誘拐現場特定事件(名探偵コナン)

ページ名:誘拐現場特定事件_名探偵コナン_

登録日:2018/05/20 (日) 09:39:43
更新日:2026/05/26 Tue 15:29:10NEW!
所要時間:約 11 分で読めます



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『誘拐現場特定事件』とは、『名探偵コナン』において、江戸川コナンが解決した事件の名称である。
『特別編』第1巻に収録されている『誘拐』(作画は山岸栄一氏)を原作としたエピソードで、第86話として1998年1月12日に放送された。


アニメ版の脚本は、土曜ワイド劇場で放送された『ヤメ検の女』シリーズや『捜査一課長』シリーズの脚本経験がある小澤俊介氏が担当した*1



※以下ネタバレが含まれますので、未視聴の方はご注意ください。



【ストーリー】
その日、蘭はとてもピリピリしていた。今日蘭が出場する空手のトーナメントに、どうしても負けられない相手が出場していたからだ。蘭に大会の応援を頼まれていたコナンは、学校が終わってすぐに試合会場の米花武道館へ向かおうとするが、学校を出る寸前で歩美達に呼び止められてしまう。歩美達は光彦が持ってきていた「ワイドバンドレシーバー」というタクシー無線やコードレス電話の電波を受信して聞く事が出来る機械を使い、色々な電波を拾って遊んでいた。その時、偶然にも誘拐事件の脅迫電話を受信してしまい、レシーバーが傍受できる1キロ圏内のどこかで誘拐事件が起こっている事を知る。試合会場へ急ぎたかったコナンだったが、誘拐事件を見て見ぬふりは出来ずに探偵団と捜査を開始する。果たして少年探偵団はレシーバーからの数少ない手がかりから誘拐事件現場を特定出来るのか!?そしてコナンは蘭の試合が終わるまでに試合会場へ間に合うのか……?



【事件関係者】

  • 順子の父親

CV:橋本晃一
今回の事件の被害者で、とあるマンションの住人。
富所に順子を誘拐されてしまい、「警察に知らせたら娘を殺す」と電話で脅迫される。「服を脱いで裸(パンツ一丁)になれ」「その姿で下を通りがかった女子高生に「こんにちは」と言いながら手を振れ」など屈辱的な要求を富所にされるが、娘を救うためには要求に大人しく従うしかなかった。以前マンションの管理人をしていた事があり、そのマンションで1年前に屋上から幼女が落下し死亡する事故が起きている。今回の犯人がその幼女の父親である富所だと知ると「あの時屋上の鍵は誰かのイタズラか何かの拍子で壊れてしまっていた」と弁解するが、「誰も上がらないだろうという理由で1週間も放置していた」のは事実であったため、それを富所に突かれると思わず黙ってしまった。

  • 富所(とみどころ)

CV:中多和宏(現:中田和宏)
今回の誘拐事件の犯人。
順子を誘拐して彼女の父親を脅迫し、様々な事を彼に要求し実行させる。その様子を、とあるビルの屋上から監視しており、妙な素振りを見せた瞬間、順子を殺そうとしていた。1年前に順子の父親が管理していたマンションで、娘が屋上から転落し死亡している。娘の死は不幸な事故であったが、順子の父親が屋上の壊れた鍵を1週間も放置していなければ防げたかもしれない事故であったため、それ以来、順子の父親に娘が“殺された”として激しく憎むようになる。そして今回の事件で順子を誘拐し、順子の父親に「自分と全く同じ悲しみ」を味わわせるために最後に“ある事”を要求するが……

  • 順子(じゅんこ)

CV:西村ちなみ
富所に誘拐された少女。
ゴムの匂いが嫌い。



【レギュラー陣】

ご存知主人公。
蘭の恐怖の回し蹴りが怖かったので、学校が終わってすぐに米花武道館に応援へ行こうとするが、運悪く探偵団に捕まり誘拐事件にも関わる事となる。最初は隙あらば逃げようとしていたが、順子の命が懸かっていると分かると顔つきが変わり、本腰を入れて誘拐現場の特定に乗り出した。

ご存知蘭姉ちゃん。アニメ版のみ登場。
今回出場するトーナメントにはどうしても負けられない相手が出ていたので、朝から気合が入りまくっていた。コナンに絶対に応援に来るよう念を押し「もし来なかった場合は「回し蹴り」を受けてもらう」とでも言うかのように、目にも止まらぬ早さで回し蹴りを繰り出し、コナンをビビらせていた。

ご存知純真小学生。
高校生になったらセーラー服を着るのが夢だったらしいが、最近はブレザー服にルーズソックスにも憧れている。

ご存知探偵団団長。
「ワイドバンドレシーバー」を「ワイダバンダレバーシー」と言い間違える、富所が順子の父親に服を脱ぐよう強要していたのを聞いて「近くの風呂屋に行かせるつもりだ」と推理するなどのボケをかます。しかし中盤であるものを探していた時には「あれについていけばいい」と工事車両を指差すなど冴えてるところも見せる。

ご存知天才小学生。
「ワイドバンドレシーバー」という強力なラジオのような機械を学校に持ってきており、放課後にそれを使って色々な電波を傍受して遊んでいた。この行為は一見“盗聴”のように思えるが、ただ聞くだけなら誰にも迷惑がかからないから大丈夫であるという(コナンには「悪趣味」だと呆れられていたが)。

ご存知天才発明家。
歩美のイメージの中で登場。
周辺の地図がすぐに確認できる「ノート型電子マップ」を開発しコナンに渡していた。



【その他の人物】

  • 奈室安美恵(なむろ あみえ)

女性歌手。
元太がレシーバーで電話を聞いてみたい人物として出した名前だが、米花町に住んでいるかは不明である。
名前の元ネタは「安室奈美恵」。



以下、事件の真相。さらなるネタバレにご注意ください

























  • レシーバーから得られた手がかり

●電車の音
レシーバーの範囲内で走っている電車は米花線のみであったため、この事から600メートルの線路沿いに順子の父親が住んでいると断定できた。


●衛星アンテナ
衛星アンテナは普通南西に向けて立てるので、順子の父親の自宅は南西向きにベランダのある家だと考えられた。だが600メートルの線路沿いには該当する住宅が多数あったので、大した手がかりにはならなかった。


●セーラー服の女子高生
近辺には清純女子学園と米花女子高があり、清純女子学園はブレザー服で米花女子高はセーラー服であった。この事から順子の父親のマンション前の道は米花女子高の通学路だと考えられ、捜査する半径は300メートルに絞り込めた。


●パイルドライバーの音
今朝通学中にコナンが工事現場で聞いていた音。工事車両に着いていって工事現場まで行き、捜査する半径を150メートルに絞り込んだ。


●電車が通る音
捜査範囲にある米花線は時速100キロで走っており、これを秒速に直すと約27.8メートルとなる。コナン達がいた踏切を電車が通り過ぎ、8.2秒後にレシーバーから電車の音が聞こえてきたので、順子の父親のマンションがある地点は「27.8×8.2」の地点と算出された。


●ゴムの匂い
順子の父親のマンションの近くにはタイヤ工場があり、そこからゴムの匂いがしていた。丁度この時に風が吹いており、順子の「嫌いなゴムの匂いがする」という言葉と富所の「アンタにも俺と全く同じ悲しみを味わわせてやる」という言葉から、富所と順子がいるのはタイヤ工場の風下にあるマンションの屋上だと考えられた。




その包丁で自分の喉を突け!!


そうすればお前の娘を放してやる!!


  • 富所

最後に順子の父親に要求したのは、台所から持って来させた包丁で自分の喉を突かせる事だった。こうする事で自らの手を汚す事無く順子の父親の命を奪い、復讐を遂げようとしたのだ。この要求をした途端に順子の父親に「それはできない…」と言われるが、それでも順子を人質にしてそれを強要する。そして覚悟を決めた順子の父親が喉元に包丁を向けると一気に突くよう命令するが、その直後に富所の居場所を特定したコナンが登場する。思わぬ乱入者に思わず驚き「誰だ!?」と振り向くが、コナンが「江戸川コナン…探偵だ!!」と名乗った瞬間、彼が蹴ったワイドバンドレシーバーが顔面を直撃。監視に使っていた双眼鏡を下敷きにしてその場で気絶した。その後は誘拐や脅迫の罪で逮捕され、歩美と光彦が呼んだ警察に連行された。


娘を失ったことや順子の父親がすぐに屋上の鍵を修理していれば、娘の死を防げたかもしれないという点では同情の余地があるように見られる。だが、裁判に持ち込んで責任を取らせるといったことをしなかった事や、そもそも小さな子供を一人で外に出られるようにしていた親である自分自身にも責任があるので、その事を棚に上げ全ての責任が順子の父親にあるように考えるなど身勝手かつ親としての自覚や責任感なども薄かったと思われる。もし、順子の父親が屋上の鍵をすぐに直していて屋上から転落死しなかったとしても、富所の娘は別の事故に遭って亡くなっていたか大怪我をしていた可能性は高い。また、自分自身の手を汚さずに自殺を強要させるなど同情の余地は皆無だと言える。


自分の家族(恋人)が死んだ際に自分の責任を棚に上げ、他人の責任ばかり追及するといった考えは、被害者・加害者は入れ替わるものののちに放送された『封印された目暮の秘密』の被害者の恋人に通じるものがある。コナンが特別編のほうで「父親が死んでも娘が無事に帰ってくる保証は無い」と考えていたように、身勝手な犯行動機や卑劣なやり口から、要求通り父親が自殺していたとしても、順子を無事に返すつもりだったかどうかは怪しいものである。

  • 順子の父親

富所に包丁で自分の喉を刺せと自殺を強要されるが、順子の命が懸かっていたので覚悟を決めてその要求に応じようとする。包丁を喉に向けたものの死ぬ事に恐怖を感じていたので刺すのを躊躇するが、そのおかげで彼が喉を突く前にコナンは富所を取り押さえる事が出来た。コナンから順子の無事を知らされると包丁を喉から放し、順子の元気そうな声を聞いて「本当によかった…」と安堵しながらその場に座り込んだ。

  • 江戸川コナン

レシーバーから得られた手がかりから富所の居場所を特定し、歩美と光彦に警察を呼ぶよう指示して富所のいるマンションの屋上に向かう。屋上で富所を見つけると、持っていたレシーバーをキック力増強シューズで蹴り、それを富所の顔面に命中させて倒した。すぐに順子の縄を解き、彼女の父親に順子の無事を知らせて自殺を思いとどまらせる。その後、ようやく元太がやって来て「1人でやっつけちゃったのかよ!?」と驚かれるが、咄嗟に「オレが出てきたら驚いて転んで頭を打った」と誤魔化し、キック力増強シューズで倒した事を隠していた。



【その後】
富所が逮捕され事件は無事解決を迎えるが、今回の解決に大いに役立ったレシーバーは先程、コナンが蹴った衝撃で壊れてしまう。レシーバーが壊れて肩を落とす光彦にただ謝るしかなかったコナンだったが、歩美が「壊れる前に役に立ってよかったね」と言った事で光彦は元気を取り戻した。


その直後にコナンは蘭との約束を思い出し、すぐに米花武道館へと向かうが、到着した頃にはすっかり試合が終わっていた。間に合わなかった事で焦るコナンだったが、武道館から帰る観客の会話から「今回、優勝を果たした蘭が、試合ですごい後ろ回し蹴りを決めていた」事を知り、それでとりあえず話を合わせようとする。そのすぐ後に蘭が現れ「試合見てくれてた?」と聞いてきたので、決勝戦での後ろ回し蹴り見事に決まったね!」と笑顔で返すが、それで墓穴を掘ってしまう。実は蘭が後ろ回し蹴りを決めたのは準決勝で、決勝戦は相手のケガで不戦勝となっていたのだ*2。この事で応援に来ていなかった事が蘭にばれてしまい、「私との約束破ったわね!!」と蘭に詰め寄られたコナンは一目散にその場から逃げ出したのだった。



【補足】

  • 特別編『誘拐』との主な相違点。
    • 蘭が登場。この日は蘭の空手の試合当日で、登校中にコナンに試合の応援に来るよう脅迫念を押すシーンが追加。
    • 登校中に工事現場でパイルドライバーを目撃。これが誘拐現場を特定する手がかりとなる。
    • 誘拐現場を特定する手がかりとして、女子高生の制服、パイルドライバーの音、ゴムの匂いが追加。
    • 誘拐犯の名前が「富所」と設定される*3
    • 富所を取り押さえるのにコナンが蹴ったものを、サッカーボールからレシーバーに変更。
    • エピローグが変更。特別編ではレシーバーで元太の母親と光彦の母親の電話を傍受し、それで親が怒っている事に気づいた元太と光彦はどうしようかと慌てていた。


追記・修正は他人の電話を傍受してからお願いします。

*1 放送時は小沢俊介名義。
*2 対戦相手がのちに登場する人物だったかは不明である。
*3 山岸氏が担当したエピソードは、今回のように名無しの登場人物がよく登場している。

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コメント

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名無し
>> 返信元

まあありますね、仕事も忙しいんで不定期です。

返信
2024-07-20 15:47:51

名無し

現在名探偵コナンエピソード項目が100ページありますが、ここから増える可能性はありますか?

返信
2024-07-18 02:13:49

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