殺戮のディープブルー(金田一少年の事件簿)

ページ名:殺戮のディープブルー_金田一少年の事件簿_

登録日:2012/04/24(火) 09:35:39
更新日:2024/05/12 Sun 22:24:49NEW!
所要時間:約 13 分で読めます


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「それにしても。なんという厳かな青さだ…。」


那国はそれに現世の名を与えた。


「ディープブルー」という名を……。





「殺戮のディープブルー」とは、金田一少年の事件簿での事件の1つであり、かつて金田一少年が解決した事件のうちの一件。ノベルスシリーズ第7弾。
テレビアニメでは第126話~第130話として2000年4月10日~5月8日にかけて放送された。


上下巻に分かれており、ノベルスシリーズの中でも最長編。
刊行1か月後に映画版が公開されたが、同時進行で制作を進めていった結果、小説と映画の双方とも初期プロットからかけ離れ、登場人物や設定などはほぼオリジナルになっている。
金田一史上最も壮大なスケールの事件となった。
後に小説版をベースにしたバージョンがテレビシリーズでも製作され、内容はほぼ別物とは言え異例の2回アニメ化された事件となった。
なお、長編の金田一シリーズの中では珍しく「殺人」と言う言葉を使っておらず、「殺戮」と言う言葉で殺人事件を示している。


登場する怪人は「キング・シーサー」。


【あらすじ】


日本トップクラスの旅行会社・藍沢国際海洋開発が、沖縄の紺碧島に建設したリゾートホテル「ディープブルー」。
一と美雪はそのプレオープン記念式典に、上海で出会った友人・楊小龍に招待されていた。
ホテルには美雪の友人で、藍沢グループの令嬢・藍沢茜とその一族、さらに茜の婚約者を名乗る3人の男の姿もあった。
しかし、華やかな式典が行われていたはずの「ディープブルー」は、突如現れた謎のテロリストグループによって占拠されてしまう。
彼らが崇拝するテロの首謀者「キング・シーサー」とは何者なのか。日本全土を震撼させる史上最高のスケールの事件に、一が立ち向かう。



以下ネタバレにご注意下さい。









【事件関係者】

  • 藍沢茜(あいざわ あかね)

CV:西村ちなみ
藍沢グループの令嬢で、美雪の友人。
一のことは美雪から「すごいエッチ」だと聞かされている。
サバサバしており、お嬢様タイプではないらしい。
ゾッコンな人以外には意外とクール。


  • 藍沢優(あいざわ すぐる)

CV:佐々木敏(「郷古潔」名義)
藍沢国際海洋開発取締役社長。藍沢家の養子で長男。
ちっちゃな敏腕経営者。徹底した合理的経営を自慢する爆笑問題・田中。
「キング・シーサー」の手にかかり、ショーケースの裏に放り込まれた。
心臓はそのまま。


  • 藍沢剛(あいざわ つよし)

CV:御友公喜
藍沢国際海洋開発取締役専務。藍沢家の養子で次男。
ガッチリした体育会系。頭脳派の優とは喧嘩することが多い。アニメ版では原作の挿絵よりもキツそうな顔に描かれている。
「キング・シーサー」によって殺され、心臓を抉られた。
殺される時にお漏らしをする恥ずかしい子。


  • 藤島匠(ふじしま たくみ)(アニメ版:広瀬匠(ひろせ たくみ))

CV:飛田展男
若手建築家。茜の婚約者その1。茜とは10歳も歳が離れている。
薀蓄が大好きなあんちゃん。人の話を聞かず知識をひけらかすウザイ奴。
でも根はそんなに悪くなかったりする。
アニメ版では東映本社の特撮ヒーロー物に出てそうな名前に変更。


  • 周防武(すおう たけし)(アニメ版:松田武(まつだ たけし))

CV:岸尾大輔(現:岸尾だいすけ)
茜の家庭教師で、彼女の婚約者その2。
イケメンだがひょろ長で気が弱く、婚約者のくせに藍沢家全員から嫌われている可哀想な人。しかしやる時はやる子だったりする。
現役東大生であり、主要人物の明智を除くと初めて東大関係者のジンクスを逃れた人物でもある。


  • 三井文也(みつい ふみや)(アニメ版:遠藤由明(えんどう よしあき))

CV:関俊彦
藍沢グループ社員。茜の婚約者その3。茜の本命である。
医大卒のくせに茜が好きで入社した超絶イケメン。色黒の遊び人みたいな容姿だがピンチの時に彼女の防弾チョッキにもなってくれる、頼れるイイ男。
茜の婚約者候補で唯一アニメ版で下の名前も変更されており、アニメ版では色黒ではなくなっている。
ちなみに中の人は[[CDブック版>の一ちゃん。


  • 藍沢秀一郎(あいざわ しゅういちろう)

CV:広瀬正志
藍沢国際海洋開発会長で茜の父親、五十代半ばと思われる恰幅のいいちょび髭オヤジ。
心臓に持病を抱えている為か先が長くないと言われている。
金と権利だけを蓄えて生きて来たかのような嫌なおっさん。
表向きは営業スマイル全開だが、本性は超腹黒。
茜だけは溺愛しており、茜の行く末を過剰なまでに心配し、あらゆることに干渉してくる。


  • 藍沢由里絵(あいざわ ゆりえ)

CV:百々麻子
秀一郎の妻で、彼の元秘書。
和服の似合う美人で会長夫人ながらおっとりしていて気が弱い。
一らの見せしめのために宮垣に惨殺され、心臓を抉り出された。
アニメ版の中の人は、怪盗紳士


  • 星野薫子(ほしの かおるこ)

優の秘書。メガネ美人。
一曰く、只者ではない雰囲気を漂わせていたようだが、特に見せ場もなかったため、アニメ版では存在を抹消される。


  • 那国巫琴(なぐに みこと)(アニメ版:水城巫琴(みずしろ みこと))

CV:小西寛子
テロリストの一人。コードネームは「パープル」(アニメ版では「アナト」)。15歳。
ボーイッシュな美少女の正体は「キング・シーサー」に調教された天才ハッカー。
ホテルのシステムを制圧する腕前を見せるが、キザで嫌味な警察官と文通する仲になってしまい…?


  • 水城龍之臣(みずしろ りゅうのしん)

CV:佐々木敏
テロリストの一人。コードネームは「イエロー」(アニメ版では「ヤム」)。78歳。
某機関を定年退職後、漁師をしながら紺碧島を乗っ取ろうとする藍沢グループと闘ってきた現代の黄忠。
巫琴と龍壱の育ての親。


  • 水城龍壱(みずしろ りゅういち)

CV:相沢正輝(現:相沢まさき)
テロリストの一人。コードネームは「オレンジ」(アニメ版では「モト」)。
龍之臣の孫で、彼直伝の拳法を使うグループ一の武闘家。
腕前は小龍と互角だが、巫琴を本名で呼んでしまうなどややうっかりした面がある。


  • 宮垣健也(みやがき けんや)

CV:江川央生
テロリストの一人。コードネームは「レッド」(アニメ版では「バアル」)。
グループのリーダーで、職歴は自衛隊員→警備員→ネトゲ廃人。ヤク中。
警備員時代、慢性的な耳鳴りに対するイライラから同僚を警棒でぶん殴って解雇され、
ネトゲ廃人になったところを「キング・シーサー」に洗脳された現実と虚構の区別がついてないアブない人。
あからさまに新堂を見下しているが、無能さには大して差がない。


  • 新堂雄一(しんどう ゆういち)

CV:中嶋聡彦(「OYAKATA」名義)
テロリストの一人。コードネームは「グリーン」(アニメ版では「イルウ」)。
コミュ障、ヘタレ、貧弱とグループの足を引っ張る役立たず。
ネトゲ廃人揃いの五聖者の中で唯一のサラリーマン。だが「会社の人間関係が嫌になって無断欠勤を繰り返してネトゲ廃人になった」というとんだダメ人間。洗脳され客観性を失っているレッドに比べ、自身の行為に後悔を滲ませつつも断れない性格ゆえに後に引けずにテロを実施するヘタレ。
実は彼も東京大学卒だったりする。そのためもしかしたらエリートの商社マンに成り上がれたかも知れないのに・・・・


  • キング・シーサー

ネトゲに君臨する神。
手足となるテロリストたちを操り、藍沢グループに復讐を敢行する謎の人物。
沖縄の守り神のことではない。


【レギュラー陣】

おなじみ主人公。
藍沢グループ相手にまったく動じない大物ぶりを披露。
ジッチャンですら経験していなかったテログループとの対決という窮地に立たされる。
真犯人に利用される場面も。
なお、「自分の行く先々で殺人事件が起きる」事を自覚しており、嫌な予感を感じていた。


おなじみヒロイン。
一との幼馴染漫談を披露。
こういうパターンだと、ヒロインが危機に陥るのが常であるが、「金田一」においては、何も起こらなかった。
せいぜい、皆が男女別に監禁された際、一時的に離れ離れになったくらい。


中国雑技団の団長。
上海魚人伝説殺人事件でお世話になった一の友人。
一と美雪のキューピッドであり、味方サイドの戦闘要員。アニメ版での水城龍壱との戦闘シーンは必見。


おなじみオッサン。
テロ事件の捜査をしていたら、いつの間にか一の救出に向かう。


おなじみキザ野郎。
初めは嫌々ながら捜査に参加するが、ロリっ子とネット交流できると聞いて本領発揮。
その片手間に一と間接的に連絡を取る手段まで考案する。
巫琴におとらぬハッキングマスター。
なお、警視庁からは切れ者扱いであると同時に変人扱いでもある事が判明。


  • 金城泰志(かねしろ やすし)

沖縄県警捜査一課刑事。フルネームはアニメ版で設定される。
つい3ヶ月前に一課に配属された若手刑事だが、複雑な今回の事件の全体状況を把握し剣持に報告するヤリ手。
剣持は沖縄県警本部が新人刑事の彼を寄越してきた理由を「責任回避」だと推測していた。
アニメ版ではどう見ても中年。担当声優は不明。広瀬正志あたりだろうか?


  • 正野

剣持の部下。アニメ版に登場。
沖縄へ向かう剣持に同行する。



【以下事件の核心】










ディープブルー……ディープブルーだ。
その厳かな青こそが、私のすべて。


ふと気づいた。
目の前に広がっていたはずの青い世界が、いつの間にか漆黒の闇に取って代わられていることに。
どうしてだ。どうして……


  • 三井文也(アニメ版:遠藤由明)

この事件の真犯人「キング・シーサー」。
「ディープブルー」の真の発見者・那国守彦に出資していた事業家の息子であった。
しかし遺跡の発掘という夢を叶えかけた父親は、その功績を藍沢グループ横取りされた上に経営していた会社を倒産に追い込まれ、自殺した。
だが三井自身も「ディープブルー」の神秘に魅せられた人間の一人であり、彼の計画の目的は単に父親の復讐をすることではなかった。
「ディープブルー」を手に入れた藍沢グループだが遺跡を観光の道具としか考えておらず、遺跡の発掘は地下のアクアリウムから鑑賞できる部分以外はほぼ中止された。
美しき「ディープブルー」に魅了され、その全貌を解き明かしたいと望む三井には、父の非業の死よりも何よりも、そのことが我慢ならなかったのだ。
そのため三井は藍沢グループに取り入るために医大生となり*1、さらに藍沢茜の婚約者として取り入ることで秀一郎の信頼や茜の愛を確かなものに確立。
邪魔な存在であった藍沢優、剛、由理絵、秀一郎の前妻を抹殺して藍沢グループの後釜に座り全てを手に入れるという、壮大な計画を立てたのである。
そしてテロに巻き込まれた者同士が親密な関係になることはざらであり、心臓が悪い秀一郎にとって医大卒の三井は唯一の頼れる人物としてますます頼るようになりさらなる信頼が得られる上、テロ事件に巻き込まれたことからくる恐怖感を茜が性的興奮と錯覚(これはかつて結城先生が金田一に教えてくれたことである)して自分に対する愛を深めていくことにもなるからである。同じような現象が20年後の事件後にも起きることになる。


なお、「三井文也」は偽名であり、元々は身寄りのない医大生を殺害して戸籍を乗っ取ったに過ぎなかった。
また、茜に近付くために彼女の趣味や嗜好を徹底的にストーキング調査しており、いかにもマリンスポーツが好きそうな逞しい外見や快活な性格も茜の好みに合わせた作り物であることが示唆されている*2
後述する茜に対する複雑な想いなどから極悪人というイメージはそれほど強くないが、歪んだ選民思想の下ノベル冒頭にて自身の計画の犠牲者を過去の技術力が低くて大規模な工事の犠牲と同等に正当化しており、罪や恨みもなければ邪魔なわけでもない人物(本物の三井文也)を、復讐ではなく単なる私欲のために躊躇なく殺害しているため、ある意味ではこいつあいつと同等、もしくはそれ以上に悪質と言える。


あるいは、同じ原作者の作品「サイコメトラーEiji」の悪役・沢木晃に近いかもしれない。
(「父親を喪失した少年時代」「目的のためなら他者を平気で犠牲にする無慈悲さ」「テロリストの親玉」「愛する女性への複雑な思い」など)


ちなみに、黙っていれば、いずれテロリスト達が自滅する、というのが計算だったようだが、一と小龍がいたせいで人質が逃亡してしまい、破たんすることに。


一が思いついた罠にはまり、絶対的不利な立場に置かれながらもその追及をかわし、茜を味方につけてしぶとく罪を認めようとはしなかった。
証拠とトリックを曝け出され言い逃れが出来ない状況に追い詰められた彼は、突如起こった地震に乗じて警官の銃を奪って逃走。
そのまま地下のアクアリウムに向かい、2度目の大きな地震で海とアクアリウムを隔てるガラスが割れたことで、流れ込んできた大量の水に飲まれる。
その時点では辛うじて生きており、地震による引き潮で全貌が露わとなった「ディープブルー」に打ち上げられ、夢にまで見た古代の町並みを眺めながら津波に飲み込まれ死亡した。


三井からすれば、茜は「ディープブルー」を手に入れるための道具にしか過ぎなかったが、彼女を庇って新堂に撃たれたのは演技でもなんでもなく、その行動からは利用するはずの茜を本当に愛してしまっていたことが伺える。
一は事件後、「彼が犯罪を犯してまで藍沢グループの後釜に座る計画にこだわったのは、『ディープブルー』と一緒に茜を手に入れたいと望んだからではないか」と語り、「今死ねば永遠に茜に愛されたままでいられる、後に引けない段階まできている計画を捨てて他の道を選べる」という衝動が、あの時の彼を突き動かしたのだろうと推測している。



アニメ版の遠藤由明の動向は大筋は三井と同じ。
ただし彼の素性については、那国守彦の実の息子で本名は那国直人という設定に変更されており、彼が藍沢グループに取り入った理由も、「父親を追いやった彼らに同じ苦しみを味わわせた上で全てを手に入れる」という、復讐の要素が色濃いものとなっている。
また身代わりとなる人間も殺していないため、三井よりはやや良心的ともいえる。その分、キャラクターとして独特の狂人性が薄れてしまったとも言えるが。


ノベルスシリーズにおいて自殺した唯一の犯人。
小説版では「危険な場所にあえて留まる」という消極的手段であったが、アニメ版では自らアクアリウムのガラスを撃って破壊している。


  • 藍沢秀一郎

今回の騒動を引き起こした元凶ともいえる存在。
「ディープブルーアイランド」を目玉とした開発計画の名の下に那国教授と三井の父親から「ディープブルー」を奪い、三井の父親は会社を倒産に追い込まれ自殺、那国教授は1人ででも発掘作業を続けようとした結果潜水中の事故で帰らぬ人となった(アニメ版では那国教授にスポンサー候補の一人として近づき、その全てを奪って彼を病死に追い込んだという設定になっている)。
彼の目的は「ディープブルー」という看板を使い、藍沢グループの価値をさらに高めることにあった。
事件後、ホテルのオープンは中止になったという。


  • 藍沢茜

今作のヒロインと思いきや、一気に悲劇のヒロインに堕ちた。
事件後、ホテルのオープンが中止になり、会社も(藍沢が起こした三井に対する過去の悪行も含め)相当打撃を受けたと思われる他、ヒーロー役と思われた三井が実はただ復讐の為に茜を利用していただけだったので、一気にどん底に落ちたと思われる。


  • 藍沢優
  • 藍沢剛
  • 藍沢由理絵

ただ藍沢グループの重役であったという理由だけで殺された哀れな人たち。
演出のためとはいえ、罪もないのに殺されて心臓を抉られるとは何とも痛ましい。
特に由理絵の殺害は鮮明に描写され、手応えのない銃殺、心臓を抉り出して儀式に捧げる役を別々に行わせ、殺人の罪と残虐な事後行為の責任感を分担(擦り付け)させる事で、洗脳を強化させる役割を担い、グリーンこと新堂の苦悩も描かれた。


  • 藍沢秀一郎の前妻

3年前、三井がアルバイトで働いていた病院に患者として訪れた時、三井から発ガン性物質を混入したされた薬を三井から渡されていた。
それから数ヵ月後に病死しており、三井いわく「自分が渡した薬の影響かどうかまでは確認のしようもないが、私は自分が殺したと思っている」とのこと。


  • 那国巫琴(アニメ版:水城巫琴)

明智警視にシステムへの侵入を許してしまい、そこで明智から説得を受ける。
初めは警戒していた彼女も、「キング・シーサー」に対する不信感を徐々に暴かれていき、
さらに明智が予言したことを「キング・シーサー」が行うようになったため、彼に協力する。
ホテルに仕掛けられた毒ガス爆弾「オリハルコン」を解除し、警察に投降。
事件の後は警察の事情聴取に素直に答え、情状酌量が認められるらしい。


  • 水城龍之臣
  • 水城龍壱

洗脳から解けた巫琴の言葉に初めは半信半疑だったが、直後に「キング・シーサー」により裏切り者とされたことで、彼女に従う。
事件後は共に逮捕されたが、巫琴同様情状酌量が認められるという。


  • 宮垣健也
  • 新堂雄一

物語の終盤、「テロリスト同士で同士討ちをさせる」という三井の策略のもと、宮垣は裏切り者を粛清するために他の4人を襲う。
新堂はその最初の犠牲者となったが、致命傷を負いながらも宮垣を撃ち、同じように致命傷を与えた。
巫琴たちが警察に投降した時に2人の姿はなく、巫琴自身の証言から2人とも死亡したものと思われる。
アニメ版では巫琴達と一緒にお縄についていた。アニメ版でも裏切り者の粛清のため撃ち合いが続いていたが、その状況下の中で彼らを捕まえられた警察は流石である。


  • 那国守彦

「ディープブルー」のために地位も家族も暮らしも放り出した粋なアドベンチャラー。
とある実業家の協力で「ディープブルー」発掘まであと一歩に迫るが、藍沢グループに全てを奪われた。
失意にくれた彼はそれでも発掘を続けようと1人で海に潜るが、潜水中の事故によって溺死してしまい帰らぬ人となった。
アニメ版では失意のあまり病に倒れ、息子・直人(遠藤)に全てを託し亡くなった。




映画版「殺戮のディープブルー」はこちらを参照。



【原作とアニメの違い】


  • 茜の婚約者の名前が全員変更となる。
  • 広瀬がホバークラフトで一と美雪の話に割って入った際語ったウンチクを、「グランドクロス」から「クリティアス」に変更。
  • 優と剛がフロントで言い争いをする場面が追加。
  • テロリストたちのコードネームが変更。
  • 那国巫琴の名前が水城巫琴に変更。
  • 一は巫琴と直接顔を合わせず、砂浜で見かけるだけになっている。それに伴い、溺れかけた巫琴を一が助けるシーンはカット。
  • 星野薫子は登場せず、代わりに新堂が優の秘書となっている。
  • 人質は2つのグループに分けて監禁され、茜の婚約者は3人全員同じ部屋に監禁される。そのため婚約者同士の張り合いに広瀬も参加している。
  • 換気口を通って美雪達の監禁されている部屋に行くシーンで、テロリストに気付かれるきっかけになった遠藤の失態を、「興奮して声が大きくなる」から「換気口から降りる際着地に失敗し物音をたてる」に変更。
  • 人質サイドに捕まるテロリストが、水城龍壱から新堂雄一に変更。それに伴い、テロリストは換気口から下りた小龍にあっさりやられ、茜が部屋に侵入したテロリストに銃を向けるシーンがなくなっている。
  • 藍沢由理絵、藍沢剛が、殺害後心臓を抉られない。それに伴い、死体と心臓が2つ揃うことで殺害現場を錯覚させる心理トリックはカット。
  • 小龍が、ホテル内にて水城龍壱とが戦うシーンが追加。
  • 遠藤由明の身代わりとなる人物や、藍沢秀一郎の前妻は登場しない。
  • 新堂雄一の過去のエピソードが追加。
  • 宮垣と新堂が死なない。
  • 「巫琴って誰?って思った。」というセリフを言う人物を茜から小龍に変更。
  • 「アロワナの間」のトリックに気付く鍵となる、広瀬の言葉のポイントが変更。
  • トリック解明時に周防(松田)が三井(遠藤)に掴みかかるシーンはカット。
  • 原作では犯人は動機を語らず、モノローグで大まかな目的が明かされる程度であったが、遠藤が動機について語るシーンが追加。
  • 父親に代わって「ディープブルー」を発掘し、「2人だけの『ネオ・ムウ王国』を作る」ことが夢であったと語っている。
  • 遠藤は那国守彦の息子という設定に変更。
  • 那国守彦は事故死ではなく、失意にくれた末の病死に変更。
  • 秀一郎の持病は遠藤によって引き起こされたものであり、自分で発作を誘発させておきながら自分で助けてみせることで秀一郎の信頼を得ている。
  • 遠藤が使用した拳銃は警官から奪ったものではなく、あらかじめアクアリウム前の植木鉢に隠していたものに変更。
  • アクアリウムのガラスが割れた理由が、地震ではなく遠藤が拳銃で撃って破壊したために変更。
    また、海底で遺跡を目にしながら津波に飲み込まれるシーンもカットされている。
  • 事件後に、一たちが明智の家に招かれるシーンはカット。
  • 水城巫琴と水城龍壱は共に水城龍之臣の孫で実の兄妹もしくはいとこ同士の関係、いとこ同士の場合にしろ兄妹のように育てられた。

なお、アニメ版では本シリーズのみサブタイトルのバックに五聖者を名乗るテロリストが登場する。
(通常は黒バックに白文字のみ)






海の色って空が映ってるだけだって話、信じられるか?#center(){


そんなわけないじゃん


おれもそう思う}






追記・修正は恋人を庇って銃で撃たれてからお願いします。


前妻のは彼女が通ってる病院にバイトとして入り込んで彼女の薬にガン発現薬品を混ぜた。その後癌になったけどそのせいなのかわからないと犯人言ってわ -- 名無しさん (2013-10-06 08:33:56)
こっちのアニメ版では愛人が黒魔術のような儀式の中で死んでいたので驚いた、映画版では生きていたから。 -- 名無しさん (2013-10-06 09:48:57)
原作どおりなのよね、黒魔術みたいなのって -- 名無しさん (2013-10-06 19:40:35)
↑確か原作だと、魔術列車時の高遠以上にエグいことしてたんだっけ?偽三井 -- 名無しさん (2013-10-06 22:50:57)
心臓抉った後、それをビニール袋に入れて持ち運んでる -- 名無しさん (2013-10-07 00:33:19)
真犯人は海の中に沈んでいったけどあかねさんの気持ちや思いをもっと考えて欲しかった。ひょっとしたら深海よりも黒い世界に行ってしまうかもしれないんだよ。 -- 名無しさん (2013-10-27 21:50:27)
明智警視の紹介文ワロタwwww -- 名無しさん (2013-11-12 02:59:35)
ミコトはTV版のほうがよかった、いかにも海の女の子という感じで。なんか劇場版はロリっぽい。ただ主題歌はアルフィーの歌が神曲だったので劇場版の勝ち。 -- 名無しさん (2013-11-12 09:44:42)
金田一犯人の中でもトップクラスに屑だよね犯人。罪のない人を5人殺しているし -- 名無しさん (2013-12-04 18:56:36)
この話の最大の見せ場はシャオロンとテロリスト達とのアクションシーンだと思う。映画では何故か茜がテロリスト達相手に大立ち回りやらかしてたけど…。 -- 名無しさん (2013-12-06 04:39:37)
兄たちは優が合理主義者、剛が本物志向で対立してたんだっけ -- 名無しさん (2013-12-25 20:25:14)
でも弟の方がセンスは良かったらしい。足して二で割ればちょうどいいと金田一は評していたが、実際二人の仲が良好ならもっといいホテルになったのかな。 -- 名無しさん (2014-03-26 22:32:08)
藍沢秀一郎はしょうがないとしても直接恨みがない後妻と息子を殺したのは私利私欲のためだし -- 名無しさん (2014-05-11 19:19:56)
周防さんは扱いはあれだったけど、東大関係者の中では(明智さん除いて)はじめて犯人にも被害者にもならなかった人でもあるし、そんな悪い人でもなかったからまだマシだな... -- 名無しさん (2014-05-25 18:25:51)
龍壱の巫琴に対する接し方はシャオロンのレイリーに対する接し方に近しいものを感じる。この二人は事件解決後には”宿敵”と書いて”とも”と読むを地で行く程仲良くなれそうな気がする。 -- 名無しさん (2014-07-22 21:33:48)
↑2 でも映画版では・・・。 -- 遠山遙治 (2014-07-31 15:20:45)
ぜひとも実写で見たい作品。規模的に実写化するとしたら映画で前後編が一番現実的かな? 小龍とは初対面でも何とかなるだろうけど明智のポジションに就ける人がいるのかどうか -- 名無しさん (2014-08-11 02:09:58)
アニメ版の藍沢優って結局どうなったんだ… -- 名無しさん (2014-08-11 03:28:06)
↑かなり後の方で殺されてたよ -- 名無しさん (2014-08-11 03:33:08)
↑記憶が曖昧で申し訳ないんだが、死体出てきてたっけ? -- 名無しさん (2014-08-11 04:03:09)
出てきた -- 名無しさん (2014-08-15 08:24:00)
茜の声優スマプリのれいかの人かよ。んで秀一郎のクソジジイはBFのラルさんかよ -- 名無しさん (2014-08-25 02:00:42)
目的のためなら関係ない人間まで殺すのは、六星と共通してるな。金田一で最も恐ろしい犯人だったな。 -- 名無しさん (2014-09-13 11:41:05)
↑本物の小田切先生と霧子と連城さん以外の被害者は殺されるだけの理由はあったから、偽三井って六星よりタチ悪いと思う... -- 名無しさん (2014-09-13 13:08:48)
この事件のアリバイトリックは解けた。簡単だったかもしれないが。 -- 名無しさん (2014-09-20 00:43:07)
↑2若葉忘れてないかと思ったが、若葉は六星に唆されたとはいえ -- 名無しさん (2014-10-06 21:05:49)
↑ミスった身勝手な理由で霧子を殺してるんだよな・・・ -- 名無しさん (2014-10-06 21:07:15)
高遠の犯罪プロデュースだって、殺害対象の人間には殺されるに足る理由があるから、個々の事件で見ればまだマシに思えてくる。 -- 名無しさん (2014-11-12 07:23:57)
金田一が助かったとき地味に抱きついて拒否られてる美雪笑 -- 名無しさん (2014-11-30 10:13:56)
テロリストを洗脳したのは宗教染みていたが、ディープブルーに誰よりも酔っていたのは他ならぬ犯人その人なんだよね。計画が頓挫したとはいえ、結局あれで満足して本懐を遂げたように一生を終えたなら、犯罪がいかに無意味か痛感する -- 名無しさん (2015-01-09 17:28:20)
茜が語った三井の思い出話はぐっと来た。それに対するシャオロンの返事も、レイリーのことを踏まえてて泣けた。 -- 名無しさん (2015-02-12 00:56:47)
a -- 名無しさん (2015-05-02 17:23:22)
テロリストの有能さを有能順に並べたら、巫琴>爺>孫>(越えられない壁)>レッド・グリーンってところか?水城一家が有能なのか、他二人が無能すぎるのか、もしくはその両方なのか… -- 名無しさん (2015-10-24 11:02:30)
真っ先に警察に懐柔されちゃうあたり、テロリストとして一番無能なのは巫琴ってことにもなるけどな -- 名無しさん (2017-08-01 22:35:40)
テレビ盤の巫琴は小西寛子氏の好演もあり金田一少年シリーズでも屈指の美少女キャラというほど魅力的なキャラになっている。ただ、彼女があまりに魅力的なので本当のゲストヒロインの茜の存在感がが食われてしまっているが。  -- 名無しさん (2018-04-21 07:28:44)
龍壱と巫琴はテレビアニメ盤だけではなく映画盤および原作でも育ての親は爺なので実質、義兄妹なのでは? -- 名無しさん (2018-04-21 07:29:44)
亡霊学校殺人事件で金田一は「俺、一度も見た事ないんだ。殺人を犯して救われた犯人なんて・・・」とか言ってたが、この事件の犯人はなんだか救われた気がする。ほぼ全ての目的を達成して満足な表情で愛するディープブルーに飲まれて死んだわけだから。いやテロや殺人を肯定はしてはいけないんだけど。 -- 名無しさん (2018-04-21 18:06:02)
黒死蝶で例えるとるりちゃん達三姉妹を殺害して、黒幕の紫紋を生存させるようなものだな。 -- 名無しさん (2018-09-20 04:01:03)
ノベライズ版で唯一、動機が復讐ではなく「野望」であった犯人。ある意味で六星や高遠以上の危険人物。 -- 名無しさん (2019-09-12 20:16:29)
被害者たちには落ち度はないけど次男は責任ある立場なのに自分だけ逃げたり義父や義兄もテロリストが殺してくれれば丸儲け的なことを考えてたから普通にクズ。犯人にも清々しいクズって称賛されてたしね -- 名無しさん (2021-05-12 23:26:26)
ある意味遠野先輩よりヤバい犯人ではあるんだけど、アニメ版だと関さんの名演もあって迫力が凄かった。真相を暴かれても一切動揺せず、なんなら暴かれる前と全く態度が変わらなかった犯人は珍しい。「俺の無実を証明してくれたんだよ」とまで言ってたし。「ディープブルーが俺を呼んでいる…」の最期も合わせて、マジキチなのは間違いないんだが好きな犯人。 -- 名無しさん (2022-06-15 20:33:24)
DAMカラオケのアニメ映像で当回の映像が流れるんだが、曲がよりによって「コングラッチェ」……もっと合わせる曲無かったのかと(「meet again」の金田一少年の殺人ga凄くハマっているだけに余計に)。 -- 名無しさん (2022-07-01 17:33:42)
大きなホテルが舞台のテロ犯による軟禁状態下の殺人事件でスケール がでかくて好き。でもテロ犯がゲームのチャット上でしか やり取りしたことのない人物の指示を受けてテロをしていたってのが しょぼくてモヤモヤする。あとトリックが地味すぎる -- 名無しさん (2023-03-18 17:53:40)
#comment

*1 その理由は、ある程度の高学歴がないと茜の婚約者にふさわしくないという判断や、心臓を病んでいる秀一郎に近づきやすくなる、犯行に使う毒薬が入手しやすくなる、医大で学ぶ精神学が計画で使えるという判断によるものである
*2 三井の姿が茜の好みに限りなく近いとすれば、色白・華奢・内向的と三井とは正反対の男性であった周防が茜からの評判が良くなかったのも頷ける話である

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