集められた名探偵! 工藤新一vs怪盗キッド(名探偵コナン)

ページ名:集められた名探偵_ 工藤新一vs怪盗キッド_名探偵コナン_

登録日:2014/11/15 Sat 12:21:10
更新日:2024/04/13 Sat 12:55:40NEW!
所要時間:約 18 分で読めます



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そう…
狙った獲物は逃さないその華麗な手口は
まさにマジック…


星の数程の顔と声で警察を翻弄する
天才的犯罪者…


我々探偵が生唾を飲んで待ち焦がれる
メインディッシュ…


監獄にぶち込みてえ
気障な悪党だ…


そして僕の思考を狂わせた
唯一の存在…


闇夜に翻るその白き衣を
目にした人々はこう叫ぶ…




怪盗キッド!!!


『集められた名探偵! 工藤新一vs怪盗キッド』とは、『まじっく快斗』と『名探偵コナン』のエピソード。


第1の事件はまじっく快斗第4巻、第2の事件は名探偵コナン第30巻に収録されている。
テレビアニメでは名探偵コナン第219話として、2001年1月8日に2時間スペシャルとして放送され、2003年10月6日には『コナンスーパーイヤー秋の特別版』の第2弾として再放送された。
また、この回が記念すべき21世紀最初の『コナン』放送となった*1
今回は特別にオープニングが番組開始から30分以上経ってから流されており、コナン達が黄昏の館に向かうまでの様子が描かれている*2


この回からサブタイトルの表示時とCM前後のアイキャッチの扉がCGアニメーションへと変更されている。


第1の事件はまじっく快斗、第2の事件は名探偵コナンの原作で構成された珍しい回。
なので、第1の事件と第2の事件で主要人物が大きく違っているが、どちらにも怪盗キッドの存在が大きく関わっている。


第1の事件には新一と目暮、第2の事件には白馬がそれぞれの作品からのゲストとして登場する。
ちなみにこの回が放送された時には、本に収録できるだけの話を書いていなかったのでまじっく快斗の第4巻は発売されていなかった。


第2の事件である黄昏の館殺人事件は、一部シーンをカットして2019年5月18日と5月25日に前後編に分けてデジタルリマスター版(R85話・R86話)として再放送された。


以下、ネタバレにご注意ください。





◇第1の事件(工藤新一vs怪盗キッド)


話はほんの少し前に遡る。
怪盗キッドこと黒羽快斗は、駅前にある近々移築される大きな時計台を盗むと予告状を出す。
その時計台の短針には宝石が埋め込まれていて、警察はそれを狙った犯行だと考える。


快斗は警官に変装して潜り込もうとするが、刑事のとある質問に答えてしまった為変装がばれてしまう。
その質問をした刑事は、警視庁から応援に来たと言う少年からそう質問しろとの助言を受けていたらしい。


その指示を出した少年は警官達に的確な指示を出し、徐々に快斗を追い詰めていく。
少年の正体は、まだ小さくなる前のあの高校生探偵だった……。



【事件関係者】

  • 宝田太

CV:青森伸
時計台のオーナー。53歳。
自らが所有する時計台は、市長だった亡き父が外国の有名時計技師に作らせたものらしく、その短針には大きなダイヤが数個埋め込まれているらしい。
しかしそのダイヤは既に売りさばかれており、模造品とすり替わっている。
その事は買い手のテーマパーク側には勿論内緒で、後でばれようが知った事ではないと思っている悪党。
しかし、その思惑は快斗によって脆くも崩れ去った。


  • 細川筋男

CV:鈴木勝美
宝田の部下。32歳。
時計台の秘密を知っている一人。
キッドに秘密がばれる事を恐れている。


  • 泉水陽一

CV:室園丈裕
警視庁の巡査。27歳。
快斗の変装の相手として利用され、パトカーの中で眠らされる。



【主要人物】

『まじっく快斗』の主人公。
今回駅前にある時計台を盗むという予告状を出す。
当初は楽勝だと高を括っていたが…


快斗の幼馴染。
キッドファンの群集の中、一人「キッド来るなー!」と叫ぶ。
駅前の時計台には何やら思い出があるらしく…


警視庁捜査二課の警部。青子の父親。
縄張り意識が強く、現場にいた目暮に対し「課が違うだろ!」と怒鳴り散らしていた。
その怒りの矛先は目暮のヘリに同乗していた新一にも向けられた。


快斗の協力者。
話の冒頭で「今回のヤマは何かイヤな胸騒ぎがする」と言う。


赤魔術の使い手。
邪神ルシファーの予言により、快斗に今回の仕事は手を引くよう助言する。
快斗のピンチを魔術で助けようとしたが執事に止められた。


青子の親友。
時計台が無くなるくらいならキッドに盗られたほうがいいと思っている。


平成のホームズ。
警官達に指示を出し、快斗を追い詰めていく。
その存在は紅子にも恐れられていた。
揺れるヘリの中からでも拳銃の狙いを外さないという、地味に凄い事をやってのける。多分ハワイで親父に習った射撃スキル。


警視庁捜査一課の警部殿。
同期の中森に怒鳴られながらも最後まで捜査協力(?)をしていた。
中森ほど縄張りは気にしていない様子。






【以下、事件の真相】










忘れるかよ…バーロ…



  • 快斗の本当の狙い

元々短針の宝石が模造品と見抜いており、時計台の宝石ではなく時計台の移築を中止させる目的で予告状を出した。
スクリーンで時計台の針が消えたと見せかけて、その裏で時計台の文字盤に暗号を刻む。
それを警察に委ねる事で移築を中止させ、悪徳なオーナーの魔の手から時計台を守ったのだった。
新一はその事を見抜いており、暗号の答えが「コノカネノネハワタセナイ(この鐘の音は渡せない)」という事も瞬時に解き明かす。


実はこの時計台は、快斗が幼少の頃に青子と初めて会った場所であり、青子自身もその事を覚えていた。
その思い出の時計台が、オーナーの身勝手で移築されるのが納得できず、快斗は今回の計画を考えた。
騒動が収束した後、快斗は時計台の前にいる青子に、初めて会った時と同じようにマジックを披露してみせる。
その後、警察の調べでダイヤが偽物と分かり、市が安く買い取ったらしい。
オーナーがその後どうなったかは分からないが、恐らく何らかの罪に問われた可能性がある。


このエピソードはとある宝石を盗む前に快斗が思い出していた回想という設定で、この後に鈴木財閥が所有する黒真珠「ブラック・スター」を盗み出そうとしている事が明かされる。
その後どうなったかは『まじっく快斗』では描かれていないが、この続きは名探偵コナン第16巻に収録されている。
アニメでは第76話の1時間スペシャル『コナンvs怪盗キッド』として1997年9月22日に放送。
その事件で初めてキッドとコナンが直接対面する事になる。






◇第2の事件(黄昏の館殺人事件)

「神が見捨てし仔の幻影」という謎の人物から、招待状と200万円の小切手を受け取った小五郎は、コナンと蘭を連れて、長野県松本市稲香村*3の山奥にある古びた洋館「黄昏の館」を訪れる。
そこには日本各地の名探偵が小五郎の他に5人も招待されていた。


この館はかつては大富豪である烏丸蓮耶の所有物であったが、彼の死後に行われた美術オークションで麻薬による惨殺事件が起きた現場でもあった。
招待主は探偵たちを外界から隔離し、館にあると言われる財宝を見つけ出した者に脱出ルートを教えるという。


探偵たちは招待主の正体が怪盗キッドだと推理するが、その後「40年前の惨劇を繰り返せ」という彼らしくない言葉がマネキンのスピーカーから飛び出す。
そして晩餐会の最中に探偵の大上祝善が毒殺され、これを機に蘭は麻酔薬で眠らされ、探偵たちが次々と殺害されていく。


再び惨劇の舞台となった黄昏の館。
果たしてコナンはこの殺人の連鎖を食い止め、館から脱出する事が出来るのか……?



【事件関係者】

今回登場した人物の名前は、一部を除き有名な推理小説などに出てくる名探偵などから取られている。

  • 千間降代(せんま ふるよ)

CV:野沢雅子
安楽椅子探偵。63歳。
愛車はフィアット。車がエンストし、たまたま通りかかった小五郎の車に乗せてもらう。
煙草の煙が苦手で、ヘビースモーカーの小五郎に館では吸わないように注意した。
同じ探偵の茂木とは顔見知り。
爆破で落ちた橋の様子を見ようと、石原の車のヘッドライトのスイッチを弄ったところ、車が爆発しそのまま谷底に転落する。どっかのペンションのオーナーの悲劇がまた繰り返されてしまった。
名前の由来は老婦人探偵「ジェーン・マープル」から。
デジタルリマスターで放送された時、SNS上では宇宙一強い婆さんなどと言われていた。

  • 茂木遥史(もぎ はるふみ)

CV:堀内賢雄
ハードボイルド探偵。39歳。
愛車はアルファロメオ。5年かかってやっと手なずけたらしい。
先週シカゴのマフィアに撃たれたそうだが、そんな事が嘘の様にピンピンしている。
あと3日で誕生日を迎える。今回の宝探しに興味は無い様子。
小五郎を拳銃で撃った後、煙草を吸った途端に苦しみだし倒れてしまう。
名前の由来はハードボイルド探偵「フィリップ・マーロウ」を演じた俳優「ハンフリー・ボガード」から。

  • 大上祝善(おおがみ しゅくぜん)

CV:土師孝也
美食家探偵。51歳。「のりよし」では無い
愛車はポルシェ。
美食と殺人に刺激を求めるという変わった人物。
自身の料理の腕も確かで、晩餐会では自慢の料理を振舞った。
考え事をする時に親指の爪を噛む癖がある。
「誰かが悲鳴をあげたらゲームの始まり」という言葉が招待主から出た直後に苦しみだし、そのまま絶命する。
名前の由来は美食家探偵「ネロ・ウルフ」から。
なお、中の人はのちにジェイムズ・ブラック(2代目)を演じている。

  • 槍田郁美(そうだ いくみ)

CV:篠原恵美
元検視官の探偵。29歳。「やりた」では無い
愛車はフェラーリ。
元検視官だけあり、高い医学知識を持つ。ルミノール試薬をいつも持ち歩いている。
見た目からクールな印象を受けるが性格は意外と気さくで、蘭とも早い内から打ち解けていた。
メイドの石原と蘭にクロロホルムを嗅がせて眠らせ、トイレに閉じ込める。
トイレから出てきた所に、鉢合わせた白馬を隠し持った拳銃で銃撃、
その後、宝の在処を入力する為のパソコンがある部屋で倒れているのが発見され、
原因は茂木が見つけたドアの内側に仕掛けられた毒針によるものと思われる。
名前の由来は科学探偵こと「ジョン・ソーンダイク」博士から。

CV:石田彰
快斗のライバルの高校生探偵。17歳。
前述の通り、『まじっく快斗』からのゲスト出演。
父親が警視総監なので小五郎の事はよく知っていた。
ワトソンという名の鷹を飼っており、白馬と行動を共にするうちに血を好むようになったらしい。
噂でしか耳にしなかった惨劇の舞台である黄昏の館に来れると知り、わざわざイギリスから帰国する。
キッドが殺人を犯すはずがないと、彼に対しある程度の信頼は持っている様子。
槍田を推理で追い詰めるが、直後に彼女に銃撃されてしまう。
事件発生後、ワトソンはどこかに飛び立ったようだが……?

  • 石原亜紀(いしはら あき)

CV:平松晶子
招待主に雇われたメイド。23歳。
愛車(?)はスイフト(アニメ版ではファンカーゴ)。
メイド採用の面接の時に面接部屋に入ると、そこにはパソコンと招待客のリストなどの資料しかなく、その資料に目を通しているうちに採用が決まったらしい。
その後はメールや携帯電話で連絡を取っていたようで、招待主に直接会ったことは無い。
緊張時に親指の爪を噛む癖がある。
槍田の手によって蘭と共に眠らされ、トイレに隠される(蘭を油断させるために先に眠らされた)。
名前の由来は探偵とは少し違うが、ドラマ「家政婦は見た!」の主人公「石崎秋子」とその演者「市原悦子」から。
なお、中の人はのちにラーメン小倉のアルバイト店員を演じている。

半世紀前に謎の死を遂げたという大富豪。享年99歳。
今回探偵たちが集まった館は、元は彼が所有する別荘だった。
この館の扉、床からチェスの駒、トランプにいたるまで全て彼の特注品であり、それらには烏をあしらった紋章が刻まれている。
美術品のコレクターでもあった為、彼の死後に美術品オークションが開催されるも、招かれざる客が持ち込んだ麻薬が原因で血の惨劇が起きてしまう。
そのオークションの客の中に政界の名士や一族がいた為、事件そのものが握り潰されたとされており世間には知られていない。



【主要人物】

名探偵コナンの主人公。
晩餐会でキッドの気配に気づき、彼の目的を暴こうとするも、その前に殺人事件が起きてしまう。
アニメ版では小五郎が招待状を受け取るシーンが追加され、招待状を見た時点でキッドの存在を感じ取っていた。

月下の奇術師。
館に招かれた探偵たちは、彼が招待主と推理する。
彼が殺人を好むとは思えないのだが…

蘭姉ちゃん。
トランプで相変わらずの勝負強さを見せるも、館のあちこちにある血の染みを怖がり食欲を失くす。
槍田と仲良くなるが、気絶している石原を発見し驚いている所を、
彼女に背後からクロロホルムを嗅がされて眠らされ、石原と共にトイレに閉じ込められる。

迷探偵。
ガソリンスタンドのオヤジに地図を買わされた挙句に妙な近道を教えて貰ったり、レンタカーが爆破されたりと何かとついてない。
茂木とコンビを組み、館のピアノで謎のメッセージを見つけるも、彼に裏切られ拳銃で撃たれてしまう。



【以下、事件の真相】










たったそれだけの物のために
父が命を落としたとは…



現実とはこんな物かねぇ…




  • 千間降代

今回の事件の犯人「神が見捨てし仔の幻影」。
コインをうまく使って偶然車に乗るメンバーになったと見せかけ、車が爆発する前に抜け出していた。
そしてこっそり館に帰って、探偵たちの様子を隠しカメラで見ていた。


館のピアノに書き残されていたメッセージは考古学者だった千間の父親・千間恭介が残したもので、彼は40年前に館を訪れていた。
烏丸から自分が死ぬまでに彼の母親が隠したとされる財宝を一目見たいと依頼を受けた恭介は、財宝探しに乗り出す。
最初はその事に降代とその母親は喜んでいたが、半年後に仕送りのお金が途絶え、恭介は行方不明になる。


その真相が分かったのは20年後、恭介が最後に送ってきた手紙を光にかざした時だった。
そこには財宝の暗号の事、恭介の他に大勢の学者が呼ばれている事、そして館の主人の烏丸がその学者達を見せしめとして次々と殺害していた事が針で開けた文字で書かれていた。
それに気づいた時には当の烏丸家も衰退し、館も人手に渡っていた為警察には言えなかったらしい。
その事を2年前に大上に話したところ、彼はその館を見つけ出し意気揚々と暗号解読に取り掛かる。


しかし、どうしても暗号が解けない大上はある日、日本中の名探偵を集め彼らに解かせようと考えた。
怪盗キッドを招待主に仕立て上げて命がけのゲームを仕掛け、彼らを本気にならざるをえない環境に置いて暗号解読をさせようとする。
それでも本気にならない場合は、雇ったメイドを殺して自分や降代が殺されたふりをして、実際に命が掛かっていると思わせる事で彼らを焚きつけようとしていた。
大上は宝の在処が判明したら、口封じと独り占めのため、自分を含めた招待客を拳銃の同士討ちに見せかけての皆殺しを目論んでいた為、彼の暴走を止めるべく今回の殺人に踏み切った。


実は降代の父親は既に暗号を解いており、コナンの口から今まで探していた財宝が純金製の掛時計だったと知ると、「こんな物の為に父の命は…」と肩を落とした。
財宝の在処が分かったら脱出ルートを教えると言っていたが、そんなものは無くここで果てるつもりだった事を明かす。
そこに現れたのは……


  • 大上祝善

烏丸に取り憑かれたかのように宝探しに没頭していた今回の被害者。
館を購入する為に多額の借金をしていたとはいえ、全く関係の無い人を殺害しようとしたり、宝の在処が判明次第千間を含め皆殺しにしようと考えていたりと探偵の風上にも置けない鬼畜外道な人物。


メイド殺害のトリックは全員のカップの取っ手の上部分に毒を仕込んでおくというもの。石原が選ばれたのも、カップについた毒を口に含むことに繋がる親指の爪を噛む癖が理由であった。
自分の親指の爪を噛む癖から思いついたそうだが、それを千間に利用され自分が殺害されるとは夢にも思わなかっただろう。
仮にメイドの殺害が成功していたとしても、居合わせた探偵たちには簡単なトリックだったようなので、事件発生後すぐに拘束されていた可能性もある。
この事から、推理は得意でもトリックを一から考えるのは苦手だったと思われる。


  • 烏丸蓮耶

今回の事件の元凶。
実は40年前までは生きており、年齢は100歳を超えていた。
余命幾ばくも無い彼は、招いた学者の無能ぶりに業を煮やし、彼らを次々と殺害し始める。
実際には、作中で茂木が断言したとおりオークションの惨劇は無かったわけだが、館の至る所に血飛沫があった事から当時は相当凄惨な現場だったと思われる。
学者たちの遺体がその後どうなったかは不明。


たとえ暗号の答えが判明していたとしても皆殺しにしようとしていたという点は、今回の被害者と似ている。
この残虐性や正確な死期は不明という点から、実はまだ生きているんじゃないかと考える読者も多い。

  • 茂木遥史
  • 槍田郁美
  • 白馬探
  • 毛利小五郎

仲間割れで全員死亡したと思われたが、実は全て芝居であり付着した血もケチャップというハッタリだった。
子供相手なら脱出ルートを教えてくれるかもと言うコナンの提案を受け入れ、探偵たちが生きている間は問いただしても教えてもらえないと考え今回の芝居に乗ってくれる。
白馬は悪趣味な芝居だと言っていたが……普段から遺体を見慣れているからか、死ぬ演技は皆完璧だった。


千間の事は車に乗る人を決める時から目をつけており*4、それですぐに結束できたらしい。
ちなみに白馬の愛鳥であるワトソンは、崖下に止めてあったばあやの車に助けを求める手紙を届けに行っていた。
鷹の帰巣本能は乏しく不安だった為、一同には内緒にしていたようだ。


その後は白馬が呼んだ警察のヘリで館を脱出した一行。
だが結局本物の怪盗キッドは現れなかった。


千間が大上を殺害した後に自身が死んだように見せかけたのは、父親が遺した暗号をどうしても解いてもらいたかった為。
そう明かした後、烏丸に取り憑かれていたのは自分だったかもしれないと呟いて、ヘリの扉を開け投身自殺を図る。


そこにすかさず小五郎が飛び出し、千間の元まで追いつく。
その後、ヘリに乗った一行が目にしたのは……






【以下、さらなるネタバレ】











#center(){&color(#00BFFF){おいバアさん!


死に急ぐには年食い過ぎてんじゃねーのか?



  • 怪盗キッド

実は途中に寄ったガソリンスタンドで小五郎と入れ替わり、今まで一行と行動を共にしていた。
当の小五郎はスタンドで店員と共に眠らされていた。
だがよく考えるとキッドこと黒羽快斗は高2の17歳なので、館までの公道を無免許で車を運転していた事になる。まあキッドが無免許運転をするのは車に限らないのだが。
ちなみにアニメ版では、小五郎が車を借りたレンタカー店の従業員にも変装していたことが示唆されており、あらかじめガソリンスタンド手前で車がパンクするよう仕向けて小五郎たちが立ち寄るよう仕向けていた模様。


本人は烏丸の財宝を狙っていたと言っていたが、本当の目的は恐らく自分の名を騙った招待主の正体を暴く為に潜り込んだものと思われる。


変装の事は、ヘビースモーカーのはずの小五郎が一切喫煙していなかったこと等から千間の他にはコナンや白馬にもばれており、コナンは密かに麻酔銃で狙っていた。
その状況からキッドを助ける為に千間はヘリからダイブしたのだった。


千間をヘリに括りつけた後、彼女に「あんな物泥棒の風呂敷には包みきれない」と言って去っていった。
その言葉の真意とは……?


  • 財宝の正体

純金の掛時計が財宝だと思われていたが、その時計が館の外壁を崩すスイッチになっていた。
外壁が崩れた後に、金色に輝く館が姿を現す。
黄昏の館の「黄昏」とは、空が金色に輝く夕暮れ時の事を示していた。
すなわち黄昏の館とは黄金の館を意味していたのだ。


軽く見積もっても1000億は下らない代物だが、所有者の大上は既に死亡しているので、この曰く付きの館は彼の親族の手に渡るのだろうか…?






  • 【余談】
  • 第1の事件で紅子が魔術を使おうとして執事に止められる場面があるが、さすがにコナンの世界に合わないとしてアニメ放送ではカットされている。
    • 後に、2011年12月に発売された『まじっく快斗 TREASURED EDITION』第4巻特装版のDVDに特別編集版として再収録され、こちらでは追加制作で紅子の魔法シーンが再現され、キャストも当時と同じ林原めぐみが出演している。
      • ちなみに作者はこのエピソードを、「新一が拳銃撃つわ、子供快斗がナンパするわ、とんでもない話」だと振り返っている。
  • 第1の事件は2014年11月に『まじっく快斗1412』でリメイクされて放送されている。
  • 第2の事件では服部平次も招待リストに入っていた1人だったが、「中間試験と日程が重なる」という理由で彼の母親である静華が断りをいれた為、名前だけの出演となってしまった。登場していたら[[サ○ヤ人が2人もいた事に*5
  • 第2の事件のアニメで、おなじみの「真っ黒い犯人」の描写があり、正体を見破られた際に本来の姿へと変わるという演出があるのだが、成人男性っぽいシルエットから小柄な千間の姿に変わるため些かシュールな映像になっており、今でもSNSなどでネタになっている。
  • 第2の事件の元凶であった謎の大富豪・烏丸蓮耶だが、実はあの方の候補としてよく挙がっており、その理由としては
    • 彼の象徴である烏は、言うまでも無く黒い色の象徴である。
      • 事実、灰原の姉・宮野明美も死の直前に組織の構成員の事を「カラスのような黒い服を好んで着る」と表現している。
    • 「あの方」のメールアドレスは、烏を歌った童謡である「七つの子」
    • 組織の古株であったピスコは71歳の老齢であったが、「あの方に長年仕えた」と語っている=あの方はかなり高齢であると思われる。
      • 先述の通り烏丸蓮耶が仮に現在も生き続けているのなら優に100歳は超えている計算になる。
    • 黒の組織は半世紀前から「極秘プロジェクト」を進めていると作中で語られているが、烏丸蓮耶も先述の通り「半世紀前に謎の死を遂げた大富豪」と語られており、プロジェクトの開始と死亡時期がピタリと一致している。
      • 加えて組織は「若返り」や「永遠の命」に関連した研究をしている描写が多々見受けられる。
        年老いた烏丸が若さや不老不死を渇望し、プロジェクトを発足したと考えれば一応辻褄は合うが…
    • 原作者・青山剛昌氏の「実はボスの名前は既に原作のどこかに出ている」発言。
      • この発言の時点では単行本が第53巻まで刊行しており、この話が収録されているのは第30巻である。
        つまり作者の発言とも矛盾しない(=名前が出ている)


などが挙げられており、上記の全てが推測の域を出ないが、この「烏丸蓮耶=あの方説」を信じる読者は多かったが、その真相は……
…そして2017年12月にて、再びその名が浮上することとなる。


また、あるエピソードに合わせて第2の事件のリマスター版が『集められた名探偵』として2019年5月18日と25日に放送された。
名探偵コナン 特別編』30巻収録「盗まれた海賊の宝」でも怪盗キッドが小五郎に変装していた。
この時の小五郎はパンツ一枚で、体を縄で縛られた状態で船の機関室に閉じ込められており、室内の暑さで苦しみ、助けを求めていた。
白馬はその後も『コナン』に何度か出演し、茂木と槍田は『探偵たちの鎮魂歌』にも少し登場する。
また、スピンオフ漫画『名探偵コナン 犯人の犯沢さん』にも登場しており、アニメ版でも当時と同じ声優が演じている。
なお、大上祝善は本作で死んでいる為、こちらの作品では弟の祝二郎が登場しており、声優も異なっている(祝二郎を演じているのは土師氏ではなく稲葉実氏である)。



追記・修正は中央の塔4階のパソコンで毒針に気を付けながらお願いします。

  • 反対意見もなかったようなので、コメント欄のリセットを行いました。 -- 名無しさん (2017-08-15 19:58:20)
  • 屋敷に宝を隠すのではなく、屋敷そのものを宝にするという大胆な発想(笑) -- 名無し (2017-09-18 00:14:31)
  • 元ネタは蝋人形城殺人事件かな -- 名無しさん (2017-10-25 11:43:19)
  • 単発のエピソードとしてきれいにまとまっているから、今更蒸し返して烏丸蓮耶があの方とはならない気がするなー -- 名無しさん (2017-11-28 02:47:37)
  • でも烏丸関連は謎を多く残したまま終わってる部分もあるんだよね… -- 名無しさん (2017-12-04 14:53:58)
  • とか何とか言ってたらここに来て急展開 -- 名無しさん (2017-12-12 18:10:11)
  • この話を読み返す人が増えそうだ -- 名無しさん (2017-12-13 10:32:36)
  • まさかの急展開に胸熱 -- 名無しさん (2017-12-13 18:28:19)
  • 読み返したけど黒の組織とどう具体的に繋がるのか想像もつかないなあ -- 名無しさん (2017-12-13 19:05:52)
  • ずっと昔の話だけど黒タイツ野沢のインパクトのおかげで記憶に残りやすかったのも幸い -- 名無しさん (2017-12-13 19:10:17)
  • これもし服部が登場してたらドラゴンボールの主人公&ライバル揃い踏みだったんだよな。コナンの中の人は鬼太郎約で野沢さんの後輩になったけど。 -- 名無しさん (2018-05-06 12:49:06)
  • ↑後の時間で平次と野沢ボイスのゲストが共演してるよ。カカロット殺されたけど -- 名無しさん (2018-05-06 13:03:42)
  • ルパンのスペシャルといいなぜカカロットは他のアニメでゲストになると殺される確率高いんだ -- 名無しさん (2018-05-06 13:10:25)
  • 申し訳ないがコナンの世界にマジもんの魔女で能力者の紅子を出すのはNG -- 名無しさん (2018-05-19 22:44:41)
  • 強風のヘリから寸分違わぬ射撃を出来る新一の銃の腕はいったい・・・・ -- 名無しさん (2018-05-20 14:15:31)
  • ハワイで親父に・・・ -- 名無しさん (2018-08-13 19:54:27)
  • 烏丸が遺産をどうしても手に入れたかった訳も気になるところ -- 名無しさん (2018-10-22 12:34:52)
  • 検視官は警察大学校で法医学の課程を修了した、警部か警視の警察官なので、20代の検視官は事実上存在しない。(キャリアはそんなことしないはずなので) -- 名無しさん (2019-01-27 10:53:32)
  • それなりに高さのある西洋屋敷の天井に仕込まれた隠し部屋からスタイリッシュに登場するスラッとした黒タイツさんが、次のシーンであの小柄な婆さんに変わったとこは二度見した -- 名無しさん (2019-05-28 14:12:39)
  • 蘭ちゃんのドレスがセクシーで超可愛い -- 名無しさん (2019-12-28 20:30:10)
  • 今回の話でコナン(新一)は秘宝島の金田一同様、憶測で犯人の心境・動機を決め付ける短慮さ・迂闊さを見せている。 -- 名無しさん (2020-11-06 18:05:41)
  • ↑他の作品のキャラの批判になるようなコメントは止めた方がいいぞ -- 名無しさん (2021-01-27 17:45:09)
  • 探偵達みんなキャラ濃かったな〜こういう話好きだわ -- 名無しさん (2021-03-25 20:20:21)
  • メイドは名前は完全にあの葬儀屋探偵 -- 名無しさん (2021-10-14 22:59:00)
  • 槍田さんが「毒殺された」と書かれてたので、他の探偵同様「嘘は言ってない」記述にしてみました。この項目を読みに来る人は既に原作読んでる人が多いと思うけど -- 名無しさん (2021-10-29 15:01:47)
  • ↑2 赤い霊柩車の石原明子か。あと、千間恭介の由来は神津恭介かな? -- 名無しさん (2022-05-14 22:48:14)
  • 探偵が犯罪に手を染めたらアカンやろ。 -- 名無しさん (2022-10-09 18:22:36)
  • ↑7コナンだって推理力高かろうがまだ17の若僧だからな。ミスだってする -- 名無しさん (2023-06-17 08:48:47)
  • SK(小生絶対コロスマン) -- 名無しさん (2023-07-09 22:37:43)
  • アットウィキの代わりになるサイトってない?タグまで付けれるやつ -- 名無しさん (2023-08-10 01:48:43)

#comment(striction)

*1 20世紀最後の放送は『封印された目暮の秘密(後編)
*2 「第1の事件はコナンになる前の出来事だから」というアニメスタッフ側の意図的な演出。第1話の『ジェットコースター殺人事件』も同じ理由でオープニング映像が無かったからそれに倣ったのだという(放送後のTMSの番組サイトに掲載された当時のプロデューサーのデジタル制作に関するインタビューより)
*3 アニメ版で判明。
*4 コイントスの際、千間はわざわざ身を乗り出して遠くの十円玉を手に取った。探偵たちの手についた青酸カリが十円玉と酸化還元反応を起こすのを防ぐための行動だが、逆に不審感を抱かれて犯人と見抜かれる結果になった。
*5 のちのエピソードでサ○ヤ人2人の共演が『コナン』で実現した。

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