飛込プールの悪霊(金田一少年の事件簿)

ページ名:飛込プールの悪霊_金田一少年の事件簿_

登録日:2014/8/26 (火) 1:11:06
更新日:2024/04/13 Sat 11:41:08NEW!
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昔自殺した女の子がいたの…この飛込プール


飛込プールの悪霊とは、金田一少年の事件簿での事件の1つであり、かつて金田一が解決した事件の1つである。
単行本では、剣持警部の殺人の下巻に「キャンプ場の“怪”事件」と共に収録されている。全1話。
テレビアニメでは「R」第18話として2014年8月9日に放送された。
登場する怪人は「飛込プールの悪霊」。



以下ネタバレにご注意ください。



【あらすじ】


金田一・美雪の2人が中学3年生だった時、金田一のカナヅチを克服するため、そして水泳大会を乗り切るために、スイミングスクールに参加した。
ところがそこでは「自殺した女の子の悪霊」という怪談が囁かれていた。
そして後日、高飛び込みに失敗した女の子・虹枝光代が意識不明の後、死亡してしまう。そして、彼女を救助した別の女の子の体には大量の髪の毛が…。
その後、当時の状況から事故の原因の1つに美雪が関わっているという結論が出る。
そのことにショックを受けてしまう美雪だが、金田一は彼女の為に事件の真相を明かにする事に決める…。




【登場人物】


  • 早宮 葵(はやみや あおい)

CV:茉莉邑薫
27歳。スイミングスクールのインストラクター。
短髪の美人で、美雪とは小学校時代からの付き合いだったらしい。

  • 潮 美波留(うしお みはる)

CV:福圓美里
14歳。金髪(原作では白髪)で、性格はおとなしめ。
金田一が練習をするスイミングスクールの中で最も高い台から飛び込める、3人の内の1人。金田一曰く「虹枝よりも飛び込みが上手く見える」。
スイミングスクールの近くに米屋の自宅がある。虹枝とは幼馴染であり、元々は仲が良かったみたいなのだが、不動体育大付属高校の推薦の件で、2人の関係は悪化してしまい、現在はスイミングスクールの清掃アルバイトをすることで、授業料を免除してもらっている状態。
飛び込みに失敗した虹枝を助けた際に、水着に大量の髪の毛がついていた。

  • 虹枝 光代(にじえだ みつよ)

CV:雪野五月(現、ゆきのさつき)
14歳。スクールの最も高い台から飛び込みが出来る3人の内の1人。
黒髪を後ろで縛っている。家族が金持ちらしく、始めは美波留のスクールの授業料も援助してくれていた。また、不動体育大付属高校の推薦を勝ち取ったのは彼女だが一方で、「お金を多用して推薦を勝ち取った。」のではないかとも言われていた。
かなりキツイ性格で、上記の理由から対立関係となった美波留の水着を金田一たちが見ている前で思いっきり破いたり、彼女の飛び込みの甘さを糾弾するなどの読者へのサービス暴挙を行った。
着水に失敗し、全身打撲及び頚椎骨折で、意識不明の状態で病院に運ばれ、その後死亡した。

  • 水樹 流奈(みずき るな)

CV:日笠陽子
14歳。スクールの最も高い台から飛び込みが出来る3人の内の1人。しかし、美雪によると、飛び込みの技能は上の2人に比べると多少劣っているらしいが、飛び込み以外にもシンクロでも注目されているらしい。
見た目は地味系だがかわいい。金田一と美雪に2人の対立について、そして「飛込プールの悪霊」について話したのは彼女。
全体的に地味だったが、証言確認の際に、「美雪が彼女の飛び込みの最中に大声を出したから、バランスが崩れて今回の一件になってしまった。」という旨の、ひどいことをさらっと言っている。(尤も、あの状況ではそうとしか捉えられないのも無理はないので、仕方がないといえば仕方がないのだが。)

  • 刑事(本名不明)

CV:堀内賢雄
警視庁の刑事で今回の事件の担当者。顔が恐い。
特に無能とも有能ともとれるような点はなかったが、美雪が自分のせいで今回の出来事が起きてしまったのかもしれないと落ち込むのに対して、「事故ですから。」と慰めたり、当時はまだ現在ほど警察にコネが存在せず、完全なるずぶの素人であった金田一の推理を文句も言わずに素直に聞くなど、オペラ座館殺人事件の頃の剣持や、その他の事件に出てくる金田一を煙たがる警察の面々と比べると、ずっと話の分かるいい刑事さんだった。
なお、中の人は『金田一』では基本的に長野県警の警部を演じている。



【レギュラー陣】

  • 金田一 一

カナヅチを克服して水泳大会を乗り切るために、今回のスイミングスクールに参加した。
途中、自分が原因かもしれないと、ショックを受ける美雪を励まし、彼女を立ち直らせる意味も込めて、真相解明を行う。
余談だが、今回の一件でオペラ座館殺人事件が、彼にとっての初の事件でなくなり、現時点では彼が遭遇した最初の事件に位置づけられている。

  • 七瀬 美雪

金田一のお目付け役として参加した。
事件が起こる直前、ふざける金田一に対して大声で突っ込んでいたが、同じタイミングで虹枝が着水に失敗したため、自分が原因なのではないかと、落ち込んでしまう。(飛び込みの際に大声を出すのは,
事故の原因であるにせよ、そうでないにせよ、迷惑な行為なのは確かである。)
因みに死体を見た時には泣きこそしたが、気絶はしなかった。

  • 金田一の母

CV:潘恵子
金田一の推理の場に少しだけ顔を出した。

  • マスター

CV:佐藤友啓
「カフェふくろう」を経営する男性。
アニメのみ登場。美雪から今回の事件の話を聞いていた。

  • ホー之介

マスターが飼っているフクロウ。
アニメのみ登場。ラストに金田一を馬鹿にする行動をとり、金田一を怒らせて追いかけまわされていた。
















【以下、この事故……もとい事件の真相。さらなるネタバレ注意。】 






























#center(){こんな事になるなんて・・・。


こんな大事故になるなんて思ってもみなかった・・・。


ただ、当分は飛び込みが出来ないくらいの痛い思いをさせてやろうって・・・!




  • 潮 美波留

この事件の真犯人、「飛込プールの悪霊」。
事故に見せかけて、未必の故意に近い形で虹枝を殺害した。
事件の前の日、プールに細工したビニルシートの中に大量の塩を投入して死海に近い塩分濃度にした。元々、潮の家は米屋であるため塩を用意することはできた。また、虹枝を助けた時に着いた髪の毛は清掃の時に集めて自分で用意したものである。悪霊の噂も潮本人よるでっち上げであることもはじめに指摘される。
ただし、本人に虹枝を殺すつもりはなく、上記の通り、彼女にけがをさせる程度の考えであった。(それでも十分やばいが。)
なお、美雪が大声を出したのは完全に予想外の出来事だったが、その事に対してはトリックそのものが罪を着せたりする類のものではなかった為か、血染めプールの殺人の犯人の様な批判はない。
(上でも書いた通り、美雪の行動は明らかに飛び込みをする上で迷惑な行為だという事もあるかも知れない。)
動機は、上で何度も述べてきたように、推薦の件でお金を使って、自分から高校の推薦を奪い取ったことで彼女を恨み、今回の事件を起こすに至った。
真相解明後、早宮から、虹枝の真意を聞かされた時には、自分が取り返しのつかないことをしてしまったことに気づき、泣きながら崩れ落ちた。


それにしても、米屋であることが幸いしたとはいえ、よく家からプール場へこんな重い物を運べたものである。ビニルシートでの細工も手が込んでるわ、それらの証拠を回収すべく合鍵まで自作したりと、とても中学生に思いつかせる・やらせるには無茶な犯行と思わざるを得ない。



だってあの子、放っておいたらボロ水着で飛び込み続けるじゃないですか。


来春から不動体育大学付属高校に通うっていうのに、みっともないわ。







  • 虹枝 光代

推薦を金で勝ち取ったがために、美波留に結果的に殺されてしまった。
しかし、推薦の勝ち取りを実際にしたのは彼女の父親であり、彼女自身が望んでしたことではなかった。
彼女は本心では、自分と美波留の関係が壊れてしまったことを後悔しており、関係改善、さらにはオリンピック出場のためのペア結成を望んでいた。しかし、面と向かって言っても意地になるだけだと考え、上記のような暴挙をしていたことを美波留の水着破きの一件のすぐ後に早宮に明かしている。*1つまりはツンデレ。
ちなみに不動体育大付属高校の推薦を取れた詳しい理由が父の取引だった事を知った彼女は自身のプライドも兼ねてその推薦を辞退している。
しかし、この選択のせいで2人の関係は最悪の結末を迎えてしまう事に。
側から見れば露骨に美波留を嫌っているようにしか見えなかった態度など、ある種自業自得といえなくもない部分もあるにはある(それが美波留の本気の殺意を誘発しているとも取れる)が、被害者としてはかなり哀れな部類に入る。
尚、アニメでは死亡しておらず、事件解決後に意識を取り戻した。しかし、美雪からはまだ飛び込みができるかわからないと話していたが、はじめはリハビリを乗り越えて、また二人でやり直せると信じているので、(そちらの方では)彼の言う通りそうなることを願いたい。


  • 早宮 葵

虹枝の真意を彼女の口から聞いており、真相解明後にそのことを美波留に話した。もしこの事を事件が起こる前に言えれば事件は起きずに済んだかもしれない。
(真意を聞いてから事件が起こるまでの時間はとても短い為にタイミングがほとんどなかった事や、そのやり取りがあったその日の夜には犯行の仕込みが行われていた為、たとえ聞かされてももう遅かった可能性も全くないわけではないが。)





【アニメでの相違点】
虹枝光代は事故にあうも死亡せず、一命を取り留めた。そのため、やりきれない事件ではなく、また二人でやり直せる未来がある終わり方になっている。
冒頭および、ラストが変わっており、亡霊校舎の殺人で出てきた、「カフェふくろう」のマスターとフクロウのホー之介が、前回の作品「キャンプ場の“怪”事件」に引き続き登場する。
事件そのものが美雪が回顧録として話したものになる。



追記・修正はプールに塩を撒きながらお願いします。

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