電脳山荘のメンバー中、自らの過ちを悔いている事が明確に判明している一人でもある。
しかし、殺される直前になっても「あんなことをしただけで、殺されるなんて」と本物の〈アガサ〉のあの発言と同じ事を述懐し、逆に殺してやると包丁を構えていた事から、
一見すると、彼女が後悔しているのはあくまでも計画の成功であり、榊原に対しては特に罪悪感を持っていないようにも映る。
それは皮肉にも直後の〈アガサ(琢磨)〉のモノローグでの指摘通り「罪を自覚していない犯罪」そのもの。
ただし、自らも殺される可能性が極めて高い状況という極限状態の精神にあった為に、普段の冷静さを失っていた面も見られ、冷静な時には一に対して自らの犯した殺人についての詳細を警察に捕まるだろう事を当然察していながらも打ち明けようとしていた事からも分かるように、やはりその本音には榊原殺害の後悔が強くあった模様。
同時に一に対しての深い信頼が彼女の最後の思いやそれまでの行動の端々に表れている。
もしもあの時に一に罪を告白するという一歩を踏み出せていれば、生きて償う道もあっただろうと考えると残念でならない。
一自身も彼女を救えなかったことに「くやしいよ、ほんとに」と無念さを口にしていた。
ちなみに、漫画家の経歴は嘘だが、高校時代に雑誌に投稿した漫画が佳作に入賞していた(その事を思い出したので漫画家を自称した)らしく、漫画家の才能はホントにあった模様。
その才能を活かせれば、決して妄想ではなく現実に漫画家になれたかもしれないだけに、勿体ない話である…。*10
おれ……おれ……
自首します。
今更こんな事言っても、
とても許してもらえないだろうけど、
おれ、後悔してるんです。
君の恋人を……殺してしまった事。
だから、謝りたいんだ。
せめてここで、君の前で、
本当の自分に戻って!!
- 〈シド〉
本名は吉行(よしゆき)淳也。上記の"吉行"の正体。電話ボックスのガラスを蹴り割っただけの人。ただし、彼の場合は仮に榊原への殺人が成立しなくとも、電話ボックスのガラスを割った事自体は器物損壊罪にあたるため、7人の行動の中では唯一犯罪行為をしたことになる。
パンクミュージシャンというのは全くの嘘(趣味でパンク・ロックが好きだったのかもしれないが)で、本当は一流医科大学の学生。
私生活では、親のいいなりで自分の意思で行動できない人物だった。勉強しろと言われれば勉強し、友人との遊びも断って遅くまで塾通いする人生を送っていた。そんな生活に心底疲れており、そのためにパソコン通信で全くの別人を演じるのに、のめり込んでいく事になった。
このオフラインパーティを企画したのは、吉行で、作り上げた新しい人格を大っぴらに披露したいというのが動機だったようだ。
事件中でも青酸ガスの特性を知っていたり、チャットで注射を利き腕に打たない理由を語るなど、医学の知識が豊富な事を匂わせる伏線があった。
なお、榊原の件では、本心では計画に参加する事自体嫌だったようだが、初めて得た気持ちのいい空間を失うのを恐れて反対することなく参加してしまう。
彼自身は医療関係者だけあって計画の欠陥(後述)を見抜いていたのか、計画は失敗するだろうと思っていたようだが、彼の予想に反して計画は完璧に成功してしまい、それ以降は後悔と恐怖に怯えた日々を過ごしていた。
事件が起こる前から、榊原殺害に関して明確に後悔の念を持っていた人物の一人でもある。
事件後〈アガサ(琢磨)〉に本名を明かした上で本当の自分を曝け出しながら謝罪し、半年前の件で自首した(それに対して彼女は少し微笑んで「考えとくわ」と返事した)。
身の安全が確保された事件後でありながら謝罪した事こそが、彼が保身のためでなく本心から謝りたいと思っていた確たる証拠と言えよう(彼女がオッサンに取り押さえられる前に謝罪しても、(〈シド〉の本心は別として)〈アガサ(琢磨)〉の視点からしてみれば、「助かりたいがために上っ面だけの反省をしている」という風にしか見えないだろうから)。
エピローグにて掲載された記事で榊原秋男殺害を自供しているのも恐らく彼であると思われる。
基本的に問題児が多い「金田一少年」の医学関係者の中では(結城先生や甲田先生と並んで)数少ない常識人と言っていいレベル。
…なのだがアニメでは〈ワトソン〉と一部設定が入れ替わってしまい、医学生でなく町工場の息子(一応本当にミュージシャンを目指しているがやっぱり親の言いなり)という設定になった上に、『あれは天罰、あれは天罰、俺はミュージシャン、俺はミュージシャン…』とひたすら打ち込む描写をされ、〈ワトソン〉の手荷物を漁って彼の素性を暴こうとする等の改悪を受けている。
一応ラストに〈アガサ(琢磨)〉に謝罪するシーンはそのままなのだが、それより前に後悔の意を示す描写がすっぽり抜けているためせっかくのシーンが若干唐突になってしまっている。
- 〈ワトソン〉
本名は泉(いずみ)健一。上記の"泉"の正体。止めておいた自転車を引っ張り出す際にポリ容器を倒しただけの人。
彼が計画のトリで、彼の行動により最終的に榊原秋男が死ぬ結果につながっている。この時、〈ワトソン〉は事の成り行きを遠くで眺めていたと思われ、おそらく自分の仲間である〈ぱとりしあ〉をそこで目撃していたことだろう。(遠くからなので流石に顔までは見てないと思われるが)
上記でも分かるように、自分の罪を自覚しながらも他人事のような弁明をするなど、無責任さは後述の〈アガサ(本物)〉に次ぐ。*11
ちなみに、本当の職業はコンピューター・プログラマー。
日常を退屈だと嫌っていたが、殺人が起こったあとは一刻も早く帰りたがっていたので、私生活にさほど強い不満はなかった模様。
検死などを全くしようとしなかったため、医者の経歴が嘘である事は一達にはすぐにバレていた。*12
チャットの過去ログで「予防注射を右腕にする奴なんかいますかね?」と言ってた時点で伏線は設けられていた。(そして逆に上記のように〈シド〉が「ガキは動かすなって言っても聞かねーからな。右手にしたら血が止まらねーんだよ」とこちらの方が医療関係者である伏線が設けられている。)
〈アガサ〉に殺されかけたことで、自身の罪の重さを再認識。〈シド〉とともに生き残り、剣持警部に訊かれて本名を明かした際には「いい名前なんだから粗末にするな。」と叱られた。
そして事件後に逮捕された模様。おそらく自白しただろう。
アニメでは実は予備校生(更に両親から見捨てられていたとの事)という設定になり、自分の本性を暴いた〈シド〉を襲撃した。
本来の自分にコンプレックスを抱いているという原作の〈シド〉の設定を貰ってはいるものの、肝心の〈アガサ(琢磨)〉への謝罪シーンは〈シド〉が持ったままなので改善されたと言えるかは微妙。
むしろ、上記の理由でシドを襲撃したことから改悪というべきである。
- 本物の〈アガサ〉
有名女子高の生徒。本名不明。18歳。左利き。
自殺志願者を騙り、榊原先生に、喫茶店近くの電話ボックスから電話をかけてこさせるよう仕向けただけ(だけ?)の人。
小太りにメガネをかけた容姿と描写された。経歴不明な〈スペンサー〉を除き、メンバー内で唯一語っていた経歴に嘘がない。ちなみに、〈アガサ(琢磨)〉の出身校の後輩であった。
〈アガサ(琢磨)〉も、榊原が亡くなった当初は、この件をただの事故だと考えており、そのため「榊原がやり残したこと=相談者の自殺を止める」ため、本物の〈アガサ〉を探していた。
こうして、〈アガサ(琢磨)〉は、榊原が残した相談相手の電話番号を元に、本物の〈アガサ〉が電話をしていた喫茶店を突き止める。
そして、その喫茶店の店主から、その子は「わざわざメモをしながら電話をしていた」「彼女が身につけていたのが〈アガサ(琢磨)〉の出身校の制服だった」という話を聞いたことで、〈アガサ(琢磨)〉はこれはおかしいと感づく事となる。
メモを取りながら自殺の相談をするという奇妙さもさる事ながら、そもそも榊原が相談相手に選ばれたことがおかしいからだ。事実はどうあれ、榊原は「生徒が死ぬほどの暴力事件を起こして、退職した教師」として知られていたはずで、その榊原が勤めていた学校の生徒が、わざわざ「暴力教師」を自殺の相談相手に選ぶのは不自然である。
疑念を抱いた〈アガサ(琢磨)〉は、本物の〈アガサ〉が通っていたパソコン屋を突き止めて、彼女と接触し、親しくなって自宅に誘い込む。
そしてナイフで脅すと、本物の〈アガサ〉は恐怖のあまり失禁してしまい、すぐに仲間のことや計画も白状した。さらにIDやパスワードも聞き出して、彼女の語った計画が本当であることも確かめた。
そして…
自分のやったことは電話であの人を呼び出しただけなんです。
たったそれだけのことで、まさか殺したりしないですよね?
この無責任極まりない一言に〈アガサ(琢磨)〉は激昂。
その場で衝動的に殺害されてしまった。
〈アガサ(琢磨)〉は、このときの記憶が飛んでいるらしく、述懐では「気づいたら、目の前で彼女がぐったりしていた」というから、その怒りの凄まじさが分かる。
その後、〈アガサ(琢磨)〉により、風呂場でバラバラにされて、レンタカーで運ばれて、神ノ井公園の池に捨てられてしまった。原作の冒頭で、剣持が担当していたバラバラ殺人の被害者は彼女。
ぶっちゃけ、彼女がこの余計な一言を言わなければ今回の事件は起こらなかったかもしれない。
〈アガサ(琢磨)〉は彼女の殺害後「他の連中もその程度にしか考えていない」と復讐を決意した。
事実「犯人に謝罪しなければ」と考え、行動に移そうとし、最終的には心からの謝罪を述べていた〈シド〉、及び殺人罪による逮捕が確実であると分かりながらも一に犯行を打ち明けようとしていた〈ぱとりしあ〉の二人以外のメンバーは計画の成功を後悔した者はいても、榊原個人に対しては罪悪感は感じていなかった。
(さらに、この二人にしても、事件が起こらなければ、それほど強い後悔の念は抱かなかっただろう)
〈アガサ〉殺害後、〈アガサ(琢磨)〉は聞き出していたIDを元に、本物の〈アガサ〉に成りすましてパソコン通信に参加し、復讐の機会を伺うこととなる。
なお、計画の言い出しっぺこそ〈僧正〉だが、殺人計画の事実上の主犯と、この事件最大の元凶は彼女であると言っても差し支えない。
それと言うのも、まず最初にターゲットに榊原先生を選び、彼の電話番号の情報などを提供したのは同じ学校の生徒であった彼女の可能性が高い為。
もしも彼女が榊原先生の情報を提供しなかったら、ターゲットが見つからず、殺人計画はネット上の与太話だけで終わっていた可能性もある。
そして、決行時にも榊原先生が苦しみながらも必死の説得をしている中、メモを取りながら白々しい演技をして、計画の成功を確信するや否や助けを呼ぼうともせずに電話を切る…という常識からすれば明確に異常な行為をしている。
総評するに
①ターゲットの選出に一役買う
②榊原先生殺害の主軸を担う
③更には開き直りに近い発言をした
…という事になる。
他の6人と比べて、彼女だけは明らかに「たったそれだけのこと」の範疇では収まらない。
〈アガサ(琢磨)〉がキレるのも当たり前である。
未成年であるとはいえ、同情する余地は皆無に等しい。
ここらへんは想像だが、一年前の榊原先生のビンタ事件も知っていたことは間違いなく、生徒に敢えて厳しく接していたという彼に、個人的な恨みか嫌悪を抱いていた可能性がある。
もしくは亡くなった生徒とは顔見知り、遺族の被害者感情を鵜呑みにして「あんなことをしておいて、のうのうと生きているなんて絶対に許せない!」といった偏った正義感が暴走して犯行に及んだとも考えられる。
となると、7人の中で唯一榊原先生に「悪意」を持っていたことになる。
もしかしたら彼女の悪意こそが、電脳山荘のメンバーにとっての真の意味での「トロイの木馬」だったのかもしれない。
なお、アニメ版では自殺志願者からは程遠い(当時で言う所の)コギャル。こちらは結構可愛い。
ただ、そのなりで電脳山荘のメンバーと、(当時としてはオタクの趣味として認識されている)パソコン通信をしていた辺りから、上っ面だけのコギャルであった可能性もある。
ちなみに、アニメ版の〈アガサ〉は原作の様な展開では無く、様子がおかしいと思った〈アガサ(琢磨)〉が問い詰めたところ犯行を認め、その直後に殺された事になっている(もしかしたら、詳細が割愛されただけで原作と同じ様な展開で〈アガサ(琢磨)〉がブチ切れた可能性も無くは無いが……)
- 女子生徒
プロローグに少しだけ登場した榊原の教え子であり、この事件の元凶(もちろん、死んだこと自体は彼女に責任があるわけではないが)。
売春に関与して榊原に呼び出しを受けるが不貞腐れた態度を取りながら「他人に迷惑をかけた訳でない」と逆ギレ、榊原を怒らせてしまい床に打ち付けられる程のビンタを受ける。
その後大泣きして素直に罪を認めたものの、帰宅後に容体が悪化した末に死亡する。
死亡したのは持病による物で体罰が直接の原因ではないと診断されたが、現場に他の女子生徒の野次馬が多くいた事と、厳し過ぎる教育方針故に同業者からも嫌われていたという悪条件が重なり、榊原が退職に追い込まれた上に体罰教師の烙印を押される羽目になった。
アニメ版は雑誌の記事と〈アガサ(琢磨)〉の発言で存在が仄めかされただけであり詳細は不明。
ただ一つ言える事は、電脳山荘のメンバーを始めとする多くの人が彼女の被害者感情を鵜呑みにして榊原側の言い分を蔑ろにしてしまった為に榊原の死を「天罰」と決めつけてしまった。
特に〈僧正〉〈シド〉〈ぱとりしあ〉アニメ版の〈ワトソン〉は前述したようにモラハラの被害者であった為に、完全犯罪という軽率な行動とそれに対する罪悪感と責任感の欠如を促進させる事となった。
ある意味榊原は彼女の怨念によって殺されたと言っても過言ではない。
【事件に関連する余談】
- 榊原殺害計画について
『電脳山荘』一人ひとりの起こした行為は直接殺人に結び付くものではないが、7人全員の行為を合わせると
「漂白剤と洗剤の混合により発生した有毒ガス(まぜるな危険の注意書きで有名なアレ)が電話ボックスという密閉空間に誘導されたターゲットを殺す」
ようになっている。
具体的に
「計画に必須の場所(目の前に電話ボックスとゴミ捨て場がある喫茶店)を探す」(〈僧正〉)
「〈僧正〉が見つけた喫茶店でバイトをする」(〈乱歩〉)
「その喫茶店前の電話ボックス近くの路上に汚い落書きをする」(〈スペンサー〉)
「〈スペンサー〉と前後して、電話ボックスに毒ガス用の穴を空けて壊しておく」(〈シド〉)
「漂白剤がたっぷり入ったポリ容器を蓋は空けてゴミ捨て場に捨てる」(〈ぱとりしあ〉)
「ゴミ捨て場の近くに自転車を置いておく」(〈ワトソン〉)
「標的を喫茶店に呼び込み、電話ボックスに誘導して長電話に持ち込む」(〈アガサ(本物)〉)
「洗剤※を使用して喫茶店前の籠城の〈スペンサー〉がした落書きを消す」(〈乱歩〉)
※もちろん、先に捨てられた漂白剤と混ざると有毒ガスが発生するものを選んでいる。
「自転車を回収に来て、持って行くふりをして、〈ぱとりしあ〉が捨てた漂白剤の容器を倒していく」(〈ワトソン〉)
あとは、漂白剤と〈乱歩〉が使った洗剤が混ざり合って有毒ガスが発生し、電話ボックスに流れ込んで標的は死亡する事となる。
だが一が指摘するように、風の流れなどの条件によっては有毒ガスが電話ボックスの中に流れ込まない可能性はあるし、
そもそも榊原が中毒になるまで電話ボックス内に留まるかどうかもわからないため、失敗確率がかなり高いと言える。
また、下手をすれば無関係な通行人が巻き込まれる可能性すらあるので計画の単純な出来で言えば完全な欠陥品である。
そのため、〈シド〉や〈ぱとりしあ〉のように「理屈の上では成功するのはわかるが、上手くいかないだろう」と考えていたメンバーもいた。
むしろこの計画の真に恐ろしい所は、逆に標的を仕留める確実性の低さと各人の行為が何気ない*13ために事件性があると掴まれにくい事、
仮に事件だという事が分かっても匿名のみの付き合いで互いの素性を知らない7人を共犯と証明しなければ立件できない事、
そして何より「自分1人のやった事だけでは殺人に至らない」という考えにより罪の意識がにぶり、脱落者が出ない事である。
そういう意味ではどこぞの自称犯罪芸術家よりも完璧な計画であると言える(ちなみに彼の中の人は本作で〈ワトソン〉を演じている)。
一ですら「完全犯罪」と戦慄した(一も後から経緯を知っただけで、具体的な内容は何一つ独力では暴いていない)。
『電脳山荘』のメンバーの実態はどこにでもいる一般市民で、特に人間性が欠如した冷酷な人間というわけではないのだが、
ネット社会において、素性を隠して発言できる気楽さに溺れて責任感を忘れてしまうということがいかに恐ろしいのかがよく分かる話である。
そしてこの計画が完全に成功してしまった事は、榊原だけでなく『電脳山荘』のメンバーにとっても不幸な事だったのかもしれない…。
ちなみに一見悪意のなさそうな行動が合わさって一人の人間を殺す様子は、『炎上』や『祭り』と発想は同じである。
(『炎上』も一人ひとりがする事は単に掲示板やコメント欄に適当な言葉を書き込むだけである。)
- 『電脳山荘』メンバーの本名について
電脳山荘のメンバーの多くは、まるで下の名前と間違えそうな苗字を持っているが(特に〈僧正〉の本名"貴志(きし)"はエピローグ以外はルビが振られてないため"たかし"と誤読しやすい)、実はこれは作者が仕掛けた叙述トリック。
〈僧正〉〈乱歩〉〈ぱとりしあ〉の本名がそれぞれ"貴志"、"辰巳"、"浅香"と明かされる事から、読者は自然と「明かされている本名は下の名前だ」と考えるはずである。そのため本名から犯人を割り出そうとすると「犯人は"琢磨"という名前の男だろうから女である〈アガサ〉は違うだろう」と彼女から疑いの目をそらしてしまうのだ。
ついでに"吉行"のモノローグで〈シド〉="吉行"と気づくようになっている為、そこから更に〈ワトソン〉="琢磨"と絞り込んでしまった読者もいるだろう。
一方でこのミスリードに嵌らず、本名から犯人を割り出す抜け道も存在する。
本作では容疑者一覧表が表示されたパソコン画面が挿絵がわりに度々挿入されるのだが、ここには被害者が出る度に『〈僧正〉=貴志』と本名が書き加えられていく。ついでに画面上に不気味な顔も浮かび上がるが、これは単なる演出に過ぎないので放っておこう。
しかし〈スペンサー〉だけは死体発見後や本名判明後はおろか、それより後に殺された〈ぱとりしあ〉の本名が書き加えられてからもなお、一貫して『〈スペンサー〉=?』と書かれている。
言ってしまえばこれは『"飯田"と書くと苗字だと即バレするし一人だけ"文江"と書くのはアンフェアすぎるから』なのだが、見方を変えれば『〈スペンサー〉の本名を書き加えない事で作者は何を隠そうとしているのか("琢磨"が実は苗字である事)』『それによって作者が疑いの目を逸らせたいのは誰か(男をイメージさせる"琢磨"からはイメージされにくい女の〈アガサ〉)』などを考えるヒントにもなり得るのだ。
なのだが…文庫版にて再収録された時、〈僧正〉殺害の時点で"貴志"に"きし"とルビが振られてしまったのだ。当然、下の名前が貴志(きし)なんて人はそうそういないため、これは苗字だと大半の人がこの時点で気づくだろう、そうなれば琢磨も苗字だと気づくのは時間の問題である。
困った事に、本名その物は『下の名前っぽい苗字』のまま誰一人変更されてないため「作者は"琢磨"を男だと思わせようとしている」という意図だけは伝わってしまい、「裏をかいて本当は女なのだろう」と(あてずっぽうレベルではあるが)〈アガサ〉="琢磨"だと見当がつきやすくなってしまったのだ。
ルビひとつで謎解きの難易度が大幅に下がってしまった稀有な例と言えるだろう。
ちなみに、アニメではメンバーの過去こそ描かれるものの、演出上特に本名は明かされない。
◇原作との違い
【アニメ版】
- 冒頭の事件で剣持警部が出動する時間帯を風呂上がりに変更。
- 金田一と美雪は登場時点で遭難している。それに伴い、買い物をしているシーンは全面カット。金田一の母も登場しない。
- またペンションに着く前に遭難したため剣持の弟一家が登場せず、遭難の理由も全くの偶然
- 舞台が山形県に変更。
- 『電脳山荘』のメンバーの本名が明かされない。
- 本物の〈アガサ〉を含め一部メンバーの素性を変更。
- 〈乱歩〉の死を知った後〈アガサ〉が悲しみに暮れる場面が追加。
- 2日目に〈シド〉が〈ワトソン〉に襲撃される。それに伴い、スペンサーの遺体は〈ワトソン〉が発見する。
- 2日目の朝、みんなのコーヒーにミルクを入れる人物を〈ぱとりしあ〉から〈ワトソン〉に変更。
- <スペンサー>の台詞が一つもない
- 原作では挿絵がなく姿の描かれなかった〈スペンサー〉の素顔が明らかになる。
- 金田一と美雪に発見された時の〈ぱとりしあ〉の死体の状態を仰向けに変更
- 金田一たちは〈ぱとりしあ〉の死体発見時に他メンバーを呼ばずパソコンだけを持ち去る。
- それに伴いパスワードを伝えるメッセージも『パソコンのコードとユウタを掴む』から『パソコンのコードをユウタに巻き付ける』に変更。
- 更に、金田一と美雪が〈ぱとりしあ〉のパソコンのシークレット文書を確認する場所を自分達のコテージに変更。
- 同様に他メンバーが〈ぱとりしあ〉死亡を知るのも解決編直前に変更。
- 金田一は「謎は全て解けた」と言わない。そのため「アレ?」と思った視聴者も多かったはず。
- 榊原殺害計画の全容を金田一が解説するタイミングを〈アガサ(琢磨)〉が犯行を認め、動機を語っている最中に変更。
- 犯人は〈アガサ〉だと気づくきっかけになった、乱歩がはじめは金田一耕助の孫と知った時の反応が、まったくそんな話きいていない感じだった(〈アガサ〉が真っ先に話しそうな話題にもかかわらず)というくだりはカット。
- 〈アガサ(琢磨)〉の家庭環境についての説明はカットされ、不良時代にやっていたことが「盗み」と「ケンカ」だけになっている。
- 本物の〈アガサ〉が〈アガサ(琢磨)〉の学校の生徒だったという設定がなくなっている。
- 〈アガサ(琢磨)〉が本物の〈アガサ〉と入れ替わったことに気づくきっかけになった予防注射の会話文で、〈アガサ〉のセリフを「あたしも利き腕にしなかったですね」から「私は右腕にあるけど」に分かりやすく変更。また、アニメ版の本物の〈アガサ〉がメガネをしていないため、もう一つのきっかけになった「裸眼」のくだりはカット。
- 予防注射の会話文で原作のスペンサーのセリフがシドに置き換えられている。またこの時スペンサーは敬語で会話していた。
- 〈アガサ(琢磨)〉が本物の〈アガサ〉から榊原殺害の全容を訊く場所を自宅のアパートから街中に変更。
- 本物の〈アガサ〉は水死体として発見される(バラバラだったかどうかは言及がない) 。また、<アガサ(琢磨)>と出会った経緯や彼女が殺害されるに至った経緯もカット。
- 〈アガサ(琢磨)〉が一と美雪に対して巻き込んだ事を謝罪していない。
冥殿のやったことは、ただひとつ。
飽きたからアニヲタwikiを閉鎖した。
ただそれだけのこと。
○されるはずがない。
それだけで…
冥殿がパソコンの電源を消したその時だった。
臀部に鈍い痛みが走った。
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▷ コメント欄
- 『パソコンのコードにユウタを巻き付ける』なにそれこわい -- (2017-03-31 23:45:02)
- コメント欄が長くなってきたのでリセットしました -- 名無しさん (2017-04-02 15:09:46)
- ↑2 正しくは「パソコンのコードでユウタを巻きつける」だよな -- 名無しさん (2017-04-09 13:44:58)
- 元々ミステリーというジャンル自体に興味があったから、どっちにしろアガサ・クリスティや江戸川乱歩は読んでいたと思うけど、パトリシア・コーンウェルは読まずに人生を終えていた可能性があるから、パトリシア・コーンウェルを読む機会を与えてくれたこのエピソードには感謝してる。 -- 名無しさん (2017-04-29 22:52:34)
- 金田一では珍しく復讐の連鎖が発動した事件。(男子生徒→榊原先生→電脳山荘のメンバー) -- 名無しさん (2017-06-08 22:14:05)
- ↑3それが原因だという証拠はないと書いてあるぞ -- 名無しさん (2017-06-10 12:44:40)
- その「体罰で死んだ(かもしれない)男子生徒の遺族」と何の関係もない連中に裁く資格はあるのか? -- 名無しさん (2017-06-10 19:38:36)
- ↑3そもそも「男子生徒→榊原先生」につながりがまったくないぞ。復讐じゃなくて「完全犯罪計画の実験台」にされただけだ。 -- 名無しさん (2017-06-12 20:37:54)
- 男子生徒の敵討ちも殺された理由の1つかもしれないが、地獄少女じゃないんだから。 -- 名無しさん (2017-06-15 15:46:55)
- 偽アガサ&シドの声優ロケット団メンバー(偽アガサは代役だけど)。自分と親しい人の死に関して「自分があの人にした事は電話で呼び出しただけ。たったそれだけの事で殺したりしないよね?」なんて言われたら誰だって激昂するわ -- 名無しさん (2017-08-04 12:26:11)
- あんな事件さえ起こさなければ電脳山荘のメンバー7人中5人が榊原先生に救われていたかもしれなかったのにね -- 名無しさん (2017-08-05 04:19:52)
- 完全にうつ病×2 -- 名無しさん (2017-08-13 23:32:54)
- アリバイ作りのためとはいえ、メンバーの内で「犯人は乱歩とワトソンのどちらか」だと言ったのは、この二人が青酸ガスの発生源だったからなのかも -- 名無しさん (2017-08-18 01:47:10)
- アガサ、乱歩、ワトソンの三人は、助けを呼べばまだ引き返せたかもしれないんだよな(だからこそ他のメンバーよりも無責任な性格付けになっているのだろうが) -- 名無しさん (2017-08-18 01:58:04)
- アニメの乱歩が就活生になっていたのは、事件の影響でバイトを解雇されたからなんじゃ?(浪人生が事件を起こすためだけにバイトするのは不自然だし) -- 名無しさん (2017-08-18 02:09:02)
- ↑乱歩は自主的にバイトを辞めたのかクビになったのかは不明のはず・・・あと、上の方で男子生徒男子生徒言ってる人が何人かいるけど、榊原が死なせたとされる教え子は、女生徒なんですが…アニメは変更されてたら知らないけど、少なくとも原作では女生徒だよ。売春をして、榊原に怒られてもふてくされた態度をとってたから、ビンタされた。 -- 名無しさん (2017-09-24 12:42:57)
- 乱歩=汚い中川。 -- 名無しさん (2017-09-26 03:32:50)
- 違反コメを削除 -- 名無しさん (2017-10-04 09:24:26)
- 復讐殺人の多い金田一少年の事件簿では「被害者の被害者」というポジションが形式化しているけど、このエピソードは「被害者の被害者の被害者」が存在する珍しい作品と言える。 -- 名無しさん (2017-10-04 12:54:39)
- 遺族と関係があるかどうかはともかく「許せない。でも、責任は持たない」で、人を裁いていいのかと。本物の〈アガサ〉に下がらない留飲はあったかもしれないけど、あの態度で正義感の望みはない -- 名無しさん (2017-10-23 01:18:40)
- ↑小説を読むと売春した女の態度が全く反省していなかったから平手打ちしただけで別にいつも体罰している教師ではない。「生徒のために真面目に接する」主義の人だったから元凶扱いするのは可愛そう…… -- ララ (2017-10-29 12:05:21)
- アニメ版だとそういう経緯が描写されていないから説明不足感が否めない。 -- 名無しさん (2017-10-29 12:22:10)
- 例え売春してても女生徒は誰かを傷つけたわけじゃないからビンタは避けるべきだったね -- 名無しさん (2017-10-31 19:43:06)
- 金八先生というよりは女王の教室の阿久津真矢(それもEP2の灰真矢)みたい。そう考えるとアガサ役は志田未来さんが適任だと思う。 -- 名無しさん (2017-11-05 23:54:49)
- ↑2 良くも悪くもヒーローすぎて五代や光太郎じゃこういう問題にはあまり適さないと思うけどなあ。それに体罰の是非はともかく、当の女生徒本人は榊原先生の指導でそれなりに反省したんじゃなかったっけ?そのあと死んじゃったけどさ -- 名無しさん (2017-11-06 11:55:03)
- 報告にあったコメを削除 -- 名無しさん (2017-11-07 17:58:01)
- 電話ボックスって普通下の方に隙間があるから風通しは微妙だろうけど完全な密閉空間ではないはずだし、「まぜるな危険」で出来る毒ガスって大体塩素だから空気よりずっと重くて異臭もするからたまりにくいし、異臭に違和感持たれて一旦電話を辞めちゃう可能性もある思うんだが。 -- 名無しさん (2017-11-07 18:46:48)
- ↑ 作中でも成功の可能性は低いって明言されてる。だからこそ犯人たちもどうせ失敗するだろw的なノリで実行して、成功しても運が悪かった的な免罪符で罪悪感をほとんど感じなかった。 -- 名無しさん (2017-11-08 10:42:26)
- あと完全犯罪を思いついたのは「法で裁かれない奴を俺たちで裁く」という偏った正義感から。特に僧正、シド、ぱとりしあはパワハラ・モラハラの被害者故に被害者感情が暴走で犯行に及んだ。 -- 名無しさん (2017-11-08 12:12:03)
- だからこそ榊原先生は、アガサや自殺志願者のような「法で救われない者を救う」ことをしていたわけで、電脳山荘のメンバーにとっては自殺志願者を騙るのではなく、本心を打ち明けて「救われる」選択肢もあったのに、めぐりめぐって「裁かれる」ことを選んでしまった。 -- 名無しさん (2017-11-17 20:44:25)
- 痴漢に置換すると、痴漢冤罪に巻き込まれた男性が痴漢被害者を自称する女性達に一方的に非難されて、女性の方は被害者意識だけ暴走させて男性側の事情を考慮しないようなもの。 -- 名無しさん (2017-11-21 10:32:00)
- この話を実写にするには、設定においてもう一世代前のものばかりだから難しいだろうなあ(パソコン通信や電話ボックスとか……)。パソコン通信の設定は、mixi等のSNSのサークルという形で置き換えられるかもしれないけど…… -- 名無しさん (2017-11-23 14:16:04)
- 報告にあったコメントを削除 -- 名無しさん (2017-11-24 18:17:47)
- 被害者の被害者の被害者である女子生徒について追記しました。 -- 名無しさん (2018-01-16 19:00:16)
- 3↑37歳の事件簿をドラマ化させて、その過去回想して扱えば辻褄が合いそう。 -- 名無しさん (2018-01-22 21:06:12)
- バカッターやユーチュバーがやらかす現代こそドラマ化して欲しい作品。社会風刺として注目されるかも -- 名無しさん (2018-02-20 19:01:30)
- ありえないけど、これが犯人の事件簿で取り上げられたら生き生きしているアガサが見られるのだろうか…w -- 名無しさん (2018-02-20 19:12:45)
- 『アニメでのワトソンは一から榊原殺しの一部始終を語られた後「やめてくれ!」と絶叫している』って書いてあるけどアニメでも叫んだのはシドだったはず -- 名無しさん (2018-02-23 18:18:56)
- 根拠と言えるようなものもほぼ無いような推測がやけに多いような・・・ぱとりしあが一に恋心を抱いてたとか、榊原の記事云々とか、本物アガサが女生徒と顔見知りだったとか・・・ -- 名無しさん (2018-04-23 22:32:28)
- ↑ 恋心までかどうかは不明だけど、ぱとりしあが一に好意を持っていたっていうのは本文中にあったと思う -- 名無しさん (2018-04-30 18:43:47)
- ↑確か、美雪に冗談めかして「誘惑しちゃうぞ?」なんて言ってた程度では・・・ -- 名無しさん (2018-05-01 21:21:04)
- ↑ 死ぬ前に一に榊原の事件を話してみようかとか、毒ガスで死にかけてる時に一だけは信じられると思う程度には信頼してたみたいだけど -- 名無しさん (2018-05-02 14:25:25)
- ぱとりしあの恋心やら好意についてはノベルスの描写からして示唆されてますからね。極限状態のつり橋効果もあったでしょうけれども。少なくとも一を信頼してたのは間違いなかったです。 -- 名無しさん (2018-05-15 19:02:34)
- 乱反射ってドラマ、榊原先生の殺害計画みたいな -- 名無しさん (2018-09-23 00:57:30)
- 電脳山荘が未だにドラマ化されていないのが不思議だ -- 名無しさん (2018-10-27 10:59:59)
- 違反コメントを削除しました -- 名無しさん (2018-12-07 21:29:28)
- ↑2 逆に今更ドラマ化できないんじゃないか? -- 名無しさん (2018-12-07 21:46:52)
- 初めて読んだの小学生だったけど、トリックがすごく見事なのに解説されると分かりやすかったのが印象に残ってる。そのへんも傑作って言われる理由の一つかな? -- 名無しさん (2018-12-07 23:26:31)
- アニメでは台詞が無かったけど、榊原先生:山寺宏一 本物のアガサ:林原めぐみ スペンサー:怪盗紳士の人 のイメージ -- 名無しさん (2019-01-18 13:44:10)
- 一応、女の犯人で墓場島の森下が6人殺しててトップだけど、これは男の檜山と共犯だからカウントしてないってこと? -- 名無しさん (2019-04-18 16:07:36)
- 犯人達の事件簿でやってほしいなぁ。 -- 名無しさん (2019-07-11 08:16:07)
- 結城先生が数少ない常識人!!!!!!!!!!!! -- 名無しさん (2019-07-18 05:06:14)
- 高校の時に学校の図書館に置いてあって読んだ。ページの左下に犯人がメンバーを殺す様子が画質が良いんだか悪いんだかわかんない写真のパラパラ漫画で再現されてた記憶がある。 -- 名無しさん (2019-10-29 08:24:28)
- 余談だけど、ゲーム版の「地獄遊園殺人事件」の真犯人も何気に同じ人数を殺害しているんだよな。ゲームオリジナルだからカウントされないかもしれないけど。 -- 名無しさん (2019-11-06 15:40:00)
- アニメだと作画がひどかった記憶がある。というか金田一の後半は作画ひどかった。 -- 名無しさん (2019-12-13 13:31:22)
- ↑6 森下が直接手を下した、って観点で見ると確実なのは1人だけになるからじゃない? 檜山の真面目な性格を考慮すると凶行のうち森下じゃなくてもできるものは極力自分で担おうと考えるだろうし -- 名無しさん (2020-01-09 17:58:59)
- ネットでの誹謗中傷とか炎上とか、そういう現在のご時世を考えると、こういう作品こそもっと評価されてもいいと思うの -- 名無しさん (2020-05-27 19:39:24)
- 実行犯は罪に問えないとか必死に正当化していたが、現実で考えると少なくとも混ぜれば有毒になるガス(混ぜなくても実際は閉所使用において有毒である)捨てた二人は動機ありで殺人罪になるのでは 他も計画に参加した時点で教唆の形に該当するはず -- 名無しさん (2021-03-31 02:11:49)
- 手順の関係上どこまで行っても殺人未遂か、迷惑防止条例違反等かと。器物損壊罪も入るか。 -- 名無し (2021-04-03 17:20:14)
- 不法投棄も -- 名無しさん (2021-04-03 17:21:02)
- いやちゃんと殺人罪だよ。カラクリが全部露呈すれば。このトリックは繋がりがバレなければ殺人と判明はしないってだけで、それぞれ殺人のための行動をしてるんだから。罪に問えないなんて「万引きは捕まらなければセーフ」程度の意味合いで、関係と動機が発覚すれば逮捕されていた -- 名無しさん (2021-04-03 18:45:03)
- はじめに犯行を打ち明けようとしていたぱとりしあが生存していれば若干減刑されるくらいかな。アガサは五人もやってるから現実に即せば死刑? -- 名無しさん (2021-04-05 15:54:59)
- 金田一と美雪以外の全員がターゲットでこの2人が来たせいで犯人の予定が狂った、という点は悲恋湖と同じだな。金田一が来なかったらどちらも全滅してただろう。 -- 名無しさん (2021-04-17 09:20:06)
- 何気に被害者の苗字はどれも同じ苗字の有名人が実在してるからヒントといえばヒントだよね。貴志-貴志祐介とか辰巳-辰 -- 名無しさん (2021-05-12 23:18:30)
- ↑続き辰巳-琢朗とか浅香-浅香光代とかいう具合にね -- 名無しさん (2021-05-12 23:19:56)
- 電話ボックスの破壊が唯一の犯罪ってあるけどスペンサーの落書きも軽犯罪法に触れるんじゃないのか -- 名無しさん (2021-06-27 08:51:16)
- この事件の被害者達は(一人除いて)幾らか思いやりを持ち合わせてたり何だかんだ根はそこまで悪人じゃないけど、群集心理やら匿名の安心感やら格好のサンドバッグ(どうせ最低な奴なんだから攻撃しても大丈夫だろと思える人間)見つけた喜びなんかで感覚が麻痺して結果的に人の命を奪う所まで行ってしまいましたってのが今のSNSにも通じるリアルさだと思う。 -- 名無しさん (2021-07-19 00:35:00)
- ↑タグにあるような「金田一恒例のクズ被害者だ!許せねえ!」って怒って(盛り上がって)終わるんじゃなくて、自分にも心理的に似たような部分が多かれ少なかれ無いか自省するのが正解なんだろうな。作者も文庫版でネット社会の問題として警告してるように。 -- 名無しさん (2021-08-01 22:44:52)
- ↑6 まあ金田一少年世界では高遠と過去に執行されたという真ジェイソンを除いて犯人が極刑になる事はないみたいだ。37歳金田一はよくわからんけど。 -- 名無しさん (2021-08-28 20:03:31)
- 乱歩とスペンサーと真アガサの関係はこれだけで小説のネタになりそうなくらい面白いと思う。経歴を偽っている浪人生の男と、ネナベをしているボーイッシュな美少女と、本物の女子高生だが容姿はいまいちな女の子。 -- 名無しさん (2021-09-04 13:40:29)
- ↑ 赤信号みんなで渡れば怖くないという範疇は過ぎてしまっているけど、集団心理の恐ろしさってやつよな -- 名無しさん (2021-09-04 14:39:35)
- ↑3:自殺しなければ都築は死刑だったかも(和田や桐江も)。しかし琢磨も偽アガサ殺しで剣持警部らに追われていたから、劇中のように取り押さえられるか、メンバーを皆殺しにした後自殺するかの末路しかなかっただろう。 -- 名無しさん (2021-10-23 18:04:48)
- ↑葬々銀貨ですらいつか出てこれる世界らしいから死刑は無いと思う -- 名無しさん (2021-10-23 18:45:41)
- 実写版またやるけどこれやってくれたりしないかねえ。今のご時世だとすげーぴったりだと思うけど。 -- 名無しさん (2022-03-16 21:56:41)
- 地下鉄サリン事件から数年しか経ってないのによく毒ガスが凶器ってのを放送できたなと思う -- 名無しさん (2022-03-17 22:55:19)
- ↑そら数年もすれば当事者以外は風化もするし、毒ガスってだけなら創作世界じゃありふれてるからね。 -- 名無しさん (2022-04-27 09:40:16)
- 現代でやるならパソコン通信はsnsとかに変更かな? -- 五代目情報追加したもの (2022-04-27 09:55:35)
- ↑Vtuber系配信者の集いなどになりそう。発端の「完全犯罪」は全面的に変えられそうだけど -- 名無しさん (2022-04-27 10:12:45)
- ↑4ポケモンのアニメは未だにポリゴン出させてもらえないのになぁ -- 名無しさん (2022-04-27 18:09:03)
- <完全犯罪>に対する罪悪感の薄さの根拠とか被害者と犯人がそれぞれ抱えている実生活の辛さとか今時過ぎて本当に90年代の作品か?!って思う。3年A組と同じ放送枠でもあるからこそ五代目ドラマで見てみたい -- 名無しさん (2022-05-02 10:44:07)
- 生き残った電脳山荘のメンバー二人は「大きな罪に問われなくても罪の意識と社会から白い眼で -- 名無しさん (2022-05-17 20:53:17)
- ↑続き:見られ続けて生きるのが因果応報か… -- 名無しさん (2022-05-17 20:54:52)
- パソ通を近年のSNSに置き換えれば、20年経った今でも普通に通用する内容なのが凄い -- 名無しさん (2022-05-23 03:47:41)
- ↑当時と違うのはケータイが普及して電話ボックスが姿を消したことくらいか -- 名無しさん (2022-05-23 11:22:55)
- もしドラマ化するとしたら、堂本板のタロット山荘みたいに夏の山荘が舞台になるのだろうか -- 名無しさん (2022-05-31 06:35:32)
- ↑トリックとかでも「雪山の山荘」である必要性はあまりない事件だからね。やろうと思えば夏冬どちらでも出来る。 -- 名無しさん (2022-05-31 07:48:28)
- ↑2オペラ座3が山での事件になってたから変更は割といける しかし今回もこれのドラマ化はなしだったか… -- 名無しさん (2022-06-28 20:58:43)
- 今の時代でも榊原みたいな熱い教師はいるのかな -- 名無しさん (2022-08-20 12:03:45)
- ↑まあ子供を交通事故から庇った教師なら最近ニュースになってたな。しかしまあ個人的には理由はどうあれ暴行事件起こした時点で榊原はあんま好きになれないんだよなぁ、死んだのは流石に可哀想と思うけど -- 名無しさん (2022-08-20 17:27:38)
- 冤罪とかならともかく本当に殴って殺したんだから同情なんてできないよな。 -- 名無しさん (2023-02-12 18:52:27)
- ピタゴラスイッチ式で教師殺すシーンテンポ良すぎて何回も見ちゃうわ -- 名無しさん (2023-02-12 18:53:39)
- ↑2殴ったのは事実だしそれは批判されるべきことだが、不良生徒が死んだのは別に殴ったことと因果関係があるとは作中で医療的に証明されてないと語られてるぞ。それでも周りの人間やマスコミは「生徒が死んだのはお前の暴行のせいだ」と非難したから、世間からは本来の罪よりも厳しい目で見られてたというのがあの先生。 -- 名無しさん (2023-02-12 19:02:38)
- 榊原の行動とその是非に対する反応も時代の違いを感じるな。あの頃も体罰は非難されてたけど今ほどじゃなかったし、女子生徒の売春も今は麻痺してるけど当時は社会問題として連日取り上げられていた。 -- 名無しさん (2023-02-19 15:09:25)
- ↑2この話の榊原先生は噂に尾鰭や捏造が付きまくった部分もあるにせよ曲がりなりにも生徒に暴力振るったという前科があるのは本当だったけど、現実のスマイリーキクチ事件は本当に全く火の無い所に煙が立ったんだよな。事実は小説より奇なりとはよく言ったもの。 -- 名無しさん (2023-05-18 00:38:51)
- 報告にあったコメントを削除しました。特定の職業に対する蔑称は使用しないようにお願いします。 -- 名無しさん (2023-05-30 01:53:08)
- 榊原みたいなのは現代ならツイカスやアフィ乞食なんかが嬉々として広めそうだなと思う -- 名無しさん (2023-05-31 21:01:02)
- ↑あまり固いこと言いたくはないが、そういう侮蔑的過ぎる言い回しを使うのは良くないと思う。たとえあまり褒められないような行為をしている人間であったとしても。 -- 名無しさん (2023-05-31 21:06:38)
- 正直榊原にはあまり同情できない -- 名無しさん (2023-06-01 04:01:19)
- ↑2ツイッターやアフィブロガーの中のド腐れガイジな連中に取り上げられて騒ぎ立てられそうって話を省略してツイカス、アフィ乞食って言ってるだけだからそういうのまで削除してたら「ツイカス」「アフィ乞食」って単語をwiki内で使用禁止とかそういう措置が必要になってくるぞ?作中の特定のキャラを指してツイカスやらアフィ乞食やら罵倒してるなら分かるがなぁ。 -- 名無しさん (2023-06-01 07:12:36)
- ↑横からで申し訳無いが、特定の誰か相手でも流石に乞食やらガイジやら差別用語をこういう場に流すのは控えるべきと思う。 -- 名無しさん (2023-06-01 08:01:52)
- ↑3まあネットの悪意に振り回されてしまったことには同情するけどね。現実のネットでもモラルの無い人間がたくさんいるので榊原の苦悩には共感出来る。↑特定の個人が対象で無ければ幾ら差別用語を書き込もうがこのwikiのルールには違反しないわけで、そんな風に他人に指示したところで意味が無いコメントだよ。 -- 名無しさん (2023-06-01 08:50:20)
- サイトのルールどうこうじゃなくて口汚い言葉を使うのがよくないのは社会常識だよ -- 名無しさん (2023-06-01 09:37:50)
- ↑それは結局は感情論ということなんじゃないですか?作中の特定キャラや現実の人間を煽っている要素は別にないと思いますよ。「文脈を完全に無視して単語自体の使用を禁止」が正しい運用っていうのが貴方の判断ですか? -- 名無しさん (2023-06-01 10:00:53)
- ツイカス、アフィ乞食、ド腐れガイジといった言葉を含むコメントをした者だが、↑が言ってる通り自分はあくまでネットでその辺にウジャウジャいるようなろくでなし連中を対象に煽っただけだからね…煽った対象は個人ではない。前にここで問題のある振る舞いを平気で行う女性全般のことを総称して糞まんこと言っただけなのに(個人を中傷したわけでもなければ女性全般を差別しているわけでもない)、問題のあるコメントだとか何とか注意してきた人がいたのを思い出してしまった。 -- 名無しさん (2023-06-01 11:43:38)
#comment
*2 ちなみにチャットの過去ログに出ていたC・J・ニコルソンと『遠雷の鬼』は架空の作家&作品。流石に実際の小説をネタにするのはまずかったのだろう。
*3 〈アガサ(琢磨)〉は右利きで両目ともいいのが自慢だったが、〈アガサ(本物)〉は眼鏡を掛けていて左利きの女だった。〈アガサ(本物)〉は過去ログをあまり残さないタイプだったようで、そのせいで矛盾を見落としてしまった。
*4 なお、現実の東京都国分寺市には北泉町という地名は存在しないが、北町と泉町という地名が実在する。
*5 尤も榊原を擁護し過ぎると亡くなった生徒の遺族に失礼だと罵倒される恐れがある為、彼自身の人間性を具体的に記述できなかったのであろうが
*6 とは言っても、〈アガサ(琢磨)〉は全員殺すつもりだったので、やはりこの辺の人選は適当だった可能性が高い。
*7 ただ、遺品の中には高級そうな服などが多かった為、高級ブランドが好きと思わしき描写はある。
*8 恐らくこの時、互いの本名と連絡先を教え合っていた可能性もある。幸い「オフ会中はHNで呼び合う事」というルールを決めていた為事なきを得たが
*9 この事を考慮すると、彼女自身は子供を産んで育てる意思はあったようだが、相手の男に無理矢理言いくるめられた結果堕ろさせられた事が伺える。
*10 実際、転職する度同僚に裏ビデオ出演がバレて脅されて職場にいられなくなった〈ぱとりしあ〉にとって、人とあまり対面しないで済むし、自分の体験談をエッセイにしてネタにできるであろう漫画家は天職だった。23歳という若さなのだから、今からでも目指せば良かったのに、本当に勿体ない話である。
*11 アニメ版では、彼が榊原にトドメを刺してしまったも同然だった故か、原作に比べると後悔の念を持っていると思わしき描写がある。
*12 そもそも医大の教育期間は6年で、医師国家試験のあるのは2月。なので1月の事件当時に「自称24歳で医者」と言う時点で無理がある。そのためか、アニメでは「医大生を名乗る」に変更されている。
*13 一部器物破損となるが、直接ではないし最悪軽犯罪に落ち着く
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