登録日:2012/01/07 (土) 10:51:36
更新日:2023/08/12 Sat 19:39:35NEW!
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名探偵コナン あの方 悪の組織 ボス 名前を言ってはいけないあの人 全ての元凶 ラスボス 黒幕 名探偵コナン登場人物項目 慎重 謎 だいたいこいつのせい 首領 フィクサー ワシじゃよ 七つの子 早期伏線回収希望 登場が危ぶまれるキャラ いつから登場していないと錯覚していた? ベルモット厨 石橋を叩いて壊す 総統 ブラック上司 人材コレクター
「実はボスの名前は既に原作のどこかにでている。探してみて下さい」
青山剛昌
全てはここから始まった
【概要】
漫画およびアニメ作品『名探偵コナン』に登場する犯罪組織、通称「黒の組織」の首領(トップ)にして最高権力者であり、全ての元凶。
原作24巻『黒の組織との再会』にて任務中にミスを犯した構成員ピスコ/枡山憲三*1をジンが処分する時の「あの方に長年仕えた私を殺すとお前の立場も…」「これはあの方直々の命令だ」という両者のやりとりでその存在が明らかになった。
しかし、他人による言及や指示といった間接的な登場オンリーであり、直々に描写されたことは一切無い。その素性はあまりにも分厚いベールで覆われている。
劇中において、現時点では基本的に「あの方」「ボス」などと配下の者達から呼ばれている模様。
意外と「あの“お“方」と呼ばれたことは一度も無かったりする。
表舞台に出ることはないが、各種ミッションの際には側近のラムと共に影から指示を送っている様子。
ジン以上に用心深く、不穏分子にはすぐさま多数の監視をつけ、いざとなれば例え対象が古参の幹部だろうと躊躇なく抹殺を命じる。
よく言えば慎重居士、悪く言えばチキンな性格と言える。
ベルモット曰く「石橋を叩きすぎて壊しちゃうタイプ」とのこと。
そのおかげで順当に化け物じみた敵を増やしていっている。そして言うことをよく聞いてくれるドジンさんの負担も大変なことに。
一方のジンさんはそんなあの方に不満を抱くでもなく、「あの方は◯◯しておられる」など敬意の込もった物言いをしている辺りに忠誠心が垣間見える。
ただでさえコナンの暗躍によって妨害されているのに、長期連載になるにつれてコナンと同等やそれに準ずる推理力の持ち主もどんどん増えていき、
更にコナンの傍にはコナンよりやばい工藤優作までもが控えているため、
正体が誰で目的が何であったとしても悪役として相応の活躍が出来るのか?という何とも言えない心配をされることもある。
特に赤井秀一を恐れており何度も抹殺を試みているがその度に煮え湯を飲まされている。学習能力あるのか?
ただそこまでのチキンなので、実は死亡工作程度はしている可能性もまた高い(相手がしているのに自分がしない理由がない)。
在籍年数よりも能力や忠誠心を基準に部下への待遇を決めているらしく、水無怜奈が自身の満足に足る活躍を見せた際には*2、
当時まだ新人であったにも関わらず「キール」のコードネームを与えて幹部に重用している(キャンティ曰く「あの方の御眼鏡に適った」)。
コナンが特定したメールアドレスは#969#6261。@を使ってなかったり通常アドレスに使用できない#を使っていたりとなかなかお茶目である*3。
因みにこのアドレスはプッシュ音が童謡「七つの子」のメロディーとなっている。実際にボタンを押してみると分かるが、七つの子が少し濁った感じのメロディーになる。
しかし、現在ではコナン世界でもスマホが普及してしまったためにこの設定が後に生きてくるかどうかは少々怪しくなってきている。
今の所このアドレスについて原作及び劇場版の中では、2009年公開の『漆黒の追跡者』以降には、2023年公開の『黒鉄の魚影』でしか触れられていない。
『まじっく快斗』におけるビッグジュエル"パンドラ"を狙う敵組織のボス「あのお方」との関係は不明。
作者曰く『まじっく快斗』は『名探偵コナン』とは合流しないそうなので、おそらく関係性は無いものと思われる。
2006年1月13日の朝日新聞夕刊のインタビューにて作者が冒頭の内容を答えた為、それ以来正体予想が激化している。
また、連載が長期化した結果、本編内ではなく作者へのインタビュー・対談・ファンブックの質問コーナー・作者からの年賀状の返事などで、
(既存の主人公の仲間などに対してだが)「○○はあの方ではないよ」と複数回言うことが普通にあるという推理物としてはある意味異常な事態もあった。コナンの完結は少年サンデー・テレビ局・映画・その他諸々の損失がとんでもないことになるため連載は簡単には終わらせられない
作中で出てきたあの方に関する情報は以下の通り
- ピスコ(享年71歳)が「長年仕えた」と語っている
- 67年前ラムが子供だった時点で彼の父親は長年あの方に仕えていたという
→代替わりしていなければ凄まじい高齢である - 組織は半世紀前から極秘プロジェクトを進めている(50年前というキーワード)
- メールアドレスが日本の童謡「七つの子」
- アメリカ人であるベルモットへ送ったメールが日本語*4
→日本人である可能性が高い - ベルモットがお気に入り*5
- ボスに次ぐ地位のラムですら最近はメールなどで連絡を取り合うだけで、あの方から居場所を知らされていない*6
- 灰原の研究の目的は死者を蘇らせるような夢のような薬ではなく、この地球のほとんどの人間にはその価値を見いだせない愚かしい代物
また作品外では俳優・佐藤健との対談において「ボスはいつくらいから決めていたんですか?」という質問に対して「このあたりかな」と単行本のある巻を取り上げると、佐藤が「これはダメだ。その巻読んだらわかっちゃう。これ、書いちゃダメです」と話題を変えるという一幕があった。
→「ある巻」にピンポイントに正体を示す情報が出ている?
【主なあの方候補】
展開・格納
◇ベルモット
作中でボスと個人的なつながりを示唆されている組織の幹部。
彼女自身もそれなりの高齢でありながらかなり若い外見をしており、加えて誰にでも化けられる高い変装技術を持つ。
安室の漏らした台詞から、彼女自身がボスである可能性とは別に、既に故人であるボスのフリをして組織を牛耳っているという可能性もある。
ただし、この説についてはベルモットがジョディ・コナン・赤井と対決してから逃げ仰せた後、車の中でボスからメールを受け取った際に「OK…ボス…」と呟いている点が矛盾する*7。
一応考え方として、本編中のある時点まではボスは存命していたものの高齢故に息を引き取ったためベルモットがこっそり後を継ぐようになった…ということであれば辻褄は合わなくも無いかもしれない。
ただし、『黒鉄の魚影』においてもベルモットが秘密裏にボスとメールでやりとりするシーンが登場しているので、やはりボスはちゃんと独自に存在していると考えるのが妥当だろう。
◇宮野厚司
灰原の父親。妻・エレーナ共々数年前に事故死したとされている。
薬学の権威であり、ベルモットが憎んでいる「シェリーの両親の研究内容」とも合致する。
灰原の「ただでさえ信じがたい人物が浮かんでくるかもしれない」というセリフから、「まさか貴方でも私の父が黒幕だなんて予想もしないでしょう?」という意図の言葉だった説あり。
阿笠博士は、過去に発明品の発表会で彼に何度か会ったことがあり、「気さくで感じのいい男。自分の発明品も気に入ってくれた様子だった」と言っている。
しかし、自分が何の研究をしているかは阿笠には一度も話さず友人達に「自分の理論を認めてくれたスポンサーの大きな研究施設に行く」と話しており、
スポンサーというのも間違いなく黒の組織のことだと思われる。
顔は当初は明確に描かれておらず(アニメではスーツを着た後姿が一度だけ出てきた)、黒ウサギ亭の事件での安室の回想で初めて容姿が判明した。
◇烏丸蓮耶
『集められた名探偵! 工藤新一vs怪盗キッド』にシルエットで登場する人物。
半年前に99歳で亡くなった大富豪とされるが、黒色で七つの子の歌詞に登場する「カラス」を苗字に含む、彼の死亡した時期が組織の極秘プロジェクトを開始した時期と一致するなど、
少ない情報が悉く一致する点から有力視されてた。
◇常盤栄策
『ブラックインパクト! 組織の手が届く瞬間』で実質名前のみの登場(顔が出たのは1コマのみ)。
黒の組織が、衆議院選挙に出馬する土門康輝の暗殺を狙っていた際、コナン達が想定したターゲット候補の一人。
元々薬学に携わっており、組織に関する情報操作をするべく社会的地位を得る為に出馬し、対立するであろう土門を暗殺依頼したと一部ファンから予想されている。
組織が土門の当選を何故妨害しようとしていたのか*8作中ではっきり明かされることがないままこの回が終わりを迎えたためにこのような説が流れた。
◇鈴木史郎
鈴木財閥会長。
彼の年齢は「51歳」であり、丁度プロジェクトが始まる「半世紀前」の前後の年に誕生した事になる。
また、鈴木家の家宝は「漆黒の星」という名前の「黒」真珠であり、鈴木財閥はこの真珠を購入した60年前に創立されたと語られている。
「組織の正式名称であの方が誰だか分かる」という条件に当てはまる。
(この場合、正式名称が「鈴木財閥」となる。あるいは「漆黒の星」辺りか)
また新一の親友である鈴木園子の父親であり、「信じ難い人物」という条件にも合致する。
しかし『漆黒の特急』の事件が起きた際、ジンが史郎の従兄弟にして財閥相談役である鈴木次郎吉の事を「鈴木財閥の親玉」と表現したためこの説も少し怪しくなってきている。
(史郎本人に言及した訳ではないので少々微妙)
◇阿笠定子
阿笠博士の伯母。76歳の「高齢」であり「50年前」に死亡した兄・栗介(阿笠の伯父)の面倒を見ていた。
後述するアーント・アガサに関しても、aunt agasa=阿笠おばさんという説も。
阿笠の伯父の屋敷で起きた事件での阿笠曰く「昨年亡くなった」というが、シャロン(ベルモット)のような例があるので本当に死んだとは限らない。
◇Mr.正影
人気マジシャン。作中における10年前に失踪し、そのまま消息不明となっている。
自分が考案したマジックのネタ帳を紛失してしまった絶望から蒸発したのではないかと言われていた(実際は弟子の一人にネタ帳を盗まれたためであり、その盗んだ弟子は正影のことを尊敬する別の弟子によって殺害された)。
黒を連想させる"影"の文字が名前に入っているのに加えて、更に正影自身が結局何を思って姿を眩ましたのか、その後彼はどうなったのかなどが作中で一切明らかになっていないままであることなどが根拠であった。
◇大黒連太郎
本人は登場していないものの不老長寿の伝説がある人魚の島の名簿に名前が載っていた。
名前が組織のイメージカラーの黒であること、服部平次によると昔の日本を動かしていた大物らしいことから表向きの仕事ではないかという説もあり、
名簿には灰原(宮野志保)、ジン(黒澤陣)、ウォッカ(魚塚三郎)の名前もあったことから有力な候補として扱われている。ちなみにこの描写、作者曰く「…伏線です」とのこと。
また組織の一員であるテキーラが絡んだ事件に大黒ビルという建物が登場している。
◇ジェイムズ・ブラック
FBIで赤井・ジョディらの上司。
ホームズの宿敵ジェームズ・モリアーティと名前が一致、名前に組織のカラーであるブラック、
赤井が来葉峠で死んだことがホームズがライヘンバッハの滝で死んだ点と対応する等が怪しかった。
(黒の組織のモデルはモリアーティ一味という説あり)
物的証拠は薄いものの有力候補の一人とされている。
しかし『異次元の狙撃手』、およびその後の原作における描写から、黒幕である可能性はグッと低くなった。
そして『ルパン三世vs名探偵コナン THE MOVIE』ではギャグシーンとして今までにない意外な一面も見せており、好々爺の面が多くなっている。
登場当初の彼の怪しい・頭の切れる姿は、FBIだと判明するまでのミスリードとして描きたかったものと思われる。
だが一方で、モリアーティ関連で一つ気がかりな情報があるのも事実である。
ジェームズ・モリアーティには名前が同じ兄がいるのである。そのため、ジェイムズ・ブラックにも全く同じ名前の兄弟がおり、
その兄弟があの方なのではないかという説がある。
兄弟である可能性がある人物として有力なのは、彼と顔が似ているランディ・ホークあたりか。ランディ・ホークとはジェイムズが初登場したエピソードに登場したアメリカ人男性である。
◇円谷光彦
光彦「俺は、志保が脱走することを予知していた」
「宮野明美を処刑したのは、志保の心に闇を植え付けるため。」
「阿笠博士とお前を放置したのは、APTX4869の研究をお前の意志で進めさせるため。」
「少年探偵団にいるのは、都合が良かったのさ」
「全ては、俺が元の姿を取り戻すための… ───道具だ‼」
小学1年生とは到底思えない知識量、時にコナンを凌ぐ推理力・観察力などを疑い、
「光彦はAPTX4869を飲んで体が縮んだ組織のボスではないか?」とされることもある。
(たとえネタでも)インターネットでのあの方予想では決まって「光彦だろ」「光彦でしょ」と書き込まれることが非常に多い。
この説を主張する読者の間では原作35巻に収録された「消えた光彦」がターニングポイントではないかとされる。
実際この回では光彦が黒の組織の末端構成員であった沼淵と接触したり、大人用の切符を誤って買っていたり、沼淵に抱えられてコナン達と再会した際に「声がおかしい」と元太に突っ込まれたりと、
深読みできそうな描写がちょくちょく挟まれており、更に「原作ではこの事件以降、一度も光彦のモノローグがない」というメタ的な視点から、
この回で本物の光彦は組織に拉致され、幼児化・変装した「あの方」と入れ替わっているのではないかという説が唱えられている。
しかし冷静に考察すれば疑問点もある。仮にそうだとして、致死率が非常に高い表向きは毒薬とされている薬を自ら飲むのは自殺願望以外では考えにくい。
元々毒薬ではない何らかの薬として研究させているのだから毒薬と捉えていなくてもおかしくはないが、
作中の描写で体が幼児化する可能性があると知っていたのは灰原くらいであり、しかも追い込まれた結果自殺を覚悟してイチかバチか飲んだだけである。
そうなると光彦があの方だとする場合、APTX4869以外の事情で既に幼児化していてAPTX4869は解毒目的で研究されていた副産物…あるいはセットになるべきだった薬品の様な形になるだろう。
もっともここまで考えると幼児化した時期が完全に不明になるため、ほぼ全員にあの方の容疑がかかってしまうのだが(50年前という歳月があまり参考にならない)。
また、「あの方はチキンなのに光彦は作中危険によく巻き込まれているのはおかしい」というツッコミも。
なお、この説に対する否定意見として「光彦には教師の両親と、中学生の姉の朝美がいるのだが、この家族に関しての説明はどうなる」という声もある。
しかし、光彦黒幕説は上記のように途中から入れ替わっているという前提の元に成り立っているので、この点は別に問題はなく、否定としては弱い。
【×あの方候補から脱落】
展開・格納
◇阿笠博士
かつては最有力候補だった。
誰が言い始めたのか「ワシじゃよ、新一…」なんてネタも生まれた。
ピスコ殺害時に的確に場所を把握できていたのは阿笠のみ*9、さらにはコナンの7つ道具をはじめとするすごい科学力を持っていること、
身元不明の少年少女の身柄を偽って何の苦もなく小学校に編入させる(しかも女っ気がなく周囲から子供!?と最初疑われている)……などが根拠であり、
幼児化した新一が一番最初に頼り、今までずっと味方だった阿笠が元凶というギャップ狙いだというのが定説。
そして阿笠は遊び心からコナンを何かとサポートすることによりわざと組織にけしかけて楽しんでいるのではないかと疑われていた。
ガチとしてもネタとしても言っている読者達が多数居た模様。
ついでに言うとアーント・アガサ(アガサ・カクテル)なる酒も存在する。
8巻で蘭が「大切な人…例えば犯人が阿笠博士だったりしたら……」という命題を新一に提示していたのにも繋がる。
『天国へのカウントダウン』では10年後の顔を予想する機械で全く顔が変わっていなかったことから不老不死説も。
しかし2011年10月のクラブサンデーの公式ブログで「黒ずくめの組織のボスは誰ですか!?」という質問に、
作者が「阿笠博士じゃないよ(笑)」と答えた為この説は崩れた。
また、アーント・アガサという酒が存在するのは事実だが、作者曰く「『あの方』にはコードネームは無い」とのこと。
作者としてはコナンとベルモットが対峙した際にそのやりとりを録音していた阿笠が銃声を聞いて慌てていたのを描いたことで否定したつもりだったのに、
以降も度々この説を唱える人がいたため、明確に否定する発言をしたらしい。
その後も公式ファンブックにおいて「黒の組織のボスのヒントは?」という質問に対して作者は「ヒントは…阿笠博士じゃありません!」と否定したりしている。
明確に黒幕説を否定されているにも関わらず、未だに阿笠を怪しんでいる人が多いのも事実。黒幕ではないにせよ以前組織と何らかの関わりがあったのではないかと睨む人もいる。
作中で超人的な道具を開発している天才的な存在であること*10や、滲み出る怪しさはどうしようもないので仕方ない。
また、ジョークとして博士を黒幕と茶化してネタにする人までいたりする。…ある意味読者から愛されているとも言えよう。
黒幕説を諦めきれない読者から「最初はあの方の正体は阿笠だったが、連載が長引いたことと、こうも代表的になるとサプライズ感がないので変更した」など説を唱えられることもある。
またそれとは関係なく、作中世界で見ても超技術の類をぽんぽん出してくることから、ネタとしても真剣に考察するにしても、(組織力も技術力も兼ね備えている)「あの方」や組織の一員じゃない方が余計に怪しいよねというよく分からないアイデンティティを獲得。
なお、この説の真偽はともかく、ここまで連載が長期化したことは作者も予想しえなかったのは事実である。
作者曰く、当初コナンはどれぐらい描く予定だったのかという質問で「長くて半年(笑)」と答えている。それは1話にてジェットコースターに乗るジンなどのコメディチックさに現れている。
また、作者は佐藤健との対談において、『「あの方」を決めた時期はこの頃』として単行本のとある一冊を示す(巻数は不明)など、『「あの方」の正体を決めた時期』が存在していることが明らかになっている。故に当初は「あの方」的存在はいるものとしていただろうが具体的な構想は無かったものとも考えられる。
◇フサエ・キャンベル・木之下
『イチョウ色の初恋』に登場。
作中において世界的に有名なファッションブランド「フサエブランド」の経営者兼デザイナー。
阿笠博士にとっては小学生時代の旧友であり、初恋の相手だった。フサエ側も彼のことを深く意識していたようで、再会の機会を40年も待ち続けていた。
そして、彼女が乗ってきた車の中に3人分ほどの量のファーストフードの空容器が置かれ、まだ食べ終えたばかりであることを示すようにコーヒーからも湯気が立っていたのだが、その後フサエは知人のビリーという男性と2人だけで現れる。
そのため当初「3人分」とコナンは推測したのに人数が足りないことが読者に怪しまれ、「実はもう1人謎の人物がいたのでは?」と疑われていた時期があった模様。
フサエとビリーの関係が「母の再婚相手の友人」という妙に複雑なものであったことも疑惑に拍車をかけたようだ。更に彼女がこのエピソード以来作中で何度か話題に挙げられることはあっても、実際に再登場する展開が未だ無いことも疑いが深まる一因となった。
だが、2014年3月に刊行された『月刊名探偵コナン新聞【第二号 SIDE BLACK】』にて作者が、彼女はボスでないと明確に否定したのであった。
ちなみにフサエを中々再登場させない理由に関しては同書で「また出してと何回も言われているが、あの話は凄く綺麗に出来たしあまりにも上手くいったから、自分であの話にミソをつけたくないなと思った(要約)」と作者なりのこだわりによるものだと明かしている*11。
◇工藤優作
彼の執筆している小説「闇の男爵」と同名のコンピューターウイルスが組織のウイルスとして使われていたこと、新一を上回る頭脳の持ち主であること、
さらには組織の大物であるベルモットが妻の有希子と友人であったことなどの状況証拠があった。
そのため息子を探偵として成長させる目的で敢えて事態を静観しているのではないかとの説が立ったことも。
しかし矛盾点も多く、『ダ・ヴィンチ』2014年5月号誌上において、作者が「優作はあの方じゃない」と明確に否定した。
なお、この誌上で作者は「もうこれ以上あの方の質問は受け付けません!だってわかっちゃったらつまらないでしょ」と言ったため、
原作者サイドからの有力情報は当面ないと思われる。
【それ以外で地味に有力な説】
毛利探偵事務所の下の階にある「喫茶ポアロ」のマスターが正体という説もある。
初期から「店名という名前」は出ていたことには違いなくポアロという名前も意味がないわけではない。
探偵事務所に近いので色々と情報も入手しやすいかもしれない。
喫茶ポアロに関しては劇中でもやや怪しい存在とコナンマニアは睨んでいるようだ。
ちなみに、アニメ版『忘れられた携帯電話』ではポアロのマスターが声付きで登場している。
真相(重大なネタバレにつき閲覧注意)
第95巻収録File.1008「ホラ♡」(アニメ版『マリアちゃんをさがせ!』)にてその正体が「烏丸蓮耶」であると判明。
ただし、作中ではとうに死んだとされる人間で、生きていたとしても100歳以上である。
その為、「どうやって生き永らえたのか」「襲名制なのか」「あるいは彼の名を誰かが騙っているのか」など謎は残っている…というか謎ばかりである。
なので、ここに載っているあの方候補の誰かが烏丸蓮耶であってもおかしくないのである。
また、これ以降の回では作中世界において「烏丸グループ」という名前の大規模な企業グループが存在することも明かされており、作者が「黒の組織の正式名称を言うとボスの正体まで分かってしまう」と言っていたのは、このことを指していたのかもしれない。
追記・修正よろしくお願いします。
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▷ コメント欄
- コメント欄リセットしました。 -- 名無しさん (2017-08-18 08:50:00)
- 相談所で「編集者の主観が入り過ぎている」と問題になっているので該当部分を削除しました。 -- 名無しさん (2017-11-18 12:07:38)
- バレが来てしまったわけだが -- 名無しさん (2017-12-12 18:09:09)
- まさかあの方があの方だったとはな -- 名無しさん (2017-12-12 18:45:14)
- 自力で辿り着くと思ったらまさか伝聞で判明とは… -- 名無しさん (2017-12-13 08:55:23)
- 今さらあいつの名前言われても「…誰?」ってなる読者多そう -- 名無しさん (2017-12-13 09:14:22)
- マジか、とうとうきたのか -- 名無しさん (2017-12-13 09:51:35)
- あいつの名前は分かった訳だが、当然偽名などでいくつもの名前を持ってる可能性がある訳だし、正解判明と言っても他がハズレであることが明らかになった訳ではない。 -- 名無しさん (2017-12-13 09:54:23)
- 例の名前だけでググったら中国のニュースサイトでも速報してて草 -- 名無しさん (2017-12-13 10:11:59)
- ラムより先に名前が割れたってことはこいつの存在自体ミスリードでラムが本命の可能性あるな -- 名無しさん (2017-12-13 17:53:47)
- 他のゲームや漫画なんかにあるんじゃない?真の黒幕は別にいるみたいな? -- 名無しさん (2017-12-13 19:20:34)
- 半世紀前から爺だった男が普通に生きてるわけない。となると何らかの事情でAPTの原型的なものを飲んで運よく若返って別人になった可能性が高い。そしてそいつはコナンの知り合いなのかもしれない -- 名無しさん (2017-12-14 10:00:29)
- 襲名制とかの可能性もある -- 名無しさん (2017-12-14 10:47:15)
- 結局ここに出ている通り烏丸であることが判明=これまでのあの方容疑者の容疑が外れたってわけではないんだよなぁ… -- 名無しさん (2017-12-14 10:52:18)
- あの方のネタバレだけど、一週間後にここに追記するより例の名前の項目を新たに作ってそこでしたほうがいいのかな? -- 名無しさん (2017-12-14 16:07:03)
- あの方の名前はあの名前だとサンデーうぇぶりで明言していたと聞いたし、あとは正体(姿とか現在の様子)か -- 名無しさん (2017-12-14 22:00:23)
- ↑2赤井と沖矢みたいなやり方か。そっちがいいかもな -- 名無しさん (2017-12-14 22:23:15)
- 名前はわかっても「誰があの方なのか」はまだ分からないんだよな。たとえ年寄りだったとしても若返りの手段はあるわけだし -- 名無しさん (2017-12-14 22:24:00)
- 爺さんとして扱う人多いし俺もそう思ってたんだけど実は性別については一切言及されてないのか -- 名無しさん (2017-12-14 22:26:13)
- ↑一応男とも女とも取れる名前? -- 名無しさん (2017-12-14 22:29:42)
- ↑6 個人の項目が成り立つほど情報がまだ無い気がする。ファンの考察はともかく、作中の活躍は名前と過去の所業が少し出ただけだし -- 名無しさん (2017-12-14 23:45:41)
- ↑pピクシブ百科事典でも過去のエピソード込みだしね…(あちらはこっちと用途が違うけど)。集められた名探偵!の項目もかなり充実してるし -- 名無しさん (2017-12-14 23:50:41)
- ・・・あの方は正直予想通りだったけど、今度は本人か、二代目か、世襲制か、若返ったのかが謎になったな・・・(つまりコナンの身近な人間に成り済ましてる可能性もある訳だ)。 -- 名無しさん (2017-12-15 00:43:29)
- 二代目かなぁ。過去の烏丸の死にも関わっていると予想する。 -- 名無しさん (2017-12-15 01:46:20)
- 名前がわかっただけでまだまだ謎は多いですな。 -- 名無しさん (2017-12-15 23:36:44)
- 今気づいたが、大黒連太郎って烏丸蓮耶の偽名っぽいなw。レンの字しか被らないけどさ -- 名無しさん (2017-12-15 23:55:19)
- ↑まあ、確かに。もしくは二代目説が通るなら大黒連太郎が二代目とかもできそう。こじつけだけど -- 名無しさん (2017-12-16 00:30:16)
- ここは「あの方候補をあげる項目」としてすでに出来上がっているから、下手に崩すより赤井と沖矢みたいなやり方で例の人物の項目を作ってもいいような気はする。 -- 名無しさん (2017-12-17 10:39:43)
- 年賀状の信ぴょう性に問題がある(くわしくは記事中参照)ため、光彦とジェイムスを昇格、また光彦の部分を少し修正。 -- 名無しさん (2018-01-28 08:10:30)
- あの方の正体の・・・まぁ、ネタバレは目にしたが、態々ページが作られた時点から薄々感づいていったというか。それにしてもあれだけの扱いでしかなかった人がなんでそのポジションに・・・? -- 名無しさん (2018-05-10 14:46:56)
- あの方の正体に関するネタバレ分け乙。 -- 名無しさん (2018-05-11 18:57:53)
- アニメの中の人ネタが多いので園子も疑ったことがある、別のアニメで「リキュール」って名乗ってるし。 -- 名無しさん (2018-07-31 10:02:44)
- 原作に既に名前が挙がっている人物(「メインキャラの中で」とは言ってない) -- 名無しさん (2018-10-21 07:52:04)
- 烏丸自体モブだったしなあ。誰かに成りすましてるとしても「誰だっけ?」レベルのモブかもしれん -- 名無しさん (2020-01-28 14:21:23)
- 露西亜人形殺人事件の山之内恒聖だな、金田一でいうとこの -- 名無しさん (2020-07-31 04:37:49)
- ↑金田一少年でいうなら高遠実父だな。 -- 名無しさん (2020-07-31 04:49:14)
- 違反コメントを削除しました。 -- 名無しさん (2020-08-02 15:24:51)
- 何で金田一の話がそこで出るのか分からないが金田一がまだ漫画続いてたことが衝撃 -- 名無しさん (2020-08-27 05:02:00)
- 名前しか出なかった烏丸蓮也の正体が、これまた名前しか出てない大黒蓮太郎です、って言われても困るし、実質大黒蓮太郎は脱落してると思ってる -- 名無しさん (2020-09-03 15:26:12)
- そういや以前は「あの方=工藤新一最初の事件に出てたエドワード・クロウ」って説もあったような。名前にカラスが入ってるし。 -- 名無しさん (2020-09-06 12:46:57)
- ↑3コナン項目のコメント欄において2つのシリーズが比較されるのは最早恒例だからツッコミは野暮なのが現状です。 -- 名無しさん (2020-12-20 09:56:08)
- ↑そもそもコナン項目は記事の内容からして、別に関係ない時でも金田一のエピソードいきなり持ち出して「~よりはマシ」「~よりもっとおかしい」みたいなことを論じるような内容の物がちょくちょくあるしなぁ。今となってはそれらも大体は文章修正されたけど。 -- 名無しさん (2020-12-25 14:14:08)
- もし比べるとしたら金田一じゃなくて探偵学園Qの冥王星のキングハデスが近いだろうな。金田一の高遠父だの山之内だのよりはよっぽど近い気がするが。 -- 名無しさん (2020-12-25 14:36:41)
- なんなら登場回数1コマのモブの老人が「そうです、わたすが烏丸蓮也です」って言ってきても良くなった訳で、名前明かされる前よりも黒幕候補増えたっていう。 -- 名無しさん (2021-01-03 14:11:07)
- ラムと比べておそらく経済力やカリスマ性では勝ってるけど知力面は一歩劣るって感じだからラムを参謀役に置いてるんじゃないかと勝手に予想 -- 名無しさん (2021-04-19 21:23:22)
- 光彦説にあるセリフって何巻に載ってたっけ? -- 名無しさん (2021-05-10 09:19:24)
- ↑光彦の名前の部分にリンクが張られてるけど、他の作品のキャラの台詞をこの記事がパロディーしてるだけ -- 名無しさん (2021-05-10 09:59:17)
- ↑↑円谷プロ作品に出てくる石堀光彦というネタらしいwww -- 名無しさん (2021-07-02 20:44:02)
- ↑円谷光彦じゃなくて円谷の光彦って事ですね。 -- 名無しさん (2021-07-19 06:57:28)
- 黒幕光彦説だけど、沼淵は人体実験前に逃亡していてAPTX4869との関連も低いから、黒幕が会いに行く理由が特にないように思うんだよな。あの話で入れ替わったとすると「たまたま」が多すぎるし -- 名無しさん (2021-10-29 15:55:45)
- やっぱジン達はあの方と話す時には「ボス」とか呼んでるのかな -- 名無しさん (2022-03-12 01:03:55)
- シンプルにあの呼吸器付けた老人があの方なんだろうか? -- 名無しさん (2022-05-30 22:08:39)
- 来年の映画では、七つの子が久しぶりに出てきそうな感じ -- 名無しさん (2022-12-05 11:54:56)
- 候補内に烏丸を再び入れました。現状だと烏丸だったのが衝撃の真実のように見えるためです。 -- 名無しさん (2023-03-13 20:53:29)
- 直接会話…というか明確な台詞すら今の所ないけど、あのジン兄貴やベルモットもボスには敬語使うんだろうか。何か想像付かないような -- 名無しさん (2023-04-19 14:53:18)
- 多分作者としてはもっと早くにコナン終わらすつもりであのタイミングで名前出したのに、話長引いちゃって今更感ある感じになっちゃったんじゃないかな?ピスコとかFBI初登場と比較的近いタイミングだし -- 名無しさん (2023-04-22 18:26:06)
- ↑×2 さすがに一幹部が組織のボスにタメ口聞いてたら示しがつかないんで使うんじゃないですか -- 名無しさん (2023-04-22 19:35:48)
- 目暮警部が若返ったあの方だったりして… -- 名無しさん (2023-05-08 20:38:50)
- ↑4ベルモットは今年の映画であの方とのメールのやりとりではですます口調の文章書いてたし、ジンも水無さんに赤井暗殺をもちかける時には「あの方は未だに疑っておられるんだよ」と尊敬語を使ってたからあの方と話す時には敬語なんでは? -- 名無しさん (2023-05-11 10:00:45)
#comment
*2 実際は一緒にスパイとして潜り込んでいた彼女の父親の命と引き換えの自作自演なのだが
*3 メタ的な話をすれば、作者がイタズラ防止の為に実際は真似できないアドレスに設定したという事情もあるらしく、単行本では枠外に注釈としてその旨が記載されている
*4 彼女に送られたメールの本文には「どうやら私はお前を自由にさせ過ぎたようだ。私の元へ帰ってきておくれ ベルモット。」と記されていた。メールの件名の部分は描かれていない
*5 バーボンこと安室透が「組織の皆が知ったら驚くでしょうね。何せあなたがボスの…」と言っていたので、組織における上下関係とは別の個人的なつながりがある模様。それはベルモットが反射的に拳銃を突き付けてしまうような彼女にとって決して周囲に知られてはならないレベルの情報のようだが、安室曰く自分が死ねばその情報が組織内にリークされる仕組みになっているらしくベルモットには彼を殺すことが出来ない
*6 前述のベルモット宛に送られたメールの内容からして彼女は居場所を教えられている可能性がある
*7 車内には彼女自身を除けば人質として連れ去ったコナンしかいなかった上、彼はその時にはまだ麻酔で眠り込んでいるものとベルモットは見なしていたので芝居をする意味も無い
*8 ジョディらは、土門が正義感の塊のような人物であり彼が政治の実権を握れば犯罪組織として裏社会を生きる自分達にとっていずれ不利な情勢になると睨んだためではないかと推測している
*9 ピスコが処刑される原因となった雑誌の写真に関しても、彼が銃をシャンデリアに向けていることについて阿笠はコナンより先に気付いて指摘していた
*10 老朽化した美術館を取り壊すためにトロピカルレインボーという名の爆弾を作り上げてそれを作動させるイベントで大々的なスピーチを行っていた他、劇場版『ベイカー街の亡霊』では次世代型体感ゲーム「コクーン」開発における重要な役目を担ったことで完成記念パーティーでもマスコミに囲まれた中を歩いており、彼の知名度は様々な業界においてかなり高いことが伺える
*11 2006年に発売された『スーパーダイジェストブック 名探偵コナン40+』の時点では、彼女を再び登場させたい思いがあることを語っていた。何年か経つ内に作者の中で心境の変化があったのかもしれない
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